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はい、こんにちは。冒頭にもあった通り、先日映画オッペンハイマーを観てきました。
平日のですね、夕方3時ぐらいに観に行ったんですけど、ガラガラでしたね。平日の3時だからっていうのもあると思うんですけど、今ね、すごい日本で話題の映画じゃないですか。
日本でというか世界中で話題なんですよね。アカデミー賞、作品賞を含む7部門を受賞したと。
日本では公開が遅れて、今公開中なわけなんですけど、日本で公開を延期したのは、結果的には良かったかなって思いますね。
アカデミー賞、作品賞を受賞して、世界でも賛美されて、その流れでの日本上映だし、もしこれがですね、去年の8月とかですね、終戦の日とか、その前の原爆10日の日あたりに上映されていたら、やっぱりこれはちょっと不謹慎ではないかと。
あと、バービーとのコラボで不謹慎な映像が流れたりとかして、それで延長してたっていうのもあるので、これだけ公開を延期したのは正解だったと思いますね。
僕個人のオッペンハイマーを見た感想を今から述べようと思うんですけれど、正直ね、しんどかったですね。
何がしんどかったかっていうと、日本人として、被爆国の国民としてしんどかったっていうのももちろんあるんですけど、それ以上にですね、まず映画がですね、3時間ですごく長いんですよね。
しかも内容がめちゃくちゃ難しくて、わかりにくかったです。
正直、ほとんど予習しないでいったんですよ。
僕、もともとね、マンハッタン計画とか原爆が投下される経緯とか、その頃の日本の歴史、あとはアメリカの歴史とかナチスドイツの歴史とかですね、そういうのを比較的頭の中に知識がある方だったので、
まあ何も難しくはないだろうと、自分にとってそんなに理解不能なことはないだろうって軽い気持ちで挑んでみた映画なんですよ。
ちなみにオッペンハイマーっていう人は知ってたんだけど、マンハッタン計画を中心の人物であって、原爆の父って言われてるっていうことくらいしか知らなくて、見に行ったんですよ。
結果ね、ほんと3時間しんどかったですね。
ざっくりと原爆を開発するプロジェクトがあって、開発して、
オッペンハイマーは最初は原爆を開発して、それを日本に投下するかどうかっていうことで少し揉めたんですよね、アメリカでも。
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というのは、そもそも原爆っていうのはナチスドイツに対抗するために作られたっていう背景があるわけですね。
ナチスドイツの方でも原爆を開発していたと、それに遅れないように先に開発すべきだっていう流れで開発してたわけなんだけど、
だけどナチスドイツは原爆を投下する前に降伏したわけですよ。
となると、戦う相手は日本だけだと。
じゃあ日本に対して使うのかっていうことで、結構国内でも揉めてたわけですよね、首脳人の中で。
日本に投下するのは反対だと、これを使わなくても日本を降伏させることはできると。
日本の敗北はもう目に見えてるからっていう意見があったんですけど、
だけどオッペンハイマーは原爆投下、どっちかっていうと賛成派だったんですね。
これが何でかっていうと、やっぱり自分が開発したと、科学者としての好奇心っていうのがあるんですよ。
これを実際に投下するとどのような威力があるのかっていうのを実際見てみたいっていう好奇心が頭の中にあったと思うんですよ。
だけどこれを使うことによって罪もない一般市民がたくさん死んでしまうと、
何万人あるいは10万人を超える数がなくなるであろうっていうことが予測されたんだけど、
そのモラルよりも好奇心が勝ってしまって原爆投下の時は賛成派だったんだけど、
その後、やっぱり広島長崎でたくさんの人たちが犠牲になって、
原爆投下によって直接殴られた方もいるし、その後放射線の影響でゆっくり時間かけて後遺症も残ったり亡くなられた方もいるっていう、
もう非常に悲惨なことを自分がしてしまったっていうことを公開して、
その後、軍閣競争っていうのがアメリカとソ連の間でもあって、
水爆を開発するっていう流れになるんだけど、
やっぱり原爆投下後はオッペンハイマーは軍閣とか水爆の開発に対して反対をする立場だったんですよね。
そういう流れでして。
ちなみにネタバレしちゃうんですけれど、ネタバレしてもいいと思うんですよね。
本当にネタバレしたくなくて、最初から知識ゼロ、映画の知識ゼロの状態で見たいんだったら、
僕の話聞かなくてもいいと思うんですけど、正直ネタバレして大体のストーリーを知った上で見た方が絶対わかりやすいと思います。
ちなみに僕1回見ただけで、あんまりわからなくて、なんとなくの流れだけわかって、
その後復習したんですよ。
YouTubeとか本読んだりとかして、流れがわかったっていう感じなんです。
2回目3回目見に行くとよりよくわかって面白いらしいんですけれど、
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僕は2回目も見に行く気力がないですね。
行きたいんですけれど、他にもいろいろやらないといけない仕事とかあるし、3時間みっちり見るっていうのも辛いし、
それだったら他の映画見たいなっていうのもあって、もうオーペンハイマーはいいかなって。
本当は見たいんですけどね。
という感じでネタバレしてもいいと思うので、よかったら話続き聞いてくださいと。
という感じで、この映画はアメリカが原爆を賛美しているとか、そういう映画ではないんですよ。
原爆賛美の映画ではないです。原爆推進する映画でもないです。
ただアメリカってやっぱり日本人と感覚がまだちょっと違ってて、
アメリカ人の多くの人が考えているのは、原爆投下は正しかったと、
日本との戦争を原爆投下することによって終わらせることができたと、
その投下によってたくさんの命を結果的に救ったと、
アメリカ人兵士とか日本人の兵士とか日本国民の命を結果的に犠牲者の数を減らすことができたっていうふうに考えている人が多いんです。
だけどやっぱり最近研究が進んでもですね、多くの歴史の研究家とか学者の人が言うには、
僕も同じ考え方なんだけど、日本は原爆を投下しなくても結果的には降伏していただろうというのは、
原爆投下しなくてもですね、ソ連が日本に対して参戦してきたことによって、
ソ連を仲介してアメリカと仲介役をしてもらうっていう見込みがなくなってしまったので、
なおかつソ連とも戦わないといけなくなったので、もうこれは降伏するしかないという流れになって降伏したっていう見方が大きいんです。
そういう説が強くて、僕もそっちの方を信じてるんですけど、
だけどそういう説をですね、留守してしまうと、やっぱりアメリカの原爆投下がですね、否定されてしまうと。
投下する必要がなかったのに、わざわざ投下して、罪のない日本の国民、長崎と広島の国民、市民たちを大量に虐殺してしまったっていうですね、
ひどいことをした国だっていうふうに世界から叩かれてしまうので、やっぱり原爆投下を正当化するっていう人が多くて、
この映画自体もですね、どっちかっていうとやっぱりアメリカ人的な視点なんですよ。
うん、なんですけど、そこはね、日本人としてちょっと残念ではあったと思いますね。
やっぱりマンハッタン計画もですね、多額の国家予算を費やして開発したと、実験にも成功したと。
となるとですね、原爆投下をしないで戦争を終わらせてしまうと、この国家予算何のために使ったんだっていう否定的な圧力が来てしまうので、
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原爆を投下して、戦争を終わらせたっていう流れにすべきだっていう力が働いたっていうのがあると思うし、
あとはウラン型とプルトニウム型の2つの原子爆弾、両方の威力をですね、比較したいとか実験したいっていう理由で、わざわざ必要がないのに2つも投下したとかですね。
まあいろんなことが言われているわけでして、
日本人としてはね、やっぱり見てて辛いし、やっぱりアメリカ人的な視点の映画だなっていうふうには感じましたね。
というのが僕の感想なんですけど、ざっくりオッペンハイマーのストーリーを知らない人のために説明させていただこうと思うんですけど、
まずね、本当に時系列がめちゃくちゃなんですよ。大きく分けて4つの時系列で、白黒だったりカラーだったりとか、いろんな人物が出てきたりとか、
あとね、物理学者がめちゃくちゃたくさん出てくるんですよ。物理学者っていうと、僕もオッペンハイマーとアインシュタインぐらいしか知らないんだけど、それ以外にもノーベル物理学賞を受賞した偉い先生たちがいっぱい出てきて、
そういう人たちがみんなで合わさってマンハッタン計画するんで、その人たちがよくわからないですよっていうのがあります。
その後ね、一通り勉強してだいたい把握はしたんですけどね。
4つの時系列っていうのは、まずオッペンハイマーが原爆を開発するまでの間、1930年から45年。
あとね、オッペンハイマーとストロースとアインシュタインが出会うシーン、これが1947年、原爆投下後のシーンなんですね。
ちなみにストロースっていう人が重要人物でして、ルイス・ストロースっていう原子力委員の人で、水爆推進派の人がいるんですよね。
このストロースっていう人とオッペンハイマーが対立してて、最初オッペンハイマーは原爆投下して戦争を終わらせたっていう形でアメリカのヒーローになるんですけど、
その後、ソ連のスパイだっていう疑惑をかけられてですね、校長会で責められるっていうシーンがすごくちょこちょこ時系列バラバラめちゃくちゃで出てくるんですよ。
まずそういうもんだっていうことを頭の中に入れておいてほしいんですよ。
多分日本人の我々としてはこのオッペンハイマーっていう映画は、原爆は何のために開発されたのかって、どういう意図で投下したのかって、
その後みんなはどういう葛藤をしたのかっていうのが焦点だと思っていると思うんだけど、もちろんそういうですね、描き方もあるんですけれど、
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それ以上にオッペンハイマーがソ連のスパイ疑惑をかけられて、校長会で責められて、ストロースと対立して、最後スパイ疑惑をかけられて公職追放させられてしまうんです。
だけどその後、ストロースの方が悪いよねっていう流れになって、名誉挽回するっていうストーリーなんですよ。
そっちの方が広いですね、大きいですね。
なので原爆に関することもあるんだけど、それ以上に赤狩りの歴史、最初赤狩りにあって酷い目にあったんだけれど、その後逆転しましたよっていうストーリーがメインなんですよ。
それをしっかり頭の中に入れておいてもらった方がいいと思います。
僕はそのストーリーのことをあまり詳しく知らなかったんですよ。
次系列3つ目がオッペンハイマーがソ連のスパイ疑惑をかけられた校長会のシーンですよね。
これが1954年のシーン。
あとはストロースの長文会のシーン。
これが1959年と。
ストロースのシーンはモノクロで、オッペンハイマーのシーンはカラーでっていう感じになってるわけなんですよね。
結局このストロースっていう人、どういう人かと。
なんでオッペンハイマーと対立してたかっていうと、オッペンハイマーはさっき話した通り最初は原爆投下賛成派なんだけど、その後たくさんの犠牲者、広島と長崎で出てたってことを知って心を痛めて、
その後は軍核競争はすべきではないと。
第二次世界大戦が終わった後はアメリカとソ連の軍核競争、水爆の開発とかすごく活発に行われてたんだけど、もう犠牲者を生みたくないと、こういうことはすべきじゃないっていう感じで、水爆の開発とか軍核反対派だったんですよね。
やっぱりそれによってソ連のスパイ疑惑とか共産主義者ではないのかとかですね、そういう疑惑が強くなってしまったんですね。
それ以外にも共産主義者がいっぱいこの映画の中に出てくるんですよね。
奥さんとかその前に付き合ってた女性、その後不倫してるんですけど、その人たちも一人は共産党員で、もう一人も元共産党員でとか。
あるいはマンハッタン計画の中にもクラウス・フックスっていう人が中に入ってて、その人は実はソ連のスパイで情報漏洩していたと。
そういうのもあってですね、共産党員との関わりがすごく多かったんですよ、オッペンハイマーは。
それでソ連のスパイ疑惑をかけられてしまったと。
なおかつ水爆の開発に対しても反対だったので、トルーマン大統領にね、戦争終わったと呼ばれてね、よくやったって褒められたんだけれど、なんか私は今回のことはっていう感じで。
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トルーマンから見てもこいつ感じ悪いなっていうふうに思われたっていうのもあって、
トルーマンはオッペンハイマーに対して原爆の犠牲者は開発者を恨んでるんじゃなくて、原爆の投下を決断した私を恨んでるんだよっていうふうに慰めようともしたんだけど、それでもオッペンハイマーは心を痛めてて、それで余計にソ連のスパイ疑惑っていうのが強くなってしまったんですよ。
一方、敵対しているストロースっていう人は、水爆推進派なんですよね、原子力委員の人なので、そのストロースっていう人は欲が強くて、
米国省務長官の座を狙ってて、米国省務長官の任命に際する聴聞会に呼ばれて、そのシーンがたくさん流れるんですけど、結果、任命されなかったんですよ。
っていうのは、ストロースっていうのはオッペンハイマーと対立してて、様々な嫌がらせをしてたっていうことが後でわかるわけですよね。
やっぱり水爆の開発を反対するオッペンハイマーが憎かったっていうのはあると思うんですけど、なのでストロースは機密情報を流してオッペンハイマーに権威がかけられるように仕向けたっぽいんですよね。
それでオッペンハイマーは権威がかけられたんだけれど、結局疑惑が晴れて、ストロースの方が悪い奴だったんだよっていうことになって、省務長官にも任命されなくて、
その後オッペンハイマーの疑惑がある程度晴れて、また目を回復したっていう流れのストーリーなんですよ。
ここまで聞いてもちょっとわかりにくいんですけど、このストーリー、ざっくりとしたストーリーだけでも頭の中に入れてから見に行った方がよりわかりやすいと思うんですよね。
あとオッペンハイマーは女性関係もめちゃくちゃな人で、女性関係の複雑な人間ドラマもたくさん書かれてるんですよ。それもわかりにくいんだけど、主にざっくり言うと2人の女性が出てくるんですけど、
1人はジーン・タトロックっていう人、この人は昔付き合ってた人、その後も不倫してたんですけど、この人は精神科医で、この人は共産党員だったんですよ。
共産党員だったんで、FBIの監視官に置かれてたんですよね。精神科医なんだけど、すごくメンタルが不安定で鬱病も患っていて、
オッペンハイマーと付き合ってたんだけど、そのままオッペンハイマーはキャサリン・オッペンハイマーと結婚するんですよ。キティって呼ばれてるんですけど、キャサリンと結婚したんだけど、その後もジーン・タトロックとの不倫関係は続いてたんですよね。
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そのジーン・タトロック、不倫してた女性が1944年に自殺するんですよ。お風呂の中で顔を詰めて。それも自殺なのかどうか、FBIに殺されたのかもはっきりわからないんですよ。
これ、史実でもはっきりわかってないみたいなんだけど、映画の中では誰かに頭を浴槽にガーってやられて、殺されるっていうシーンだったんですけれど。
不倫相手が死んでしまったら、奥さんのキャサリンがオッペンハイマーを慰めるようなシーンもあって、複雑なんですよ。
その奥さんのキャサリン・オッペンハイマーも結構精神が病んでて、子供が一人いたんですけれど、育児ノイローゼになって、育児しなくなっちゃって、しょうがないからその子供を親友に預けに行くとか、そういうシーンもあって。
ちなみにこのキャサリン・オッペンハイマーは生物学者で、元共産党員なんですよね。
女性関係もめちゃくちゃで、その女性関係も頭がこんがらがっちゃって、分からないことばっかりで頭がこんがらってなっちゃうんですけど、僕が話したことを頭の中に入れて見てもらえればちょっとわかるかなって感じです。
よかったらオッペンハイマーを見に行っていただいて、1回目でなんとなくストーリー把握して、2回目3回目見に行くとすごいわかりやすくて面白いらしいです。
よかったら見に行って来てください。ということでオッペンハイマー、映画館に行ってらっしゃい。ありがとうございました。