今回の問いは、「なんで、好きなの?」。
まずは最近よく耳にするようになった「推し」という言葉が気になる。
マンガ『推しの子』のブームも、アニメ主題歌『アイドル』(yoasobi)の躍進も止まらない。
「推し」をもって生きることはますます一般的になってきた。
もとはモーニング娘。のファン間で通じるオタク用語だった「推し」は、AKB48の台頭にともなって広く浸透したらしい。そして今ではもはやライフスタイルの一種として定着しつつある。
この変遷の背後には、コンテンツ消費者が即座に発信者にもなれるSNSプラットフォームの出現があった。
コンテンツ消費はそのまま自己表現にもなり、自分の居場所を持つことにもつながる。
モノ消費の時代から、コト消費、応援消費へ。
社会や経済の変遷と、「推し」ブームのつながりを考えます。
・編集部の推しは、百恵ちゃんと、バーバズーと、霜降り明星の同期ハコ推し。
・「推し」は倫理を支える「神」的存在?「推し」は予定?
・SNSで、消費者が発信者に。消費財は表現財に。
・応援消費は東日本大震災以降、定着してきた。
・推し活で愛情が循環する社会?
<今回登場する本のリスト>
●『推しの子』(赤坂アカ(原作)、横槍メンゴ(作画)/集英社/2020)
●『人類にとって「推し」とは何なのか、イケメン俳優オタクの僕が本気出して考えてみた』(横川良明著/サンマーク出版/2021)
●『推しエコノミー 「仮想一等地」が変えるエンタメの未来』(中山 淳雄 著/日経BP/2021)
●『応援消費 社会を動かす力』(水越康介 著/岩波書店/2022)
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