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こんにちは、常蔵です。
Design Review.fm第39回目、始めていきます。
このDesign Review.fmは、世の中の様々なもの、主に工業製品や、それに関わっていくことについて、私の主観で、勝手にデザインレビューをしていこうという番組です。
前回は、技術士ハンドブックを読むの2回目で、1章の安全工学を読んでみました。
今回は、2章の環境を読んでいきます。
環境もですね、技術士第二次試験で重要なキーワードになっていますので、一緒に勉強していきましょう。
では、本編をどうぞ。
はい、本編です。
では早速、2章の環境を読んでいきましょう。
まず、2-1、概要として、ここでは環境と技術者の関わりについて書かれています。
国民的な環境への関心というのは、公害病が社会問題になって、企業活動による大規模汚染や水質汚濁というものが騒がれた昭和30年代から大きくなっていきました。
そして昭和42年にはですね、公害対策基本法として、公害という言葉が法律名として登場します。
この基本法の条文には、我が国の環境施策の基本理念として以下の3つを掲げています。
1、環境の計画の受諾と継承、環境への負荷の少ない持続的発展が可能な社会の構築、地球環境保全の積極的推進、
これからですね、この公害対策基本法の登場からですね、40年以上歳月が過ぎて、企業活動が原因だった公害というのは、私たち一人一人、人間の一人一人のライフスタイルに起因する環境悪化という問題へ変わっていきました。
技術者にはですね、それぞれ各自の専門分野の技術的向上に加えて、環境保全に関する知識の取得、意識向上、そして実際の活動というものが求められているということです。
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2の2、我が国の公害、環境問題というところで、古い公害の例として、東大寺、東大寺の大仏建造に大量の水銀が使われた、そのことによって測り知れない被害の記録があるそうです。
大量の水銀というのはですね、約820キロというものが使用されそうですね。
そして公害にはですね、大きく分けて7つありまして、大気汚染、水質汚濁、土壌汚染、騒音、振動、地盤沈下、苦臭、
この7つをですね、典型7公害と呼ぶそうです。
私が受験しようとしている機械部門、機械設計が直接影響しそうなものは、騒音と振動でしょうかね。
機械の設計によってそこらへんが変わってくると。
ただ自動車関係、エンジン関係の技術者の方は大気汚染も考えないといけないでしょうし、油とか化学物質を扱うようなプラントとかですね、
そういった技術者の方はそのプラントからの流出というところでは、水質汚濁、土壌汚染というところも関わってきますね。
2の3、自然環境。
生活の利便性、効率性というものと地球の自然環境というものは、ある意味トレードオフの関係になっています。
しかし現在はですね、その豊かな自然環境を受けながら、享受しながら便利な生活も味わいたいと、
ある意味ちょっとわがままなですね、市民の要求が高まっているとのことです。
技術者が自然環境の保全に関わるには次のような姿勢が必要とのことです。
1、お互いに異なる情報をわかりやすく提供すること。
2、協議の経緯、選択した結果について公開して説明責任を果たすこと。
3、様々な主体の意見を調整して合意形成を図ること。
つまりコミュニケーションをですね、図ることが必要で、それができる技術者であれば、
その専門の分野を問わずにですね、企業と地域住民との間に立って、
その自然環境の再生だったり、創出に関与できる機会が与えられているということです。
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2の4、地球環境問題。
地球環境問題とは、その影響が一つの国だったり、ある地域にとどまるような公害ではなくて、
これは地球的規模で発生している環境問題で、一般には次の9つが認識されています。
1、地球温暖化。
2、オゾン層の破壊。
3、酸性雨。
4、海洋汚染。
5、砂漠化。
6、熱帯林の減少。
7、野生生物種の減少。
8、有害廃棄物の越境移動。
9、開発途上国の環境問題。
この中では、一番の地球温暖化への対応、
すなわちCO2の排出削減に関わって再生可能エネルギーの量を増やすという話題が、
試験ではよく出てくると思います。
地球温暖化以外のオゾン層や酸性雨、砂漠化などのキーワードが、
技術史の問題で出てきたというのは、
過去何年かの過去問を見る限りはないと思います。
なかなか技術的に対策が打てるかというのは、
地球温暖化のCO2削減というのは、
やはり微塵化なんでしょうね。
2-5、環境アセスメント。
環境アセスメントとは、環境影響評価。
道路やダム事業など、環境に著しい影響を及ぶ恐れのある行為について、
事前に環境への影響を十分調査・予想を評価して、
その結果を公表して、地域住民などの関係者、ステークホルダーの意見を聞いて、
環境配慮を行う手続きの総書であると。
何か技術的な課題があって、その解決策を考えるときに、
環境にその影響を及ぼす可能性があれば、
しっかりと環境アセスメントというものを実施しましょうと。
そういうリスクへの解決策を覚えておけばいいかなと思います。
2-6 廃棄物
廃棄物とは、生産・消費・使用の過程で排出されるもので、
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再生や焼却などの処理がなされ、
利用できるものは再び生産の資源として利用される。
利用できないものは埋め立てによって最終処分されるものです。
この過程において、廃棄物の発生を抑制するリデュース、
再利用するリサイクル、
製品や部品の再使用するリユースを3つ合わせて3Rと言います。
さらに、人間の活動から発生するあらゆる排出物、
あらゆる排出をできるだけゼロに近づけることを目指すゼロエミッションという理念も出てきています。
技術者としてゼロエミッションを実現するにはどうすればいいかという問題も試験では出てきましたね。
2-7 環境マネジメント
環境マネジメントといえばISO14000ですね。
14000というのは環境マネジメントシステムで
ビジネスチャンスの拡大、目標達成支援、コストダウン支援、能力開発支援、内部統制支援などを進めるツールとなっています。
PDCAのプラン、ルー、チェック、アクションのPDCAのサイクルを回すことで環境の法規制を遵守する、環境負荷の低減、排気物低減などの目標達成と継続的改善を客観的に明らかにすることができます。
2-8 環境経済評価
国や自治体による環境規制だったり、その企業の環境に配慮した経営というのが何らかの経済価値をもたらしているというのを、その経済価値を測定する唯一の手法となっています。
主な手法としては、ヘドニック法、CVM、コンジョイント分析というものがあるそうです。
この企業の環境に対する取り組みというものは、直接的な利益には結びつかない。
そればかりが、単なるコストとして認識されてしまうことが多いのですが、環境経済評価を行うことによって、その社会的価値を目に見える形で示すことができます。
2-9 化学物質の管理
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化学物質と聞くと、怖いものや健康に害のあるものを想像しがちというイメージがあるのですが、
例えば、合成ゴムや合成洗剤、医薬品などの化学物質が身の回りで多く使用されています。
多くの化学物質は便利なものですが、自然に対しては何らかの有害性を持っているので、
管理を誤って環境に排出されてしまうと、自然環境の自然作用では簡単に分解しにくいことに注意が必要です。
この化学物質の環境への排出については、PRTR法という法律があります。
2-10 環境保全技術
まず、郊外系として、大気汚染、水質汚濁、騒音振動、および土壌汚染の対応技術についてここでは述べています。
まず、大気汚染です。
大気中に含まれるバイジン等を分離するものを収陣と言います。
収陣の方法として、重力沈殿、遠心分離、フィルターなどがあります。
肺炎中、出てきた煙の中に含まれる異様酸化物の除去技術の種類としては、湿式法、乾式法、半乾式法というものがあるそうです。
次に水質汚濁
水の汚れは3つの形態に分けられるそうです。
1-完全に水に溶けきっている汚れ
2-水に少し溶けている汚れ
3-水に浮遊、水を濁らせている汚れ
それぞれの形態に合わせて処理方法を選択することになります。
3-騒音振動
騒音振動の防止方法は、次の3つのいずれかを行うことになります。
1-音源振動の原因側の対策
2-音を出している設備の剪定
3-ノイズキャンセルのような操作する技術
4-振動では、機械のベースを重たくして振動数を下げるなどして対策する
2-電波経路途中での対策
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騒音では、音の近いところで音を遮蔽するものを設ける
3-防振ゴムや空気バネを設置し、振動が伝わらないようにする
4-受音・受振動・受ける振動の対策
騒音機の設置や防音囲い、受ける側を囲ってしまう
5-振動では、振動を受けた後に同級芯器を抑えるような対策が考えられる
6-土壌汚染対策
土壌汚染対策は、汚染物質と汚染場所を特定してから行うことになります。
その結果に基づいて浄化対策を実施します。
ここまでが公害系です。
次に自然系の環境保全技術
自然系は、主に都市建設・道路建設・河川・海岸整備などの建設行為と自然との間で考える必要があります。
建設行為が及ぼす影響を回避・低減させる環境保全措置のことをミディゲーションと言うそうです。
この本を読んで初めて聞きました。
2-11 環境教育
環境保全に配慮した生活や行動を促して、持続可能な社会の形成に向けた環境保全意識を育むための環境教育が今求められています。
この教育の場は、学校教育の中での環境教育、地域での環境教育、職場及び企業による環境教育の3種類があります。
2-12 パートナーシップ
これまで行政が一方的に構想計画を策定する上から下への都市計画であったものが、下から上への都市計画、すなわち市町村の計画に対して市民の意見が反映されるようになっています。
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この関係がうまくいくためには、市民と行政が対等な関係、パートナーシップを推進する必要があるとのことです。
このパートナーシップの輪の中に技術士が加わることで、豊富な専門知識と経験によって技術に裏付けされた充実した結果を導くことが可能になります。
2-13 環境と資格
環境関連業務に関連する資格というのは多くあります。
技術士の部門でも環境に関連する選択科目というのは多くあります。
環境の仕事というのは、ある意味で情報の総合化であって、その情報をわかりやすく表現することが求められます。
このため、文章の表現力だったり、クライアント側にいかにわかりやすく情報を伝えるかが重要になります。
そのわかりやすく伝えるというコミュニケーション、そういう部分でも技術士の資質というものが生きてきます。
2-14 環境関連法規
環境基本法というのが平成5年に成立したのを契機として、我が国の環境政策は大きく進展していきました。
この法律の中身についても割愛しますが、
この法規制と処理の方針を適切に顧客、クライアントに説明できることが技術士の役割として求められています。
以上ここまでが技術士ハンドブック2章の環境の内容でした。
クロージングです。
先週ここで紹介した漫画、異世界町講話無双、読んでみた方いるでしょうか。
私は本屋さんでモーニングを買って読みました。
なかなかはちゃめちゃでよかったですね。
工作機械、マシニングセンターもちらっと出てきました。
工作機械についてスポットを当てたお話がいつか書かれるのを期待しています。
来週も楽しみですね。
ということで、今週はここまでです。
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では、今日もお疲れ様でした。ご安全に。