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2016-12-22 15:58

第87回 『考える組織のために、なぜ“達成にこだわる”ことが重要なのでしょうか。一見矛盾しているような気がしています・・・』

第87回 『考える組織のために、なぜ“達成にこだわる”ことが重要なのでしょうか。一見矛盾しているような気がしています・・・』 井上健一郎が、組織・人に関わるあらゆる問題をわかりやすく解説する番組です。
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井上健一郎の組織マネジメント研究所
組織が一体となり、ゴールを達成する究極の快感
上場企業から中場企業まで、延べ200社以上の支援を行った井上健一郎が、
組織・人に関するあらゆる問題を分かりやすく解説します。
こんにちは、遠藤和樹です。
井上健一郎の組織マネジメント研究所、井上さん、本日もよろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
さあ、寒くなってきましたね。
ねえ、ちょっと私も腹が多いですけどね。
本当ですね。もうだいぶ良くなってますね。
もうあと少し、明日は大丈夫かなって。
よかったです。
最後に鼻に来たって感じ。
最後にですね。
よかったです、本当に。
寒くなるので、皆さんも風邪には気をつけていただきたいと思います。
流行ってますよ、結構。
そうですよね。周りもほとんど倒れてますよ。
ああ、そう。
はい。というわけで、今日も質問が来ておりますので、ご紹介したいと思います。
はい。
これは組織文化に関わる質問ですね。
考える組織のために大切な文化として達成にこだわる文化を挙げていらっしゃいますが、もう一度詳しく教えてほしいです。
自由・オープンと逆の印象があるので、その点を聞かせてほしいと思っています。
なるほど。
考える組織のための文化として達成にこだわる文化が重要だとおっしゃったんですかね。
明海カレッジという中で組織文化の時に話したんですが、
これは少しその時の話の全体を言っておかないと分からないと思うので、
お願いします。
非常に変化の激しいというか、どこから何が起こるか分からない、
よく言う非連続のイノベーションがどんどん起きているような時代なので、
組織がこれからやらなきゃいけないのは、実行・行動するという、
実践するということをすごい力強くやるというのはもちろん当然なんだけど、
そのための意思決定とかどういうことを対策として打つかということが、
かつてのようにリーダーが決めて投げかけて実行していればいいという時代じゃなくて、
どこに変革のためのヒントがあるか分からない時代なので、
現場にいる人たち全員の知恵というか、そういうものを集めるということが
重要な組織のテーマになってきてますよというのが大前提。
なので考えないんじゃなくて、考える組織を作らなきゃいけませんという話をして。
その中で考えるってやっぱり自由度とか、楽しく自由で面白かったりするというか、
たぶんそういう組織文化のほうがみんながいろいろ考えてくれるような雰囲気が作れるし、
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あとはやっぱり情報がオープンでないと偏るので発想も。
だからやっぱりうちの会社ってこんなんだなとか、
うちはこの間こういうことをやったから利益がこれだけ上がるようになっているんだとか、
逆にこの商品うまく最近いかないからちょっと低迷しているなとかなんでもいい。
とにかくあとは社長が何を考えているかとか、とにかくいろんなものがオープンになっているほうがいい。
自由活発という雰囲気がやっぱり必要だよねって言ってて。
でもその中で組織の文化を作る時に一番最初に作らなきゃいけないのは達成のための文化ですよ。
達成意欲というか達成をちゃんとするんだっていうその意思、文化。
なぜかというと組織は目標を達成するというのは最大のテーマなので。
その大前提。
そう、組織は目標を達成することがテーマ。
それが一番の大切なこと。
これが組織の理屈なので。
ただし個人は自分の満たしたい欲求っていうのがあるので、
欲求を充足するというために行動するっていうのが個人、人間一人一人の行動の基本にあるよねと。
どっちかというと感情的なものっていうのが多いので、
組織の理屈と個人の感情みたいなのが相反する時もあれば一致する時もある。
その組織の目標達成という理屈と個人の欲求充足という感情を間を取り持つものが
組織マネジメントであり組織文化でもあったりするので、そこが大事です。
だからそもそも組織は達成しなきゃいけないので、自分たちが掲げたもの。
それに向かって立ち向かっていって達成するということがすごく重要なので、
ノルマを押し付けてそれをやりきれという意味の文化ではない。
という意味での達成にこだわるのではない。
ない。ただやりきろうとするっていう意味なんでね。
この微妙なニュアンスの違いですけど。
達成のためにやりきるっていうのが組織の中であるかどうか。
つまり達成っていうのは楽に達成する時もあれば、どんなに苦労しても達成できない時もあるという幅があるので、
楽な時はいいけど苦しい時に、まあしゃあないねっていう文化では困る。
なるほど。
達成に向かって何かを工夫するとか、苦しみながらから試作を生み出すとか、課題を見つけるとか、そこが重要。
つまり達成っていう、あそこに向かうために何したらいいかっていうことを苦しみながらでも考え抜き、やり抜くっていうのが実は考える文化の基本になる。
その考える組織の向かう方向性としては達成?
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いや考える文化の向かう方向は究極的には想像力。
全然違いますね。
生み出す力、生み出す力のために必要なんだけど、とにかくそれだって変革っていう課題があるわけで、変革を達成するために考えるってことは大事なのじゃないですか。
だから達成っていうと売上数字の達成とかっていうことだけに目が行くと思うんだけど、掲げたものをとにかく手に入れるということを何としてでもやろうとする文化って言ったらいいのかな。
そこがないと考える組織にはならない。
考える組織のためにはそれが必要かなと。
つまり漠然としたところで、なんか面白いこと考えちゃったよっていうのもいいけど、でも組織はそもそも考えるって何?って言ったら、具体的にはさっき言った想像力、イノベーションのための想像性、変革性みたいなのためのアイディアを生み出す組織がいいんだけど、
頭がそういうふうに向かうっていうためには、組織の主テーマである目標達成とか、事業の成立とか発展とか、そういうものを成し遂げようとする意欲がないといけない。エネルギーがね。
だからエネルギーを最初に作るっていうようなイメージで達成の文化が大事だって思ってるわけです。
なるほど。そういう意味で達成にこだわる文化をまず優先にするということ。
最近、グリッドっていう言葉がよく出ててね。槍の口からっていうのが言われてますけどね。あれですよね。つまり人間一人一人も才能じゃないよって、槍の口から思ってる人が成功するんだよっていうことを最近よく言われていて、非認知力とかっていうのも同じでね。
特に幼児期に作られると言われてますが、そういうやり抜くとかやり切るとかって、そういう力を持ってる人が、持っている才能を腐らずに開花させることができ、成功できるよっていうようなことをよく言っていて。
なるほど。
やり抜く力があるかないかがすごく重要ですという話が、最近アメリカの場合はすごく。
日本とかもかなり増えてますよね。
っていうことは企業も一緒で、やっぱりやり抜くっていうか、何としてもやり切るやり抜くっていう力があるかないかが大事だから、そのやり抜くっていう苦しんででもそれを突破するぞみたいな、そういう前に向かうエネルギーをまずは作らないと、単純に考えてたって、
アイディアとしても素晴らしいものが生まれるわけではなくなっちゃうと思うのでね。
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なかなか想像的な自由活発な雰囲気もありながらでもやるぞっていう、ここを両方出すってどうやってやるんですか?
そんなに難しくない。
例えば自分のミッションがありますと、それを何としてでもやろうという勢いは自分の中にあって、でもそれに向かって過目に一人で閉じこもってやるのかというと、それじゃアイディアが生まれないから、
自由にいろんな人たちとエネルギーを持った人たちと会い、いろんな話をしながらもらいながら、あ、そうか、ピンって閃いたりするわけで。
だから、前進するエネルギーとしての達成の動きなんだけど、その前進するのは何かっていうと、やっぱり考える。
考えるっていうのは何かっていうと、自由活発で広いキャパシティのある世界というかね、そういうところじゃないと広いアイディアにならないので、それは大切です。
空気みたいなもんね、環境みたいなもんですね。でも達成する文化っていうのは環境面で語れる文化でもあるけど、むしろそれはみんなが前に向かって一生懸命頑張るっていう。
その数字を達成っていうと、数字があればって言いがちですけど、
でも、もしかしたらね、組織を最初に作り出して最終期に行くときには何としても事業を安定させなきゃいけないから、最初は数字だけを追っかける達成っていうのはあるかもしれないけど。
なるほど、まあわかりやすいですね。
でもそれも別に構わないと思う。でも何としてもやり切ろうよっていうことが語られている文化であれば、何か新しいアイディアを生んで変革を生み出そうということだってやり切ろうよっていう話になる。
ちなみに、何とかしてやり切ろうよっていう達成にこだわる文化を持った組織は、考える組織の入門というか最もまず大事な話だと思うんですけど、そもそもその達成にこだわる文化を持った組織はどうやって作るんですか?
それはやっぱりトップ、リーダーとかトップがいかに自分が掲げたものに対して忠実にこだわり続けるかなんですね、真摯に。
そこはリーダーですか?
うん。やっぱり経営理念だとかビジョンだとかいろんなことを勉強もして掲げてやるぞって言ったのに、あれ言ったけどどうなったんだろうっていうのだと、まあいいかっていうふうになりやすいので。
社員に何としてでもやれっていうことで作られるもんじゃなくて、何としてでも俺はやるって言っている姿で作られるんだ。
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なるほど。そこは姿勢というかリーダー。
リーダーのあり方で会社の文化って決まるので、だから初期段階では何としてでも俺はやるんだって言ったことはやりたいってやる。
なんかその辺がすごいなこの人、そこまで言ったらちゃんとやるんだって、そこまでやるんだみたいなものかな。
まあでもいますよね、そういうのはね。
でもやっぱり営業部でもね、やりなさいっていうリーダーじゃなくて、自分が自らそのためにいろんな施策を考えたり苦しみながらみんなと向かっていこうと、みんなを成功達成に向けて導こうと上司自身がもがくような、そういう人が移動してきた瞬間に営業って変わるから。
もう営業時代何人かの上司がいたけど、やっぱりこだわらない上司の中では自分の中でゆるさが出るもんね。だからいいかっていうのが出てくるので。
で、厳しい、自分に厳しい人がいるとこっちもちょっとこれいい加減なことできないなって感じになったので、がらっとそこで雰囲気が変わったことがあるから。
ある種考える組織を作るための話ですけど、達成にこだわる文化を作るためにはまずそのリーダーのこだわりを。
まず絶対必要だと思います。
まずそこですか。きっとこの質問があるんでしょうから、考える組織作りたいんでしょうからね。
そうそうそう。
っていう方でしょうから、きっとリーダー的ポジションなんでしょうから。
でね、よくあるのは達成の文化を作りましょうっていうと、みんなが達成にこだわる文化を作りましょうね。
そう思いますよ。
だけどそのためには、そうなるためには見本を示さない。こういうことです。
だから達成にこだわろうよって語りかけるものではなくて、達成にこだわるという姿を見せないといけない。
なるほど。結果としてみんなが達成にこだわっているという形が生まれてくるわけですね。
だから目標を引っ立つとかってことをこうだかに言いましょうってことではない。
毎朝朝礼して、今日の今月の達成度は?みたいなことじゃなくて。
やってもいいけど、それをみんなだから頑張れって言うんじゃないですか。
なるほど。スッキリしましたね。
例えば上が、今この新商品できてきて、何としてもあの会社にだけは入れたいよねと。
じゃあ俺行ってくるわって言って、やり遂げてきた社長を見た時にみんなが拍手と同時に、
すごいな、やり切るってこういうことだなっていうのを考えないけど感じる。
なるほど。
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感じ取らせないといけない。
なるほど。非常に伝わったんじゃないでしょうかと、私は思います。
ぜひ活かしていただきたいなと思っております。
本日もありがとうございました。
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