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2019-07-12 20:40

第220回「質問:人が育ちにくい業界で、人材育成をするためには?〜映像製作会社のデイレクターです。「見て学ぶ」業界文化もあり、人材が育ちません〜」

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第220回「質問:人が育ちにくい業界で、人材育成をするためには?〜映像製作会社のデイレクターです。「見て学ぶ」業界文化もあり、人材が育ちません〜」井上健一郎が、組織・人に関わるあらゆる問題をわかりやすく解説する番組です。
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井上健一郎の組織マネジメント研究所
組織が一体となり、ゴールを達成する究極の快感
上場企業から中場企業まで延べ200社以上の支援を行った井上健一郎が、
組織・人に関するあらゆる問題を分かりやすく解説します。
こんにちは、遠藤和樹です。
井上健一郎の組織マネジメント研究所、
井上先生、本日もよろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
さあ、今日も質問が来ておりますが、
ちょっと特殊な業界からの質問でしたね。
長そうですね。
そうですね、ちょっと長いので、早速いきたいと思います。
初めて質問させていただきます。
私は製作会社で働くものです。男性とありますね。
弊社は映像製作会社で、エンジニアやデザイナーが多くいる会社です。
その中で、私はディレクターとして働いています。
プロジェクトが立ち上がるたびに、それぞれのディレクターなどが決められ、
仕事をしていきます。
最近では私も一人立ちができるようになり、企画が通ることも多く、
決済権限や予算ももらえるようになりました。
ADとしてチームをサポートする立場から、
ディレクターとしてチームを回す立場になって、
人材育成の難しさに頭を抱えています。
映像製作となると、各クライアントの希望も違えば、
現場ごとの対応も毎回違うため、
新人に対して型を教えるという作業がしにくい環境です。
どうしても体育会系の雰囲気が強く、上下関係が厳しいまま、
ディレクターとして一人立ちをしていくので、
見て学ぶくらいしかできず、
良いディレクターが育ちにくい環境のように感じます。
この状況が続くと、プロジェクトばかり量産され、
良い企画を立てられるディレクターが育たず、
人材不足に悩み続けることになってしまいます。
現場にいる人間として、
どのようなアクションを起こしていけば良いのでしょうか。
アドバイスをお願いいたします。
はい。
なるほど。
いいですね。
業界、あれですよね、ADとかDって多分、
業界分からないとイメージつかないと思うんですけど、
ディレクターがDですね。
ADはアシスタントディレクターですね。
一般の組織でいうと、どういう認識ですかね。
ディレクターは課長とかそのイメージですか、
もうちょっとあれですか、係長みたいな。
映像の世界の特徴は、
やっぱり映画なんかのところにもあるように、
監督と言われている人側の世界なのよね、
作品も含めて。
だから、なんとか組って言うでしょ、よく。
だから、意思決定とか、
全ての作品のイメージを持っている人が1人いて、
これがディレクターですね。
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クライアントなのとか、
ちょっと違うかもしれないけど、
映画なんかで言えばそういう映像作品を
どう世の中に展開していくかという、
もっと広い意味で捉えて進めていくのがプロデューサー。
ディレクターはその作品の全責任を持つ。
意思決定も持つ。
ADはそのディレクターが動きやすいように
サポートしていくという形になるので、
ある意味では極めてサポート系、
フォロワー系な動きが。
ADがですね。
ジブリの宮崎駿さんの鈴木さんでしょ。
あの方がPみたいなイメージですか、今の中で。
Pですね、プロデューサー。
そういう伝統が強いと思うんですよ。
だからADっていうのは気を回して、
的確な動きを迅速に行うみたいなのが
哲学なのかな。
だからそのために追っかけて、
ディレクターの存在とかいろんなものを追っかける。
場合によっては出演者というのを仕切る。
ADの話。
だから分身なんだよね、ディレクターの多分。
で、箇所箇所で。
だからADにも2つあって、
よく言う板前系の追い回し。
下働きだけしてるようなぐらいのADから始まる人もいて、
その次は分野を担当する。
分野。
例えば出演者の、この撮影の時間の
出演者の全タイムスケジュールをコントロールする。
ADとか。
あとはカメラマンに対して一緒に動くADとか。
役割分たちがそこの分野の責任が取れるADっていうのも
いるので。
そのもう1個下はとにかくコード巻いてるぐらい。
カメラのコードを巻いてるぐらいの。
つまり見てて覚えるってまさに、
どんな世界なんだとかっていう。
で、その時に、
そんなとこ立ってんじゃないとかで怒られたりするっていうのは
伝統的な姿勢。
立ってんじゃないで怒るのが大体Dとか。
Dとか、でも先輩ADもいる。
なるほどですね。
で、この方はそういった状況における中の、
今おっしゃってくださった説明した方々を束ねて現実を作って
作品を作っていくディレクター側に慣れた方と。
つまり部分的な責任者じゃなくて全体、
その作品の全体を映像の全体をディレクションする立場に
来たよということだと思うんですよね。
だからその、
なんてさっき言ったらその撮影ロケの先輪ADみたいなところから
企画も通って、企画を言えるという立場にはなってるから。
なるほどですね。
そこからじゃあやってみっていうことになって、
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自分がDとして立って、ディレクターとして立って、
それを任されると。
決算金限予算をもらえるようになり、
映像制作会社とおっしゃってるので、
映画というよりもテレビとかの番組を受けたりとか
そういう感じなんですかね、きっと。
テレビが多いでしょうね。
だからすごい、映画と違ってテレビの場合に
一個だけ考えなきゃいけないのは、
映画っていうのは公開に合わせて何年も前から準備していくから、
そのスケジュール管理も大事なんだけど、
作品作りという工程をある意味こだわりとか、
精査しながら進められるけど、
テレビって毎週だったりするので、
ある意味消化作業的に時間に追われて
とっととやっていかないといけないという部分は多いと思うんだよね。
キャスティングなんてひどい時に2,3日前とかで決まるとか。
普通ですもんね。
現場のキャスティングで電話してるの誰かというと
ADだったりとか。
なるほどですね。
何が言いたいかというと、
固定制度的なのかな、
見て覚える的なことがなぜ強いかというと、
やっぱり映像界っていう背景化を引きずった文化なんだと思う。
ここは業界文化。映像は強いんですか。
制作のある意味では文化なんじゃないかな。
だけど今そのままでやってると、
次のディレクターになるべき人が育たないよということなので、
どうしていいかなという話で。
そういうことが背景にあるけども、
クライアント要件がボンボン飛んでくる。
特にテレビなんかだったらクライアントの要件が
最後の最後にこれダメとかあるし、
それは起こるよねと。
現場では思いもしないNGがクライアントから来るってこともあるのでね。
それやるとここの意味なくなるんですけどぐらいのこともある。
じゃあどうするかという調整もある。
なので一概にディレクターだからコンセプトを立ち上げて、
コンセプトに忠実に従って道の真ん中を切るっていうわけにもいかない。
意外と俗に言う中間管理職的なクライアントとの挟み具合があったりするんですね。
悪い言い方をすると横槍的なものを含めて
イレギュラーな対応を求めることが多い。
その時にはディレクターが全ての権限を1人で判断して
指示を出してADがこなしていくということになると
ADは指示を受けてそれをやるってことが状態化するから
育ちにくい環境にあるよっていうことだと思うんです。
なるほどですね。
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どうアクションしていけばいいんですかって簡単にその通りですね。
それが現状なんだけど、Dになる人を育てたいって言ってるので
ある意味でどういう形の具体的なことは
毎日の一定の作業レベルがあるのと
最近よくある働き方改革における時間的な制約も
この業界って今までめちゃめちゃだったと思うんで
動けてくるからそれ以上させられないとか
いろんなことが起こってる中で
この方の職場においてどれが
方法論として何かって落としきれないんだけど
テーマはやっぱりADの人に
今ありとあらゆることが言われてるけど
これってどうしたらいいのっていうのは
語らせないといけない。
ほうほう。
誰ですか?
AD。
AD。
決めるのはDなのよね。
誰かが1人が決定するという最後の権限を持ってなきゃ
グタグタになるから映像世界なんて。
だからそれはそうなんだけど
決定に至る手前でも決定した後でも
作った後でも何でもいいので
この今回の番組はどうだったかとか
これはどう思うかとか
とにかくディレクターの立場的な視点で
ものを見るっていう癖をつけさせないと
それじゃない。
逆に言うとそういう対話をADの方とするってことですか?
本当はとにかく定例的に
そんな時間が取れるかどうかわからないけど
イメージとしては2、3時間
全員がそれについて感想を言えるような
それは一方的にDが世界観こうだってことじゃなくて
その対話としての時間が必要と
本当なんですか?
対話までいかなくてもいい
場合によっては
対話になったら最高
だけどディレクターの権限としては
例えばこのシリーズ
どことこのクライトさんをスポンサーに入れて
この番組が夕方やってますと30分間
これは今回こうだこうだ
番組としてのコンセプトと
次回のゲストはどういう意味でかとか
いろんなことをとりあえずトータルのことを語った上で
どう思う?
どんな話をしてもらったらいいのとか
このゲストの場合
何を見てて
視聴者が一番感じるものは何だろうねとか
昔の業界文化的な
都定制度っぽさみたいなところから
上の方が下の方に対して
そういう意見を交換して
対話をさせてもらえる環境って
意外とないイメージがすごい強い
これを作った方がいい
でもその人たちの意見を取り入れるかどうかは
ディレクターが決める
それでいい
だからディレクター
みんなで決めていきましょうねっていう
ミーティングを
感想としてこう思います
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ここにADの頭に浮かんだものを
アウトプットさせる場所はとにかく
それは何が目的だから
ADの人たちの思考を訓練する
あくまで思考の訓練の場として今のやり方
それと逆に言えば
途中でスポンサーからこんな要件が入っちゃったんだよね
ってことがシェアできる場所でもある
つまりカメラのコードを
まだ巻いてるような人間ですら
今回スポンサーからこういうことが言われたぞと
いうのを分かっているのと分かっていないのでは全然
物の景色の見え方が変わるんだ
最近キーワードで納得性とか言葉も出てますけど
そういうところにも繋がりそうな
本当に詳細な
詳細というか
具体的な細かな情報も
みんなで共有
シェアできているような状況で作ると
やっぱり意思の浸透が早い
その上でこれどう思うって言って
変な話
批判してもいいぞと
ダサいですね今回の
でも何でもいいからみんなで言い合う
別に決定権はないけど言い合う
言わないんだったら参加しなくていいこの会議に
って言うぐらい
みんなが言う会議
なるほどですね
むちゃくちゃソリューションそのまんまの回答じゃないですか
僕なんか昔
ロンモーションという舞台に行った時に
やっぱりそこの上司がやってくれたことで
ためになったことがあって
僕らアーティストのライブというのを
とにかく一生懸命見て回るわけ
見て回ってたわけ
どういう活動しどういうお客さんがいて
何がポイントなのか
っていうのを見つけるために
ライブが一番いいっていうのを見てたんだけど
ライブ見るでしょ先週1週間
月曜日の朝の舞会で
全員がライブレポート
見たライブについて全部感想言うの
っていうことをやるの
だから何がそこで決定するんじゃなくて
全員が言う見たものすべて
っていうことによって訓練するんだよ
つまりライブをただぼーっとして見てなくなる
言語化するのも
これって何て言うんだろう
その場においてダメ出しとかもあるんですか
そういうとこ見てねえから言えねえんだ
でもダメ出しはしない
批判しても構わない
その代わりアーティスト担当は
それに対しては意見は言わなきゃだめ
どういうつもりで今こういうことをやってるか
これって今回の映像制作会社の方々
現場分かりやすくありそうですけど
一般的な組織で普通に仕事を
されている方々からすると
どういうふうに応用できるんですかね
ライブ行ってもね
今の話は何でかっていうと
技術を教えるとか何とかっていう世界じゃなくて
イメージの世界の
ディレクターとして立てるかどうかっていうのは
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この人はどれだけのイメージ感を持って
世界観を持ってるかっていうことが
キーワードになるので
そうすると世界観とかって
イメージの世界で
生きている人たちにとって大事なこと
でもそうじゃなくて
形があって
形が教えられないってやつじゃない
形がある世界とはちょっと違う
でも少し規格性とかが必要であれば
ちょっとエッセンスを入れて
みんなで感想を述べ合うというのは大事なこと
通常の仕事の中ではなかなか
あんまりない場面かもしれない
ここってイメージを共有するっていう
思考を共有するっていう感じですよね
その意味では別に職場
形がある世界でも
思考の共有っていうところは
どのようにするかっていう感じないですか
それはある
やることはありそうですよね
思考の共有って
例えばどういう状態が
思考の共有ができた状態って
思考の共有って
例えば現実的に
営業みたいな話で言おうか
みんなが嫌がるかもしれないけど
自分ではないお客さんの案件とか
いろんな案件があるので
テレワークから始まるような
営業だとちょっと違うかもしれないんだけど
やっぱりちゃんと商品を
製品 商品を持って
エンドユーザーのほうがいいのかな
B to Cのほうがいいのかもしれないね
お客さんがいて
こんなキャラクターのお客さんが来ました今回
担当Aさんですって展開します
ABCという3人でリーダーいて
4人のチームです
Aさんのお客さんの展開について
みんなで語る
っていうのが今の良いこと
普通だと担当じゃないから
口出さない
そうじゃなくて
Aさんの仕事の仕方について
言うんではなくて
このお客さんについては
こうなんじゃないんでしょうか
とかっていうことをみんなで語る
っていうのが
私だったらこうするかなとか
私はここが気になります
Aさん聞いてれば
なるほどねっていうことにもなる
でもAさんはAさんなりに
ある情報の中で
僕はでもそうは思わない
私はこうやりたいとかってのはあるので
それも別に言えばいいんだよね
それリーダーが見てて
決定者はAさんだから
意思決定者
あとはリーダーと一緒で
相談すればいいので
このBさんCさんが何を言おうが
Aさんが決めたやり方でやればいいのよ
それもBさんCさんに言う
同じようにあなたたちもそうだよ
でもいろんなことについて
どういうふうなことが起こるかとか
どんなイメージを持ったかとか
何が見えるかとかね
そういう仮説とか
そういうものをみんなで語る
っていう場面で
思考を広げていかないと
イメージだと思うの?
大事なことって
リアルなケーススタディを
あるこの分野の人間たち集めて
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とりあえずやってみて
それに対してどのように考えてるかの
頭の中をみんなで見合うみたいな
ことによって起きるのは
思考の訓練もあるし
結局なんかこう
チームっぽくなりそうな感じもしますよね
そっちにもつながってきそうだな
という印象を受けましたけど
何でもいいイヤイヤのチームになれる
なるほどね
これを徹底してやってるのが
PIXARって言われてるんだよね
そこを仕組みでやってるんですか
全員が集まって全員が語る
時にはそれほど
喧嘩になるくらいの対立も起こるって言ってるけどね
だからそこは素晴らしい
でもあそこもルールは1個
最終決定して終わっていいよ
これだけは揺るぎない
それを揺るがしちゃうと
軸がなくなる
でもものすごいディスカッションというか
全員の意見を取り入れながらやるみたいな
文化っていうのを
よく聞くじゃないですかPIXARって
あくまでもそうなんですね
生まれて最終的に意思決定は明確になってる
それはそうですよね
PIXARの組織論は
私不勉強なんですけど
あれは確かに面白そうですよね
そうなの
まさにね
映像製作会社最近乱立し始めて
IT系のところが
ニュースピクセーアウェバーも始まったがために
人材も流動性があふれだしてるんでね
こういった話出てくるんでしょうね
業界の話は
私は遠いところにいるので
わかんないですけど
一般的にさっきの
若干応用して
やってみようかなと思うことがあるとすれば
やっぱりイメージというものを
鍛えるということが大事だなと思ったら
やってみたほうがいい
そこが今日の概念家のポイントですよね
というわけでぜひうまくいかせていただいて
こういった得意な業界楽しみですよね
ぜひまたお待ちしております
というわけで井上先生本日もありがとうございました
ありがとうございました
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