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はいみなさん、こんばんは。元公立高校理科教諭のちょぼ先生です。ちょぼっとサイエンスのお時間となりました。ちょぼっとサイエンスでは、皆さんにちょこっとちょぼっとサイエンスに触れていただいて、科学的思考力を身に付けて理系頭になっていこうということを目的に配信しております。
本日、関東高新地方と東海地方で梅雨明けが発表されたということで、いよいよ夏本番だなといったところなんですけども、
例年に比べて梅雨が非常に遅くて、梅雨明けが去年よりも2日遅いということで、全体としては梅雨の時期は短かったのかなという感じなんですけども、肌感覚として結構雨が降ったなという感じがしているんですけども、皆さんどうですかね。
田んぼを見渡すとかなり稲も成長しておりますので、十分な水が与えられていたということと、結構雨が降ったのかなという感じなんですけども、まだ梅雨明けしていないところもありますので、順次どんどん梅雨明けしていくんじゃないかということで、
今週、来週にかけて全体的に日本全国で梅雨明けが発表されるかなといったところです。
学習能力と寿命の関係
今日のお話は、皆さん、頭が良くなりたいですか?学習能力が高い方がいいですか?ということなんですけども、学生時代にもっと勉強しといたらよかったなということは、誰しもが思うことだと思うんですけども、
実はこの学習能力と寿命が関係していて、賢ければ賢いほど寿命が短くなっちゃうということがあったら、皆さんどう思いますかね?ということで、今日はどんな生き物をピックアップするかというと、ハエ、黄色症状バイなんですけども、学習能力が高すぎるハエは短命になるというお話をしたいなと思います。
黄色症状バイはその辺にいるハエで、この時期、湿気もありますし、物が腐りやすい時期ですよね。放っておいたら腐った食べ物とかに卵を産んで、その間にかハエが湧いていたという時に出てくるハエ、代表的なハエが黄色症状バイなんですけども、
体長2から3ミリほどで、家の中でもよく見られる黄色症状バイなんですけども、全体の体色が黄色っぽい色をしていて、目が赤い色をしているんですけども、適度な温度で育てると、卵として産み落とされてから約10日で大人になって、翌日にはもう卵を産むことができる。
黄色症状バイは高熟で、めちゃくちゃ成長速くて、爆発的に増えるので、放置していた食品にハエがたかると、山ほどハエがたかっているのは、それぐらいスピードがめちゃくちゃ速いんですよね。
スピードを利用して、モデル生物として使われているんですね。1年間で30世代を重ねることができます。
モデル生物としては、大害が速いから、遺伝子の変異とかを観察するのに非常に適しているんですよね。黄色症状バイも羽が4枚のやつとか、頭に足が生えたとか、変異を大重ねて遺伝子を変えることがしやすいので、モデル生物としては使われるし、
初期発生の段階では、人間もハエも共通した遺伝子がたくさんあるので、人間の個々の遺伝子が変わっちゃうと、将来生態になった時にこういった悪影響が出るよね、というのを初期発生の時に見るモデル生物として黄色症状バイもよく使われているわけなんですね。
実験材料としても非常に有用な黄色症状バイなんですけども、これを学習させるんですね。学習って何ってことなんですけども、一部の動物、鳥とか昆虫もそうなんですけども、一部の動物は学習によって食べ物の探し方や繁殖時期、敵からの逃れ方などを変化させると。
本能行動というのがあるわけで、その中でこういうふうに行動した方が敵に襲われにくいなとか、こういうふうに行動すれば餌探せるなみたいな。これは生まれてから環境によって得られたような知識であったりとか、できるようになった行動を学習行動、学習って言うんですけども、学習行動が今後生きていく中で生存戦略上非常に有利に働くわけなんですね。
非常にクラスに働くので、この動物の学習能力は個体差があって、この学習能力というのは一部は遺伝的なものらしいということなんですね。
生まれてから後に後転的にできるようになった行動のことを学習と言うんだけども、学習能力そのものは遺伝に一部寄っているということなので、それを調べた人がいまして、動物の学習能力を研究しているバーガー博士というのがいらっしゃって、そういう人が学習能力を遺伝によるものじゃないかということで研究したということなんですね。
これもあんまり有生学みたいな感じであんまり良くはないんだけど、例えば、両親が非常に一流大学を出ていると、その子供も非常に賢いみたいなね。それは一部は遺伝なんじゃないか。
あとは環境によって、後転的に勉強したから、その子供が勉強したから一流大学に行ったみたいなことも言えるんだけど、やっぱり親が偏差値の高い大学に行っていると、子供の偏差値も高いんじゃないか。一部は遺伝じゃないかという永遠のテーマですね。遺伝なのか環境なのかというのは非常に一部の大きなテーマとしてあるわけでですね。
このバーガー博士は、賢いハエ同士を掛け合わせたら、賢いハエが生まれるし、学習能力って遺伝するのかどうかというのを調べたということなんですね。
学習能力が高いものを掛け合わせて交配させ続けると、学習能力の高いハエが生まれるんじゃないかということを調べた。幸いなことに、1年間に30世代もサイクルできるから、学習能力が遺伝できるかどうかというのを調べやすい生物でもありますよね。
この学習能力が高くなると、メリットとともにデメリットなんかあるのかなということで調べたということなんですね。どんな実験をしたのかということですけども、苦味の入ったゼリーと普通のゼリーを用意して、ハエが苦味を避けるのにかかる学習時間を調べたということなんですね。
苦味を避けたハエ同士を15世代に渡って交配させ続けると、苦味を避けるための学習時間は、世代が進むにつれて短くなったということなんです。要は、学習能力っていうのは、やっぱり遺伝するんだなっていう証明にもなっているということですよね。
苦味を避けたハエ同士、学習能力の高いハエ同士を掛け合わせると、その子供がさらに苦味を避ける時間が短くなる。さらにそれを掛け合わせると、世代を重ねるごとに苦味を入ったゼリーを避ける時間がすぐ避けられるようになったということは、賢さ、学習能力っていうのは遺伝するということなんですね。
なので、学習能力が高いハエが誕生したということなんですよ。じゃあそのハエ、寿命がどうなのかっていうことを調べたんですね。
学習能力の遺伝に関する実験
なので、調べると、学習能力があまり高くない、要は普通の掛け合わせないハエと掛け合わせて掛け合わせて苦味の入ったゼリーの避ける時間が他のハエよりも短い、より賢いハエと普通のハエの寿命を比べると、平均寿命が15%ほど短くなったということなんです。
要は、賢いハエほど、普通のハエよりも短命になったということなんですね。平均寿命が15%で低くなってますから、短命になっちゃったということなんですよ。もう死んでるやん、普通のハエからしたら。大丈夫?みたいな感じなんですね。
このバーガ博士が、寿命が高い学習能力の代償になっているということにしたら、長生きのハエは学習能力が高くない、要は低いんじゃないかと思って調べてみたということなんですね。
そうすると、長生きのハエは若い時の学習能力が低いということをわかったんですね。危険信号の危険な刺激の匂いを賢いハエはすぐに感じ取って逃げるんだけども、長生きのハエはそれが学習できないんですよ。
本当に危険なん?みたいな感じで避ける行動をしなかったということなんですね。でもそれを調べてみると、寿命を調べてみると、その危険シグナルの刺激が逃げないハエっていうのは、長生きということなんですよ。
これ、みなさんどうとるかという話なんですね。なので、賢さには学習能力には寿命の短縮というコストがかかっているということがわかったというか、これはですね、飼育環境下におけるハエの寿命なので、自然界でもそのままそっくりそのままフィードバックできて、自然界にもそういうことを言えるかっていうのは難しいところなんですけども、
この最適なバランスはどこなのかというと、学習能力を高くして危険物質を避けたりだとか、そういった学習能力を高くなって生存戦略上、生き延びるように長けてるんだけど、寿命が短い。
その危険物質を避けられなくて、学習能力は低いんだけど寿命が長い。これ、どちらを取るかが難しい最適なバランスはどこなのかという話なんですよね。学習能力が高くて危険物質を避けられて、学習能力が高くて子孫を残す確率が高くなるのか。
さらには、寿命が長いんだけど学習能力が低い。危険物質とか避けにくくて、外敵に襲われやすいけど寿命が長い。長いとより多くの世代を残せて子孫を残せるっていうのはどちらがいいのかっていうのは正直難しいところではあるんだけども、学習能力を上げていくと寿命が短くなるというところなんですね。
これをそのまま人間に置き換えられるかって言ったら、そうでもないと思うんですけどもね。何をもって賢いかっていうのもあると思いますし、偏差値が高いからその人間は賢いかって言ったらそうでもないですし、なかなか難しいところなんだけども、この最適なバランスはどこなのかということで、
学習能力が高く、芸できるやつとか犬とかね、そういう章に出てるやつほどあんまり寿命が長くないなっていう感じもあるし、やっぱりこの学習能力の限界を超えた学習能力を高めすぎると寿命にも関係してるのかなということは、他の動物でも何か言えることかなと。
そういった実験とかまだ拾えてないので何とも言えませんけども、ということで、今日は学習能力が高すぎる範囲は短命になるよというお話をしましたということで、今日はこの辺にしたいと思います。それではみなさん、さよなら。バイバイ。