デジタルツインの定義
皆さん、こんにちは。ファクトリー オートメーションラジオのお時間です。
本日は、私の1人しゃべり、3本目になります。 今回もやっていきましょう。
ラジオネーム、しもんさんからいただ いているお便りです。デジタルツインは
どこまでやるべきなのでしょうか、 というふうな特定もいただいております。
デジタルツイン、今、とても流行りな 言葉ですよね。いろんな言葉や
いろんな定義が作奏しているので、 これっていうものを私が提示できる
わけじゃないんですけど、私が考えている デジタルツイン、特に僕でいうと
生産設備ですね。デジタルツインって 究極的にはどうなるのかとか、
どこまでやるべきなのかっていう考えを 少しだけ皆さんと共有させていただければ
なと思っています。まず初めに、デジタルツインは どこまでやるべきなのか
っていう話なんですけど、 究極的に言うと目指すべきところは
どこまでもやるべきだと考えています。 それはなぜかっていうと、デジタルツイン
究極的にはある程度突っ切ったところ までいかないと、大きな相乗効果
っていうものを得ることっていうのは 少し難しいんじゃないかなと
考えているからですね。結局のところ、 例えばですけど、シミュレーション技術が
発達して、生産設備のシミュレーション っていうものができるようになりました。
PLCのシミュレーション 事前にめっちゃ確認できますみたいな
ところが仮に実現したとしたとしても、 それはやっぱり今までのやってることの
効率化っていう枠組みから、やっぱり 一歩踏み出すには少し弱い
と思うんですよね。デジタルツイン いわゆるバーチャルな空間の話
なんですけど、これが例えば完全に 実現したとしたときに、仕事のやり方って
結構変わってくると思うんですよね。 例えば、今やってる仕事が消滅したり、
今ない仕事が出現したり、そういう 働き方やそういう働き方を変えることによって、
働き方を変えるっていうよりは、 完全にゲームチェンジをすることによって、
ものすごい効果、今までやった仕事の 3倍も4倍も付加価値っていうのを積んでいく。
やるんだってあれば、ここまで目指さないと プラットフォーマー勝負としては
弱くなってくるかなというふうに 感じています。
それってどういう世界観なのかっていう 話なんですけど、ちょっとこれも私の
考えの一つでしかないので、いろんな 反論、定義、意見あると思うんですが、
やっぱり好みな言葉で言えば、 デジタルツインの最終形としては、
バーチャルの世界で今までと我々が 今やってる仕事と同じことが
究極的には何の不自由もなくできる ことなんだと思いますね。
我々がリアルな空間にいろんな 作り込みをやっていることを
デジタルの空間で、今までと感覚を 全く変えずに作り込みができると。
それくらいバーチャル空間の精度が 上がってくれば、リアルでは
ハードの制約がとてもあるので、 何かするたびに、例えば物を
用意しないといけない、人を用意 しないといけない、時間がかかる、
設備が空いてない、いろんなハード的な 制約があって、やりたいことが
順番待ちになったりだとか、段取りが とても大事ですよ、みたいな話になったり
することがあると思うんですけど、 やっぱり仮想空間では、そういう
ハード的な制約っていうものが限りなく薄い っていうのが、いわゆる
デジタル空間の特徴になると思います。
つまるところ、やるコストが低ければ どこまでもやれるっていうことなんですよね。
例えば、これをやったら0.1だけ儲かります みたいな、すごく利幅の薄い行為が
あったとしても、でもそれが1万回 すぐできるんですよっていう話になると、
そうやって効果は1000ぐらいになる はずです。
こういうバーチャル空間はスケールしやすい っていうのが、やっぱり非常に
ポテンシャルの高いところだと思いますね。
現実空間、リアルな世界観だと、どうしても 人の行数だとか、物の制約だとか、
そういうものが入ってくるので、やっぱり スケールすることはすごく少ないですね。
2倍のことをやろうとすると、実際には 効果は1.5倍ぐらいしか出ませんみたいな、
ちょっとずつハードの制約に引っかかって、 いっぱいやったら効率がちょっとずつ
下がっていくっていうのは、やっぱり よくあることなんですけど、やっぱり
ソフトウェア的な話、デジタル的な話 になってきたときに、そこが2倍のことは
そのまま2倍の効果が出ますみたいな、 それは再現なくやっていけますよ
っていうことが仮に実現したとするのであれば、 あそこには非常に大きなポテンシャル
っていうものがあるんじゃないかな というふうに考えています。
なので、そういう世界観が仮にデジタルツイン っていうものを一生懸命やった先に
あるのであれば、デジタルツイン っていうものを本腰を入れて追求していく
っていう価値はあるんじゃないかなと 最近僕は思えてきました。
デジタルツインとの付き合い方
やっぱり結構、僕も現場でバリバリ システムをいじったりとか、そういう
してた人間なんで、デジタルツイン 結構会議的な目で見ていた面は
すごく大きいんですけど、やっぱり 一歩、今まで自分のやってきた仕事を
振り返ってみると、今後どう頑張っても 給料2倍にはならないな、今の仕事が
って思ったんですよね。それ何か っていうと、2倍の仕事をしたときに
価値は2倍にならないなって思ったん ですね。仮に自分の仕事をものすごい
効率化して50%工数を削減しました。 2倍の仕事できますよっていうふうに
仮にしたとしても、実際にはいろんな 制約から仕事の成果としては1.5倍
にぐらいしかならないなっていう ふうに、なんとなく感じてたところが
あって、となるとやっぱりやり方 だとか、使う道具や前提条件っていう
ものを結構ひっくり返していかない と厳しいんじゃないかなっていう
ふうに自分の中では少し、僕も今 入社して10年目ぐらいですけど、この
10年目の仕事の中で結構思ってきた っていうところなんですよね。それが
デジタルツインだったら実現できる のかっていうのは、ちょっとまだ
過疑的なところがありますけども、 ただ今の時流で今の流れを見ている
限りは、そこっていうのが一つ ポテンシャルの高いところではある
かもしれないなと。じゃあそこに 完全にシフトしていくんですか
っていう話をしたときに、当然 デジタルツインを推進している
人たちは設備の人じゃないので、 そこに自分が行ったときに結構
不利になるなと感じています。 要はデジタルツイン、いわゆる
IT系の知識や技能、こういうもの を全民に押し出して活動している
ところに今の自分のスキルで行った としても、なかなか得意の人たち
と戦って勝つのはなかなか難しい なと考えていて、もう少し自分の
得意な設備周りだとか、システム 周り、PLC周り、こういう知見をうまく
活かしながらどういうふうにタッチ 位置を確保するか。こういうことを
考えながら、今デジタルツインとは 少し付き合っていっているという
ような形になります。 正直なところ、デジタルツイン
というのは、まだツインになっている ことはほとんどないので、なかなか
今のデモンストレーションや各社の コンセプトを見ていると、そんな
本当にできるんですかねって思う ことはたくさんあるんですけど、
ただそういうのをやらずに、今の 仕事を今のまま続けたとしても、
なかなか伸びないだろうというのは 少し感じているところですね。
なので、これはチャンスだと思っています。 数少ない。いわゆる制御設計、
私は制御設計の人間ですけど、制御 設計の人間が自分たちの知見を
うまく生かして、付加価値を大きく 上げることができる。すなわち
人材価値であったり、人材の待遇 であったり、給与であったり、
こういうものをポンと上げることが できるかもしれないチャンスだなと。
なかなかこういうことを言うのは 少し迷うところではありますが、
制御設計はどうしてもバックヤード に近いところがあるので、
やっぱり日陰にいることが多いです。 なので、そこから一歩打って出ることが
できるチャンスはなかなか来ない と思っているので、今のIoTやDX、
デジタルツインという、それは何 なんだという流れは、ここ10年、
20年でトップレベルにチャンスが 多いと思っています。
なので、デジタルツイン一本やりで やるのはなかなか難しいですけど、
そこにやっぱり情報収集や自分のトライ なんかも入れながら、今後とも
デジタルツインとは上手に付き合 っていく必要があるのかなと。
なので、自分の意見としては結論 まとめますと、デジタルツインって
そんなできるわけないやんけ っていう、邪見にするのではなくて、
自分と親和性の高い、制御設計 の人たちと親和性の高いお金になり
そうな案件が近く近づいてきている ので、皆さんうまく付き合った
ほうがいいんじゃないでしょうか、 というのが今回の私の意見の結論
になります。デジタルツインだとか DXみたいなものが、やはり現場を
困らせたり、自分たちのほうで一時的に 困らせたりすることがとても
よくあることなので、そこは何でも かんでもいいというつもりは全然
ないんですけど、皆さん一度ゆっくり と考える機会を作ってみるのも
いいんじゃないでしょうか。特に 全ての職場で今から入れる必要は
ないと思うので、ただ先行者が今 やっていることですね、そういう
たちの考えているコンセプトや イメージ感、こういったものは
知っておくと、今後の皆さまの生産 室美人生に少しいい働きをするん
じゃないかなというのは私が思っている ことになります。ということで
今回は第3回でデジタルツインは どこまでやるべきなのかという
テーマについて少し話をさせていただき ました。これで大体読んでない
テーマは一通り読んだ気がするので、 これで一人ごと会は一旦終了したい
と思います。それでは今回もファクトリー オートメーションラジオを聞いていただいて
ありがとうございました。これで終了に したいと思います。それでは皆さん
ご安全に。