ということでCMの後、高橋健さんにお話を伺っていきます。
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伊藤由美子の工事スペース。
今日は今年デビュー45周年を迎えた高橋健さんにお話を伺いたいと思います。
はい、ということで今から色々聞きたいことを聞いていきたいなと思ってるんですけど。
聞きたいことを聞いてください。
はい、ということでですね、先ほどもプロフィールにご紹介したように700曲ぐらい作詞作曲、編曲含まずにされてるっていうことが情報として載ってたんですけど、
700曲作るってすごいことじゃないですか。
すごいですね。半分ぐらいは覚えてないんですよ。
1曲あたりだって時間かかるじゃないですか。
若い頃は量産できたんです。
量産できた?
1日10曲ぐらいは。
そんなに?作詞も作曲も?
作詞は毎年して時間がかかるんですけど、メロディーはぽんぽん生まれた時期があって。
1日に10曲作曲できるって。
今は全然できないです。
今はどんな感じのペースですか?
今は1ヶ月に0.5曲ぐらいです。
0.5曲。じゃあ2ヶ月あれば1曲生まれるってことですか?
そうですね。
そうなんですね。そういった多くの楽曲提供した中で、これ逆に言えばすごい難しい質問かなって今思っちゃったんですけど、一番思い出深い曲って何ですか?
これ選ぶのちょっと大変なのかなと思ったんですけど。
何でしょうね。でも一番レコーディングを含めて思い出に残ってるのは、美空ひばりさんの曲を作らせていただいた時に、ご本人とお会いして、歌いでも立ち会えたんで、それがやっぱり一番思い出に残ってますかね。
そうなんですね。なかなか美空ひばりさん、間近に会うっていうことはできないと思うんですけど、どんな印象ですかって簡単に言えるのかわからないですけど。
皆さんそうですけど、矢沢さんとかもやらせていただいて、皆さんパブリックでの印象とあんまり変わらないですよね。
あのままの美空ひばりさんも先生、先生とか言って、先生これでどうかしらとか歌い終わった後に言っていただいて、もうバッチリですって。
もうバッチリとしか言いようがないんじゃないですか。
言いようがないですね。皆さんそういう方々ばっかりです。
そういうことですよね。でも本当に、美空ひばりさんだと楽曲名がハハハっていう歌って。
ハハハです。
なんで笑うんですか。
いやでも本当それってなかなかできない経験ですよね。
そうですね。赤い絨毯がレコード会社の玄関からスタジオまでずっと引いてあるんです。その日に限って。
その日に限って、美空ひばりさんのために。
神の道みたいな感じで引いてあるんです。こういう絨毯がハハハ。
そうなんですね。なかなかない経験ですよね。
そうなんですね。そういった形でいろんな方に楽曲提供されている中で、
けんさんって女性シンガーの楽曲提供、プロデュースも先ほどプロフィールにもご紹介させていただいたように、
中村亜佑美さん、河村香織さん、加藤泉さんなどプロデュースされていると思うんですけど、
そういった女性シンガーの楽曲提供に対してプロデュースとして難しかったことはということで、
これは実は私の質問じゃなくて、音楽雑誌アリーナ37の元編集者の渡辺翠美さんとやり取りしているときに質問ありますかって言ったらこの質問が来たんですね。
はい。それでちょっと答えていただきたいなと思うんですけど。
あんまり女性の方がやりやすい。僕男性の方がやりづらい。やりづらいというか、方向性を固めるのに女性の方が見えやすいですね。
そうですか。ご自身は男性なのに女性の方が見えやすいっていうのは、逆に異性だから見えるところがあるってことですか。
そうなのか。女が好きっていうことがある。
そこ?そこ?そこ?
基本はそこがあって。
だから観察しがいがあるってことですかね。
例えば伊藤さんがシンガーだとして、お話ししてて、この子はこういう歌を歌ったらすごい輝くんじゃないかなとかっていうのを、やっぱり女性が好きってこともあるんですかね。
逆に見えやすいとか。男の人と話しても、好きな奴で歌えばいいじゃんって、投げやりになってしまうところがある。
すごい素直な意見ですけど、これ皆さん同じですよね。考えてみたら。確かにやりがいが出てくるかもしれないですよね。女性っていうだけで。
やりがいってことは道筋がポンと見えるんですね。
見えるんですか。逆に言えば男性は難しいってことですよね。
難しいし、自分もシンガーソングライターなので、同性の奴にいろんなこと言われたくないって自分があるんで、多分この人俺にいろんなこと言われるの嫌だろうなって思いながらやってるんで。
そうですか。
だから割と気遣うんですよ、男の方が。
そういうことなんですね。なんか私ちょっと別のラジオ番組ね、昨年出られたのでチェックして聞いてたんですけど、その時に自分からプロデュースするよみたいな話を一切したことがないって。頼まれたから今までやってきたって聞いてたんですけど、実際本当にそういうことなんですね。
そうですね。だからいわゆるシンガーソングライターでデビューしてうまくいかなかったので、作品提供とかプロデューサーみたいなことをやっていたわけで。
だからあえて自分からやりたいというよりは、どっちかって言って今やってるライブをやったり自分が歌ったりっていうことがやりたかったことではあるので。
まあでもプロデュースも楽しいですけどね。
いろいろやっていく中で、プロデューサーの楽しさってどこなんですか、今シンプルに。
あのね、本当にあれですよ。伊藤さんというシンガーがいて、こんな曲だよって言って、この曲好きって言ってくれた時の喜びとか、それがでかいんですよね。
だからそういうことですよね。それを女性の口から言われるのと男の口から言われるのと、女性の口からのが100倍ぐらい嬉しいということがあるんだと思います。
そういうことなんですね。
今でもシンガーソングライターとしてライブで歌っていらっしゃると思うんですけど、本当にシンプルな質問です。
今シンガーソングライターとして歌い続けたいと思う理由は?っていう理由を聞くのも何となくちょっと違うかもしれないですけど。
今言ったみたいに第1期高橋堅、第2期高橋堅からデビューして上手くいかなくて、割と作品提供とかプロデュースの仕事をするようになって、また今歌い始めてっていう風になっているので、間がスコーンとやってない時期が抜けているので。
プロデューサーとかね、楽曲提供。
裏方に回った時期が長いんで、今とても楽しいです。
もともとシンガーソングライターとして行きたいっていう思いで、今森岡から出てこられた。
映画監督になりたかったですね。
音楽は大学生になってから割と本格的でもないな。だから音楽ちゃんとやってこなかったんですよね。
え?
だから今ちゃんとやっていることが、過去の自分に対する皮肉も込めて一生懸命歌っているような気分がありますね。
じゃあ今本当に歌いたいと思って歌ってらっしゃるっていう。
こうやっていろんな街に呼んでいただいて、いろんな人に会って歌を聴いてもらうのはすごい幸せです。
うーん、そうなんですね。
ということでですね、今日はね、生演奏で歌っていただく。
もう行くんですよね。
もう行く?行きたくないですか?
いやいや、そうですね、できれば。
え?歌いたくないわけじゃないですよね。
いやいや、やりましょうか。
仕方なくやるような感じ。
え?何の曲歌うんだっけって言われてたんですけど、実は私ちゃんと送ってたんですけど。
ちゃんと曲目も指定されていたのを存じませんで。
いやいや、事前にしっかり進行表を送らせていただいて、
全てオッケーですって返ってきたので、私も完全にオッケーだと思ったんです。
さっき何歌うの?って言われてたので。
適当な野郎なんです。
でも本当に何でも対応していただけるので、ありがたいと思いますので。
はい、準備はよろしいでしょうか。
あ、これ生きてます?今。
あ、マイク。
あ、生きました。
あ、生きましたね。
はい。
大丈夫ですか?今。
大丈夫ですよ。
はい。
ちょっと。
はい。
はい。
音出ししてますね。はい。
音してます?これ。
してますけど。あ、してますよね。
鳴ってます。
鳴ってますね。
はい。
鳴ってます。
はい。ではですね。
やりますか?
はい。準備オッケーですか?
はーい。
ではここでですね、高橋健さんに生演奏で歌っていただきます。
アルバムフリーバードから高橋健さん作詞作曲の
僕たちの国境です。どうぞ。
悲しいぐらいに白い雪が降る朝は
この街中が僕のがよしになる
君と僕との間の国境線さえ
白い世界の中に埋もれてしまうよ
言葉だけじゃ心はまっすぐに伝わらないし
涙だけじゃ余計に悲しみが募るから
国境線を越えて
今すぐ会いに行くよ
どんな人が住んでる
どんな花が咲いてる
君の胸の大地には
泣いてるように聞こえる木枯らしの夜は
電話線が心の手がかりなんだ
冗談ばかりを言ってやり過ごしてたら
君にも本当のことが言えなくなりそう
SOS届けてよ
僕が必要だったらさ
胸の奥のラジオが君の声拾うから
国境線を越えて
必ず会いに行くよ
どんな人が沸いてる
どんな雨が落ちてる
君の胸の大地には
国境線を越えて