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2020-12-11 18:31

第294回「質問:組織への愛情って幻想でしょうか。」

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第294回「質問:組織への愛情って幻想でしょうか。」井上健一郎が、組織・人に関わるあらゆる問題をわかりやすく解説する番組です。 ★番組への質問はこちら↓↓ https://ck-production.com/podcast/inoue/q/
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井上健一郎の組織マネジメント研究所
組織が一体となり、ゴールを達成する究極の快感。
上場企業から中場企業まで延べ200社以上の支援を行った井上健一郎が、
組織・人に関するあらゆる問題を分かりやすく解説します。
こんにちは、遠藤克樹です。
井上健一郎の組織マネジメント研究所、井上先生よろしくお願いいたします。
よろしくお願いいたします。
さあ、最近質問がですね、抽象と具体と、質問の属性もバラバラという感じですので、
具体・抽象・具体・抽象に切り分けて、切り替えながら取り扱っていこうかなと思ってまして。
いいですね、いいですね。
覚えてますか?
社員の飲み会、社員行事とかじゃないんだけど、
今日はあえて抽象的な質問を選んでいきたいなと思っております。
はい。
これね、井上先生得意だと思いますよ。
さっそく行きますか。
なんか最近ありますか?
大丈夫ですよ。
行きますか。
質問に入れております。
経営者ですとなっております。
組織への愛情とは幻想なんでしょうか?
仕事に愛情を持ち込むのは間違っていますか?
お願いいたします。
何が起こったんでしょうね。
そうそう、そこなんですよね。
どういうことなんですかね。
何があったんでしょうね。
ドライなものを感じたのかもね、ある社員さんの言動に。
ですかね。
けどこれ、ある一方でなんですけど、
愛車精神とかっていう言葉を社員さんのほうから聞いて、
なんか違和感とか、そういうことじゃなくない?みたいなことを感じて、
抵抗感を感じたっていう経営者に、この間会いましたね。
あー、なるほど。
逆パターンなんじゃないかな。
そんなことよりにちゃんとやろうよって話なんだよね。
たぶんそっちとかもあるんじゃないですかね。
それもあったもんね。
変な話、精神論・愛情論で片付けないでほしいよねっていう部分もあるってことやな。
あー、はいはいはい。たぶんそういうことかもしれないですね。
だからそういう精神的な問題、心のありようっていうかな、
会社に対してどう感じているか、仕事に対してどう感じているかっていう部分と、
何をやってるかっていう行動部分っていうのかな。
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このバランスの悪さが出たときに、今みたいな質問が生まれるんだろうね。
なるほどね。
今、ただそれだけの言葉でよくそこまでイメージ湧きますね。
そんな感じしますね、確かに。
やっぱり組織ってのは収益性をちゃんと確保しなきゃ成り立たないので、
これは大事な一つの目的ですよね。
ただそのために、世の中にお客さんに対してとか、
ちゃんと価値を提供しないとそれは成立しない。
っていうのももう一個の軸なので、その二つの軸だから。
ということは、収益性をちゃんと出そうねとか、いいものを作ろうねとかっていうことは、
やっぱり行動しなければできないので、
ちゃんとやることをやろうねっていう文脈がどっかになきゃいけないと思うんですよ。
でもそれをやるときに、場合によっては、
社製品を愛してるとか、誇りに思ってるとか、魅力を感じてるとか、
信じてるとか、それはいいものだって本気で思えてるとか、
っていう状況があったほうが、それは行動がより良くなりやすいよねと。
成功循環モデルで言うとね、思考の質が高いっていう状態だからそれは。
そういう行動が良くなる可能性が高まるよね。
だから愛情とかっていう言葉よりも、
自社で扱ってるものとか、自社の考え方とか、自分の仕事自体とかっていうものに、
意味とか価値をちゃんと感じてますかってことのほうが大事だと思うんだよね。
だからそれを愛情という言葉で置き換えることも一部できるけど、
いや愛情?愛?って言われてもわかんないんですけど、
いや自信持ってお客さんに勧めてますよって言うんだったら、
ある意味はイコールなんだよね。
だからやっぱり会社としては、自分たちの組織・会社がやってることは、
社員とみんなで語り合えるかどうかってことが大事だし。
あなたらの仕事って大事な仕事だけど、どう?やりがい感じる?っていうことが大事なんで。
だから愛情って言葉で語ると、どうしても場合によってはあえて、
本当に愛情っていうのはすごく大きな概念なんだけど、実は。
だけど使い方、聞こえ方によっては逆にチンプになったりすることがある。
確かにそれは、特にビジネスとかのフィールドだとありがちですよね。
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そう、さっき言った、それよりもちゃんとしっかりとした行動を積み重ねることだよね。
やることやろうよっていう方向にモードは行くのでね、ビジネスです。
でもそのやることやろうよという行動がより良いものになるためには、
やっぱり自分がやってることに対するある種のプライドみたいなのがないと、
いけないので、そういう意味では、
愛情、プライドとか誇りっていう方向に切り替えるとどうですかっていうのが、
あれかな、聞きたいことかなって逆に言うとね。
なるほどね。
なんかすでに答え終わってるんじゃないかっていうぐらいのことな気がするんですけれども、
仕事に愛情を持ち込むのは間違っていますかと、別に間違ってるってことではないですね。
愛情という言葉の意味が違ってませんかって感じ。
なるほど。愛情ってでかすぎて、
その人のこれまでの生き方の背景とかで捉える概念が全く別物にもなったりしちゃいますよね。
愛という言葉がついた瞬間に嫌がる嫌悪感を感じる人だっているからね。
確かにね。
でも愛って本当は実はでかい言葉はなくて、
大事な言葉であったりもするんだけど、捉え方だから。
そういう中で、とはいってもこの方経営者っていう中での質問なので、
大前提、組織への愛情というのは、彼の中での愛情というものは、
組織の中であってもいいんじゃないかっていう前提がきっとあるような気がするんですけど、
組織というものをしっかり関係の人を高めて、
先行瞬間モデルを回すような組織を作っていくために、
例えば愛情という言葉を使わないで何か表現をするとか、
組織にもうちょっと向きをする形でのアドバイスってありますかね。
やっぱり自分たちがやってることの価値なんだと思うんでね。
価値ね。
僕はね、どこかでみんなで集まって、
自分たちの価値の再認識とか、自分たちの価値を高めるために何が必要かとか。
やっぱりそういうザックバランに、あんまり重たくではなく、
気軽なムードの中でみんなで語り合うっていうのは作っていったほうがいいと思う。
だから僕がよく言うのは、やり方としてはブレスト的なやり方なんだけど、
年に何回かみんなで具体的な解決策を導き出すという場面のためのブレストっていうのも必要なときはあるけれど、
変な思考。
僕たちがこれ何者かなみたいなこととか、
私たちはこの会社がよりもっと世の中から信頼されてもらうために何必要かなとかね。
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ちょっと前向きなというか、自分たちの価値について語り合うような場面は作るといいと思うんだよね。
井上先生ってファシリテーションとかワークショップだったり、
人を集めた中でそういう抽象概念をあえて扱いながら、
何かを共有していくプロセスを経て歓迎性の質を高めていくみたいな回しをされることってよくあるじゃないですか。
まさに社内で普段価値なんて言っていいって全員というか、
人が集まってしゃべるようなない場において、
価値ということをちゃんとみんなで向き合って話し合える場ってどうやって作るの?
ちょっと質問で表彰的に言います。
実はここが肝で、
みんなで誰も答えを知らないものについて一緒に考えるって言った瞬間にコミュニケーションラインが生まれる。
問いかけた人が答えを知ってるってものだったら、答えを探しに行くって行為になっちゃうでしょ。
でも誰も答えを知らないんだよってことって、ある意味みんなで考えるモードになるわけじゃない。
そこにこんなんじゃないのとかあんなんじゃないのっていう話が出る瞬間に、
コミュニケーションが実は生まれてるってこと。
はー、なるほど。
だから答えのない、問いかける側も答えを知らない、
問いかけられた側も答えを知らないっていうことについて、
考え始める一緒にっていうのがコミュニケーションの一つのスタートの切り方なんだ。
コミュニケーションっていうのはこういう、
これを何というコミュニケーションと言っていいかわかりませんけど、
いわゆる答えを出すとか、何かを決めるっていうことじゃないものを目的とするコミュニケーションにおいてはってことですか。
一緒に考え始めるってことによって、
この人は何を考えてるんだろうとか、そういう意見もあるよねとかってやりとりが起こった瞬間がコミュニケーションでしょ。
案外日頃あんまり会話してなかった人も、
一緒にそれを考えたっていう瞬間にある意味近づくのね、関係が。
ここがすごく大事で。
なるほど。
だから抽象度の高い問いかけをあえてするってことが大事なんだ。
要は誰も答えが明確に持ってないよねというものを扱って、
それを共有したほうがコミュニケーションを通して結果的に関係性の質が高まってくるんですね。
高まる可能性が高まるっていう。
なるほど。
だからこういう場合において価値を語ることが大事になるわけですか。
そう。
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で、もう一個踏み込むと、例えばAさんとBさんが全然違うことを言ったとする。
価値を高めるために、もっと例えば製品の質を上げなきゃいけないですねっていうAさんと、
いやいやいや、やっぱりサービスを高めなきゃいけないですねっていう人と。
これは、じゃあどっちなんだよって話をそこでしてもしょうがなくて、
なぜ製品の質を高めたいんですか?ってその人の意見の背景にある考え方を聞く。
いやいや、だって結局使ってなんぼでしょっていうその人の考え方。
だからやっぱり我々はものづくりに真摯に向き合わなきゃいけないと思うからですっていうのが出たとする。
でもサービスだっていう人は、今の時代は機能とかでの差はあんまりないんだから、
その会社のものを使ってみたくなるようなサービスのほうが大事ですよって。
これ考え方の違いじゃない。
確かに確かに。
本当に潜在的にめちゃくちゃ大きいっていう話ですよね、今のって。
そう。
でも、逆に言えば今、
だからあなたは製品をもっと質を上げたほうがいいって思ってるんですねってことがわかるわけでしょ。
つまりその人のやりたいこと、発言の意味付けが何であるかがわかるわけじゃない。
ここがわかり合うといった瞬間に、なんかわかった気がするってことが起こるのよ。
なるほど。
例えばここに1個質問なんですけど、
そういったものが例えば今の具体的に言うと、
価値っていうのは、例えば機能なんですっていうほうに出てきた、
いかに効率的に便利に使ってもらうかなんだみたいなのが出てきたときに、
違うサービスだみたいなことを思ってる人からすると、
なんてしょうもない価値観で捉えてるんだみたいな評価をしてしまうことで、
逆にその場がギズギズとなって起きうるじゃないですか、と思うんですけど。
そこがファシリテーターの力量なんです。
要するに、こういう意見もありますね、こういう意見もありますねと。
でも価値観を高めることについては共通してますよねっていうことを。
おおー。なるほど。
やってるわ井上先生これ。
やってるやってる、そういうことを。
だからこれがよく言う共通なのよね。
サイト共通っていうのはこういうことで。
だから共通を見出せる何か概念化できたり、
キーワードでやるのか絵でいくのかわかりませんけど、
見出せるファシリテーターの、ここって結構えげつない能力ですね。
ここがファシリテーターの一番大事なポイント。
だからそのときに問いかけてあげるのは、
じゃあサービスだっていうふうにおっしゃってるBさん、
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Aさんがでも製品の質を高めた方がいいってことに関してはどう思いますかってまず振ってみたりとか。
確かに製品の質も高めた方がいいですよねとかってなって、
そういうお互いのちゃんと理解し合ったベースを作ると、
じゃあここで何か新たなアイディアないですかねって振っていくと、
じゃあ製品とサービスを合わせたときにって何でしょうねって言ったら、
もしかしたらアプリで何かフォローしたらどうでしょうかみたいなことが起こるわけ。
サービスのような製品寄りのような中間点なんだけど、
がっちゃんこしたようなアイディアが生まれる。
これが新しいアイディアの創出なの。
いやーだから創造するっていう組織の中で創造していくプロセスを、
今一瞬ちょっと可視化された感覚がありましたけど、
そういうことですか。
ちょっと時間も近づいてきたんですが、
まさか組織への愛情って幻想ですかから、
価値ということを通して何かを生み出すっていうところに転じるとは思わなかったんですが。
ちょっとね、いろいろありましたけど。
いやいやいや、すみません私の思考能力ではまとめきれませんので、
お感想いただいてもよろしいでしょうか。
だから、成果を生み出すためには人々の行動の蓄積によって成果が結びつく。
だから行動ということに関して何をやらなきゃいけないかってことに、
組織としても焦点を合わせるべきではあるんだが、
その質を高めるためには背景にある心理的な要素とか、
意欲面とか誇りだとかプライドだとかってことが大事なので、
それを高めることが先に大事。
つまりみんなで自分たちの価値は何であるか、
誇りに思えるポイントはどこだろうかっていうことを、
何か語り合うようなことから始めていくと、
この愛情って語るべきではないんでしょうかということは、
もう言わなくて済むようになるよねって話。
なるほど。ちょっと今ふと感じたんですけど、
今で言うとファシリテーターみたいな仕事ですけど、
昔ってよく言われる人事部長みたいな人って、
意外とこういうことやってたんでしょうね。
潤滑油とかって概念が同じ台を越えてここに繋がってるなって感じがあって。
そうなんです。
だから本当のしっかり所有した人事の責任者っていうのはそれをやってるんだよね。
そこの能力実は裏で持ってたりしますもんね。
他のところでスペックめっちゃ高かったりするかもしれないですけど。
いやー、すげー会議でした。
で、簡単な感想でございます。
ありがとうございます。
というわけで今日のあたりはここで終わりたいと思います。
非常にいろんな話ありましたので、
ぜひまた踏み込んで聞きたいということがありましたら、
ご質問お待ちしております。
はい。
清井先生ありがとうございました。
ありがとうございました。
18:00
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