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2021-06-29 16:13

039. 七夕

先週発行のニュースレター『STEAM NEWS』から「七夕」の解説をお送りします.

*ベガは地球から25光年,アルファ・ケンタウリは地球から4.5光年でした.お詫びして訂正いたします.

毎週金曜日朝7時にアート,リベラルアーツと科学技術に関するニュースレター『STEAM NEWS』を発行しています.YouTube,ポッドキャストでまとめもお送りしています.

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いちです。おはようございます。今日はですね、出島の前からお送りしています。
もうすぐ七夕ということで、僕が毎週お送りしているニュースレターでは、七夕に関する物語を送らせていただきました。
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七夕なんですが、これは節句ですね。7月7日。ただし旧暦の7月7日ですので、現在のお盆のあたりということになろうかと思います。
昔は夏の盛りだったわけですね。現在でも暑いっちゃ暑いんですけれども、節句というのは1月1日をはじめ、1月にはいくつかあります。
その後、3月3日、5月5日、7月7日、9月9日と続くわけですね。
この節句も七夕伝説と、だいたい同時期に中国から日本にやってきたものと考えられています。
もともとは相撲を取る宮中行事だったそうですね、7月7日も。もちろん旧暦ですけれども、旧暦7月7日というのが相撲を取るお祭りの日だったそうなんですが、相撲も神事ですから大事な日だったと思うんですけれども、
その日と中国の節句が合わさって七夕の日ということになったようです。
七夕伝説というのは、中国における天空の最高神ですね、一番偉い神様天帝、天の帝と書いて天帝がいらっしゃるんですけれども、天帝の娘織姫という神様が、女神がいらっしゃって、
彼女が天の川のほとりで旗を織っていた布を作っていたわけですね、来る日も来る日も働いていて、その天帝が働きすぎだからもうそろそろ結婚しなさいということを言ってですね、
天の川の反対側にいた働き者の美青年、牛界の美青年ケンギュウを捕まえて目合わせるんですね、この織姫とケンギュウは非常に相性が良かったようで、来る日も来る日も天の川のほとりで喋って楽しく暮らしたそうなんですが、
そうすると旗は織られないし、牛は痩せていくしで、今度は天帝がですね、自分が撒いた種なのに怒ってしまってですね、もう君ら別れなさいと、無理やり別れさせて織姫には旗織りを、ケンギュウには牛の世話をさせようとするんですが、二人はもう泣いて暮らしてしまって、全然その旗織り、牛界どころではなくなった。
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ということで、年一回七夕の日に二人が会えるように図らってあると、その引き換えに旗を織りなさい、牛を飼いなさいということにしたというのが、七夕伝説ですね、皆さんよくご存知の七夕伝説かと思います。
で、その七夕伝説、織姫と彦星、ケンギュウに関しては天空に星があります。その天の川を挟んで、織姫に相当するのがコトザノベガという星、それからケンギュウに相当する星がワシザノアルタエルという星です。
あとでですね、その見つけ方なんかもお話をしていこうと思うんですが、このコトザとワシザに関しても、今度はギリシャの方で神話があるのでその話をさせていただこうと思うんですが、ワシザですね、アルタエルがいる方、ケンギュウがいる方ですね、ワシザというのは何のワシかというと、これはギリシャの最高神ゼウス、あるいはローマのユピテルですね、同じ人物だとされているんですけれども、
ゼウスがワシに変身した姿、あるいはゼウスが飼っていたワシだというふうに言われています。
なぜワシが出てくるのかというと、地上にいた微生年、ガニメデス、これフランス語でガニメデというので、英語圏でもガニメデというんですが、微生年をオオガミゼウスがですね、捕まえようとしたというか捕まえるんですね、拉致するんですね。
拉致してどこへ連れて行ったかというと、神々の住むオリンポスの山なんですけれども、拉致していって、自分たちの救児として使いさせたという伝説があるんですね。
ガニメデスはトロイの王子様だったんですけれどもね、飛んだ災難かなというところなんですが、伝説によるとガニメデスが救児したのがネクタルという不老不死、
不老かどうかわかんないですが不死のお酒ですね。
ただゼウスの伝説ですから、たぶんネクタルだけでは済んでないんじゃないかなとは思います。
一方ですね、コトザの方ですね、ベガのいる、織姫のいるベガ、ごめんなさい、コトザの方なんですけれども、
コト、このコトはギンユー詩人、こちらもギリシャ神話に出てくるギンユー詩人のオルフェウスというね、こちらも多分微青年なんですけれども、
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のコト、縦言ですね、ハーフですね、だというふうに言われています。
オルフェウスなんですが、これも日本の神話とよく似た神話を持っていて、奥さんがいたんですね、エウリディケイという奥さんがいたんですけれども、
新婚早々ですね、エウリディケイが毒蛇に噛まれて死んでしまうんです。
エウリディケイが、名婦ですね、死者の国に行ってしまうんですけれども、オルフェウスは彼女を連れ戻そうとして、名婦の神様に会いに行きます。
名婦の神様、ハデスとその奥さんのペルセポネーですね、に会いに行って、そうするとようやく連れ戻していいという許可をもらうんですけれども、
ただ連れ戻す時に決して後ろを振り返ってはいけないと、エウリディケイがついてきているかどうか振り返ってはいけないというふうに、
このハデスとペルセポネーから言われるんですが、ご想像の通りですね、
オルフェウスはエウリディケイがついてきているかどうか、最後の最後で後ろを振り返ってしまうんですね。
そうするとすぐ後ろにいたエウリディケイは、あなた振り返ってしまったわねって言って、すーっと消えてまた名婦に帰って行ってしまうという悲しいお話があるんですが、
それを記念して天空のことになった、天空のことにしたのはゼウスだと思うんですけれども、そういう伝説が残っています。
これよく似てると思いませんか、日本神話、イザナギとイザナミですね。
イザナミが火の神様を生んでしまった時に、生んだ時に火傷を負って死んでしまうんですね。
火の神様、家具土を生んだ時に、炎で包まれてますから、イザナミも全身を火傷して死んでしまって、黄泉の国に行きます。
これは死者の国ですね。
イザナギが連れ戻しに行くんですが、イザナミは決して私の姿を見ないでくださいと言って、見ないでいてくれたら黄泉の国から帰るからと言ったんですが、
イザナギはイザナミを見てしまうんですね。
それでイザナギはイザナミに追われることになって逃げ出すんですが、最後何だったかな、桃の実を投げつけてどうにか振り切るんですね、イザナミの手下を。
桃の実ですね、なぜなんでしょうね。
それで、今のヒューガの国ですから、今の宮崎県ですね、そこでみそぎをした時に、かの有名なですね、最高神、アマテラス、オオミカミ、それからニュースレターでもお話をさせていただいている、
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ユーチューブとポッドキャストでもお話をさせていただいている、ツクヨミ妹ですね。
ツクヨミは男性だったから、アマテラス、オオミカミが女性、古事記には書いてないんですけども、おそらく女性と言われていて、ツクヨミの方が男性かな。
それから男性のスサノオと、お三兄弟ですね、が生まれています。
ご存知の通り、アマテラス、オオミカミは現在の皇室につながるとされている、日本神話の最高神ですね。
ツクヨミは月の神様で、ここ長崎と大変ゆかりの深い神様でいらっしゃいます。
そんな伝説とですね、オルフェウス・エウリケの物語というのが偶然なんですけれども、よく似ているということで。
よくよく考えてみると、最高神が微生年を拉致したという点では、和志座の物語も非常によく似ているということになります。
この星々なんですが、天の川が見える地域であれば、天の川の両端にいらっしゃるので、ある程度見つけやすいかなと思うんですが、天の川全然見えない地域でも十分見つけられます。
この夏、今もうすぐ7月なんですけれども、7月、8月にかけて、8月の方が多分見やすいんですが、夏の大三角というですね、天空の大きな三角形を見ることができると思います。
今のシーズン、7月入る直前だと、夜9時、東の空かな、8月に入るともう少し高度が高くなってくるんですけれども、
夏の大三角、もうものすごく明るいのですぐわかると思います。
夏の大三角というのは、和志座のアルタイル、コト座のベガ、そしてハクチョウ座のデネブという3つの星です。
どれがどれかというのがわかりづらいかなと最初思うんですが、実は簡単な見分け方があります。
ハクチョウ座のデネブは、周囲に明るい星があって十字架の形をしています。
十字架を見つけたらそれがハクチョウ座です。
十字架のてっぺん、一番明るい星、こちらがデネブです。
その十字架、時刻によってあるいはシーズンによって向きが違うので、
十字架デネブを真上に頭の中で変換してもらうと、右下にコト座のベガ、左下にハクチョウ座、ごめんなさい、和志座のアルタイルがいます。
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このベガなんですけれども、非常に明るくて、なおかつ地球から4.9光年とかなり近い位置にあるんですね。
4.9光年とは天文学的にはめちゃくちゃ近いんですね。
どのぐらいの近さかというと、距離でいうとトップ10には全然入ってますね。
冬の星座なんですけれども、オイヌ座のシリウスというのが非常に近いんですが、それに次ぐ近さですね。
北半球では見えづらいんですが、アルファケンタウリという星がより近いんですけれども、
こっちが4.9光年ですね。アルファケンタウリが4.9光年で、ベガはもう少し離れてたかな。
ベガはもう少し離れてたかもしれないです。ちょっと間違ったことを言ってたかもしれないです。
詳しくはニュースレターをご覧いただければと思うんですが、
ベガなんですが、ヨーロッパで天文学が発展して以降ですね、非常に重要な星とみなされるようになりました。
南東星という言い方も現在は基準がベガになっています。ベガがゼロ東星になっています。
このベガなんですが、どうも惑星を抱えているというのは確実になってきています。
ベガには惑星がいて、ひょっとしたら生命もいるかもしれないというふうに言われています。
生命がいるかもしれない恒星リスト、惑星系リストの上位に入っています。
ニュースレターで何度かお話をさせていただいているカール・セイガン博士、亡くなったカール・セイガン博士なんですが、
彼が原作となった映画コンタクトですね、ロバート・ゼミキス監督ジョディ・フォースター主演の映画小説では、
ベガに向けて地球から宇宙船が飛び立つと、ベガからの信号を受信するところから映画が始まるんですけれども、
すごく面白い映画なので、ベガに思いを馳せて、織姫星に願いを馳せて、思いを馳せて見ていただければなと、映画も夜空も見ていただければなと思います。
ベガに関してはもう一つ面白い話があるんですね。
人類が文明を築き始めた、文明というか農耕を始めたであろう1万2千年前から1万4千年前頃、実は北極星がベガだったんですね。
地球の回転軸というのはゆっくり変化しています。
そして、エジプト文明が生まれた頃、5千年くらい前ですね、これ現在の北極星、コグマザのポラリスという星なんですが、
これではなくて同じくコグマザのコカブという別の星でした、隣の星でした。
星座でいうと隣の、コグマザの中で隣にある星、実際に星は無数にありますから隣というのはちょっと浮かずに言えない言葉なんですが、明るい星の中では隣にある星、どちらも二等星ですね。
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ただその1万2千年前から1万4千年前というのは、コトザのベガ、織姫星を中心に星々が回っていたわけですね。
七夕伝説というのができたのがそんなに古くはないので、その当時北極星というのはエジプトと同じ、古代エジプトと同じコカブだったのではないかと考えられるんですが、
ただその天定ですね、最高神が誰だったのかというと、星々の中心にあった北極星コカブなのか、あるいは星々の中で特に夏のセックの時期の星座で最も星々で一番明るかったベガなのか、
あるいはその人類1万2千年の記憶の中で最も明るくて最も宇宙の中心であった織姫星ベガだったのかというのは謎が少し深まったお話でした。
またベガ、アルタイル、デネブ3つ揃って見ていただければと思います。
今日も聞いてくださって見てくださってありがとうございました。
今日はデジマの前からお送りいたしました。
ありがとうございました。
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