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2021-07-03 17:14

040. ブルーの歴史

ブルーの歴史についてお話します.

※「スマルト」を「明日丸」と言い間違えています.お詫びして訂正いたします.

毎週金曜日朝7時にアート,リベラルアーツと科学技術に関するニュースレター『STEAM NEWS』を発行しています.YouTube,ポッドキャストでまとめもお送りしています.

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いちです、こんばんは。 今日はですね、海辺に来ています。
今、僕の右手側から強い海風を受けながらお話をさせていただいています。
今夜もYouTube、それからPodcastを見ていただいて、聞いていただいてありがとうございます。
今夜はですね、ブルーについてお話をしていこうと思ってるんですね。
というわけで、少しブルーな場所を選ばせていただきました。
今立っている場所はね、青色LEDで照らされていて、少し前まではね、空もかなり青く染まっていました。
これは太陽が沈んで、完全に地球の影に隠れる直前ですね。
大気の産卵によって空がブルーに染まる時間帯だったんですけれども、
撮影を始めた時にちょうど完全に沈んでしまって、空の様子はお見せできませんでした。
ちょっと出遅れてしまいました。
ただその分ね、LEDで照らされているこのブルーの空間というのはお届けできているんじゃないかなと思います。
もう一個ね、YouTubeでご覧いただいている方にはお見せできるものがあって、見えますかね。
ラピスラズリです。
これAmazonで買いました。
以前ね、してたんですけどね、この紐が切れちゃって、シリコンゴムだったんですけど切れちゃって、路面電車の中でぶちまけてしまったので手にすることができなかったんですけども、
めったに出ないんですよね、ラピスラズリのサザレイシってAmazonではね。
お店行ったら売ってるんでしょうけどね。
で、たまたま出ていたのでラッキーと思って買いました。
前回買った時よりもね、品質も高かったんですけどね、値段もちょっと高かったです。
とはいえね、どうなんでしょうね、本物なのか一応本物だというふうに書いてあったんですけども、どうなんでしょうね、サザレイだから安いんですかね。
工業的には価値のない、もちろん美術品としてもそんなに価値のある部分ではないと思うんですけども、
有機黄梅につけてみると本物かどうかというのはわかるらしいので、そのうち実験してみようかなと思っています。
今日はブルーのお話をさせていただきたいんですけれども、
今日のお話もニュースレターでお届けした話の振り返りにはなるんですが、
ニュースレターの方はたくさんの写真を載せていますので、
そちらの方でこんなブルーがあったんだという風に見ていただければなと思っているんですが、
今日はそこからかいつまんでお話をしていければと思っています。
ブルー、夕暮れであったりとか、それから朝方ですね、それから真夜中であっても月夜の晩なんかは、
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人間ってブルーをよく見るんですね。
人間の目っていうのは三原色、赤青緑の三原色とよく言われるんですけども、
色を見分ける紫細胞っていうのは暗闇ではほとんど働きません。
暗闇の中では艦体という明るさだけを感知する細胞が働いて、
なので真っ暗闇では白黒で見ているんですけれども、
ただその明け方あるいは満月の夜なんか、
この艦体細胞が少し青の色覚を脳に与えるんじゃないかという研究があります。
ブルーシフトと呼ばれる現象なんですけれども、
その学説が今もどのぐらい信憑性があるのかというのを僕はフォローしていなくてわからないんですけれども、
確かにその明け方であるとか満月の夜とかに、
今は人工的に着色された環境にいますけれども、
ブルーに見えるというような体験はないでしょうかね。
そんな感じで、おそらくブルーというのが神秘的な色として古代の人々も感じていたのではないかというのが僕の仮説です。
確かに海であったりとか空であったりとか遠くの山であったりとか、
そういったものもブルーに見えるので、ブルーというのが普遍的な色、ユニバーサルな色であるというのは間違いないだろうと思うわけなんですが、
それを絵に描こうとした時、あるいは服の色にしようとした時、
途端に人々困るわけですね。
というのは、天然に存在して絵の具として使えるブルーというのはそんなに種類が多くありません。
アズライト、あるいは日本語では岩根性という青い岩絵具ですね。
これは世界中で産出するんですが、かなりマラカイトという緑の成分と一緒に出てきてしまって、分離が難しいので綺麗な青にはならないんですね。
マラカイトの方はクレオパトラのアイシャドウとして使われたとも言われているんですが、かなり緑がかった青です。
マラカイトじゃなくて、アズライトですね、青い方の鉱物の方なんですけども、こちらも少し緑がかっています。
ピュアな青というとやはりこれ、ラピスラズリなんですけども、主な産地が現在のアフガニスタンです。
エジプトの王たちはラピスラズリを求めたんですが、非常にGoogleで検索するとですね、徒歩900何十時間とか出てくるんですね。
非常に遠くの距離を運ばないといけない。
それからヨーロッパの人々もフェルメールなんか、このラピスラズリの粉にしたウルトラマリンという絵の具をよく用いたんですが、非常に高価であったとされています。
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実際海を越えてやってくるので、マリンを越えるからウルトラマリンなんですけども、非常に高価であったとされています。
なんとかしてウルトラマリンを人工的に合成できないかという歴史は、これは古代エジプトまで遡ります。
今からおよそ5000年前、古代エジプト人たちが青の顔料を合成することに成功します。
今見るとかなり緑色なんですが、それでも当時は合成ラピスラズリと呼ばれたそうです。
これがエジプシャンブルーという青の顔料で、古代ローマ人たちによってそれはセルリアンブルーというふうにセルリアンと呼ばれました。
ただ、古代ローマが終わる頃にはセルリアンの製法も失われていっています。
イタリアのラファエロという画家が、どうやらセルリアンを、化学合成を再現したというふうに言われているんですね。
彼のフレスコ側に使われているそうです。
ただ、セルリアンというのは現在では、また絵の具の中にセルリアンブルーって復活していますけれども、一時的に製法を失われます。
それは顔料の歴史ではよくあることなんですね。
例えば中国では、漢王朝が始まる前、周王朝の時代に既にハンブルー、漢のブルーという青を合成することを成功しています。
こちらは、エジプシャンブルーとほぼ同じ作り方なんですが、エジプシャンブルーというのが銅の色なんですね。
それに対して、ハンブルーはバリウムという、当時はおそらく中国でしか取れなかった金属なんですけれども、バリウムを使ったブルーを出すことに成功しています。
ただ、この製法も失われました。
ひょっとしたら、コバルトブルーにとって変わられたのかもしれないです。
コバルトブルーというのは、白い時期に青くゴスという染め付けをして、上薬を塗って焼き上げるときれいなブルーに発色するゴスですね。
長崎だとハサミ焼きというのが有名ですが、もちろん焼き物全体で使われるブルーですね。
非常にきれいなブルーです。
ただし、これは焼き付けないと発色しなくて、あるいはガラスと混ぜないと発色しなくて、そのガラスを粉にしたもの、アスマルだったかな?
僕は使っていないので、名前はちょっと怪しいんですけども、それは徐々に色が失われるそうなんですね。
数百年で無色になってしまうそうなので、こちらは現在では使われていません。
コバルトブルー単体で合成するという方法も19世紀か20世紀に発明されていて、こちらは絵の具に使われています。
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それからですね、コバルトブルー、ゴスが発明されたのが大体8世紀頃と言われているんですけども、
その頃、中央アメリカ、南アメリカでは天然インディゴを使った絵の具が発明されています。
インディゴ時代はヨーロッパ以外では大体どこでも手に入るんですけども、非常に扱いにくい顔料で、
たまたま中央アメリカ、南アメリカにあった粘土と混ぜることでうまく発色したようなんですね。
ただその粘土がそこにしかなくて、インディゴの採れるアジア、日本ではそういった顔料にはなりませんでした。
インディゴはジーンズなんかで有名な、あるいは日本の藍染めですね。
染め物で有名なんですが、インディゴを染め付けるという技術も結構難しいらしくて、
日本だと阿波、現在は徳島ですね。阿波の藍染めって有名なんですけれども、
これはなぜ生まれたかというと、特に江戸時代に江戸幕府が庶民は、
庶民というのはおぶけさん以外ですね。おぶけさん以外は絹を着てはいけないということですね。
庶民は絹を着ちゃいけないという命令を出すんですね。
絹は草木染めというので有名なようにいろんなものに染まるんですけれども、
モメントアサ、庶民が着てよかったモメントアサというのはほとんど染まらないんです。
何とか染めようとして、インディゴが、インディゴって藍ですね、植物から取れる藍で染めるのが、
チャプンと付ければ染まるんですけども、すぐ落ちちゃうということで、定着させることがものすごく難しかったようで、
泡の藍染めというのは、微生物で一回藍を発光させて定着させるそうなんですね。
この技術は日本、おそらくアジアにもあったと思うんですけれども、
ヨーロッパにはそもそもインディゴがないので、中東の方から輸入してたんですね。
中東あるいはインドから輸入してたんですね。
インドの方では、どこで染めたのか分からない。
ひょっとしたらヨーロッパ持ってってから染めてたのかもしれないんですけれども、
おしっこを発光させて、腐らせて、インディゴと混ぜて定着させていた。
腐らせてというのは、おそらくアンモニア発光ですね。
アンモニアを生成させて、どうにかして定着したんでしょうね。
よく分からないんですけれども、とにかくつけるだけでは染まらないということだそうです。
これは今の染料の話で、顔料にするというのは特殊な粘土が必要だったということで、
インディゴを顔料にするというのは難しかったようです。
この天然ラピスラズリは非常に高価なので、現在でも高いです。
高いので、何とか人工合成したいということで、いろいろ研究がされました。
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例えば、プロイセン、現在ドイツのベルリンにいた錬金術師が、
現在で言うプルシアンブルーですね。
プルシアンブルーはプロイセンのブルーという意味で、
プルシアンブルーというのを発明しているんですが、これが江戸時代に日本に入ってきています。
プルシアンブルーというのは、ラピスラズリのことを別名ね、
ペルシアンブルーというので間違えないようにしてくださいね。
ペルシアンブルー、これが江戸時代に日本に入ってきて、
最初に使ったのが平賀玄内と言われています。
平賀玄内はマルチタレントで絵も描くんですね。
それを見ていいなと思ったのが、安藤博史芸や葛飾北斎のような浮世絵画家ですね。
特に博史芸、北斎が多用したことから、彼らはベルリンの愛ということで、ベロアイと呼んだんですけれども、
広茂ブルー、北斎ブルーというふうに世界的には評価されるようになります。
それから、後に発明されたものといえば、フタルブルーですね。
フタロシアニンブルービーエヌという顔料が発明されています。
これも100年、もうちょっとかな、200年はいってないと思うんですけれども、
これも現在の絵の具で使われています。
基本的なブルーとしてフタルブルーという名前で使われています。
それから合成ラピスラズリですね。
現在ウルトラマーギンとして流通しているのはほとんど合成です。
天然のものはなかなか高価なので手に入らないんですけれども、
合成ラピスラズリ、どうも石灰で作った窯からできるようだと最初に発見したのがなんと芸手らしいんですね。
ニュースレターでも芸手特集を2回にわたって送らせていただいたんですが、
カラーにはものすごく関心のあった方だと思います。
合成ラピスラズリができたのがおよそ80年前、もうちょっとかな、90年、100年前、
100年は経てないと思うんですけど、そのくらい前です。
今から12年前にオレゴン州立大学でインミンブルーという新しいブルーが発明されています。
これも偶然だったそうなんですが、インミンというのはイトリウム・インジウム・マンガンの略で、
それぞれがうまく加工してブルーになったんですね。
非常にきれいなブルーです。
インミンブルーというものが発明されました。
こちらも顔料として売られているんですが、絵の具、それからクレヨン、クレパスのような画材には、
一時期クレヨンとしても発売されたんですけど、ブルーティフルという名前で発売されたんですけども、
やっぱり高すぎたんでしょうかね。
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現在は顔料として粉としてだけしか売られていないようです。
結構高いです。
とはいえ、天然ウルトラマリンよりはまだ安いかなという感じですね。
天然ウルトラマリンがいくらだったかな。
グラムあたり2,000〜3,000円ですね。
金に比べれば全然安い。
全然ってことはないですね。
でも金の半額ぐらいですかね。
ちょっと調べたんですけれども、
豊洲市場の最初のハスゼリーの黒マグロですね。
寿司三昧の社長がセリ落としたやつですね。
あれとだいたい同じぐらいの値段です。
グラムあたりの価格で言うと天然ウルトラマリン。
現在ウルトラマリンという名前で手に入る顔料はほぼ合成で、
天然のものはペルシャンブルーという名前で別名で売られていることが多いです。
それからネイビーブルーというのはこれはインディゴゾメですね。
海軍さんがインディゴゾメの服を着てたのでネイビーブルーという名前になっています。
インディゴゾメというのが日本だとアイゾメが顔を寄せ付けないであるとか、
アメリカの説によるとガラガラヘビーを寄せ付けないとか本当かなと思うんですけど、
虫が嫌う成分なんでしょうね。
ということでアイゾメというのが好まれたと言われているんですけど、
日本に関して言うとモメンを染めるには愛しかなかったので、
ジャパンブルーということになったというのが真相じゃないかなと思っています。
今夜海際からお届けしました。
この辺りにブルーに染まっているんですが、
今日はブルーの話をお届けしました。
聞いてくださって見てくださってありがとうございました。
また次回お会いしましょう。
ニュースレターの方も高読よろしくお願いします。
それからyoutubeで聞いてくださっている皆さん、高評価とチャンネル登録よろしくお願いします。
ポッドキャストお聞きの皆さん、サブスクリプションお願いします。
改めまして聞いてくださって、見てくださってありがとうございました。
また次回お会いしましょう。
市でした。
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