1. 気づくと変わる心理学 〜心のリスキリング〜
  2. #23 いらいらする人、いらいら..
2024-08-13 10:41

#23 いらいらする人、いらいらで期待していること。

今回は、『いらいらする人、いらいらで期待していること。』のお話です。


お伝えしている心理学ですが、

皆さまにとっての日常的で、身近な話題とも自然とつながっています。

その見方・活かし方を、ご紹介します。


今回は、いらいらする人、いらいらで期待していること。について。

いらいらの意味、そして、自分、或いは相手に何が起きているのか。そのポイントを知ることで、問題が起きた時、より効果的に対処できるようになります。


第1回目「承認欲求は誰もが持っている原点」

第2回目「心の仕組みは、世界共通。誰もが持つ、親・成人・子ども。」

第3回目「周囲の期待と人生脚本」

ともリンクするお話です。


まだ聞いた事がない方も、

何本か聞いて番組に興味を持ってくださった方も、

気づくと変わる、いつもと違う変化を味わってみませんか?

サマリー

いらいらする人は、いらいらすることに期待しています。心理学の視点から、いらいらした人の心の状態と対処法を考えています。

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こんにちは。明治大学で生涯学習講座の講師をしています、遠藤美保です。 この番組では、社会人や学生向けの生涯学習講座を10年以上行ってきた私が、日常生活でも活かせる心理学を、ポッドキャストでお伝えしていきます。
今回のテーマはこちら。 『いらいらする人、いらいらで期待していること。』
今回は、「いらいらする人、いらいらで期待していること。」のお話です。 お伝えしている心理学ですが、皆様にとっての日常的で身近な話題とも自然とつながっています。 その見方、活かし方をご紹介します。
いらいらの意味と問題の起きたときの対処法
今回は、「いらいらする人、いらいらで期待していること。」について。 いらいらの意味、そして自分あるいは相手に何が起きているのか、そのポイントを知ることで、問題が起きたとき、より効果的に対処できるようになります。
第1回目「承認欲求は、誰もが持っている原点」。 第2回目「心の仕組みは、世界共通、誰もが持つ、親・成人・子ども」。 第3回目「周囲の期待と人生脚本」とも、リンクするお話です。
いらいら、いらいら、いらいら。 遠くからでもわかる不機嫌そうな顔や態度、きつい言葉、そんな状態の方、周りにいらっしゃいますか? あるいは、自分自身がよくそうなる、そんな方はいらっしゃいますか?
今なら、パワハラ、パワーハラスメントにもなりかねない状況、心構えや対策の見直しが必要かと思います。 例えばこんな場面、一人で仕事を抱えて大変な状況、「あ~、もう。一人で大変。」とか、「こんなこともできないの?」とか、「それくらい聞いてくれりゃ答えるのに、聞かないでやるから二度手間だよ。」とか、
「今、話しかける?それどころじゃないって、見ればわかるでしょ。」とか、「いつもイライラさせられる。」とか。 問題が起きたとき、私たちが対処する、2つの方法があります。
心の中には、「親・成人・子ども」、3つの状態があるわけですけれども、1つは「成人」の状態で、<今、ここ>にふさわしい「行動・思考・感情」から解決につながるよう、能動的な行動をとること。
もう1つは、「子ども」が書いた脚本の中、魔法のように解決されるものを期待して、受動的な行動をとること。
世の中を、相手を、自分を、「値引き」、つまり「ディスカウント」して、その中に当てはめようとしている、そんな状態になります。
受動的行動は、心の中で「値引き」、「ディスカウント」をしているときの目印になります。いらいらはその受動的行動の一つです。
たまにこう、珍しく、いらいらしているって言うんでしたら、話は別なんですが、よくいらいらしているなら、その人はいらいらを外に出すことで、とても居心地が悪くなってしまう誰かが会わせてくれる、あるいは代わりに対処してくれるだろうと期待しているのかもしれません。
いらいらっとしている人がいたら、ついつい気を遣って静かにしたり、代わりに何か対応をしてさりげなくフォローしたり、そんなことしていませんでしょうか。これは、相手の存在を認める刺激、「ストローク」、それを受けた行動は強化される、そのことにつながります。
いらいらっとして周りを動かしている人は、解決につながる情報、それを解決できる自分や相手の能力を「値引き」、「ディスカウント」していることになります。
どういうことかと言いますと、心の中が「成人」の状態ならば、相手や自分に関する情報を客観的に整理し、解決するにはどうしたらよいか、冷静に判断、適切な行動をとっていきます。
先ほどの例を少し考えてみます。
一人で仕事を抱えて大変な状況。
「あ~、もう一人で大変。」
それは本当に一人で抱えなければならない状況なんでしょうか。
他の人に情報を共有していなかったり、仕事を割り振っていなかったり、助けを求めなかったり、そんなことはないでしょうか。
「こんなこともできないの?」
それはあらかじめやり方を共有したり、伝えているんでしょうか。
それまで何の共有もなく、いきなり依頼をされても、うまくできなくても当たり前じゃないでしょうか。
「それくらい、聞いてくれりゃ答えるのに。
聞かないでやるから、二度手間だよ。」
それはいらいらいらいらいらいら、聞きにくい状況を作っているからでは?
少し必要な質問をしただけで、やっぱり自分がやる、と抱えたりされていませんでしょうか。
「今、話しかける?それどころじゃないって、見ればわかるでしょう。」
いらいらいらいらして人を寄せ付けないように反応するのではなく、今取り込み中なので後にしてと言葉で言えばわかることではないでしょうか。
「いつも、いらいらさせられる。」
これも、どう感じるか、決めるのは本人です。
誰にも強制はできません。「成人」の状態を刺激することで、課題解決につながる能動的な行動をとることが可能となります。
例えば、パワーハラスメントの研修やサイトの最新情報をチェック、具体的な事例を見て自分自身あるいは周りと照らし合わせることなどは「成人」の状態を刺激することになります。
ただ、情報自体が正確であったり具体的であったとしても、それを読み取る自分自身の状態が「成人」でなければ、なかなかまっすぐは受け取れない、そんなことになりかねません。
もし自分が当事者でしたら、「成人」になる姿勢、背筋を伸ばしてまっすぐな姿勢を意識して情報を見ることをお勧めします。
本当の意味で「成人」の状態を刺激できるから、情報をまっすぐ見ることができるからです。
成人の状態と受動的行動
いらいらっとする人が自分以外の人で、その方への対処が必要でしたら、少なくともいらいらへの「ストローク」は抑え、強化しないこと、その方が「成人」になりやすい状況を作ることをお勧めします。
例えば、その方が「成人」になりやすい相手にご相談し、伝えてもらうなどといった方法があるかと思います。
イライラとして周りに何とかしてもらおうとしているときは、成人の気づきがない、自分の脚本に入り込んでいるときなので、そこを緩めるような状況を作ることもお勧めです。
相手や場合、状況にもよりますが、おいしいランチにお誘いするとか、場を変えることもありかと思います。
なお、自動的行動は4つ。今回のテーマ、イライラ以外にも実は3つあります。
何もしないこと、過剰適応、無能または暴力です。
何もしないことというのは、自分自身が何もしないで他の人が何とかしてくれるのを待つ、そんな状況です。
これは自分の能力を値引き、ディスカウントしています。
過剰適応、これは望みを確認することなく先回りして決め、対応します。
親切な人とか気が利く人と思われストロークを得がちです。
実際は相手の、そして自分の望みや能力を値引き、ディスカウントしています。
無能または暴力、これは何もできない状態、例えば心理的な原因で実際に症状の出る病気になったり、暴力に訴えたりすること。
自分以外の誰かに何とかさせるため、自分の能力を値引き、ディスカウントしています。
これら3つについてもまた別の機会に詳しくお話しできればと思います。
では今回覚えていただきたいポイントは、
イライラする人、イライラで期待していること、まずは気づくこと、そしていつもと違う変化を味わってみませんか。
イライラのストロークと自動的行動のしくみ
ここまで聞いていただきありがとうございます。
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お相手は遠藤美保でした。ありがとうございました。
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