DNA研究とイヌの起源
LISTEN to books 21個目のエピソードですね。 「サピエンス全史」に続けて「イヌ全史」。これは雑誌なんですけれども、2023年の11月11日発行ということになっていますが、
Amazonの方は9月発行になっているんですけれども、ナショナルジオグラフィックの別冊として日経BPムックから出されているやつですね。
もともとがナショナルジオグラフィックパートナーズのジャッキーブラウンさんという方が、THE SECRET LIFE OF DOGSというタイトルで書いたものが、日経BPムック。ナショナルジオグラフィック別冊として雑誌として出されたものですね。「イヌ全史」。
君たちはなぜそんなに愛してくれるのかっていう日本語タイトルになっています。 これは本当にあっという間に読めちゃうやつなんですが、最新のDNA研究ですね。
古代化石学、あるいはDNA考古学とも呼ばれてますけれども、イヌゲノム、ヒトゲノムじゃなくてイヌゲノム解析がやっぱり進んでまして、ここ十数年ぐらいで。
それでやっぱりイヌのルーツがだいぶわかってきた部分があって、それでもまだわからないことがあるので、今後さらにね、イヌの起源を含めていろんなことがわかってくるんだと思いますが、
ここでやっぱり人と犬の生活ってやっぱり4万年から2万年前にはもう始まっていただろうということですね。
犬と狼が分化したのも4万年前前後ですね、いう話がわかってきたと。
イヌのゲノム配列、結構、複雑なんですが、それのプロジェクトが今、始まってんですね。
世界中の300品種の1万頭のイヌ科動物から全ゲノムを収集することを目指して、今そのゲノム解析が進んでいるという話ですね。
これはまだ始まったのが2005年。
2021年に古代の種が解析されたりとか、まあいろんなことが行われてるわけですね。
これは今、もう現在進行中という話です。
これがヒトゲノムもそうなんですけれども、今、現在進行中でいろんなホモ・サピエンスの起源もそうですが、イヌの起源もどんどんわかってくるということですね。
その話のある程度、最新のものが簡単に知れたということと、それからあとは知ってることも多かったんですが、
やっぱり改めていろんなことを確認できたなと思うのは、
今のDNAイヌゲノム解析と、人との暮らしがいつどんなふうに始まったかというところが、徐々に徐々にわかってきているという話。
それからイヌって世界に何匹いるか知ってますか?
この本によれば4億7千万匹と、4億7千万も数が増えたっていう動物種はいないですよね。
多分ホモ・サピエンスの次にイヌは数が多いという。
イヌはホモ・サピエンスと共に暮らすことで繁殖に成功したというかね、最も栄えたというか、生きながられたというか、数も増やしたというね、生き延びているわけですよね。
イヌの多様化
ある意味、だからホモ・サピエンスが滅びるとイヌも滅んでしまうんじゃないかなということで、ちょっとリファレンスに入れときましたけど、
一番最初の方に紹介した、多分このListen to Booksの最初で紹介した本じゃないですかね。
「イヌだけの世界ー人類がいなくなった後のイヌの生活」。これ2022年の本ですが、これもいい本でして、突如として人類がいなくなったらイヌは単独で生き残れるかってね。
ここまで人類と共に4万年近くも住んできてしまったイヌが、全てのイヌではないにしてもそれぐらいの起源を持つイヌが、人類がパタッといなくなった時にオオカミに戻れるかってね。
そんな話ですね。オオカミとの違いはいっぱいあるんですけど、一つはやっぱり食べ物ですよね。オオカミは肉しか食べない。
猫も基本、肉しか食べないわけですけれども、イヌは雑食になった。特に澱粉質とかを消化できるようになった。
だから人と一緒に住めるようになった。ここやっぱり大きな変化なんですよね、実はね。
もう一つやっぱり面白いのは、これはオオカミではなくて、例えば羊とかヤギとか牛とか馬とか豚とか、他にも家畜になった動物はいるんですが、猫もそうですけど、
基本、イヌほど人と一緒に遊ぶ動物はいないわけですよね。 牛の方から遊んでくれと言って、牛と一緒にはしゃいで遊ぶかっていうと遊ばないですよね。
羊やヤギとも基本、遊ばないですよね。メーメーいって餌くれとは言うけど、一緒に遊ぶということはない。
ところがイヌとはプレイができるんですね。遊べるという。これはやっぱりすごいですね。猫もそこまではあんまりやらない。
じゃれてはくれるけど、一緒にじゃあフラットにパートナーとして遊んでるかってそうではない。ところがイヌだけはほぼ対等に遊ぶというね、ことなんですね。
これ犬種にもよるでしょうが、対等に遊ぶわけですよね。イヌの方から遊びに誘ってくるっていう。遊びのスタイルがあるんですね。お尻上げてこうやってやるね。
ああいうコミュニケーション能力を身につけた動物ってやっぱり基本いないんですよね。これやっぱ面白いなということと、あとはそれに関連して、これは有名な実験ですけど、ロシアの。キツネをね、
キツネが犬化するのかっていうね。キツネで有効的なキツネをどんどん駆け合わせて何世代も長期間かけて、いまだに実験継続中なんですが、これの最新成果もある程度、紹介されていて、どんどんマズルが短くなって穏やかになって遊び始めるというね、キツネもね。
さらに面白いのは、犬っていうのはいろんな犬種がいるじゃないですか。DNAはほとんど違わないのに、もういろんな形、犬種がいるというね。これちょうど人類にいろんな人種がいるのと似てるんですが、実は家畜化が進むと多様化が進むって言われてて、キツネも、このロシアのキツネもね、これはいろんなところですでに紹介されてるんですが、もういろんな色とりどりのカラフルなキツネが出てくるわけですよね。
家畜化すると、多様化するという。皮膚の色、耳の形、手足の長さ、ありとあらゆるもの、目の色からね、すべてが多様化してくるということが起きるというね。
これも理由が実はあるんですけれども、犬は最も多様化がやっぱり進んだ動物ですよね。猫もかなり進んでますね。豚とかも多様化は進んでるけど、イノシシってのはもうイノシシでしょ。
イノシシはイノシシでしょって。何言ってるのかわかりませんが。そういうことで、やっぱり同じ種の中での多様化が進むというね。これやっぱり家畜化の特徴なんですよね、実はね。
家畜化された動物にはやっぱりそういう特徴、羊にしろ豚にしろ牛にしろ、見られるわけですよね。そんなことを改めてキツネ実験で確認したのと。
イヌと人間の関係と健康
あとはそうですね、面白かったのは、これも知ってたことですけど、人間は指紋が発達してね、同じ指紋を持ってる人は2人といないって言うんですが、犬の場合には、鼻ですよね。鼻紋ですよね。鼻の紋がやっぱり同じのがないという。
手先が発達したのと同じように、そこに一番やっぱり神経が集中しているからなのか、個性化が出るんですね。そこにね。鼻紋が2つとない。
それとあとは、これも知ってることですけど、言葉ですね。やっぱり200から多い犬は1,000語ぐらい覚えるという話ですね。
まあだいたい200ぐらいは覚えるんじゃないかと。賢い犬はね。言われてるわけね。平均的にね、ほっといてもね。
まあその話。それからもう一個は、ここ50年で室外で飼うっていうことがなくなったっていうのは、これもう世界的な変化みたいですね、だいぶね。
まあ地域によってはまだ室外で飼うというのは多いと思うんですが、やっぱり先進国では特に室内で飼うというのは、やっぱり犬に起きたここ50年の変化。
それこそ貴族とかに飼われてた犬は別としてね。ほぼすべての飼い犬が、室内飼いをされるようになった。
これがじゃあどういう進化的な変化を生み出すのか。先ほどのキツネの話ですけど、キツネはだから遺伝子上の進化的な変化が生まれるわけですね。6世代、7世代と重ねていくと。
遺伝子に変化が現れるわけです。遺伝子に変異が現れるわけです。だから今、犬が室内飼いされたことで、やっぱり遺伝子変化が起きてくると思うんですよね。
そうすると、それこそ言葉をしゃべるとかいろんなことを含めてね、いろんなことがやっぱり起きてくるんだろうなという気がしますね。この遺伝子変化はまだ進んでいくだろうということですね。
あとは、いわゆるやっぱりソーシャライゼーション、社会化ですね。社会化。これは人もそうですけど犬もね、やっぱり社会化プロセスがだからとても大事になっているというね。
そんな話を、これも再確認させていただいたということですね。あとは健康。犬と暮らすと健康になる。ホモ・サピエンスがね。暮らし方にもよるし関係性にもよるんですけど、犬と上手にコミュニケーションをとって上手に暮らせば、いろんな意味でお互いに健康になれる存在だったりね。
そんなことも書いてあって。まあそう、難しい本でもないし、そんなに新しいことは書いてあるわけでもないですが、「サピエンス全史」に続いてちょっと「イヌ全史」ね、アマゾンで見てたら目についたんで、本当は別の本を買ったんですけども、それに付随してふろくでこれも買っちゃいました。ふろくの方が高かったり、そんなことないか。
もう一冊、犬の本買ったんで、これはまた読んだら紹介したいなと思ってますが、これはちょっと読むの少し時間かかるかな。いま「イヌ全史」は、ほんの1時間ぐらいで読んじゃったんで、忘れないうちに喋っておこうということで、こんなのが出てますよということで犬のことね、簡単にサッと知りたいと。最新のこととか今の状況とかね、いうことであればおすすめかなと。
写真も綺麗ですね、ナショジオなので。あとは最近はデザイン、デザイナードッグ?どうかなと思うんですけどね、この品種改良とブリーティングね、デザイナードッグ、ハイブリッド犬種なんてのが出てきてるっていうね。
ドゥードル、知ってますか?ドゥードル。プードルとラブラドールをかけたり、ゴールデンレトリバーとプードルをかけて、ドゥードルっていうのがいっぱい出てきてるというね、見た感じ面白いですね。まあ確かに高級感あふれるデザイナードッグなんだけど。こういうのはどうかなと思うんですが、まあとにかく犬はいろんな意味で多様化してるんで、やっぱり犬にとっての幸せにつながるようなね、繁殖がされるといいなと思いながら、
読ませていただきましたということで、参考までに。「イヌ全史」でした。ではまた。