2024-01-24 12:02

イギリス史上最大の冤罪

日経BP総合研究所主任研究員 山根小雪
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毎週水曜日のこの時間は、山根小雪のBrush Upです。
山根さん、今日は?
はい、今日はですね、今イギリスでは国民的スキャンダルになっている、富士通ホライズン問題というのを取り上げたいというふうに思います。
富士通のですね、イギリスにある子会社である富士通サービスシリーズという会社があるんですけれども、僕が開発したホライズンという大規模なシステムがあるんですよ。
これ、イギリスの郵便局に納品してるんですけれども、ここで現金の残高とシステムの残高が一致しないということが起きてたんですね。
でも、これがシステムの問題じゃなくて、イギリスの郵便局長さんたちが現金を盗んだんだっていうですね。
応料罪の冤罪を受けられて、なんと700人。
この問題が今イギリスで、もう日本で言ったらそうですね、去年のジャニーズ問題のように全ての報道がこの問題で埋め尽くされていると言っても過言ではないぐらい大問題になっちゃってるんですよ。
英国史上最大の冤罪事件というふうに今言われてるんですね。
これ、今めちゃくちゃ話題で大問題なんですけれども、問題が起きたのは実は結構前なんですよ。
問題が表に出たのもかなり前。なのでちょっと経緯を話したいなって思います。
そもそもですね、富士通がこの郵便局、イギリスの郵便局にシステムを入れたのは1999年なんですよね。
2000年にはシステムが稼働しています。だからもう24年前ですよね。
そこから残高が一致しない、システム上に示されているのと手元にある現金が一致しないよっていう問題がずっと起き続けるわけです。
実はね、イギリスの郵便局っていうのはフランチャイズになってるんですよね。
日本でコンビニみたいな感じですね。コンビニ店長さんが郵便局を運営してると。
その上に国有企業のポストオフィスっていう会社があって、フランチャイズの郵便局長さんはこのポストオフィスと契約をしてるんですよ。
ちょっとここが不思議なんですけど、ポストオフィスって国有企業なんですよね。
ポストオフィスが郵便局長たちの不正経理とか応料とかそういうことに対して、逮捕する権限を持ってるんですよ。
逮捕権を持ってるって珍しいですね。
そうなんです。社内の監察組織が検察の役割みたいなものになってる。
そういう独特なイギリスの仕組みがあります。
もともとの政府機関の名残が残ってるって言われてるんですけども。
なので、この起訴されていくプロセスの中で、英国の報道によると郵便局長さんたちは、
罪を認めたら司法取引で週間免れるぞみたいなことを持ちかけられて、
無実なんだけどもどんどん罪を認めてしまって、700人ぐらいになりました。
しかも自分たちでお金が合わなかった分を補填しなくちゃいけなかったみたいなんですよね。
お金を補填したから破産しちゃったり、
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無実の罪を着せられて自殺した人が数人出たり。
そういうことが起きたと。
この郵便局長さんたちは、2016年にイギリスのポストオフィスという国有企業に、
言われなき大量の罪を着せられたって訴えを起こすんですよ。
これも8年前ですね。
イギリスの高等裁判所が2019年に、
この残高の不一致はあなたたちの汚料とかそういうことじゃなくて、
富士通が作ったHorizonというシステムに、
29のバグがあったことで起きましたねってことを認定したんですよ。
ポストオフィスは郵便局長さんたちに、
謝罪して賠償金を払いなさいという判決を出してるんですよ。
つまり2019年に裁判で認定されてるので、
5年前にこの話は一旦の解決を見た。
まだ有罪が取り消された人の数が少なかったり、
賠償金の支払いが進んでいなかったりといって、
途上ではあるんですけども、問題が起きたのは25年前。
5年前に裁判の結果が出ましたよっていうところで、
じゃあなんで今国民的スキャンダルで大問題になっちゃってるのかと。
なぜ今頃って思いますね。
今年1月1日にイギリスの民放のITVという会社が、
事件を題材にしたドラマで、
Mr.Bates vs. Post Officeっていう1時間×5話のドラマを放送したんですよ。
このドラマは郵便局長さんたちの戦いを描いてるわけですよね。
見てるとイギリスの友人が見たって言ってて、
もう涙なしじゃ見れないらしいです。
もう本当に無実の罪を着せられて生活が崩壊していって、
お金なくなって破産して、命を絶つ人が現れてみたいな。
その中でポストオフィスと富士通が巨悪の存在として描かれるらしいんですよね。
今イギリスでこのドラマを国会議員が見てなかったって言っただけで炎上しちゃうらしいです。
それだけ最大関数値になってるんですよね。
もうそれぐらいの大騒動。
このドラマ放映されて、
さらに富士通と英国政府の関係を報道する記事がいっぱい出てくるわけですよ。
なんせドラマで話題だから、
富士通ってどういう存在よ、日本の会社だよね、から始まって、
実は英国政府からものすごいいっぱい仕事受注してる会社だぞとかですね。
この問題が起きた後も、このホライズンの延長契約、
2021年に70億円ぐらい富士通契約取ってるんですけども、
どんどんまだまだ富士通はイギリスで仕事を取っているということなんかも報道されて、
さらに批判の声が沸騰ですよね、今。
ちょうどそこで、津泊政権がやばいと、今年俺選挙だった!みたいな感じですね。
だから被害者の無実を証明して速やかに保証を行うために新しい法案を作ります!
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なんてことを1月10日に言ったり、1月16日には富士通のイギリスの幹部を呼んで、
承認喚起とかを議会でやったりしています。
じゃあ一体誰が悪いのかってことなんですよ。
富士通のイギリスのCEOは、英国の議会で何て言ったかっていうと、
確かに稼働直後から結果がありましたと。
ありましたけど、これみんな知ってました関係者は?って言ってるんですよ。
システムにトラブルってやっぱりつきものですよね。
日本でも銀行のシステムにトラブルがあって、
例えば水穂銀行はかなり長い期間トラブルを潰せなくて、止めたりとかしてますよね。
だからこういうことはあるにはある。
当事者みんな知ってたはずだと言ってるんですね。
だけど道義的な責任は感じていますって言ってるんですよ。
道義的な責任ってわざと言ってるってことは、
責任の発注者はうちじゃない、責任の所在はうちじゃないポストオフィスだっていうことを変えばいいにしてるだけなんですよ。
一般論ですけども、大規模なシステムの開発計画っていうのは、
開発を依頼した側が運営に関しての責任を持つことが多いんですよ。
システムを作る側はちゃんと動くように、ちゃんと努力する。
最大限の努力をするという責任があって、
トラブルが起きた後は発注側が責任を取る。
だから例えば水穂銀行でトラブルが起きたときに、
水穂銀行のトラブルを発注したシステムプロバイダー、ベンダーさんじゃなくて、
水穂銀行はごめんなさいって言うわけです。
そういうことと同じじゃないのと、
じゃあポストオフィスの幹部はこの問題どこまで知ってたのかと。
さっき言ったようにポストオフィスが、
民間企業だけど元政府機関だったから、
郵便局長さんたちを検察のように逮捕したり起訴したりしてきたわけですよね。
でも、その原因となったシステムのトラブルの存在をポストオフィスが知っていたってなると、
ポストオフィスの幹部のどこまでが責任疎通されるんだみたいな話になってくるんですよ。
ここはこれから明らかになってくるポイントかなと思います。
ただ、富士通の脇が甘いというか問題があるなと思うのは、
イギリスの子会社に対してガバナンスが効いてない。
本当は本体で富士通の英国でどんな問題があるのかをもっと早くに把握して、
こういう大問題にならないように対策を取っていかなきゃいけないですよね。
そうですね。
ただ、この会社はもともとイギリスの会社なんですよ。
富士通がイギリスでの事業を拡大するために今、買収をしてるんですよね。
1990年に買収してます。
BBCの報道によると、日本には言うなっていうふうに英国の会社が言ってたらしいんですよ、中で。
つまり買収はしていたけども、
イギリスの子会社は日本の本体からコントロールされないように必死で抵抗していたっていう感じがあるんですよね。
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ここはグローバル企業としてどうやっていくかっていうときの信頼問題に関わりますから。
富士通にとってヨーロッパは非常に大きい。
海外売上の7割が欧州だし、特に英国は大事な存在なので、
そういうところでこういう問題が起きてくると、富士通ってどうなのよって思われがちじゃないですか。
ここはいろんな問題がある。
だからもちろん富士通本体がもっとうまくやっていかなきゃいけなかったし、
経営者はちゃんとガバナンスを利かせてコントロールする体制を作らなきゃいけなかったけど、
だからといってこの報道を見て、富士通が一番悪いんだ、富士通のせいなんだなって思っちゃうのはちょっとミスリードかなと思います。
またこういう事件が起きると、責任の所在がどっちなんだとか、
原因の究明、再発防止っていうのはもちろん大事なことなんだけども、
被害者に対する対策がないがしろにされたりとか後回しにされたりとかあるんで、
どっちが優先事項なんだっていうことを誤らないようにしないといけませんよね。
これやっぱり冤罪事件だから、被害者の方々の名誉の回復、
そして失った人生の時間をどうやってお金で補填してあげるのかっていう、
そこが何よりも大事なんですね。
そこは多摩さんおっしゃる通り、軸足見失わないように進んでいくことを見守りたいですね。
山根さんありがとうございました。
日経BP総合研究所主任研究員の山根紗友希さんでした。
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アオイリルマです。
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