発車ベルの背景
元祖発車ベルチャンネル。このチャンネルでは、井出音研究所 所長、井出 祐昭が、元祖発車ベルを開発したスタッフを代表して、当時のことをお話しします。
今日は予告通り、どうやって発車ベルができていったか、まずやったことは何なのかという、
発車ベルの10段活用みたいなことを、マルヒのテクニックみたいなことをばらしちゃおうと。
何でかというと、もうこれ35年前の話なんですね。
放っておくと全部忘れてしまいそうなので、皆さんにお伝えしようという気持ちでやっています。
それで、発車ベルはだいぶ広がったんですけども、私たちがどういうつもりでやったかということが誤解されていることがありまして、
もともとのトゥルルというベルを否定して、それで新しくメロディを作っちゃおうみたいな、というふうに思われているところも見受けられるんですけども、
実際は全くそうではない。むしろトゥルルというものをまず認めて、それを変化していきながらどうなるかというプロセスを、
今日ちょっとやってみます。
今日から3週間、4週間くらい分けてやってみます。
これはなかなか面白いんじゃないかと思います。
それの最後の方に、全体が鐘の調和で、鐘の音色で、あるいは鐘の響きで成り立っているということで、
いろんなことができるようになったんですけども、一体鐘の響きというのはどんなものかということを実演してみたいと思います。
ということで、今日の最初はこの音をお聞きください。
はい、この音はですね、ご存知の通りなんですけども、でも本当はちょっと違っているんですよ。
一番最初この大元の音を、一番最初考えたのはもっと柔らかくしたらどうかとか、
ここに音楽的要素ですね、音色とか、そういうのを加えたらどうかということで、実は音が少し柔らかくなっています。
そして次は、こういうふうに音を簡潔的に鳴らしたらどうかと。
この音っていうのはですね、特に信号は、この鳴っている時も大事なんですけども、音が止まった時に緊張感が高まるということがあるんですね。
そういうことで、ちょっと簡潔的っていうか、今みたいな感じにしたらどうだろうということが次にやっていました。
次にどうぞ。
というふうにだんだん育っていく様子がわかると思うんですけども、これは今の簡潔的要素に今度は音程をつけたと。
この辺から少し音楽的要素が入ってくるんですね。
この辺も今でも使えるんじゃないのかなというふうに自負してますけども。
で、その次どうぞ。
こうなってくるとですね、かなりメロディ的要素は出てきます。
それでここまでいって、今度次のフェーズといいますか、次のアイディアでやってみました。
それではどうぞ。
同じように聞こえるんですけども、これは随分柔らかくなってますね。
それとあとちょっと音色といいますか、楽器の要素が入っています。
それから次。
これはもっと高い音が乗ったりとか、音を柔らかくしたりして、より雑踏の中でも聞こえるような要素を入れたと。
次に行ってみます。
それを周期的に、簡潔的に流してみたと。
今日はだいたいここら辺までなんですけども、まだまだ続きます。
今後の展望
どうしたらいいのかわからない冒険が続いていきます。
それであと2週ぐらいかな、こういうことをやってみて、
私たちの楽しみと苦しみというのはどういうものであったかということを説明していきたいと思います。
それでは来週。