1. 絶望カフカの何者かになりたいラジオ
  2. #125 嫉妬心への対処法は他人..
2025-02-22 12:42

#125 嫉妬心への対処法は他人に勝つこと。

嫉妬論/山本圭
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サマリー

このエピソードでは、嫉妬についての考察と関連する哲学者の意見が紹介されている。特に山本慶氏の著書を通じて、嫉妬とジェラシーの違いや、その感情にどう向き合うかが探求されている。

嫉妬への問い
絶望カフカの何者かになりたいラジオ、この番組は元アスリートのカフカが日々の絶望と些細なヒントをお送りするラジオです。
好きなミックスナッツはたくさん入っているミックスナッツです。
さて今回はですね、嫉妬についてお話をしていきたいと思います。
皆さん嫉妬は強い方でしょうか、弱い方でしょうか。
ちなみに僕は嫉妬かなり強い方です。
というのも元アスリートとして、他人と競争をして自分の存在意義を見出すということを生業としてきたゆえなのかなと思うんですが、嫉妬は強い方です。
私のことはさておきですね、実は最近嫉妬論という本を読みまして、それがめちゃくちゃ面白かったんですよね。
その本を紹介しながら嫉妬とジェラシーの違いだったり、いろんな哲学者の嫉妬に関する考え方だったり、最終的に嫉妬ってどうやって防ぐのっていうことが書かれていたのですね。
それを紹介しながら、嫉妬とどう向き合っていくかということを一緒に考えていけたら嬉しいなと思っております。
さてでは、この嫉妬論、何が書かれているかというのを先に紹介していきたいと思うんですが、著者は山本慶さんという方で、京都生まれの専攻が現代政治理論だったり民主主義理論ですね。
律名官大学の準教授であられる方です。
なぜ著者の山本さんは嫉妬について体系的に書いてみようと思ったかというとですね、過去の歴史だったりフィクションだったり、人間の非合理的な感情である嫉妬によって破滅を及ぼす場面というのは非常に多いと。
それは実に人間らしくて面白いじゃないかということがこの本のスタートで書かれているんですよね。
僕も確かに嫉妬という感情、非合理的で実に人間らしいなと思います。
それを過去哲学者だったり、いろんな精神科医だったり、心理学者だったり、いろんな人がいろんな嫉妬に関する考え方があって、それを体系的にまとめているのがこの本なんですね。
だから著者の嫉妬に関する考え方だけが書かれているわけではないと。
その中で書かれていることが僕はすごく面白かった。
例えば嫉妬とジェラシーの違いということをこの本では定義をされていたんですよね。
まずそれは非常に面白かったなと思っていて、皆さんどう思われますか、嫉妬とジェラシーの違い。
同じように使っている場面というのはあると思うんですけれども、この本の中では明確に定義をしています。
嫉妬というのは欠如に関わるもの、ジェラシーというのは喪失に関わるもの。
つまり、もとあったものが失われてしまうその危険性に対する感情としてジェラシーは描かれていて、
もともとないもの、ミシングピースに対して嫉妬というものが描かれている。
そういうふうに著者は定義をしているんですね。
この本の中では主に嫉妬について、いろんな哲学者だったり心理学者の言葉を引用して書かれています。
では、その哲学者はどんなふうに嫉妬について書かれているかというとですね、
デイビッドヒューブという哲学者はこんなふうに言っています。
嫉妬を生み出すのは我々自身と他人との間の優劣がかけ離れていることではなくて、むしろ接近していることだと言っているんですね。
どういうことかというと、自分と相手があまりにかけ離れすぎていると、
むしろ嫉妬の感情は生み出されない。
あの人と自分が接近しているからずるい、妬ましいという嫉妬心が生まれるとデイビッドヒュームは言っているわけです。
だから格差が減少していくっていうことは、ますます嫉妬心をかきたてる状態になっていくっていうふうに言っているんですよね。
それはわかるような気がしますよね。
例として挙げられていたのがアメリカ大統領選挙でした。
お分かりの通りドナルド・トランプには国民はあんまり嫉妬しないんですよね。
なぜかというと彼がスーパーリッチだからです。
つまり格差がありすぎることによってトランプには嫉妬すら抱かない。
でもその対立候補に対しては嫉妬心を抱いてしまう。
例えばヒラリー・クリントンに対しては嫉妬心を抱いてしまう。
だからこそ嫉妬する候補には票は入れたくないということでトランプに票が集まった。
そんな分析もされていました。
まあ嫉妬によって票が集まるっていうのは何とも非合理的ではあるけれども、
それが人間らしさというのはなんかわかるような気がしますよね。
この本の中ではデイビット・ヒュームと同じようにロールズだったりカントだったりアリストテラスだったり
いろんな哲学者が嫉妬に対していろんな考え方を伝えています。
その中で僕がめちゃくちゃいいなって思ったのがですね
オランダ出身の精神科医バーナード・マンデビルという方なんですね。
その方が何と言ったかというと、そもそも人間というのは嫉妬する生き物であるというふうに言っています。
嫉妬からの解放
で、私益を追求する人間、私の益を追求する人間が結果的に社会全体の利益をもたらすというふうに言っています。
これが後のアダム・スミスが言っている国風論の見えざる手。
各個人が自己利益を追求することで結果的に社会全体の利益につながる。
つまり個人の悪が社会の善につながると言った人、
その走りというかアダム・スミスに影響を与えたのがマンデビルだったんですよね。
人間の本性を意地悪く描いているとも言えるかなと思っています。
だからそもそも嫉妬する醜いものなのだ、人間はというふうにマンデビルは言ってるんですね。
それは人間の本性であると。
マンデビルはこういうふうにも言ってます。
それは教養のない人に限ったことではない。
むしろ教養のある人、それは一層陰犬になるっていうふうに言ってるんですよね。
教養がない人よりも教養がある人の方が嫉妬は酷くなると。
これは先ほどデイビット・ヒュームの話を繋げるならば、
嫉妬というのは他人との優劣がかけ離れているわけではなくて、
接近していることによって生み出される。
だから教養があることによって自分は嫉妬を感じている。
だからその嫉妬の他人というのはその嫉妬に対してどのように思っても、
だから強要があることによって自分は自己有能感があり自己肯定感があるから
あの人と同等なはずだと思って嫉妬心を抱く
だから強要のある人はより一層陰見になるというのも
もし人間が
そもそも悪のような存在であるならわかるような気がします
じゃあどうやってその嫉妬を防ぐのかということに対してマンデビルはこういうふうに言ってるんですよね
嫉妬を遠ざけるには自分の真価を確信していることが重要である
真に良識ある人間がなぜ他の者ほどネタまないかという断りは
バカ者や愚か者よりもためらわずに自分を賛美しているからである
まあよくある自己啓発本とか
まあよく言われている言葉として自分軸を持ちましょう
他人と比べる必要はありません
自分らしくいきましょうっていうようなメッセージってあると思うし
僕自身はそれは規定も肯定もしないんですけれども
マンデビルのこの考え方が僕なりに一番しっくりきたなあっていうふうに思ってるんですよね
どういうことかっていうと
人間っていうのはそもそもまあ癒やしい存在
癒やしいとは言わなくても他人と比べる存在であり
そして自分だけが可愛いと思ってしまう存在なんですよね
で嫉妬感情というのも自然と生まれてしまう
ただそれを遠ざけるには自分自身を賛美して
自分自身に真価があると確信をするということ
なんかそれに尽きるのかなというふうに思いました
だから自分を積極的に賛美しようという話にはなるんですけれども
これっていうのは結局仕事でもいいし
人間関係でもいいし趣味でもいいし
まあ外見でも何でもいいと思うんですよね
何か一つだけ安定的にこれが自分の真価を
自分がらしいものだと確信している何かがあることによって
その嫉妬からは少し距離を置くことができる
まあそういうことなのかなっていうふうに
僕は解釈をしたんですよね
だから他人軸で見てしまうというのは
人間の本性として仕方がないことで
まずはそこを認めることから始めようぜ
っていうことなのかなって僕は思います
まあ資本主義ってそういうことなのかなっていうふうにも思いますし
自分軸で自分らしく他人と比べずにいられるっていうのは
本当に素晴らしいことだなっていうふうには思いつつも
その土台となるのは自分の真価を確信していること
それはつまり他人と比べてこれだけは自分は勝っているっていう
何かがあるその土台によって
自分らしくいられるのかなっていうふうにも思うんですよね
それは人に対して
自分はあの人の一番力になれるっていうことなのかもしれないし
何かそのナンバーワンみたいなものが
自分の中に土台となるんだろうなっていうふうに
漠然と今僕は考えているんですよね
それが自分のプライドになり
自分を賛美していることにつながる
だからそういうものが何か人に一つあるっていうことが
まあ嫉妬心特に悪性嫉妬を生まないっていうことに
つながるのかなっていうふうに思ったりします
というわけで今回は嫉妬について考えてきました
最後までお聞きくださりありがとうございました
ではまた
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