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2021-07-16 11:18

042. シャーロック・ホームズと考古学

シャーロック・ホームズと考古学,そしてリバースエンジニアリングについて語りました.

毎週金曜日朝7時にアート,リベラルアーツと科学技術に関するニュースレター『STEAM NEWS』を発行しています.YouTube,ポッドキャストでまとめもお送りしています.

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いちです。おはようございます。
今朝は、長崎のクラブベータというところに来ています。
今、ロンドンで開催されている国際会議にオンライン参加していまして、また昼夜が逆転しています。
ちょうど、日本時間の朝5時ぐらいに1日目が終わって、そのまま市で出てきたところです。
昼は昼で、明日オープンキャンパスがあって、その準備に追われているので、なかなか時間管理がめちゃくちゃになっているんですけれども、
出勤前にここでお話を取っていこうと思っています。
今日はですね、ロンドンで思い出したお話をさせていただこうと思っているんですけれども、
ロンドンといえば、僕大好きなのがシャーロック・ホームズなんですね。探偵のシャーロック・ホームズ。
もともとのきっかけは、おそらく小学校の頃アニメで見たルパンタイ・ホームズだったんじゃないかと思うんですが、
学校の図書室にホームズの本があったりとかしたことも影響していると思います。
多分ルパンタイ・ホームズのアニメじゃないかなと思うんですが、
ルパンタイ・ホームズというのは、よく映画の世界で2つの世界観をくっつけて新しい映画を作るということが行われているんですけれども、
マーベルなんかはもちろんそうですけれども、
例えば古い映画だと、エイリアン・バーサス・プレデターという、何のことかよくわからない映画とかあったりしましたけれども、
ルパンタイ・ホームズはもともと、これ原作なんですね。
アルセーヌ・ルパンの原作者のモーリス・ルブランという方がルパンタイ・ホームズの本を書かれています。
ただ、本家シャーロック・ホームズに遠慮して、シャーロック・ホームズではなくて、
アーロック・ショームズ、フランス語でエルロック・ショルメという人物に書き換えています。
後にこれはホームズの作者のコナン・ドイルが聞いて激怒したというふうに伺ってはいるんですけれども、
なので日本語訳にされた時はシャーロック・ホームズに戻っているんですけれども、
ルパンタイ・ホームズですね。
そこをきっかけにして、たまたま自宅にですね、実家にですね、
ガサ・クリスティであるとか、エラリー・クイーンであるとか、
それからブラウン・シンプーを書かれた、チェスタトン・シンプーですね。
登場人物がブラウン・シンプーで、作者の方がチェスタトン・シンプーですね。
両方ともシンプーですね。
それから多分、アイザック・アシモフの黒毛蜘蛛の回も当時すでに、
前回はまだ出版されていませんでしたけれども、あったんじゃないかなと思います。
そんな感じで、ホームズの影響で、あるいはルパンの影響で、
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この推理小説、それから探偵小説というものにもズブズブとはまっていてですね、
これがですね、最近その趣味が蒸し替えされてきて、
シャーロック・ホームズの新役が出ているんですね。
これもシャーロック・ホームズファン、シャーロッキアンという文ですけれども、
シャーロッキアンによる新役、全部で60編あると思うんですけれども、
ホームズものオリジナルがですね、全部で60編あったと思うんですが、
全部新役が出ています。
電子書籍で全部揃えると1万円近くいくんですけれども、買ってしまいました。
読む時間も結構取られているんですけれども、文量が多いので取られているんですけれども、読んでいます。
はい、ちょっとトラップが通るのでお待ちください。
目の前をですね、トラップが通っていきました。
シャーロッキアンによる新役を読んでいて、
多分ね、推理小説としてはそこまでの、もちろんごくごく推理小説としては初期の作品ですので、
まだその推理の手法であるとか観察の手法であるとか、
そんな後の作家のものに比べると洗練されてはいないんですが、
ひょっとしたら僕ホームズが活躍した19世紀末であるとか20世紀初頭のイギリスというものが好きな、
その舞台が好きなのかもしれないなと思ったんですけれども、
もう一つやっぱり科学的操作を行うと、
確かに小説のストーリーそのものはちょっとご都合主義的に進んでいくところがあるんですけれども、
僕ホームズが行った科学的操作というものに惹かれていったのではないかなとも思います。
ここでエジプト考古学者のカワイキノリ先生がよく言われている言葉を思い出してほしいんですけれども、
考古学というのは現場検証だと。
犯罪があったときに犯人はいなくなっている、物証が残されている、あるいは状況証拠があるといったときに、
犯人が誰なのか、あるいはどのようにして事件が起こされたのかを調べていくと現場検証ですね。
これが実は考古学なんだということですね。
例えばピラミッドを作った人たちはもう当然4,000年5,000年前にいなくなっているわけです。
ピラミッドだけが残されている、あるいはそこでパンを作った、ビールを作った、
その跡だけが残されている、あるいは状況だけがわかっている状態で、
どのように作られたのかなぜここで作ったのか、
そういったことを調べていく。
これ犯罪捜査と一緒ですね。
だから科学的な方法が必要だ、だから考古学は科学なんだというところですね。
もう一つ、これは科学だけではないということの例として、
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工学エンジニアリングの分野にはリバースエンジニアリングという考え方があるんですね。
これはもう一つの大きなジャンルになっています。
どういうことかというと、物だけがある、
例えばカメラがある、車があるという物だけがあって、
設計図が手に入らない、あるいは設計者に直接アクセスすることができない状態で、
これがどのように設計され、あるいはどういった意図を持って設計されたのかを調べていく。
これをリバースエンジニアリングと言います。
これですね、かつて日本はリバースエンジニアリング大国だったんですね。
例えばドイツで設計されたカメラ、設計というか製造されたカメラですね。
輸入して、分解して、サイズを測って、模造品を作るわけですね。
もともとは種ヶ島のひなわじゅうですね。
これもいきなりリバースエンジニアリングして模造品を作っているわけですね。
そこはその伝統が続いたかどうかわかりませんけれども、
戦前戦後ですね、そういって日本が工業国になっていく過程で、
徹底的にドイツ製品であったり、イギリス製品であったり、
アメリカ製品であったりというものをコピーして、
自国の産業にしていくわけですね。
例えば今やっているかどうかわからないんですけれども、
ニコンが正しいカメラを出したら、キャノンの社員さんがカメラ店で発売日に買って、
本社に持ち帰って、今バイクが通ったのでちょっと黙りました。
分解する、あるいは逆もそうですね、キャノンが新製品を発売したら、
ニコンの社員さんがカメラを発売日に買って、分解して、
自分のところで図面を起こしていく。
これはコピーする意図ではなくて、どういった設計をされているのかという工夫を知るためですね。
もちろん東京で抑えられているものもありますし、製造方法がわからないもの、
製造東京が抑えられているものといったものも当然あるわけですけれども、
ただ知っておきたい、工夫を知りたいということですね。
自動車でも同じことがあります。
それからソフトウェアですね。
かつてはソフトウェアというのもリバースエンジニアリングの対象でした。
対象でしたとか現在でもソフトウェア、リバースエンジニアリングできるものならしたいところだと思うんですけれども、
ソフトウェアの場合は企業が作っているソフトウェア、
例えばWindowsであったりOfficeであったりというのは、
使用許諾の中にリバースエンジニアリングをしないことという一文が書かれているので、
合法的にはリバースエンジニアリングはできなくなったものが多いんですが、
それでもかつてはですね、そういった条項がなかったときには、
ソフトウェアというのはバイナリー形式という人間が読める形ではないので、
それを人間が読める形に戻していくということをやります。
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ここはこういう設計になっているんだとか、こういうハードウェアの構成だから、
こういうふうなソフトウェアが書かれているんだということを、
設計者以外が知っていく、設計者に聞くことなく、
あるいは設計図を手に入れることなく知っていくということですね。
これはまさに考古学とやっていることが同じなんですね。
だから考古学であり、それから科学的操作、推理小説であり、
推理小説と科学的調査を一緒にしちゃったらよくないと思うんですけれども、
入り口としてホームズがやったとされている科学的調査であり、
リバースエンジニアリングですね。
もともとはお金儲けのために考えられていたんですけれども、
現在では例えば自社製品をいかにして分解して、
もう一回素材に戻していくかという逆方向のエンジニアリングとしても考えられています。
例えばプラスチックと金属と分離して金属はリサイクルする、
プラスチックは溶かしてまた別の有機素材として使うといったですね、
いうふうにばらせるように設計段階から逆方向のエンジニアリングを考える
ということも現在では行われています。
だからこれらは全部つながっているわけですね。
ある意味エジプト人たちが遺跡を一回ばらして建物をもう一回作り直す、
神殿を作り直すといったこともこれも一種のリバースエンジニアリング再利用なんですけれども、
この部品はここに使ったらいいよという知見を得ていたとするのであれば、
それはもうリバースエンジニアリングの芽生えではないかというふうに考えられるわけです。
というわけで考古学、それから推理小説、そしてリバースエンジニアリングというお話をさせていただきました。
そろそろゴミ収集車が回り始めて録音ができなくなってくると思うので、
この辺で僕も出勤しないといけないのでこの辺で失礼したいと思います。
はい。
今日は最後まで、今日も最後まで聞いてくださって、見てくださってありがとうございました。
市でした。
11:18

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