1. 気づくと変わる心理学 〜心のリスキリング〜
  2. #27 現実を決める、プロセス脚本
2024-09-10 09:10

#27 現実を決める、プロセス脚本

今回は、『現実を決める、プロセス脚本』のお話です。


お伝えしている心理学ですが、

皆さまにとっての日常的で、身近な話題とも自然とつながっています。

その見方・活かし方を、ご紹介します。


今回は、「現実を決める、プロセス脚本」について。

私たちは誰しも、子どもの自分が書き、今も従っている人生脚本があるようですが、この人生脚本を生きるため、日々の暮らしという、そのプロセスでは、プロセス脚本と呼ばれるパターンで身近な現実を決め、生きているようです。このパターンを知ることで、自分自身の生き方の癖を知ることができます。


第3回め「子どもの自分が書き、今も従っている、人生脚本」

ともリンクするお話です。


まだ聞いた事がない方も、

何本か聞いて番組に興味を持ってくださった方も、

気づくと変わる、いつもと違う変化を味わってみませんか?

サマリー

このエピソードでは、現実を決めるプロセスに関する脚本について語られており、特に「・・・までは」脚本と「・・・の後では」脚本という2つの考え方が紹介されています。これらの脚本を理解することで、彼は自分自身の生き方や選択がどのように影響を受けているのかを知る手助けを得ます。

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こんにちは。明治大学で生涯学習講座の講師をしています、遠藤美保です。この番組では、社会人や学生向けの生涯学習講座を10年以上行ってきた私が、日常生活でも活かせる心理学を、ポッドキャストでお伝えしていきます。
今回のテーマはこちら。
プロセス脚本の基礎
「現実を決める、プロセス脚本」。今回は、「現実を決める、プロセス脚本」のお話です。
お伝えしている心理学ですが、皆さまにとっての日常的で身近な話題とも、自然とつながっています。その見方、活かし方をご紹介します。
今回は、「現実を決める、プロセス脚本」について。
私たちは誰しも、子どもの自分が書き、今も従っている「人生脚本」というものがあるようですが、この人生脚本を生きるため、日々の暮らしという、そのプロセスでは、「プロセス脚本」と呼ばれるパターンで、身近な現実を決め、生きているようです。
このパターンを知ることで、自分自身の生き方の癖を知ることができます。
第3回目「子どもの自分が書き、今も従っている、人生脚本」とも、リンクするお話です。
とても幸運で良いことが自分の身に起きたとき、皆さまはどんなふうに感じますか?
「本当にラッキ~。ずっとこの幸運が続きますように。」
それとも、「やったぁ。やっぱりな。ここのところ、ずっとしんどいことを乗り切ってきたもん。苦労の後には良いことがあるな。」
あるいは、「やったぁ。でも、良いことはずっと続かないんだよね。」などなど。
どうやら私たちは、日々の暮らしという、そのプロセスで、「プロセス脚本」と呼ばれるパターンで現実を決め、生きているようなんです。
主なパターンは6つある、6です、と言われていますが、今回はそのうちの2つについてご紹介します。
「・・・までは」脚本と、「・・・の後では」脚本、この2つです。
「・・・までは」脚本は、良くないことが済むまでは、良いことは起こらない、という考え方になります。
先ほどの例で言いますと、「やったぁ。やっぱりな。ここのところ、ずっとしんどいことを乗り切ってきたもん。苦労の後には良いことがあるな。」が該当します。
この脚本に従っている場合、短期的には、例えば、「この書類を作り終えたら、ランチに行こう」。つまり、「この書類を作り終えるまでは、ランチにはいけない」。
「この仕事がひと段落したら、家族とゆっくり過ごそう」。つまり、「この仕事がひと段落するまでは、家族とゆっくり過ごしたりできない」。
長期的には、例えば、自分がしたいことを思いっきり伸び伸びするには、その前にしたくないことや、しなければならないことをたっぷりする必要があることになります。
したくない仕事を仕終えるまでは、しなければならない子育てをやりきるまでは、本当に自分のしたいことは後回し、そうこうしているうちに、自由に動ける気力も体力もなくなってしまっているかもしれません。
このプロセス脚本に従う人は、文章や表現も、言い終わるまでは終われないといった考えからか、注釈付きとなりがちなようです。
例えば、今回のテーマ、「現実を決める、プロセス脚本」。こちらを注釈付きにしますと、「現実を決める、現実というのは<今、ここ>、目の前に起きていることと定義しますが、それに加えて・・・」、などなどというような表現方法になります。
すべてを言い終わるまでは、という表現方法を、少しデフォルメしてみました。
「・・・の後では」脚本は、良いことの後では、その代償を払うことになる、という考え方。先ほどの例で言いますと、「やったぁ。でも、いいことはずっと続かないんだよね。」が、該当します。
脚本の影響
この脚本に従っている場合、短期的には例えば、「おいしいランチを食べに行ったら、その後は、あ~、書類作成かぁ」。「家族とゆっくり過ごそう。でも、その後はしんどい仕事だなぁ」。
長期的には、例えば、自分がしたいことを思いっきりのびのびした後には、したくないことやしなければならないことをたっぷりする必要がある。ことになります。楽しい時を謳歌した後は、その分、やりたくないことや面倒なことをすることになる。そんな考え方です。
このプロセス脚本に従う人は、前半が良くて後半が良くない、そんな文章や表現を使います。「それ、いいね。でも、そればっかりじゃないでしょう」。「うわぁ、すごい。ただちょっと・・・」のような表現。「・・・の後では」脚本の考え方が、土台となっています。
以前、私が20代の頃、事業を起こす起業について、自分で起業するなら、という話題になりました。当時の上司である部長からは、こんなことを言われました。
「弁護士事務所を開きたいなら、どうする?」。私は、「え?司法試験の勉強をして、司法試験に合格して、人脈も作って、お金も貯めて・・・」、と言っていますと、部長からは、「資格なんていらない。資格を持っている弁護士を雇えばいい。お金も、持っているところに提供してもらえばいい」。そんな趣旨のことを言われ、驚いた覚えがあります。
今から思えば、「・・・までは」脚本を、私は持っていたようです。あれこれ段取りや準備を考え、それらが整うまでは挑戦できない。当時の部長は、そんな「・・・までは」脚本を持つ人間に、全く違う角度からの解決策と可能性を教えてくださった、ように思います。
もちろん、その上で、どの選択肢を選ぶかは自分次第。ただ、「人生脚本」や「プロセス脚本」は、通常、無意識に従ってしまっています。そのため、選択肢も決まったものになってしまう。
良い流れで進んでいれば良いものの、良くない流れ、悪循環が起きているんでしたら、自分の「プロセス脚本」の癖を知り、一度立ち止まって、違う選択肢の幅を広げてみても良いのではないでしょうか。
なお、プロセス脚本には、今回ご紹介した「・・・までは」脚本、「・・・の後では」脚本以外に4つ、「決して」脚本、「いつもいつも」脚本、「もう一歩のところで」脚本、「結末のない」脚本、といったものもあります。4つのプロセス脚本については、また別の機会にご紹介します。
では、今回覚えていただきたいポイントは、「現実を決める、プロセス脚本」。まずは気づくこと、そして、いつもと違う変化を味わってみませんか?ここまで聞いていただき、ありがとうございます。最後に、番組からのお知らせです。
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