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2022-07-01 17:05

今日の10分de1テーマ「欲望の分解とミリ・ヴァニリ」

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本職は編集者のエイドリアン太郎が1日1テーマを決めて10分話すpodcastです。 ※ご意見、ご感想、質問や話のお題などありましたら eidoriantarou@gmail.com へお便りください。

00:04
はい、というわけで始まりました。本日はですね、先日話してた見定める、イコール、見限る問題みたいな話の続きなんですけど、
そのことがあってですね、その後まではちょっと一回ゆっくり話しましょうかって言って、
昨日かな、昨日話す予定入れてたんですけど、その前日ぐらいにですね、「すいませんでした。」みたいな連絡がきまして、
ちょっと生意気言ってすいませんでした。でもいろいろ考えた結果、一番最初に僕のほうが原作やったらどうですかみたいな話をしてたんだけど、
いや、自分を一人でやりたいですみたいな話をしてたんだけど、でもやっぱりいい作品作るっていう意味では自分は原作に回った方がいいのかもしれないと思いましたみたいな感じで、
結局そういう話をさせてもらえればみたいな感じだったんですよね。
ただですね、自分のやりたいことみたいなのを、本当はこうなるのになみたいなじくじたる思いみたいなのを抱えたまましょうがないなって切り替えてても、
ちょっとたぶん後々おそらくくすぶるものがあるだろうというので、一回でも話してみましょうかみたいな感じで話してたと。
結局本人の中では割と切り替えをしようという感じだったみたいなんですけど、その時に僕の迷いみたいな話もしたんですよね。
こういう自分の経験からくる、よくもある見通しが立ってしまうと。
その時にこういう風になる方がいいんじゃないか、そっちの方が確率が高くて早くていいものができるんじゃないかみたいな。
一方で、例えば見通しが立たない、経験が立っていない若手の編集者の良さっていうのは、見通しが立っていないから他の人が、
はいはい、これはこれね、これはこれねみたいな感じで判断してね、これ石ね、これ宝石ねみたいな感じで判断していくものを判断ができないんで、
全部ある種、宝石として接した結果ですね、思わぬ石が宝石に化けるということもなくはないと。
それは若手にしかできない仕事の一つであって、自分みたいな経験がついてしまって見通しがよくもあるくも立ってしまう人間は、
そういうことが起こせなかったりするから、そこは気をつけているんですよねみたいな話をしててですね。
そういう意味で言うと、ただ確率の高いね、こっちの方がいいものができるだろうというものと、
03:00
でも本人の希望に沿って、ある種奇跡が起こるのを待つみたいなのとで、悩ましかったですねみたいな話をしてたんですよね。
本人もなるほどみたいな感じでしていましたと。
このラジオを聴いているある方から感想をもらってですね。
その感想というのが、編集者側の気持ちで言うとなるほどという感じだったんですけど、
作家の側の気持ちで言うと、でもやっぱりいろいろ思うことがあったみたいな話をしていて、
一つは欲望の分解みたいな話だなということを話しててですね。
欲望の分解かな?欲望の整理かな?
それは作家になりたいという欲望と、いい作品を作りたいという欲望を読んでもらいたいという欲望というのは実は違うんだと。
それが一色端になっていると混乱してしまうんだという話をしていて、なるほどなと思ったんですよね。
言ってしまうと、僕はいい作品を作りたいという立場から考えると、この人は原作に適してもらった方がいいぞと思っていると。
一方でその作家さんは作家になりたいという気持ちもあるわけですよね。
自分が憧れていた一人で全部何でもこなす作家になりたいという気持ちもあると。
それになりたいという気持ちといい作品を作りたいという気持ちが分けられずにコンフリクトしていたんですよね。
いい作品を作りたいという気持ちも欲望もある。作家になりたいという欲望もあるんですよ。
作家になりたいという欲望があるので自分の考えたストーリーを自分の絵で描くんだけど、そうすると自分でも厳密する敵になると。
そうなるといい作品を作りたいという自分はイラ立つわけですよね。
こんな絵でしか描けないのかという気持ちになってくると。
でも自分で一人でやりたいという気持ちもあるみたいな感じで混乱してですね。
この絵でいいんじゃないですか、もうみたいな感じになっちゃうみたいな。
そういう面はあったんですよね。
そういう欲望を整理をしないといけないよねみたいな話をしてたんですけど、これはすごい分かる話で。
例えばなんですけど、よく描きたい作品を描いてくださいみたいな言い方ってあると思うんですよね。
たぶん編集者が作家に対して描きたい作品を描いてくださいっていうことを言う場合もあると思うんですけど、
06:07
僕、描きたい作品を描いてくれって言ったことはほとんどなくてですね。
なんでかというと、描きたい作品ってその人が読みたい作品じゃなかったりするんですよね。
その人が読みたい作品って、実はこういう、例えば普通になったら円溜めだったりするのに、
自分が描きたいってなると全然違うのを描いちゃうと。
自分が全然違うのを描いちゃって、それがお店に売ってて買うかって言ったら、その人自身が買わないような作品だったりする。
っていうようなことがまあまあ起こるわけですよね。
じゃあなんで、読みたい作品を描いてくれって言ったら混乱が少なくて、描きたい作品を描いてくれって言ったらそういう混乱が起こるのか、
自分自身もお金を出して買わないようなものを描いてしまうのかっていう話なんですけど、
それはですね、まさに欲望の整理がつかなくなっちゃうんですよね。
自分が描きたい作品っていうのは、こうありたいとか、こう見られたいっていう欲望が入ってきちゃうんですよね。
単純に自分が面白いと思うとか、きっと多くの人が面白いと思ってくれるだろうとかじゃなくて、
今の自分がこういうのを描いたら、こういうふうに思われて、こういうふうに評価されるかなみたいなものが入ってきてしまうと。
そうなると、いい作品を作るという部分がコンフリクトしちゃうわけですね。
だってその人自身がお金を払って描いたいと思うようなものじゃなかったりするわけなんで。
というのでですね、やっぱり描きたい作品を描くっていう中にも、
そういうふうに欲望が整理できずにコンフリクトしちゃう場面っていうのはあるなと思ったんですよね。
でですね、あと何を思ったかな。
あ、そっか。
あとですね、僕その作家さんがですね、まだ若い方ですけどが、
自分原作志望ですみたいな感じで、原作やるっていうことを子供の時から憧れていてみたいな感じだったとしたら、
それはそれでちょっと期待感が低いんですよね。
期待感が低いって言い方もあれなんですけど、
それはですね、なんでかっていうことかっていうと、
これもちょっと話になって、野球選手に例えてたんですけど、
なんでも野球に例えるっていうおじさんビジネス用語みたいな話なんですが、
プロ野球選手っていろんな選手がいるじゃないですか。
大谷翔平もいればですね、
09:00
例えば守備がダメで守備だけ上手い人とか、足が速いからダイソーだけ出る人とか、
もうちょっと広げてみると、
例えばバッティングピッチャーになってね、
バッターが打ちやすい棒球をちゃんと何球も投げられる人っていうのがスタッフの中にいたりするというようなですね、
全員が全員大谷翔平じゃないわけですよね、当然。
なんですけど、その人たち全員、
多分バッティングピッチャーやっているという人もですね、
おそらくは小学校の時は4番でエースをやっていたはずなんですよね、
少年野球で。
リトルリーグでやっていたはずで、
その人が野球で身を立てていくぞって言って、
すごい強豪揃いのプロ野球選手の中に入っていった時に、
言っちゃうとですね、子供の時は少なくとも大谷翔平を目指していたと思うんですよ。
大谷翔平を目指していて、
それがプロ野球の中に入っていった時にすごい競争の中でですね、
何とか自分の生き残り方みたいなのを模索したりとかして、
自分の得意なことを模索した結果、
それぞれのスタイルができていくと。
でもなんていうんですかね、どれも必要なものというか、
必要なパーツなわけですよね、野球をやっていく中では。
というような感じで、
ある種必要に迫られたりとかして、
大谷翔平になりたいというのは言わば憧れですよね。
こうなるといいな、こういうふうに人を見られるといいなという欲望でですね。
そんな中で、でも自分がいいプレーをしようと考えた時に、
自分がいいプレーをするってなった時は、
自分の能力みたいなものをちゃんと向き合わなきゃいけない部分があるわけですよね。
そうなると、自分は守備固めで活躍できるようになろうみたいな感じになっていって、
それで重宝されたら立派なプロ野球選手になると。
なんだけど最初から、
よし俺守備固めになるぞ将来とか言ってる小学生がですね、
プロ野球には入れんだろうみたいな気はするんですよね。
だからですね、
大谷翔平になろうとして、
でも自分の能力をちゃんと見てですね、
そんな中で、
なんとか自分の居場所とか、
自分の武器をうまく使えるようになっていくっていうようなことが、
やっぱりどの業界とかどんな社会にもあるのかなと思っててですね。
で、その中のなんかちょっとこう、
途中に入ったガチャガチャの一つみたいな感じというか、
途中その過程でですね、
ゴーターワーってサッカーさん自身がですね、
ちょっと欲望が交流としてちょっと混乱して、
なんかちょっと無茶なことを言ってくるみたいなことだったのかなみたいな風にはちょっと思いましたね。
でですね、あと何思い出したかな。
あとそうだ、あのなんだっけあれ。
この間西寺ゴーターさんがラジオで話していて、
12:02
僕全然知らなかったグループなんですけど、
右場に入りっていうグループがあって、
それは二人組のポップデュオみたいな感じなんですけど、
1980年代くらいのなんですが、
この人たちの話がすごい面白くてですね、
ある超有名音楽プロデューサーみたいな、
天才音楽プロデューサーみたいな人が、
この出した二人組で、
ルックスよくですね、
ダンスも上手くて、
歌も超上手くて、
超大人気になるんですけど、
実はですね、口パクだったんですね。
口パクだったらまだですね、
AKBとかもね、歌番組で口パクだからいいんですけど、
口パクの歌声がですね、別な人が歌ってたんですよね。
つまりその二人は見た目が良くて、
ダンスはすごい上手だったんですけど、
歌は別な人が歌ってたんですよ。
でですね、なんでそのことになっちゃったのかっていうとですね、
なんかそのまず、
そのプロデューサーの人がですね、
よしこんななんか感じのポップデュオみたいなの作るぞみたいな、
ちょっとラップも取り入れたみたいな感じで、
80年くらいにそう構想すると。
でそれでシンガーを集めていったらですね、
めっちゃいいシンガーが集まって、
あ、これ音楽すげえいいじゃんってなったんだけど、
なんかですね、
ルックスとか見た目とか待って、
ちょっと売れなさそうだって思ったらしいんですよね。
でそしたらそのプロデューサーの人は本当その天才プロデューサーなんで、
これは売れないだろうと思っちゃったと。
そんな中ですね、
別のオーディションだったんですけど、
同じオーディションかな?
そのシンガーオーディションみたいなのが来てたですね、
2人がめっちゃ男前で、
めっちゃダンスが上手い、
けど歌が下手だと。
で、ってなった時にですね、
もちろんこう、
思いつくわけですよね。
こいつらがあの歌声で歌えたらなぁと思ったと。
でですね、
本当その人はちょっとひどいんですけど、
本人たちに内緒でですね、
もうその、
君たちレコーディングはいいからもうツアー回ってみたいな感じでですね、
あの歌を、
歌はもう他の人に任せるっていうことを本人たちに黙ってですね、
口パクでアーティスト活動させていくっていうことにしていくんですよね。
途中でもちろん、
え、そういうことだったの?みたいな感じで気づくわけですけど。
で、それがですね、めちゃくちゃ大人気になって、
世界中で大ヒットして、
グラミー賞までもらうんですけど、
その後その別人の歌声だったってことが分かって、
グラミー賞を剥奪されると。
でですね、この話を聞いた時に、
その、もちろん本人を騙して、
そういうことをするっていうのはね、
まあ本当にひどいなと。
で、実際ですね、そのうち一人の人はちょっとやっぱりこう生活を持ち崩して、
よく早死にしちゃうんですけど。
でですね、あの、なんですけど、
でも、
おそらく確か、
おそらくどっちにしてもそんな世界的ヒットにはならなかっただろうなと思うんですよね。
そのシンガーの人をデビューさせても、
歌が下手なかっこいい人をデビューさせても、
15:00
できなかったと。
で、そうなった時に、
これくっつけたいなーって思うという、
その誘惑とか欲望みたいなのが、
死ぬほど分かるんですよね。
で、そのですね、なんていうか、なんだけど、
そのですね、あの、
つまりそれはいいものがそっちの方ができると思うわけですよね。
いいグループができる。
いいグループ、こいつの歌声でこいつが踊ってくれて、
こいつこの顔だったらなーみたいなのがですね、
そしたら最高に夢のようなグループだーみたいな。
で、でも同じ、
その、でもこいつら歌はあれだし、
こっちはダンスできないし、
両方できるやつをちょっともう一回探そうってなったらですね、
もうできないかもしれないみたいな感じになる中でですね、
多分その、じゃあ、じゃあ、
この口パクしようみたいな誘惑の強さみたいなのは、
めちゃくちゃ分かるなと。
で、でもそのですね、
それはでもある種、人を機能として見てるわけなんで、
その機能の組み合わせとして、
なんかこう、こういうものをやれば受けるだろうっていう風に見てるわけで、
機能として見られているから、
機能として人を扱っているから、
まあそのですね、もちろん、
シンガーの人は、
俺たちが歌ってるのはなんで俺たちが前に出ないんだってなるし、
ダンサーの人はですね、
ずっと嘘ついてることにすごいこう、もう罪悪感とか、
やべえやべえと思いながらアーティスト数が世界中で人気になってくるっていう、
まあとんでもないプレッシャーだったと思うんですけど、
になっててですね、身を持ち崩すみたいな、
みたいなことがまあ起こるわけですよね。
だからまあ本当にこう、なんていうんですかね、
難しいなと思いましたね。
なんかこう、なんだろう、あの、
ね、とはいえやっぱりなんか、
いろいろ話しましたけど、
難しい問題だなと思いましたね。
まあミリバニーの話はちょっと、
あの、極端かもしれないですけど、
まあでもそういうところと本質的には一緒なのかなというふうに思いました。
というわけで、本日は以上です。ありがとうございました。
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