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2023-10-31 04:03

#561 Audibleオーディオファースト作品、平野啓一郎さんの新作書き下ろし小説「息吹」が配信開始

Amazonオーディブルが2023年10月27日より平野啓一郎さんの新作書き下ろし小説「息吹」を声優の立花慎之介さんの朗読で配信しました。今日はこのニュースを紹介します。
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アマゾンオーディブルが2023年10月27日より平野啓一郎さんの新作書き下ろし小説
息吹を声優の橘信之介さんの朗読で配信しました。今日はこのニュースを紹介します。この作品はオーディブルで最初に配信され、
一定期間後に書籍としても発売されるオーディオファースト作品として楽しむことができるオリジナル小説となっています。
作品概要は、かき氷屋が満席だったかどうかで、生きるか死ぬかが決まる人生って何なんだろう。
そういうものなんだろうか。人の一生ってそういう偶然の積み重ねなの。とある夏の日、中学受験を控えた一人息子を模試会場に迎えに行った斉藤いぶきは、
勘違いから自分が1時間も早く到着してしまったことに気が付く。 時間つぶしに入ろうとしたかき氷店は満席。
仕方なく十数年ぶりに入ったマクドナルドで、隣の席から聞こえてきた気かかりな会話に彼はにわかに不安を募らせていく。
些細な偶然から、毎一発のところで命拾いをした夫の興奮を戸惑いつつ、
安堵と共に受け止める妻の笑み。しかし、その日から家族の平穏な日常は、少しずつもう一つの別の日常によって急速に侵食されていく。
精神と肉体の危機をくぐり抜けた先に、家族を待ち受けていた衝撃の結末とは、というもの。原作者と朗読者のコメントも発表されました。
平野圭一郎さんコメント。
いぶきは、偶然がもたらす人生への影響を、もう一つの人生という視点から浮き彫りにした短編で、その大きな分岐のきっかけは、日常の中のほんの些細な出来事なのだという点を強調したかった。
それなりに抽象度の高い物語だけに、耳で聞いていてよくわかるように、各場面のコントラストを工夫した。
橘信之助さんの朗読は、どうしても目読が前提となっているような私の文体を立体的に立ち上がらせてくれて、作品に空間的な広がりを与えてくれた。
読書という行為では不可能な、現実と非現実とが溶け合う感覚を目を閉じて味わうという醍醐味に浸ってほしい。
橘信之助さんコメント。
収録時にディレクターさんと色々ディスカッションさせていただいたんですが、今回の収録は色をなるべくつけずに、聞いている人が何かをしながらでもサラッと聞いていられる感じを目指しています。
ということだったので、普段の声優のお仕事とは真逆な技術を求められた収録でした。
感情とかセリフの起伏とか、そういうのをなるべくなくして、フラットな聞き感というのを僕も目指してやらせていただきました。
まあ、難しかったです。笑。
普段のセリフや演技で求められることが感情の起伏なので、フラットに喋るというのが改めてこんなにも難しいことだったのかと、とても勉強になりました。
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また作品内容としましては、実は僕自身も先日リアルに、大腸内視鏡検査をしたばかりだったので、こんな偶然ある、そしてめっちゃ自分と酷似してる部分があるし、ものすごくリアルな描写なんですが、って実際に僕も恐怖を間近に感じてしまいました。
いや、偶然って恐ろしいですね。セリフの押し付けにならず、聞いて空想できる余白を残したリーディングになっていますので、お時間の空いた時や家事をしながらなど、場所を選ばず聞いてもらえると思っております。ぜひ一度お聞きくだされば幸いです。
再生時間は2時間ほど。読書の秋にぴったりの作品かと思います。ではまた。
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