前回に続きゲストは株式会社スマートバンクでCTOをしている
堀井雄太さんです。
今回のテーマは『サービスの立ち上げ時にプロダクトをどう作ってきたか?』
<トークテーマ>
・プロダクトを作る際に行ったインタビューやサーベイ
・海外でのFintech事業(チャレンジャーバンク)の視察やインタビューを経て得たインサイトについて
・ゼロイチの立ち上げ時の技術選定
・Visa決済やカード発行などの仕組みや、開発ハードル
・サービス全体のアーキテクチャの話
・Fintechの開発の面白さ
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サマリー
株式会社スマートバンクの堀井裕太さんは、ゲストとして迎えられ、サービスの立ち上げ時におけるプロダクト作りの過程やインタビューの重要性についてお話になりました。ウェブサービスの立ち上げ時には、一般的な開発とあまり変わらないのですが、決済の仕組みやセキュリティの難しさが現れます。問題やテストも多く発生し、リリースまでには1年半以上かかる場合もございます。規約に準拠してプロダクトを作る難しさやフィンテック特有の技術による興味深さとやりがいを感じることができます。また、決済システムの特殊性から生活に与える影響やコミュニケーションのきっかけにもなることに驚かれることでしょう。
ゲスト紹介とテーマ
エンジニアストーリー by Qiita
日本最大級のエンジニアコミュニティ Qiita プロダクトマネージャーの
清野俊文です。この番組では、日本で活躍するエンジニアをゲストに迎え、
キャリアやモチベーションの話を深掘りしながら、エンジニアの皆さんに役立つヒントを発信していきます。
今回のゲストはですね、株式会社スマートバンクでCTOをしている堀井裕太さんです。よろしくお願いします。
堀井さんとお送りする今回のテーマは、サービスの立ち上げ時にプロダクトをどう作ってきたか、です。
今回はですね、プロダクト作りのところについて、いろいろお伺いしていきたいなと思っております。
ではですね、今回ですね、カケボプリカ、ビイヨンさんについてですね、いろいろお伺いしていきたいなと思うんですが、
最初に、そもそもこのビイヨンさんっていうプロダクトを作るきっかけになったところとかを最初お伺いしてもいいですか?
あ、わかりました。そうですね、ビイヨンさんはカケボプリカという名前で、自分たちでカードを作って、
そのカードを使っていただくと、家計管理だったりとか資質管理がすごい簡単にできるというようなアプリを作っているんですけれども、
前回の収録でもお話しさせていただいた通り、私たちはものづくりするときに、かなりユーザーさんの課題というか、課題のインサイトを深掘りして、
それを解くべき一周なのかどうかとか、解けるのかどうかとかを考えながらものづくりを始めることが多いんですね。
今回も起業してこのプロダクトを作ろうと思ったときに、ユーザーさんが書いていらっしゃる課題を見つけることができたので、
そこを深掘ってこのプロダクトを作ろうと決めていったというのが経緯としてあります。
なるほど、ありがとうございます。ぜひそこの今のお話しいただいたところをもうちょっと深掘りしていきたいなと思うんですが、
実際今お話しあったプロダクトを作るときにいろいろ調査とかヒアリングしたみたいなお話があったと思うんですけど、
実際どういうインタビューだったりとかサービーみたいなのを行ったかみたいなのがあったりしますか?
そうですね、基本的に最初にやるのはもう本当ワントゥーワンで課題を持っている方にそのインタビューして話を聞くっていうのを何回も何回も繰り返してやるっていう形なんですけれど、
先ほどの質問の回にもなっているかなと思うんですけど、今回もやっぱりユーザーさんが課題を抱えていらっしゃるのを発見したというのが一つありまして、
それはフリムアプリをやってきたときの経験が結構大きかったかなと思っています。
ものの売買をするプラットフォームだったので当然お金のやり取りが発生するわけなんですけれど、
お金のトランザクション流れを見ていく中で、やっぱりそんな欲しいものがお金がないから買えないっていうシーンで困っている方もたくさんいらっしゃいましたし、
あまり良くない側面としては、フリムアプリで一時期社会問題になったこともあったんですけど、
不正にお金をやり取りされる、現金をやり取りされるためにフリムアプリを使ってしまうみたいな方も一定数昔ちょっといらっしゃった時期があって、
そういうふうに突き詰めていくとお金がショットで必要だったりとか、キャッシュローがうまくいってないので、
それを壊してしまったところの補填のためにフリムアプリで現金を取ろうとしているみたいな人たちも一定数いたりしたのを見て、
そこはもうちょっとソリューションできるところがあるんじゃないかと思って、今回インタビューしたりだったりとか、サービスを深めていたっていうのがありますね。
ありがとうございます。具体的にインタビューを行う時って、どういう方にインタビューされたりとか、どういう内容をインタビューされたりしたんですか?
特定の課題が発露している方に関しては、そういう課題、一時課題を持っている人に見つけて、具体的に本当に何に困ってますかみたいなところ、
どういう課題があってこういう振る舞いをしてますかみたいな、他にもって話を進めていることが多いんですけれど、それが一番ポピュラーな例で、
もっと抽象的な形でインタビューすることも実際はでもあったりしますね。我々は課題を持っているかどうかもそうですけれど、
実際その課題を持って取り組んでいる事象をどういうふうに解決しているかについても結構意識して話を聞くようにしてるんですよね。
大抵の皆さんは何とかして解決されてるパターンが多くて、何かしらの代替手段とか、これがベストと思ってなくてもこういうふうに使ってるとか、
もしくはいつもこうやってます。理由を聞くと別に何となくやってますみたいな人も多いので、特定の中振る舞いに着目してどうやってますかってシンプルにお伺いして、
それを今どう解決されてるかっていうのを把握するっていうのもやってますね。そこからもっといい方向で自分たちが何か作ってソリューションできないかとかっていうふうにプロダクトを作っていくパターンは多いです。
なるほど。ありがとうございます。本当に当てに行くっていうより、まず本当にそこらへんの機微みたいなところを収集していくっていうところをやりつつ、
仮説を作っていってプロダクト作りに生かしていくみたいな、そういうイメージなんですかね。
そうですね。なので、かなりご自身の置かれている状況だったりとか、今回家計管理のプロダクトだったので、家計の内訳もそうですけれど、ご家族であればどういう家族構成でお金を管理してますかとか、
そういう周辺の情報ももちろんヒアリングしますし、課題があるかないかに関わらず、現象として今どういう行為をしてるかみたいなところに注目して聞くことが多いです。
なるほど。ありがとうございます。ちなみにそういうインタビューとかサービスしている中で、これいけるぞみたいに思ったタイミングとかってあったりしたんですか。
そうです。これもどれだけの量をするんですかとかって結構皆さんによく聞かれたりするんですけど、今回の企業のタイミングだと本当に100人以上にはさせていただいたかなと。
そう、100人。
特定の人の特定の課題というよりか、繰り返していくと共通化してここは課題だなとか、みんなこうしてるなっていうようなインサイトが得れることはあるので、
そこが見つかった瞬間がやはり自分たちでプロダクトを作ってソリューションできる機会なんじゃないかと捉えることが最も多いですね。
なるほど、ありがとうございます。100回インタビューした上で、やっぱりソリューションとしてはこういう家計簿プリカーアプリだみたいな仮説が立ったところの理由みたいなのがあったりするんですか。
そうですね。やっぱり一つはホリマプリで見てきたようにお金に困ってるとか改善がうまくできてないっていう人のボリュームとトランザクションの額が一定数大きかったっていうのは、
インタビュー通してインサイトを得られたのもそうですし、客観的なデータとしてもかつて捉えることができていたので、
その解決したらこれぐらいのインパクトが生み出せそうみたいなところは一定頭の中にあったという感じですね。
海外での情報収集とフィンテック業界の違い
なるほど、ありがとうございます。今回こういうプロダクト作る上で、前回のお話の中にもあったと思うんですけど、海外へ行っていろいろ情報収集したりみたいなのもやったりしたんですか。
それも今回はやりましたね。
そうなんですね。
特に今回お金管理とかキャッシュフローに着目してプロダクト作ろうという、個市が決めてたもののどういうソリューションがあるかみたいなのは結構調べる中で、
それこそ海外のチャレンジャーバンクとか海外の事業モデルとして成立してやってらっしゃる従業者さん結構いらっしゃると思うんですけど、非常に参考になるなと思ったので、
私はイギリスで他の創業者ドイツとかにも行きながら、現地に行って使ってらっしゃるユーザーさんにインタビューしたり、大学に潜入して大学生につかまえて聞いたりだったり、可能な限り企業に訪問して聞くみたいなのもやりました。
本当に現地行って実地調査をリアルでやってたって感じですね。
そうですね。それは本当にやりましたね。それこそツテを伝って海外に住んでる人を探し合っててやったりもしましたし、チャレンジャーバンクが企業に勤めてる人のツイッターアカウント見つけてDM送って訪問させてくれないかみたいな感じでポノリして行ったりもしましたし、
ただ得れるものはめちゃくちゃ大きかったので、非常にやった甲斐はあったなと思ってますね。
そうなんですね。これちなみにちょっと僕が気になるところなんですけど、海外のフィンテックの事情と日本のフィンテック業界の事情で大きく異なるところとかってあったりするんですかね。
ありますね。何点かあると思うんですけれど、一番大きいなと感じたのは、やはりキャッシュレスの普及度が全然やっぱり違うので、そこによるユーザーの消費行動とか、フィンテックのプロダクトを使う頻度みたいなものにやっぱり差が出てきてるなっていうのは感じました。
私が行ったイギリスのロンドンだと、キャッシュレスの低利率でほぼ100%に近い形だったんですよね。それこそクレジットカードで電車とか交通機関も全部乗れますし、現金使うシーンって本当に私も1ヶ月ぐらい滞在する中で一つもなかったですので、全部デジタルに置き換わってたんですよ。
やっぱりそこに体験がデジタルで全部お金使うだけで置き換わっていってしまってるので、よりお金の支払いやすさとか、お金の管理のしやすさとか化学のしやすさみたいなものをユーザーさんが求めてるような形に意向が変わってたなっていうのにも強く感じたので、東京とかでも言うてキャッシュレスまだ30%とかまだまだ低い状態だと思うので、そこの差は結構あるんだなというのは本当に感じましたね。
日本のいわゆるキャッシュレス普及率が低いっていう現状の中で、いわゆるキャッシュレスサービスを作ってらっしゃると思うんですけど、その時に意識しないといけないこととか重要視してることって何かあったりしますか?
そうですね、これも前回の収録と少し繋がるかなと思うんですけど、どういう上りのエスカレーターに乗ってるかっていうところ次第かなと思って、我々はやっぱりキャッシュレスが浸透していく波、そのムーブメントに今回は乗っかって事業を作ろうとしてるっていうのが一つ重要なポイントとして置いてるところではあります。
冒頭、キャッシュレス普及率がまだ低いという話をしましたけれど、この普及が高まっていく流れ自体は不可逆かなと思ってるんですよね。つながらず日本もイギリスとかドイツとかキャッシュレスが浸透している国に近づいていく未来は必ずあると思いますし、その普及率がどんどん上がっていくことも想定されてますし、国がそれに向けて法改正してくれたりだったりとか、給与のデジタル受け取りとかができるようになったりとか、そういうムーブメントが変わるところとかもあったりするので。
そういう潮流の変化に今回はその別として事業を作ってるっていうのはあると思います。
なるほど、ありがとうございます。じゃあ本当に今現時点での普及率だけではなくて、やっぱりそこからの変化を見越してプロダクト作りやってらっしゃるってことですね。
そうですね、どういう潮流の変化とかギアチェンジが自分たちの周辺で起こるかっていうのに結構注目してものづくりすることをようにしてるので、そこは明確に意識してますね。
はい、今のお話の中でFintechのところで意識しないといけないこととか、世の中の今どういう感じで変化が起こっているのかってところはお伺いしたかなと思うんですけど、いざじゃあそこでこのプロダクト作ろうってなったときの実際そこからのお話も聞いていきたいなと思っていて、
いわゆる決済アプリってなかなかみんな経験してるかっていうとあんまり経験してない気がしてて、開発経験とか作るところとかって、具体的にどういう技術とかどういうアーキテクチャとかで作ったりしてるのかみたいなところをお伺いしてもいいですか。
ウェブサービスの開発
ありがとうございます。そうですね、使ってる言語形態とか技術スタック自体は一般的なウェブサービス作るのとそこまで変わらないかなと思っていて、ちょっとRuby、Ruby on RailsだったりとかGoだったりとかを採用して開発はしていますし、部分的にちょっとマイクロサービスみたいな形になってはいるんですけれど、そこまで聞いてらっしゃる方が作られてるウェブアプリってそれほど大きく変わらないかなと思ってるんですけど、
でも決済の仕組み自体がVisaさんのネットワークに依存してそことやり取りするみたいな機構になってたりですとか、やっぱカードを製造してますので印刷工場さんにやっぱり印刷はしてもらう必要あるんですけど、そこと連携したりだったりとか、レギュレーションですよね、あとは誰でも彼でも作っていいものではないので免許だったりとかライセンスを持って作るっていう形なので、
そういうセキュアさみたいなのを担保するのがやはり難しいっていうところが立ち上げの技術構成とか使う技術に現れてるなっていうのは正直あります。
そうなんですね。特有の何点ですかね、今お話の中でレイルズ使ってらっしゃるっていうのが僕的にはすごい意外だったんですけど、いわゆる一般的なウェブのフレームワークとかも使いつつ、そこの何点ですかね、ただここら辺はやっぱり普通の使い方とかとは違うやり方をやらないといけないなみたいなところとかってあったりしますか。
そうですね、ありますね。大きく分けるとシステムのコンポーネントいくつかあるんですけど、大きく分けると二つの体系に分かれてまして、レイルズでできてるっていったほうはどちらかというとアプリのバックエンドのAPIっていうんですかね、いわゆるiOSとかAndroidのアプリケーションの画面単位でどういう情報を出力するかっていうAPIを裏側で構築してるんですが、その辺りはやっぱりウェブの一般的なプロダクト作るのとあまり変わらないと思っているので、レイルズを使ってるっていうのはあるんですけれども。
どちらかというと決済だったりとかカード発行だったりとか、フィンテック部分っていうんですかね、そういうベンダーさんと組んだりとか外部の決済ネットワークと組んで作るみたいなところとかはGoで開発してまして。
そうなんですか、Goを使ってるんですね。
そうですね、うちはGoを採用してますね。
そちらはわりとPCI DSSといった規約を守ったような開発だったりですとか、外部のパートナーさんと通信するような制御がしてあったりですとか、そういうちょっと得意なロジックが組まれたりしてますね。
なるほど、ありがとうございます。
ここをどれだけ詳しく聞けるかわからないんですけど、ビザ決済ってすごい面白いシステムだなと僕は一年人やとして思ってて、本当にどこでも決済してそれがちゃんと反映されて、何だったらキャンセルとかもできてみたいな、どの国でも何だったら使えてみたいな、
今世界で一番使われている決済プロトコルがビザとかだと思うんですけど、そこら辺ってどういう仕組みになってたりするんですか?
そうですね、これは本当にカードを製造するブランドさんによるんですけれど、ビザさんとかマスターさんとかいろんなブランドさんがある中で、各社さんはネットワーク、決済のネットワークも作られてらっしゃるんです。
なので、契約するブランドさんに合わせてそのネットワークと接続するっていう仕組みを作る必要があるっていうのがまず大前提としてあります。
そしてビザさんのネットワークであればビザネットっていうネットワークがあるんですけれど、それとやり取りする自社のプロセッシングサーバーってよく言われたりすると思うんですけれど、
決済の原文ですよね、皆さんが決済するときにやってくるデータを処理するシステムを作る必要があるっていうのが最初としてやっぱりありますね。
そうですよね。そこのいわゆるウェブアプリとかだと、できたらそういうカード情報とかアプリケーションレイヤーを通したくないなって気持ちを僕はエンジニアとしては感じたりするんですけど、
問題とテスト
そこら辺っていかにどうセキュアに扱うかみたいなところとかって考えないといけないこととかってあったりするんですか?
そうですね、ありますね。やっぱりVisaさんのネットワークに対してレギュレーションとかもしっかり定められていますし、
伝聞のフォーマットもISO8583という形で定義されていて、中身を見ればどんなデータがやってくるかとか、他の人でも見ることはできるんですけど、なかなか目にする機会はないと思うので、
このフィールドがこうだったら決済はこう処理するみたいなパターンもありますし、
Visaさんの制約で何秒以内にレスポンスを返さないと決済は失敗するみたいなレギュレーションだったりですとか、
オートが不能なときには後日こういうロールバックするオートを送ってくるので、それに応えるようにしてくださいとか、そういうレギュレーションもあったりする。
それがめちゃくちゃあるっていう感じですね。
なんで一個一個のパターンを解明して、それこそやってもないのでどういうのが来るのかわかんない、想定で作るみたいな形になるのが結構最初は大変でしたけど、
そういうパターンをいくつか紐解きながら作っていく難しさみたいなのが最初はありました。
実際そこらへん取り組んでいく中で起こった、例えば障害とかトラブルとかあったりするんですか。
ありますね。
やはり最初はどういう加盟転算とかどういう決済が飛んでくるとかって想定の範囲でしか作れないので、
シンプルな決済処理の流れは構築してたんですけれど、この加盟転算だとこういうふうにデータを送ってくるんだだったりですとか、
あんまりレギュレーションに正直沿ってないような問い合わせ、リクエストが来る場合も全然あるんですけど、
基本的には皆さんが決済したときに大そり伝聞という売上の情報がやってくるデータと、後日加盟転算が締め処理というんですかね、
決済の確定処理されたときにこれはもう確定情報として上がってくる2つのデータをもとに決済の処理を行うわけなんですけれど、
なぜか確定処理だけ先に来るみたいなパターンもあったりですとか、キャンセルだけ急に来るみたいなものだったりとか、
本当に正確性がつかないようなデータも時々やってきたりするんで、これどうしようみたいな、どう対応しようみたいなものはめちゃくちゃありました。
意外とそこら辺って何て言うんですかね、すごいガチガチに決まってるって感じでもないんですよね、そういう例外ケースみたいなのがあったりすると。
めちゃくちゃ多いですね、全部のエッジケースもちろんレギュレーションと定められてるわけではないですし、
亀手さんがそれを全部守ってるわけでもなかったりするので、どれもやってみてトライアンドしながら、
自社の決済ロジックをチューニングするっていうのがやってみて大変だ、でもありましたし、分かったことでもあるって感じです。
なるほど、ちなみにそこら辺、これも僕も1年1年としてただ聞きたいだけなんですけど、テストとかってどうやってやったりするんですか?
実際のVisaさんのネットワークとかをテストで使うことができない気がするので、どうやってそこら辺の検証とかしてるのかなみたいなのがちょっと気になりました。
テスト自体は基本的にVisaさんと共同でプロジェクトを進める形になるので、テスト工程はかなりしっかり実はしてます。
そうなんですね。
こういうカードを作りますっていう話からまず始まって、カード自体のレギュレーションのチェックとかどういうカードを作りますかとか、
プリペイド型なのかクレジット型なのか、ICを付けるのか付けないのかとか、本当に細かいレギュレーションを打ち合わせして決めますし、
そうなんですね。
カード自体のテストもありますし、そのカードを使った決済のテストもあるんで、それは本当に半年とか1年かけてやるプロジェクトになってます。
そうなんですね。
今のお話のところ聞いて気になったんですけど、実際決済サービス作ろうってなったときって、どういう流れでいろいろなことに取り組んでいくんですかね。
フローというか工程としてはどういうステップがあるんですか。
ありがとうございます。
これも本当に事業としてどこまでやるかっていう話なんですけれど、自分たちでまずカードも製造して自社で全部やるっていうパターンであれば、
まずカード番号を取得するっていうところから始まったりする必要があるので、自分たちでカード番号を取得するステップをまず歩むことになりますね。
それもいくつかパターンがありまして、どれだけ聞いてる方が気になるかっていうのはあれなんですけれど、
まずビザさんから直接もらうパターンもあれば、既に事業をやってらっしゃるカード会社さんから借りるっていうパターンもあったりして、
立て付けをまずどうするか、自分たちの持っているカード番号をどう確保するかみたいなところから始まることが多いですかね。
いずれのパターンにせよビザさんと決済する形にはなると思うので、レギュレーションとかカードの種類とかを決めた後は、
ビザさんとまずどういうスキームでどれくらい期間かけてケースネットワークの構築をお互いにして接続していくかみたいなのが、
本当に一緒にやるプロジェクトがきっかけされて、少なくとも半年ぐらいとかはかかるイメージですかね。
もちろん我々も初めてスクラッチで作っていったので、ビザさんのドキュメントをもらえる分は頂戴したり、
あと他のベンダーさんとかが資料をくださっているパターンとかもあったので、そういう資料とかも拝見させていただきながら、
決済のパターンで学習インプットをして、こういうシステムを作らなきゃいけないカードを含めてシステムをカットオーバーしていくみたいなのを愚直にやるという感じでした。
本当に実際作ろうってなってからリリースするまでのリードタイムが結構かかるのが決済サービスって感じなんですかね。
本当にゼロからカードを自分たちで製造してやろうと思うとそれぐらいの期間はかかりますし、ある意味これが参入障壁に私はなっているかなとは思いますね。
私も創業して4年ぐらい経つんですけど、リリースまでに1年半以上かかってるんですよ。
1年半。
はい。なんでそれぐらいスタートアップがMVPを立ち上げてサービスにするって、本当早いときだと1ヶ月とか3ヶ月とか半年とかでやる会社さんも多いと思うんですけど、
MVPが非常に重いっていうのはこのサービス、この事業形態の特徴としてあると思います。
そうですね。そもそもやっぱり1年半、そこに関わり続けられるだけの体力がないと。
資本的な体力もそうだし、人的な体力もないとリリースまでいけないってことですもんね。
そうですね。それはあると思います。
なので最初にやはりどう資本構成を敷いて長期で戦える構成にするかだったりですとか、やっぱりそれも投資家の皆さんにこれぐらい価値のあるサービスを作るって説明もしなければいけないですし、
そういうところのものを作る以上に会社の立て付けどうするかみたいなところも今回のプロジェクトは結構重要だったなという感じですね。
なるほど。本当に普段聞くことができないリアルなところがお伺いできてすごい面白いです。ありがとうございます。
ここまで結構いわゆる決済サービスを作るところの大変さみたいなところをメインでお伺いしてきたと思うんですけど、
逆に面白さみたいなところもお伺いしたいなと思っていて。
普通のウェブサービスだけじゃ味わえないここら辺の技術的な面白さもそうだし、サービスの特性的な面白さみたいなところもあればぜひお伺いしてみたいです。
分かりました。私ももちろんFintechの仕組みを一から作るみたいな経験は初めてだったので、未経験で飛び込んでみたっていう形なんですけれど、
やっぱり本当に開発してみて非常にやりがいのある分野だなと今も感じています。
一つは、Fintechって聞くと皆さんお金扱うので大変だったりとか、
規約に準拠したプロダクト作り
法律とか規約に準拠しなきゃいけなくて作るのが大変ってイメージあるかなと思って。
それはまさしくその通りだなと思うんですけれど、
そういう制約だったりとか、制約を踏まえてユダさんにどういう価値あるプロダクトを作ること自体に非常に面白さがあるなと思っていて、
その設計の難易度が高い分、エンジニアとして非常にそこにやりがいが見出せるなと私は感じますね。
法律のレギュレーションもシステムとして置き換えた時にこうあるべきとかって明確にもちろん定義されているわけではないので、
自分たちが持っているライセンスだったりとか免許をうまく理解してシステムにどう反映させるかみたいなところに一定の腕の見せ所があるなと思っていますね。
あとはもう一点あるとしたら、フィンテック特有の技術だったりとか知識が学べるみたいなのも私は非常に面白いなと感じることは多いです。
特にきのさんも多分カードは毎日とか使ってらっしゃるかもしれないですけど、カード来た時にどういうデータがどういうプロトコルでやってきて、
箱がどういう判断でお金をしていいよって判断してあげるかとかってあまりイメージがわからないかも。
全然わかんないですね。
知らないですけど、知れば知るほどこういうフォーマットでデータが来るのかとか、
みなさんが決済している加盟点情報はこうやって来るんだだったりですとか、
そもそも決済のオーソリッドクリアリングの確定処理ってこういう構成になったんだっていう、
生活への影響とコミュニケーション
本当に初めて知る情報とかもたくさんあったので、
エンジンは数十年やっててもこれだけ知らないのがめちゃくちゃあるなっていうのは思いました。
本当にさっきのお話の中にもあったと思うんですけど、
やっぱりそもそもみんなが触れるわけではないものだと思うので、
決済システムってそこに関われるのってそれだけで結構面白さとかレアな体験ができるんだろうなってお話聞いてて感じました。
そうですね、非常に面白いなと思いますし、
エンジンの市場価値というんですか、やっぱりレアな体験ができる分、
コアな技術が学べるのでそこが技術的な強みになるっていうパターンも全然あるのかなと私は思いますね。
やっぱりいわゆるウェブサービスってなると、
ウェブなのでブラウザとかソフトウェアとして見るだけだと思うんですけど、
決済アプリとかカードってリアルな生活にすごい紐づいているもの。
日々持ち歩くし、それで決済。
本当にお財布と同じようなものを作っているっていう感じだと思うので、
そこの自分たちの生活への密着度合いみたいなのも、
他の業界とはかなり距離感が違うんだろうなって感じました。
やっぱり使う頻度とかも全然違うと思いますし。
そうですね、基本的にやっぱり365日毎日いつ決済されてもいいように動かすみたいなところでプレッシャーはあるんですけど、
その分やっぱり皆さんがお買い物してくださっているっていう実感は湧きますし、
我々の場合家計管理だったりとか、ペアカードっていう、
奥さんとか旦那さんと共同で使えるプロダクトもあるので、
ある種旦那さんが奥さんに買い物しきれて頼まれて、
お買い物してその履歴が奥さんがすぐに分かる、通知きて分かる、
コミュニケーションツールみたいな側面も一つあるので、
そういう生活を目指してちゃんとプロダクトを作れてるなみたいな実感が結構湧くっていうのは、
非常にやってて有りがあるなと私も思います。
すごい、そうですね。
本当にお金のやり取りってただのデータだけではなくて、
それ自体がログでもあり、コミュニケーションのきっかけにもなるものだと思うので、
そこはすごい、確かに。
今までお金を払うっていうところに対して、
あんまりちゃんと考えたことはなかったんですけど、
確かにすごいいろんなものに関わってるところだなって、
改めて今話し聞いてて思いました。
ありがとうございます。
まだまだお話ししたりないので、
次回もホリーさんとお送りします。
今回は決済サービスっていうところの、
プロダクト作りのところから仕組みのところまで、
大変なところとか面白いところをいろいろお伺いすることができました。
ここまで自分が普段、
カードを結構多くの方が使ってらっしゃるんじゃないかなと思うんですけど、
そこまで深く、時間使って話したことがなかったので、
それだけですごい新鮮で楽しいなって思いました。
さて、この番組では感想や質問、リクエストなどお待ちしております。
番組詳細欄にあるリンクよりお気軽にご投稿ください。
Xではハッシュタグエンジニアストーリーをつけてポストしてください。
そしてApple PodcastやSpotifyのPodcastではレビューもできますので、
こちらにも感想を書いてもらえると嬉しいです。
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お相手はKiitaプロダクトマネージャーの清野俊文でした。
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