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こんにちは、英国ドラマタイムへようこそ。この番組は、イギリスの歴史ドラマの世界が大好きな私がその魅力を語る番組です。
おすすめのドラマや映画の紹介、見た感想、ロケ地や時代のことなどを話しています。
8月は、ドラマダウントンアビーのプロデューサー、ジュリアン・フェローズが手掛けたドラマや映画を紹介しています。
今日は、2009年公開の映画、ヴィクトリア女王 世紀の愛、現代は、ヤング・ヴィクトリアです。
ヴィクトリア女王を演じたのは、エミリー・ブラント。
そして、彼女の心を射止める役割を与えられた、ベルギー国王の老いのアルバートを演じたのは、ルパード・フレンドです。
ヴィクトリアが女王に即位したのが1837年で、彼女の18歳の時です。
世界最強の大英帝国を築き、イギリスが最も輝いていたヴィクトリア朝と呼ばれる時代を作った人です。
在位は63年という長さで、これはエリザベス二世女王の70年について第2位ですが、
映画では女王の若き日に焦点を当てています。
家保護に育てられた環境、若くして女王になって取り巻く人たちに振り回される日々、
そしてアルバートと自然を乗り越える愛の日々が描かれる感動の歴史ドラマです。
ヴィクトリア女王というと、それまで私は肖像画のイメージがすごく強かったのです。
もももしくもふくを着て、ちょっとふっくらとした存在感たっぷりの中年の女性のイメージです。
でも公開当時、映画館まで映画を見に行って、若い日のこんなロマンチックな愛の物語があったんだなと感動してみたことを思い出します。
ここからヴィクトリアを取り巻く状況や登場人物を見ていきましょう。
ヴィクトリアは小さい頃からいつも厳重な警護と監視の下に置かれていました。
お屋敷の中の階段の上り下りにも手をつながれていたほどです。
どうしてそんな自由もない生き苦しい生活だったかというと、11歳の時点で筆頭の多い軽症者だったからです。
その時即位したおじの国王ウィリアム4世には後をつぶる子供がいなかったんですね。
国王の弟だったヴィクトリアの父も子早くに亡くなっていたんです。
母親のケント公爵人は娘の背後で権力を握ろうと必死になっていました。
そしていよいよ国王が山に倒れると、ヴィクトリアをめぐった権力争いは一層激しさを増していきます。
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公爵夫人を完全に操ってヴィクトリアを支配しようとしていた自重武官の婚老いもすごく嫌な感じでしたよね。
そんな婚老いから守ってヴィクトリアを支えたのが首相のメルバーン氏爵です。
実際には40歳の年上で彼女を娘のように大切にし、女王も頼りにしていたようです。
映画の中では年齢が近くて、ヴィクトリアを男性として意識している雰囲気もあって、どうなるのかなという感じでした。
裏にいろいろと事情を抱えていた人が近づいてくる中、政治をしていかないといけない。
何をしていても見られるし、ちょっとしたことでも足を救われるし、本当に大変な状況です。
ベルリー国王レオポルドから送り込まれたアルバードも、初めは次期女王の夫の座を狙う一人だったんですよね。
でもアルバードとヴィクトリアは恋に落ちて、権力争いやスキャンダルなど様々な試練に見舞われながらも、その都度乗り越えていって絆を深めていきます。
女王がアルバードの主国を模服で通したことは有名なエピソードですが、この映画を見ればおなずけるんですよね。
映画の制作者は、現在のチャールズ国王の弟で、アンドルー王子の元婦人のセーラファーガソン。
ヴィクトリア女王に関する本を書いていたり、この映画の構想もずっと持っていて、物語の土台となっているアイデアを提供したんだそうです。
このアイデアから脚本を書いてあげたのが、ジュリアンフェローズというわけです。
映画の話とはちょっと違うんですけど、先日映画ゴスフォードパークのロケ地としてサイオンハウスを紹介した回、聞いていただけましたか?
このサイオンハウスの3代目、ノーサンバーランド皇爵夫婦人は、ヴィクトリアの教育係で、その縁で邸宅に滞在したとき使われた部屋が、今でもプリンセス・ヴィクトリアルームと呼ばれているのです。
今日は、映画「ヴィクトリア女王 世紀の愛」でした。
次回は、映画でバッキンガム宮殿やケンジントン宮殿として撮影に使われた素敵な邸宅を紹介します。
ぜひ聴いてくださいね。