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井上健一郎の組織マネジメント研究所
組織が一体となり、ゴールを達成する究極の快感
上場企業から中場企業まで延べ200社以上の支援を行った井上健一郎が、組織・人に関するあらゆる問題を分かりやすく解説します。
こんにちは、遠藤和樹です。
井上健一郎の組織マネジメント研究所、井上先生よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
今日は質問が長いので早速いかせていただきます。
45歳の方から質問をいただきました。
耳の痛くなる話もありますが、質問者の問題の背景を想像し洞察される先生のお話をいつも興味深く伺っております。
心理的安全性について質問をさせてください。
ということで具体的な内容にしたいと思います。
私の職場はリーガルコンプライアンス部門で上司がおり、また私にも部下が数人おります。全体で10人の組織です。
先日部下の扱いが良くない心理的安全性を考えてと言われてしまいました。
部下の中には自分の立ち位置を理解していないものがおります。
例えばリーガルコンプライアンスから社内クライアントに厳しく対応しなければならないという会議なのになぜそれが必要なのか必要がわからないと発言をし会議を壊してしまう人がいます。
ちなみにその件はその部下が司会役をしているグローバルコンプライアンスとの合同会議で対応が必要だとグローバルから言われたという背景がありますので必要なことは十分理解しているはずなのです。
会議を壊されるのは避けたかったのであなたの理解がそのレベルだと思いませんでした。
ここではそのレベルから議論しませんとついつい言ってしまいました。これはきつい方をしてしまったなと反省しています。
この件は部下はすぐに上司にクレームを入れその後上司から指摘されました。
その際心理的安全性やアンガーマネジメントを考えてと言われました。
しかし私としてはアンガーが生じたわけではないのです。どちらかというと会議の緊急時対応として消化活動をしたかったのです。
あ、これはやばい。こんなこと言われたら相手の説得ができなくなりデッドロックにはまってしまうという気持ちです。
このような状況なのですが何に心がければ心理的安全性を保ってチームや会議を運営できるかヒントを下さいますと幸いです。
少し話が変わりますが心理的安全性については疑問もありまして先の点を検討していただくときに合わせて先生のご意見を伺いたく存じます。
みんながアイディアを出し合うチームやブレストの場面では心理的安全性は有効な手法だと考えております。
しかしリーガルコンプライアンスのようにそもそも方向性が見えているような部門で部下が思い思いの意見を述べられる環境は必要なのでしょうか。
回答の方向性や運用の方針は決まっているのだから祝々と進めればそれで良いのではないかと思います。
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最近の部下は頓珍感な意見を出しそれを尊重してくれ自分は調べる手間や考える手間をかけたくないが思ったことや感じたことはチーム内や会議で自由に述べたいというのは
私が不倫人間だからかもしれませんが少し違うのかなと感じております。
このような疑問を持つこと自体時代遅れで恥ずかしいことかも分かりません。
他に的確なアドバイスをくださりそうな方が周りにおらず、先生にお尋ねする次第です。よろしくお願いいたします。
なるほど。
こういうことでございます。
お困りですね。
まあね、心理的安全性ということは言われていますね。
この方の言い方なのかなっていうのをすごい感じたんです。
この方が言いたいことの伝わり方の問題っていうのは確かにあるでしょうね。
だから部下がすぐ上司にクレームを言ったってことになるんだと思うんだけど、
結構いろんな要素がこの話の中にあるので、
どういうふうに区分けをして棚割りしていくといいのかなっていうことを考えながら話さなきゃいけないなと思ってるんですが、
リーガルコンプライアンスっていう視点から来る、これは守らなければいけないことなんだということが前提の場合の話で、
その前提に対する疑問が、部下がある意味言ったと。
そんなものは前提条件なんだから議論するものじゃないと。
変な話。公理定理はもう定まっているので、
それを使うんだよということと一緒だと思うんですよね。
ただ後半に出てくる、今の若い人たちが、
トンチニ感なことを言って、自分では調べようとせずにトンチニなことを言って、
自分の意見を尊重してくれと言っているというところもちょっと気になるところで、
意見を尊重することが大事ではなくて、その意見の背景にある当人の考え方が大事なんだよね。
トンチニ感な意見でも、なぜそこをそう言っているのか。
そこのズレが、この部署の前提条件に触れることであれば、そこを正さなきゃいけない。
私たちはこのルールは絶対に守らなきゃいけない。
コンプライアンスとして守らなきゃいけないんだから。
でもなぜそんなことをしなきゃいけないんですかと言ったとしたら、どうしてそう思うのと。
だって現場として効率悪いじゃないですか、例えばの例としてね。
でも効率があるけれども、効率だけでいくとこういう危険性があって、
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それをやっぱり正さなきゃいけないんだよね、というところは修正していかなきゃいけない。
例えば、こういう法律に従ってこれが考えられているルールだから、
ちょっとその法律をもう一回見てごらんなさいとか。
本人に調べさせる。あえて。
ということもさせたほうがいいかなと。
なぜこれを言ってるかというと、
心理的安全性の大事なことは今私が言った、なぜその意見を言ったかなのよね。
意見の内容じゃなくて、そこの意見に至った理由が大事だ。
だからそのグローバルリーガルチームの部下の担当の部門との打ち合わせで、
どうしてそんなことをしなきゃいけないのかわからないって言ったっていうのは、
もしかすると彼なのか彼女なのかわからないけど、
部下の方は担当の部門のために言ったのかもしれないんだよね。
その人なりの考え方で。
それが何かわかんないけど。
資料の浅さはあるかもしれないけれど、そう言ったのかもしれない。
だとしたらそこをちゃんと触れておけば、それはわかるけど、
でも今回の件は、先方のこの部署もこういうことを問題視してるんだから、
そこをお互いに修正しなきゃいけないよねっていう話に持っていける。
だからやっぱりそのレベルの話は今しませんっていうことは、
この方のある意味の出現だと思うのね。
レベルの話だと思ってるんだけど、レベルかもしれない。最終的にはね。
ただその発言の内容でレベルを測っちゃうんではなくて、
その発言の意図でレベルを測らなきゃいけない。
ああなるほど。そういうことね。
そこに触れて、いやそのレベルじゃないんだよ今の話はっていうことは、
修正を加えてもいいんだけど、言ったことだけで捉えちゃいけないってことね。
これがその話をポンって出されたときに、なぜそれが必要かわからないっていうのを、
一対一とか、会議の前とかで言われれば受け、
一応それはどういうふうに、なぜそう思うのって聞ける場があるかもしれないですけど、
全体を動かしてるミーティングにそれができたときにおっしゃる、
もう引消し?評価活動的に、それやったら話がもう終わっちゃうし、
始まんねえしやめろっていう感情も一方で。
わかるわかる。
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どうなんですかね。
本当だったらちょっと全体会議でも少し迂回して、
あえてどうしてって聞いてあげて、こうだからですって言った、
そのときに引消しをしてあげたほうがいいんだよね。
そこまでは踏み込んでる。
その理由で考える議題じゃ今なくて、
この部分での議題だから、そのことについてまず結論を出そうと。
あなたの言ってることについてはわからなくはないから、
あとでちゃんとゆっくり話そうねって。
なるほど。だから言った内容の背景にあるものまでは確認した上で、
そこに対して、法がふさわしくないなら引消しをしてあげると、
その方もそこをわかってくれたことに納得するし、
そのことについて改めてどこかでしゃべろうという形を取ると。
複雑な話だったとすごいシンプルに見えてきましたよ。
なので、この方が心理的安全性をどうしたらいいですかということで言うと、
この方の視点として持っててほしいのは、
必ず人の意見行動の裏にその人なりの理由、その人なりの意見、
その人なりの根拠、意図があるので、そこへ入っていってほしいのね。
場合によっては2段階3段階入っていかないと本当の意図が見えないときもあるので、
そこに入っていって会話をするということを続けると、
案外言った内容が否定されてるわけではないので、
心理的安全性につながると私は思います。
ただその奥の根拠になるものが、それは実は違うんだよってことだってあるので、
そこを正してあげなきゃいけないね。
ここまでの話があった上で、
井上先生的に心理的安全性ってなんですかっていうんですか。
どういうふうにこの概念を。
流行ってるじゃないですか。アンガーマネジメントしろとか。
簡単に言うけどよっていう。アンガーマネジメントできるかい?
これをどんなふうに受け取るんですか。
共通的にアンガーも心理的安全性も共通しているのは、
僕はよく作る氷山モデルですけど、
氷山の上に目に見えているものをそのまんま扱うんではなくて、
その背後にある見えてないもの。さっき言ったから意図とか根拠とか。
アンガーマネジメントも、自分の中にある怒りの奥にある感情とか理由があるはずなのね。
起こる理由っていうのは、何に触れているか自分っていうことがあるので、
一瞬立ち止まって自分は何に起こってるんだろうかっていうことに入ることができれば、
アンガーマネジメントで成功しやすいのよね。
だからこれも同じだと思う。
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つまり背景とか意図とかそういうものに入っていかない。
そこに触れることによって、人を理解する幅が広がるし、
自分自身の怒りに関しても幅ができる。
怒りのコントロールに関してもね。
この方が決まりきった前提の話を今さら出さないでほしいなって思っているということは、
間違ってはいないんだけど、
そこの部分だけでその前提じゃないよって言ってしまうと、
言ったことに対する否定で終わってしまうでしょ。
なおかつこの方の怒りがそのままでてるでしょ。
この方が気にしているアンガーマネジメントとか消化活動をしなきゃいけないっていう、
やらなければいけないことをやるために、ある種きついかもしれないけど言った。
ということはある意味根拠としては間違ってないのよ。
でもそれは、それを示す深さのレベルが違う。
その人が一瞬言ったその内容だけを扱ってしまうと、
怒りは怒りのままにしか伝わらないし、理解してくれなかったりになってしまうので。
ちょっと深いところに、一回地下に入ろう。
さらにまだありそうだったら地下の2階に行こうみたいなくらい。
そうやってそのスタンスを持てば、だいぶ変わってくると思うんですね。
なるほど。今回質問の内容がすごい大いに深かったので、
何ですか、残す時間を少しだけ使わせていただいて。
そんな中で、心理的安全性も氷山モデル等々で、
いろいろ背景、感情が大事だということも説明あった上で、
リーガルコンプライアンスのように、そもそも方向性が見えている。
こういう部門で思い思いの意見を述べられる環境ってそもそも必要なのかっていう、
ここについては最後にいかがですか。
確かにリーガルコンプライアンスをマネジメントしていかなきゃいけない組織のね。
管理部門って2種類の仕事があって、
ある種ルールを守らなきゃいけないという審判的な役割と、
組織のために動いてあげるという、ある種サービス門的な要素ってあるんだよね。
で、間接部門ってそういう要素が2つあります。
ただしリーガルだと審判的要素っていうのは強くなるよね。
これは当然。
だとすると、審判としてグラウンドに立つ前の準備がすごく大事だってことになる。
つまり今の話で、もうすでにグラウンドに立っちゃったんだよね。
だからそれよりも前に、
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今回こういう話があるけど、ちょっと下打ちやせしておこうかってことが大事なのよ。
そのときに私たちはこういうことを守ってもらうためにいるセクションだし、
考えてもらうのが大事なので。
なので、こういうスタンスでこの会議に臨むけどいいね。
もしくは何か意見がある。
で、そのときにそんなもん必要ないと思いますよって言うんだったら、
さっきみたいにどうしてそう思うのって、十分話ができるじゃない、時間とか。
だから審判っていうのは、やっぱりルールをちゃんと示さなきゃいけないので、
そのグラウンドに出る前に、審判の心構えっていうのを作っておかなきゃいけないんだよね。
なるほど。
心構えを作る場合は作ったほうがいいと思う。
いやー今日内容濃かったですね。
ちょっとこの方もし会ってましたら、さらにこれを聞いて、
ちなみにこの辺っていう部分的な質問とかいただけるとまた溢れるかなとは思いましたが、
審判がグラウンドに立つ前の心構えね。
まさにこの若い方なのかわかりませんが、そういう発言をしてしまった。
なぜそれが必要なのか、必要性がわからない。
グラウンドに立つ前の心構えを、変な言い方すると、
よくわかってないし教えてもらってないみたいなものもあるのかもしれないですよね。
すごく共有できてない。
変なのし、どんなスポーツでも、ライン上の扱いっていうのはいろいろあるわけじゃない。
インなのかアウトラルなのか、だいたいがインだけど。
くれればいいのかみたいなね。
そうそう。でもそれはあまり知らない人が、「いやラインの半分外でしたから外じゃないんですか?」なんてね。
言っちゃったらさ、「いやちょっと待てよ。」と。
ルールのまずグラウンド前の確認ね。
こういうセクションはそれがすごく大事だと思う。
10人いるから10人が抱えてある課題を、
全員がこれはこういう基準でこういう判断をする方向がべきなんだっていうのが、
認識を合わせなきゃいけないんだよね。
不審判断だから。
いやちょっとこの方のご質問、次回やりたいなぐらいの内容になってしまってありませんでしたけど。
一度この話全体をもう一度整理いただいて。
そうですね。ぜひぜひ追加のご質問いただければね。
そうですね。いただけたら。
この辺ちょっとズレてたなとかいうこともありまして、
したいなく遠慮なく見ていただけたら嬉しく思います。
はい。
ということで終わりましょう。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
本日の番組はいかがでしたか。
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