1. 神田大介の経験
  2. 隣人ガチャ
2024-08-21 10:40

隣人ガチャ

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住宅を住む場所を選ぶ場合というのは、もちろん1戸建てにしろ、マンションにしろ、建物自体が良いとか、もちろん場所ですよね。駅に近いとかですね、環境が良い。公園が近くにあるとか、静かであるとかですね、いうこともいろいろ価値につながってきますし、住みやすさにつながってくるわけなんですけれども、難しいのが隣人問題ですよね。
だから隣の人が良い人であるかどうかってすごい大事じゃないですか。それでいうと、一般に生まれ育った場所って、近所の人も顔見知りだから、そういう隣人問題が起きにくいんですよね。
よっぽど変な人が元々隣に住んでるって場合、あるいは家庭の環境が変化しちゃったりってこともあるかもしれませんけれども、一般的にはやっぱり小さい時から知ってるってことになると、その人っていうのもこちらも逆に知ってるっていうことで、安心感がありますよね。
ところが引っ越すと、自分は新山者で、新築の場合でもやっぱりそうですよね。周りに住んでる人がどういう人かわからない。だから、モンスター隣人みたいな人が住んでるかもしれないわけじゃないですか。逆にクレームつけてくる人もいるだろうし、その人が隣人がうるさいってこともあるでしょうし、っていうのはやっぱり大学生になって下宿を始めて、そういう経験があるって人も多いんじゃないですか。
私は離れに住んでたんで、そういうことは何もなかったですけど、これはガチャですよね。選べないから。自分が出ていくか、その人を立ち逃せるかっていうことで言うと、調べるとわかりますけれども、既に住んでいる場所から人を追い出すっていうのは相当難しいんですよね。
家賃払ってなくてもあんまり追い出せないっていう、そういう壁があるんですよね。法律的に、わりかし住むっていうことの権利って守られていて、そうなんですよ。居住ってすごく人間の生活の中で大事な要素なので、そうやって考えると、新築マンションとか買うのって結構なガチャですよね。
私はだから今新しく住んでいる家、数ヶ月になりますけれども、買ったんですね。初めて人生で。ずっと賃貸マンションに住んできて、親が買った家に住んでたってことはありましたけど、自分で買うのはこれが初めてです。
なので、本当にどうなるかなと思ったんですよ。そしたら案の定と言いますか、お隣がすごく大きい音を立てるんですよね。重低音なんですよ。
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あんまり笑い声とか人間の声って感じなくて、ドシーンズシーンみたいな、ビリビリビリビリって壁が揺れるような、そういう音なんですよ。
実際、リビングでそれが聞こえるんですよ。お隣の部屋と隣接しているのがリビングなので、これは叶わないなと思うぐらい、やっぱり大きい音というか不快な音なんですよね。
困ったなって思いまして、とりあえず最初にマンションの管理会社に電話というか連絡をして聞いてみたんですけれども、そっけなくて、まずは張り紙をしますと、音にご注意くださいみたいな張り紙をしますと、どこに貼るんですかって聞いたら1階の掲示板みたいなところだと。
そんなもん見るわけないし、一般的すぎるじゃないですか。何号室の音がうるさいですって書いてくれるわけじゃないわけですよ。とか、私の隣の部屋のドアに張り紙をしてくれるわけでもないわけですよね。
意味ないじゃんと。それ以上のことは警察にご相談いただけますかとかって、いきなり警察かよっていう飛び方に驚きましたよね。
マンションの1階の共同連絡掲示板みたいなところの次はもう警察なのっていうですね。でも私も一応警察の取材とかしてますけれども、基本的には民事不介入ですから。
だから警察がそんないちいち騒音で、よっぽどの場合ね。まぁありましたよね。騒音おばさんとかっていうのはね。飛行船、飛行船、ちまくぞ!みたいなね、いうようなことにでもならない限り。
これは隣人トラブルっていうのは実際事件に発展することがあってですね。それで起きた隣人トラブルで起きた殺人事件とかの取材もしたことあるんで、そこを警察は見逃しはしないので。
ですけど、とはいえただ隣がうるさいだけで警察が出てくるってことはないですよ。どうしたらいいかなと思って妻なんかとも相談しましてですね。コミュニケーションだと。
最初の方で言いましたけど、自分が生まれた家の隣の人っていうのは昔から知ってるから、いろんなことが言えたりもするわけじゃないですか。世間体みたいなのもあるから言えない場合もありますけれども。
あんまり顔見知りが隣に住んでるのに、めちゃくちゃな拷問を立てるってこともできないし、それが世間体ってものですよね。エレキギターとかを掻き鳴らす息子にちょっとあんたご近所迷惑だからっていうのが昭和の風景じゃないですか。
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というわけで、我々もこの隣の方とコミュニケーションを取ってみようということになったんですよ。
ただいきなりちょっとうるさいって言ってのまり込むっていうのは良くないと思ったんですよ。だって実際これ買ったわけですし、今すぐ出ていくってわけには当然いかないですから、そうなってくるとしばらくは隣人としたお付き合いってことになると思うんですよね。向こうも変わってるわけだし。
とすれば、やっぱり近所付き合いっていうものも必要なんじゃないかと。良い機会じゃないかというふうに前向きに捉え直しまして、ちょっとしたお菓子を買ってきて、それをピンポンと隣にピンポンして、今度こっちに引っ越してきました。
カンナです。よろしくお願いしますみたいな感じで持って行ったんですよ。
そしたら向こうの人もケーキ買って、私たちの家にお返しとして持ってきてくれたりっていうことがあったりして、どうですか一度お話でもみたいな感じで。
結構ね、フーフーしてドギマギしてね、お茶はちょっと高級なものを用意した方がいいんじゃないかとか、お茶菓子もあんまりその辺のスーパーで売ってるもんじゃまずいんじゃないかとかいろいろご準備とかして、来てもらおうかってなって。
向こうさんもね、お仕事とかもありますから、あとはプライベートも当然ありますからね。そんなどうなの、このうちに来てくれるのかなとか分からなかったんですけど、ちょっと一度ゆっくりお酒でも飲みませんかなんて話をしたりして、一回来てくれたんですけれども、向こうもなんかちょっと感じるところがあったみたいで、私の部屋うるさいですかとかって聞かれてですね。
その方は日本の方ではなかったですね。日本に今住まれてるんですけれども、もともと外国ご出身の方で、別にそんなねほりはおり聞いたつもりはないんですけど、どういう音がしているのかって聞いたらですね、あれを見てるんですね。
テレビというか配信ですね。ディズニープラスだって言ってましたけれども。将軍っていうね、結構話題の連続ドラマって言えばいいんですか。見ていると。で、そういう仕事に疲れた時なんかはそういうね、映像を見るっていうのがストレスをなくすことなんだっていうことで言ってまして。
なるほどねと。で、またそういう外国の方がね、将軍ってその日本のドラマを見てくれるっていうのは嬉しいことじゃないですか。きっとね、仕事上で日本語、ちなみに日本語は全然ペラペラにしゃべれる人なんですけど、だけど、やっぱりこちらがね日本語上手ですねって言うと、いや全然そんなことないですって謙遜されるような感じですし。
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まあなんかそういうことでいろいろ大変さもあるでしょうから、出身国を離れてね。そういうこう事情が分かると、なんかしょうがないかなって思えるんですよね。で、実際その音量はもうちょっと小さくしますとかいろいろなそのやりとりがあったんですけれども。
結局はですね、別に音自体はなくならないですよ。だって隣の部屋でテレビ見てんだもん。テレビじゃないですけどね、映像見てんだもん。だけどね、なんかまあまあ音自体は小さくなりました。そんななんかその家にいて不愉快だな、もういてもたってもいられないなっていうような音はしなくなりましたけれども、音自体はしますよ。しますよね、それはね。
だけどね、まあ今日も仕事大変だったなとかっていうふうに想像できるわけですよ。そしてね、許せるんですよね。偉そうですけど、まあそれぞれ事情もあるしなっていうような感じになって。
まあやっぱりコミュニケーションって大事だなと思いますし、逆に言うと隣人に対してギスギスしちゃうのって、いろんな妄想を膨らませちゃう被害妄想というか、いろいろなことを考えちゃうっていうようなところが大きいんじゃないかなっていうような気もしましたですね。
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