1. INTERVIEW │ インタビュー
  2. Playback:組織は「粒違い」が..
2021-10-11 26:50

Playback:組織は「粒違い」がいい │ 松山智一さん(美術家)(#4:2021年9月)

▼本パートのインタビュー映像
https://youtu.be/5Vz1SgzTm70

▼YouTube(映像)
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【松山智一さんへのインタビュー一覧】
Talk.1|新宿『花尾』にこめた仕掛け
Talk.2|創造プロセスと思考
Talk.3|「才能は関係ない」と言える理由
Talk.4|組織は「粒違い」がいい

今回のUpdaterはニューヨークを拠点に活動する美術家の松山智一さん。
大学卒業後25歳で単身渡米、美術経験ゼロから独学で自身の表現を確立し、世界中のアーティストがしのぎを削る舞台でキャリアをスタートさせた松山さん。
いまやマイクロソフトやドバイ王室にコレクションされるなど、世界中のアートシーンから注目を集めるまでの存在になった彼は、日頃どんな思考と創造をしているのか? パンデミックは彼をどう変えたのか?
一時帰国の貴重な時間をいただき、お話をうかがった。
キーワードは「問い」

【プロフィール】まつやま・ともかず/1976年岐阜県生まれ。上智大学経済学部を卒業後、2002年渡米。ニューヨークのプラット・インスティテュートコミュニケーションデザイン学科を卒業し、現在もニューヨークにスタジオを構え活動。ペインティングを中心に、彫刻やインスタレーションを手がける。世界各地のギャラリー、美術館、大学施設等にて個展・展覧会を多数開催。19年にはニューヨーク「バワリー・ミューラル」の壁画を手がけたほか、20年〜21年にかけて龍美美術館(上海)で大規模個展も開催した。
https://matzu.net/

■目次
OP
なぜ芸術家が「走る」のか?
心身の健康へのこだわり
素早い意思決定を行う理由
瞑想に使うお気に入りのお香
今年最大のUPDATE
組織は「粒違い」がいい
活動し続けられる人の共通点

▼10/29(金)「月末LIVE」開催
[URLは後日確定、お楽しみに♪]
Q&A、フリートークスペシャルをお届けします

▼番組への感想・早川洋平への質問募集中です。
(いただいた質問は、毎月月末のYoutube Liveでお答えいたします!)
https://bit.ly/INTERVIEW_QandA

▼「QR CAFE」(毎月開催)
「人生を変える一冊」を見つけに行こう
http://life-upd.com/cafe/qr3.html

▼【聞き手・早川洋平プロフィール】 はやかわ・ようへい/新聞記者等を経て2008年キクタス株式会社設立。羽生結弦、髙田賢三ら各界のトップランナーから市井の人々まで広くインタビュー。近年は欧州を中心に海外取材を本格化するいっぽうで、戦争体験者の肉声を発信するプロジェクト『戦争の記憶』にも取り組む。公共機関・企業・作家などのメディアプロデュースも手がけ、キクタス配信全番組のダウンロード数は毎月約200万回。累計は3億回を数える。『石田衣良「大人の放課後ラジオ」』『横浜美術館「ラジオ美術館」』などプロデュース多数。 近年はユニクロやP&GなどのCMのインタビュアーとしても活動している。
https://linktr.ee/yoh.haya

▼関連キーワード
#会う力
#松山智一
#パブリックアート

Editor : 中江公大(Kimihiro Nakae)

00:01
インタビュー
心身の健康というか、今もランニングされてるんですか?
ランニングしてます。
僕もランニングめちゃめちゃこの4年くらいやってて、それなかったら多分…
今朝そこ走ってます。
どのくらい距離走るんですか?
いやでもね、そんな走んないです。5キロ、7キロくらいです。
30分から40分くらいじゃないと時間がなくなってしまうので。
走る理由も、走るっていうことにすごく自分がスカスカしい気分になるからとかっていうことよりも
物を作る上で身体に酸素を送りたいだけなんですよ。
走ると酸素が身体に巡って脳が一気に活性化するので
朝起きて走るとすぐにパフォーマンスよく意思決定のスピードが上がるんですね。
本当に最初それだけだったんですよ。
だるいとか寝不足だっていう状態だったり、これだけ飛び回るといつも時差と戦ってるんで
そうしたものの中で与えられた1日これだけの意思決定と物を作らなきゃ到達に間に合わないという時に
どうするかって言ったら走ることが一つの意義。
でももちろん走っていくし楽しくなっては来てるんですけど。
そうですよね。あと食事の配菜弁当なんかの話も見たりとか
やっぱり個人的には心身の健康になぜこだわるんですかって言われて
当然そのパフォーマンスとかいろんなことだっていうのはもう理解してるつもりなんですけど
僕も相当マニアなのでそういうので1日全て動いているので
大変センスだから1日の流れがすごいちょっと恐縮ですが似てて
僕も頑張れば結構いけるかなんかに勇気づけられたんですけど
逆にそもそもその価値は分かるんですけどなぜそう思うようになったきっかけというか
単純に今僕が抱えているプロジェクトって本当に10,20あるんですよ
どれも僕が駆け出しの頃にやりたいプロジェクトだから10,20あるんです
完全に自分のキャパシティーを超えてるんです
でも自分のキャパシティーが何かってまたそもそも自問自答するわけですよ
できない自分が嫌なんですよさっきのモチベーションの話はないんですけど
できるようになった自分が今自分の次のモチベーションになるというか
周りでさっき言った通りできてるアーティストがいるわけですよね
彼らにできて僕ができない理由はないということと
できることとできないことを美化も美談にもしたくないんですよ
そうした時にものづくりにもそうなんですけど意思決定のスピードなんですよね
この色が綺麗かこの色がいいかこの画題でいいかこの構図でいいか
この立体物でいいかこの素材でいいかという
そういう意思決定というのは意思決定のスピードを上げていくとスキルが上がっていくんですよ
そのスキルが上がってなおかついろんな人に心に響いていく作品というものが
実際に届いているというものが今感じれる世の中じゃないですか
別の数値化でもいいんですよさっき話した
じゃなくてみんながコメントやSNS上で書いてくれたりとか
響いているというものは本当に今は見えるので
そうした時にそういうことがよりできるようになるために
どうやったら自分が常に研ぎ澄まされた状態で
自分のことを管理できて運べるのか自分自身
03:04
ということをすごく意識します
やっぱりアスリートな感じですよね
朝メディテーションされててお香炊いているイメージがあったんですが
あのお香何の香りですかホワイトセイジとか何なのかなという単純な興味です
僕も好きなんです
結構こう仏山臭するのはそんな好きじゃないんですよ
京都が好きでリスンって結構現代的な香りを
リスン LISNって書くんですけど
そこのお香をよく使ってますね
京都ってお香のいろんな有名なお店いっぱいあるんですけど
それがいいんですね
白断とかそういうものよりはあんまり
お香をしすぎてないものが好きですか
あともう一つやっぱりそこまで健康に
当然パフォーマンスのことを考えてたと思うんですけど
つまりですね睡眠はちゃんととってんのかなっていう
そこはやっぱり短くならざるを得ないのか
どんな感じなんでしょうね
短くなってるんですけれど
短くすると結局時間がかかるので
結構ちゃんとできてるんですけど
ニューヨークにいる時は僕はこうルーティーンを
朝起きてから寝るまで組んでるんです
なので夜は朝のためにやるって気持ちに切り替えて
夜楽しむために日を頑張るんじゃなくて
夜になったら朝のことしか考えてないんですね
なので可能ならもう10時半ぐらい寝たいんです
だいたい11時過ぎには就寝するようにして
6時朝7時間睡眠とるとやっぱり全然体の体力が違うので
睡眠は一番気を使ってます
短い時間にしないようにしてます
それこそさっきのね今は少し移動
これでもコロナ前よりは減った海外のね
時差ジェットラグとかあると思うんですけど
その時って例えばそれをコントロールするサプリで
例えばメラトニンを飲んでるとか
つまり睡眠大事じゃないですか
その辺は何かケアってされてるんですか
メラトニンとか移動の時は飲むようにしてます
すぐアジャストできる
ただもっとメラトニンっていうのも結局どう出すかじゃないですか
日中ちゃんと肉を浴びておくことで出やすくなるじゃないですか
朝起きた時もすぐ開ければ出るようになるんで
それを逆にコントロールすると最初だけでもいらなくなるんで
基本的にはないような状況で
睡眠を取れるっていう体を作ることがいいっていうのと
脳が休むっていうことで
睡眠の本を結構読ませてもらったんですね
その中でルーティンにして起きる時間を変えないとか
そうすると寝方だと思うんであれって
どういうバランスで体が疲れてきて脳を習慣づけるかだけじゃないですか
健康についても伺いましたけど
このインタビューシリーズの名前がライフアップデートって言うんですよ
ちょっと和製英語で恐縮なんですけど
2021年松山さんの中で思考行動何でもOK
クリエイティブなものでも何でもいいんですけど
2021年松山智一が最もアップデートされたこと
06:01
何か一つ挙げるとしたら何でしょう
もう一個一個に集約できます
チームです
組織を完全に作り直しました
要はコロナでうち10名いたスタッフが5人になって
その時に初めて今自分が作ってるチームというものの
脆弱さを非常に感じたんです
いかにオファーが12周来てる中で
全て大規模なものだったり
絶対1人でやったら1個ぐらいしかできないような規模のものが来てるんですが
それが自分の夢見たアーティストのサイクルというか景色の中で
最高のチーム
僕のチームメイトがうちにいることで
自分の将来と自分の夢も見つかって
自分のエグジットも見つかる
僕は彼らがいることで自分の夢が叶うというチーム作りのために
組織を専門に作ってるコンサルタントを入れて
去年くらいから始まったんです
今年からそれが実行段階に移って
今うちのスタッフは18名になったんですけれど
いろんなことが新しいことで
今年はとにかく1枚は脆弱から万弱のチームにして
世界と戦うから歴史と戦えるように
シフトチェンジできるように
それ1本だけです
これ今18名っておっしゃいましたけど
その中でスタッフと一言で言っても
松山さんと同じ同志というアーティストというか
そういう人もいればそうじゃない
いわゆるバックヤードの方もいたりとか
どういう感じなんでしょうねその組織って
僕が興味あるのって
うちのスタッフたちはこれみんなによく植え付けるように言ってるんですけど
粒ぞろいじゃなくて粒違いって言うんですよ
粒違い
要は粒違いの人がいることで違う価値観が入ることで
お互いから盗み合えるものがあるってことなんですね
うちの例えば今どういうチーム編成になったかというと
アドミニストレーティブのいわゆるマネージメントサイド
スタジオマネージャーと言われるスタッフが3、4名いて
製作をするスタッフが11、2名いて
デザインチームっていうのが3、4名いるんです
スタジオの製作スタッフも
粒違いはどういうことかというと独学もいますし
アメリカの大学出てる子もいますし
日本画を出てる子もいますし
油絵を出てる子もいるし
デザイン画を出てる子もいるんですよ
で、版画家の子もいるんですよ
そうするとみんなの持っている長所を
共有化できるんですよね
マネージメントサイドも
例えば今日ここにいる山本なんかも
もともとはパフォーマンスっていうものを
日本からニューヨークに持ってきて
大規模なことを開催したりするんですよ
で、パブリックアートやった時に
人数を介した時に
どういうコミュニケーションを図れるかっていった時に
そういう人がいればさらに僕は
スピーディーにもっとすごいものができるっていう
で、もちろんスタジオマネージャーもいますし
うちはみんなの将来をある程度提供するために
うちのスタッフの展覧会だったり
ビザを専門に扱うスタッフもいるんですね
今度はデザインチームっていうのは
今までいなかったんですけれど
パブリックアートみたいな巨大なモニュメントを作ると
いろんなものをデータ化していかなきゃいけないんですよ
僕のスケッチを
そうした時にさっき言ったように
僕がここだっていうものを作りたい
09:01
そこに集中して
そこから彼らが形に起こしていくみたいな
そういうようなチームができることによって
みんながやりたいことと僕がやってること
しかも僕を介してやったことが
彼ら一人じゃ実現できないようなことになっていけば
すごくいいチームになるんじゃないのかなと思って
またじゃあ大きくアップデートをまさにされたんですね
はい、なので
ここから何人になっていくか分からないんですけれど
やっぱり組織っていうのは一つで生き物になるので
闇雲に何人かっていきなり入れても
機能しないんですね、ものづくりの世界っていうのは
やっぱりできた中で回想化していって
ものづくりはヒララキー化してる方が
結構作りやすいんですよ
トップダウンで物がボトムアップよりも
トップダウンしてからボトムアップが一番いいんですけれど
トップダウンできるようになったら
下からの意見も聞けるっていう状態で作るには
やっぱりきちんと回想化していかないといけないので
そこの部分ってやっぱりすごく時間と労力と
すべてを注ぎ込んでます
確かに
そういう意味では今年
また1回5人まで減って18人というか
かなり採用されたと思うんですけど
採用する時に
松山さんも最終面接とか立ち会うとか
どういう感じですか?
全面接です
ですよね
3回くらい面接するんですけど
基本的に全面接僕が入ってます
なおさら伺いたいんです
これ見てる方
最初の話戻しますけど
あるテレビでスタッフは全員A型
僕はB型みたいな
ちなみに僕B型で
インドシューニングスタッフはA型なんですけど
ある意味一理あるかなと思うんですけど
今もそうなんでしょうか?
そして若干それは誤解があるんでしょうか?
実際A型は最初は雇用差別になるんで
特にアメリカみたいな場所だと
一番あれですよね
聞いちゃいけないぐらいの感じですよね
どこでも不可能だと思うんですけど
まずアメリカは血液型の概念がないんですよ
血液型何言ってっても
日本みたいに性格がこうだみたいな
区分分けがされてるので
でもやっぱり基調員の人が向くことは確かです
コーディネート力がある人っていうのは
やっぱりうちには向くパターンでありますよね
段取りをいろんなこと組んでやらないといけない
プロジェクトがあまりにも多岐に飛ぶので
作品制作もすごく長時間かかるんですね
僕の絵って小さいものでも1ヶ月ぐらいかかるので
作品が最初の工程から完成するまで
なのでなんとなく自由奔放っていうのからは
一見かけ離れたものづくりの仕方をするんですけれど
それがあるから最後自由奔放に
良いと言われる作品ができるって
僕は信じてやってるんですけれど
でもやっぱりその人を理解するまで
興味持ってる初期初動って
人を雇われた方って皆さん
この人いいかもって思った時に
裏を取るために僕は結構面接の回数が多い方なんです
やっぱり間違いないと思って
じゃないとケミストリーが起こらないといけないと思ってるんで
ある程度できればあとはどれだけ足していっても
ケミストリーってできていくと思うんですけれど
やっぱり最初のベースができるまでっていうのは
その辺りっていうのはすごく大事だと思ってるので
12:00
すごく慎重かつ丁寧にやるようにしてます
今スタッフの採用のとかのやり取りで
今ふとこれまた思い出したんですけど
松山さんのスタジオの中で働いている製作のある方が
自分の作品を松山さんに見せて
値段がどうこうとかいくらぐらいだといいと思うみたいな話をした時に
このくらいの額だって言った時に
松山さんが結構鋭い感じで
お前それ誰に聞いたのみたいな話をしていて
友達に聞いたっていう方がいたら
友達に聞くんじゃなくて本当に生きるか死ぬかでやってるような人の
同業の話を聞けって言ったのかちょっと分かんないですけど
なんかその辺の確かにその通りだなと思ったんですけど
スタッフに対してもそうかもしれませんが
松山さん自身がこの世に出す前に
当然自分でいろいろ今日のここまでお話を伺ってきた
いろんなプロセスを経て
例えばこの作品も作られていると思うんですけど
それを今日はとことん文章というか小説になぞらえちゃって
僕なんか自分でも原稿を書くことあるんですけど
やっぱりその遂行
自分で書いたものを何度も何度も自分で遂行するのもあると思いますし
やはりそれを信頼できて結構厳しくイエスマンじゃない誰か
例えば奥様なのかスタッフの方なのか分からないですけど
誰か他者に見せるとか世に出す前に
松山さん自身はクリエイティブとして出す時には
どういうプロセスを踏んでいるのか
他者の目というか
まずちょっと今いくつか質問の中で含んでいるところがあったので
うちのスタジオは僕の若手のスタッフが卒業できるということは
僕結構大事にしてるんですね
なのでスタジオが終わった後に月に2回ぐらい
作品の品評化をするんです
こういううちのスタジオを週末も時間外も開放してるんですね
彼らが使っていいというふうにしてますし
みんなの作品を持ち寄って食事しながら
番組であったのも夜ご飯食べてお酒を飲んだぐらいから
ちょっと作品の品評化をするんですけど
僕の今まで8年間頑張ってきた右腕的な子がそろそろ卒業しようと
そうした時に作品をうちのスタジオでも数多くの展覧会を企画してきて
いよいよ彼も卒業するって話になったから
じゃあ根付けそろそろ自分でしていかなきゃね
ここでポイントなのが僕らって作品を人に委ねるわけじゃないですか
でもその人に自分の命の値段をつけられてるわけですよ
だって僕らが作ったものっていうのが
機械的にロッドに乗ってできていくわけじゃなくて
本当に自分たちが生きれるか生きれないかっていうものに
根付け化されるって非常に濃くな世界で戦って生きてるんですね
その根付けっていうものに対して何よりもこだわらないと
自分の命を安く売ろうとする人はいないじゃないですか
でも適正価格も絶対あるんですよ
それはみんな自分は一番世界で高いって信じてますけれど
そこにたどり着くためにはいろんなことをして
そこに行かないといけないっていうことを理解するべきで
作品自体には何の価値もないんですよ
作品自体の価値を作るのも我々芸術家で
15:01
芸術作品というものに自分たちが作ったものの
命の根源的みたいなものが数値化されて
またここでも数値化なんですよ
それが売買されるっていうすごくお上品な世界じゃないんです
でもそれが僕らの活動源になって続けられるっていうリアリティがあって
そこは美しいんですよ
僕らが人生をとして作っているものが
人に感動してそれを何らかの形で購入するまで
価値があるものなんだと思ってくれることなんで
そこをすごく軽んじて見た時に僕はすごく怒るんです
じゃあ自分の体を切って売るのと同じ時に
指一本いくらで売るの?みたいな話になるわけじゃないですか
なのでそうした根源が僕の中にはあるんです
だから作品を売ることは汚いだとか
作品を値段付けることはアーティストが汚れたことだ
なんて言うんだったら筆折れと思っちゃう
だから発表しようとしなきゃいいじゃんと思ってしまうんですね
発表したいってことは何らかのアーティストと芸術家としての
欲とエゴがあるんで
それはみんなに見てもらって僕どうって思う気持ちと
それが売買されることは完全にイコールでしかないから
そこに対して僕はすごく素直に
ニューヨークみたいな場所でやる上で
直結してたんで
この絵が1枚売れればあと1週間ご飯食べられる
環境でずっとやってきたんで
今もやっぱり自分の作品価格って
一度も他社に委ねたことがないんですね
もちろん契約してるがろう提携してるがろうと
一緒に話しながら
作品の金額とかもちろん決めていくんですけれど
それは別に自分の作品の金額的な価値を高めたいじゃなくて
今何十人のスタッフを抱えて
こういう状況でやった時に
自分が今何を作品を買いして世の中に提供してるんだ
それに対しての自分の熱意だったり
っていうものを数値化しないといけないんですよね
義務なんですよ
しないといけないって
しないといけないっていうものに
説得力も責任も取らないといけないんで
それは絶対やらないといけないことなんですよ
芸術家が
なのでそこを責任を持って
全てに責任を持ってやってるっていうのが
僕の気持ち前です
そして松本さんにさっきもう一つ
質問混ざっちゃいましたけど
ご自身の作品を世に出す前に
特に近しい人に何かフィードバックをもらうとか
そういうプロセス
どういう感じで世に出すまでに
他社の目が入ってる入れてる
僕すごいそこ緩くて
迷うんですよ
やっぱり作品
今までね
すごくもう自分は意思決定なんだって時ながら
最後作品悩むんで
うちはすごく僕ちょっとみんな来てって言って
色とか悩むとちょっと端っこ塗ってみたり
ちょっと出力してみて
いろんなパターンやったりした時に
どっちがいいっていうのは
結構聞くと
だいたい僕じゃない方の意見を平気で使っちゃいます
自分だったらこっちじゃない方
10人スタッフに聞いて
7っていうことは
世の中の人7がそう思うんですよ
迷ってる時って
いろんな自分の中での
それまでの積み重ねの前後関係が
実は全体論として見た時に
ぼやけてしまってるって時があって
18:01
これまでスタッフ入れてやってきた時に
自分の意思を貫いた後に
やっちゃったって思うことが多々あったんですよ
やっぱあったんですよね松山さん
前後の軌跡感はないっていうことは
やっぱりすごくいい
鮮度の高い目なんです
プロセスが長いと
これいいんじゃないかっていうのが
その前のアイデアに自信持てなくて
否定するためにこれがいいって
自分のことを言い聞かせる面が結構あったりするんで
案外みんなの意見聞くと
僕の考えを汲んでくれると思えれば
そうじゃないこういった時に
僕は結構みんなの意見どうとか
どう思うとかって聞くと
言ってくると
そっかーって
確かに一理あるねって
そっちで行こうってなることが
なるほど
それ数値化するのも難舌ですけど
今ふと振り返ると
自分が思った方じゃない方で決定した割合が多いですか?
どうですか?
そうでも半々だと思います
っていうのが僕は
プロフェッショナルな集団でやりたいんで
例えばデザイナーの子とかっていうのは
プロダクションっていう子もいるんです
それは自分の彫刻のマーケットを
僕が作ったものをより立体化していく上で
僕のアイデアが形取るときに
より良いものになっていくんですけれど
やっぱこうやっていくときに悩むんですよ
どっち?って言ったらこうこうでいいと思います
あっそうだな
じゃあ行こう
ってなった時に
そうした意見が入ることで
よりクオリティがかかっていくっていうのは
僕が自分のチームで体系化したいことに比例している
でもそれができないんだったら
僕のチームは世界的にならないと思ったんですよ
自分たち、僕が信じていれたスタッフを
信頼関係を作っていった時に
彼の意見を聞くっていうことで
信頼関係も増して
それが反映されることで
僕の作品がよく流れないんだったら
このスタジオは失敗だと思うようにしてるんですよ
それができるっていうのも僕の作家力であるべきで
じゃないときれいごとのスタジオになってしまうと思うんですよね
そしてそれがニューヨークの
まさに一線のところだと
きれいごとだけだったら
本当に力がなかったら潰れちゃいますよね
さっきの話でね
芸術家って年齢究極多分関係なくて
そしてもうずーっといけるっていう話ありましたけど
松山さんまだまだね
もう120歳くらいまで生きそうなエネルギー感じますけど
いつかは不老死じゃないので
人生終える日があると思いますけど
人生最後の日死ぬまでに
これだけはやり遂げたいなっていう仕事ありますか?
ちょっと抽象論になるんですけど
とにかく後悔したくないだけです
今のやってることは
僕一生できるなんて思ってもないんです
じゃあすいません
またさっきの言ってることに
違う見解になってしまうんですけれど
走ってはいるんですけど
体力をつけてることは
今でも僕自分の年齢の人たちと比べると
やっぱり長い時間没頭してると思いますし
そもそも仕事だと思ってないんですけれど
体力的な限界っていうのは必ず来るじゃないですか
今僕はもう体力を使うようなやり方しかやれてないんですね
それはまだ僕は経験も浅いですし
知識も足らないからなんです
21:00
これがもうちょっと賢くなってけば
効率化が図っていった時に
別に僕うちのスタジオ100名にしたいなと思ってなくて
少数生でいいと思ってるんですよ
今できるパフォーマンスと将来できるパフォーマンスが違うと思った時に
やっぱり自己ベストっていうのをその都度絶対出していかないと
後々後悔して将来がついてこないと思うんですね
今の時点でやりたかったことっていうのは
いろんなオファーがもらってるんで
そうしたところは集中しないようにしてるんです
集中しないというかこれやりたい
それもままで開講展やりたいと思いますけれど
それがゴールにするよりは
社会的な発言権を持てるようにちょっとずつなってきた時の
個人的にということに対してドキドキしてるので
純粋に没入感を持てるためには
新しいオファーが来た時にやりたいと思うプロジェクトがいっぱい来るということは
後悔しないという毎日を生き抜くという感じです
最後になんですけど
ニューヨークまさに世界の一番宿図というか
シビアな意味でもその中でずっと20年やってこられて
一線でやってる人たちずっと見続けてきて
ジャンルはもちろん芸術家以外の人も含めてなんですけど
時代や環境を超えて本当にこの人活躍し続けてるなっていう人の
共通点って挙げるとしたら何でしょうね
マインドフルネスですかね
マインドフルネスですか
っていうのがやっぱり整えてる人ですね自分を
思います
僕もそんなに自分もこの世界で若手って言われてるんで
巨匠クラスの人と接点を持ったことはないんですけれど
あのなんともいえない安定力何なんでしょうね
若い頃やんちゃだったからみたいな日本の成功者みたいな人
向こうの人あんまりないんですよね
ずっと安定してるというか
あれは憧れますね
どうつらいですごい有名なのカウズなんか見ても
カウズは僕ありがたいことに僕が企画した展覧会に
昔は2回くらい入ってくれて本当に変わってないんですよね
彼の安定力とマインドフルネスみたいな
フラットにすごい高いところでずっとやれるっていう
領域に択感してる感じっていうのは何なんだろう
本当に思いますね
整える整う
アメリカでマスタークラスってあるじゃないですか
学ぶやつですね
僕は学ぶことよりも第1戦で活躍してる人たちの
魔の取り方とか空気の読み方とかを見たくて
あれは高読して2万円くらいで見れるんですけど
例えば僕ボーグナナウィンターズとか見た目も喋り方も
いちいちが本当にエレガントで突き抜けてるなと思うんで
彼女のマスタークラスとかも見て
あとフランクギリーも出てて
フランクギリーがどういうふうに建築を作るかとか
マスタークラスそういう見方面白いですね
どういうふうに息の取り方どういうふうに喋るかとか
とにかくいろんな世界で
あの番組ってまさしく全領域でやってる人たちを見た時に
24:04
僕あんま時間が取れないんでお昼を食べながら
あれを見る時期を2ヶ月くらいやってたのかな
全コース見るんですけど
そうかなんかマスタークラス
僕も一回挫折しかけたんで違うモチベーションになりましたね
その見方を変えると面白いなと思って
なるほどねありがとうございます
今回のご帰国の理由も伺ってませんでしたし
それ言える範囲でもいいですし
今後このこれ見てる方聞いてる方に
今後松山智一としては直近どんな活動をしていくんだろうかというか
2つほどありまして
一つはニューヨークという場所が
ポストコロナで完全復帰に近い状態に
他の経済都市文化都市の中では戻ってきたんですね
9月っていうのはファッションにおいてもクリエイティブの世界においても
1月っていう年始なんですよ
9月からアートフェアっていう
芸術の祭典で世界の画廊が一堂に返して
発表する場があるんですけれど
それがニューヨークであって
その後に今度ロンドンのフリーズってアートフェアがあって
アートバーゼルっていう有名なものが
マイアミで12月に開催されるっていうのが
90、11、12って今年この秋から目白押しあるんですけど
それに全部参加する形で
ニューヨークから欧米圏は
もう隔離がなくなったんで
順に飛び回って
もう一回グローバルにより活動が展開できるなということと
今回帰ってきたのは
また次のパブリックアートが
今こちらで設営するために戻ってきたんですね
それは千葉にあるスタジアムなんですけれども
そこに立体物と壁画を作る
完成はまだちょっと1年くらい先なんですけど
全貌としては
外観と内装全部やるっていうものがあるんですけれども
それを届けに
この記者か月かけて作ったものを
また海外から届けて
千葉にあるスタジアムって言ったら分かっちゃいますよね
でもね、みんなが思ってもないスタジアムなんですよ
全く新しい予想外のスタジアムなんですよ
じゃあパッと思いつくものとは違う
野球でもないんです
それは来年、今頃には多分
オープンはもう実は秋にします
それで今回届けに帰ってきたんですけど
そこのスタジアムが元々あったものを一回取り壊して
ゼロから作っていて
外観を全部きれいになるまでは1年後になるので
完全整備されるのが1年後なんですけど
スタジアムの機能はもう秋から
楽しみですね
じゃあちょっとまたそこに行って
あんまり事前に松山さんがそれについての
多分語るインタビューでも出てくるんでしょうけど
あえて見ずにまた
感じなくていいというか感じてからにしますね
先に文脈を入れずに
でも僕の作品感じてもらうように作ってもらう
そうっすね、失礼します
こんな終わりでよろしいでしょう
ありがとうございました
26:50

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