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2024-08-22 10:39

タワマンと1997年

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タワマンがいじられがちという話をしましたが、私はタワマンというのは、庶民の逆襲みたいなところがあるのではないかと思って見ているのです。
どういうことかというと、よく考えてほしいのですが、高級住宅地にタワマンは建っていないのです。
東京でいうと、田園町府、清城、広島町、富ヶ谷、関西でいうと足屋の中でも66層町、
名古屋はあまり高級住宅地ではないのですが、白壁のあたり、徳川町、東区、矢後と本山のあたりもそうかもしれませんが、基本的にタワマンは建っていないのです。
調べてみると、そもそもマンションを建てられるような住宅地としての設定がされていないのです。
基本的に住宅はそんなに建てられないのです。農地や工業用地などには住宅は建てられないのです。
住宅を建ててもいいと法律的に条例で認められている場所だけにしか家は作れないのです。
戦後の中では農地や何もなかったところを住宅地として転用することが進んできたのですが、基本的には自治体や政策に基づいてそうなっているのです。
タワマンは今でこそ利便性の高い場所、駅地下のタワマンなどがあります。
本当に今どこにでもタワマンが建てられていて、津波駅総武線に直結しているであるとか、板橋区のハッピーロード大山にも大山山ができるとか、すごいなと思って見ています。
ただ歴史的に見ると、もともとタワマンは郊外から始まっているのです。
最初のタワマンといわれるものが、ちなみにタワマンの定義は20階建て以上だそうですけれども、
埼玉県の世野、今の埼玉市ですよね。世野市当時の1970年代の後半にできたのが最初みたいで、
以降も埼玉県であるとか、そういった場所ですよね。都市にはなかった、駅地下にはなかった。
なぜかというと建てられなかったからなんですよね。これは主に要石率と日照県が大きいと。
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あんなでかいマンションを建てちゃったら、その日陰になっちゃう場所がいっぱいできちゃうわけですよね。
日照県というものを傍げちゃうから建てられないんですよね。都心ってもうすでに家建ってますんで、
しかも一向建てとかいっぱいあるじゃないですか。そういうところを陰にしちゃうようなマンションは作れなかったわけですね。
その規制が緩くなったのが1997年だそうで、ここで何が変わったかというと、実は95年、2年前に起きたのが阪神淡路大震災ですよ。
あれでやっぱり耐震基準をもっと見直そうという動きの中で建築基準法とかが改正されていくわけなんですが、その時に一緒に改正されたのがマンションを建てやすくするような規制の緩和ですよね。
日照県とかも含めてちょっと緩くなったんですよ。そこから都心にもターマンが建つようになったそうです。
だから2000年代なんですよね。ターマンが立ち始めたのって、今もずっと言われている、例えば東京都でいうと湾岸地域、豊洲であるとか芝浦であるとかっていうところが開発されているのが2000年代からなんですよね。
そこからターマンっていうのがだいぶ火がついてどんどん広がっていったっていうところみたいですよね。
なんでそういうことが起きるのかというと、そもそもどの町にも普通に人は、例えば東京で例えれば江戸時代から人は住んでるわけですね。
江戸に住んでいた人たちっていうのが、関東大震災とかありましたけれども、基本的にはずっと東京に住んでいた人たちなんですが、戦後の高度経済成長期を迎えて地方からどんどん人が都会に出てくるわけですよね。東京とか大阪とか。
それは農地改革なんかとかとも気を逸にしていて、要するに戦前の日本人っていうのはほとんど農家だったわけですよ。農業ばっかりあったわけで、江戸時代とかになるともっとですよね。だけど明治の頃にしてもみんな農業をしていて、それが変わるのが工業化によってですね。
工場で働く人が必要だし、それを支える人も必要だから都会に人がどんどん出てくると。金の卵って言われてた時代ですよね。その人たちが出てくる。出てくるのはいいんだけど、最初はしかも中学生、中卒とか高卒とかで出てくる。大学生とかで出てくるわけだから一人で出てくるんですけれども、そこで結婚し、子を成し、家庭ができるってことになると住む場所がないわけですよ。最初は寮とかに住んでいればいいかもしれないですけど。
ところがすでに都心には人が住んでいるわけですね。住宅が建ってて、その人たちをどかすわけにはいかないですから。どうなるかというと郊外に家ができるわけですね。だからニュータウンと呼ばれるところは多摩ニュータウン、千里ニュータウンとか、愛知県だと何でしょう、十日台とかですかね。
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全部郊外にあるわけですね。これは社会の教科書とかでも皆さん勉強したと思いますけど、ドーナツ化現象ってやつですよ。だから人々は郊外に住むようになって、そこで何が起きるかというと、一つには通勤地獄ですよね。
1時間とか2時間とかかけて電車に乗って、ものすごい乗車率200%みたいなのに乗って、ひどい苦痛の中で通勤しなきゃいけないという状況。これは本当に苦しいですよね。
私も通勤電車って乗ったこと何度もありますけれども、本当に動きも取れないぐらいに、今はそこまででもなくなったかな、動きも取れないぐらいにすし詰めになる電車ってありましたからね。
さっきだってましたし、今でも結構さっきだってますよね、朝の通勤の時間帯とかね。ちょっともたついたりすると下打ちされるっていうところありますもんね。しょうがないですよね、みんな行きたくもない仕事に行かなきゃいけないのに、なんでこんな苦痛を背負わなきゃいけないんだって話ですもんね。
っていうようなことがあって、まずその通勤時刻っていうのがあったりとか、それから一方で中心市街地の空洞化っていうのが起きるわけですよね。これ東京とかに限らないですけれども、商店街とかがシャッター街になっちゃったりとか、東京にもあるんですよ、商店街って。
でもね、やっぱりそういうところよりも、ちょっと時代は前後しますけれども、例えばイオンモールみたいなのができていくとかっていう流れも、あれも街の中心にはできませんよね。遠いところなんだけれども、車の便のいいところにできると。
で、郊外っていうのに人が流れるとですね、当然その郊外の方に住環境とかっていうのに関係してくる、スーパーとか典型的にそうですけど、お店とかっていうのはできるわけですよね。そういうような動きがあると。
だから1997年にどうしてターマンが建てやすいような法改正が行われたかというと、これは都心に人を戻すためなんですよね。とにかくそのドーナツ化現象みたいなのをもうやめたいと。
もっと言うと、当時の新聞記事を読んだら書いてあったんですけれども、官僚なんかが考えていたこと、あと政治家が考えていたことっていうのは、都心の方が平屋建てで、郊外に行くとマンションが建っているという状況を何とか変えたいっていうことだそうなんですよ。
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実際そうですよね。ニュータウンに建っているのは全部マンション、団地ですよね。低層住宅っていうのはなくて、4階建てとか10階建てとかそういうマンションがいっぱい建てたわけです。そこに人がいっぱい暮らすっていうことになる。
東京でも千代田区とか中央区とかって人口はどんどん減ってましたもんね。みんなそうじゃないですか。名古屋もそうですよね。中区とかはどんどん人口が減ってましたから。っていうのが、しかし様々ないびつな構造を社会に作ってしまっているっていうことで、それを改めようっていうところから生まれてきたのがマンションでありタワーマンなわけですよ。
ということで、その域地下の物件だったりとかっていうもともと大して広くないところに高いものを作って土地を切り刻むようなことですよね。
一定の場所、利便性の高い場所、庶民がとりわけ地方から都会に出てきた人たちが住めないような場所に土地を確保してそこでみんなで住むというのがマンションだしタワーマンだというふうに考えると、やっぱりこれは庶民の逆襲でしょ。
どうやったってやっぱり我々今更、広島市とかに住めないわけですから、だったら少なくとも多少は利便性のいい通勤電車に乗らなくてもいいような場所に住ませてくれよっていうような動きであるし、そうすることによって都心を活性化させようという動きでもあるわけですよね。
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