2023-03-08 12:00

山根小雪のBrushUp

日経エネルギーnext編集長 山根小雪

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毎週水曜日のこの時間は、 山根小雪のBrushUpをお送りしております。
さあ今日は、
今年の春から夏頃かって言われている
処理水の海洋放出ですね。
はい、今日は
今週ですね、あと3日で3月11日ですね。
福島第一原子力発電所事故からもう12年が経つんだなぁって思います。
実は私がですね、このエネルギーの取材を本格化させたのは実はこの3.11なんですよ。
それよりも前からエネルギーの取材をしてはいたんですけれども、そんなにその3.11前ってエネルギーってみんなの関心事じゃなかったんですよ。
そうですね、確かに。
原子力の話も、いわゆる安全神話じゃないですけど、絶対に大丈夫だって言って臭いものに蓋をするような状況だったので、
そもそも読み手の人たち、私は紙の媒体をやってたんですけれども、あんまり関心を示さなかったんですね。
全然関心を示さず読まれないから、あまり原子力だったりとかエネルギーの話っていうのは報道していなかったというのが3.11の前だったと思うんです。
ちょうど事故が起きたり、津波が起きたりした時からエネルギーの取材を始めて、事故の直後は原子力安全保安院ですね。
もう今一体原子炉がどんな状況になっているのかっていう、結構切迫した状況の中で取材をしたり、それから東京電力をどうするのかとか、日本のエネルギーどうしようかっていう取材をずっと続けてきたら12年経ったんですね。
なので3.11は私にとってのエネルギーの取材の原点みたいなところもあって、毎年すごくうーんって思います。
我々も本当改めてエネルギーに関心を持った起点となった時ですもんね。
そうですよね。そして今もその状況が続く。この原子力の問題が解決しないからいろんなことがねじれた状況になっているなと思うんですけれども、今日のテーマは海洋放出の話ですね。
これもやっぱりとってもねじれてるし、原子力が抱える難しい問題っていうのを象徴するような状況になっているなというふうに思うんですね。
なので今日はちょっとこの海洋放出、そもそもどういうものなのっていうこととどう考えるべきなのかっていうのをですね、お話ししたいなって思うんです。
そもそも海洋放出って言った時にこれ何を海に出そうとしているのかっていうことなんですけれども、福島第一原発は事故が起きて、例えば1号機水素爆発でポーンってパテヤが飛んでですね、上から雨水が入るような状態になってます。
地下水も中に染み込んでいきます。そして中には溶け出した燃料デブリですね。燃料棒が溶けてものすごく高い放射性物質が放出されている状況が今も続いてます。もちろんその事故の直後に比べたらめちゃめちゃ減ってますよ。
むちゃくちゃ減ってるんだけれど、でもまだ出てる。そこに冷却水で原子炉をまだ冷やすという作業をしています。そうすると1日ですね、今だいたい130トンの放射性物質を含んだ水が出てくるんですよ。
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当初540トンって言ってたのでかなり減ってます。でも今でも130トンですよ。毎日毎日ジャンジャンジャンジャン汚染水が出てきます。この汚染水をアルプスっていうですね、放射性物質を取り除くための処理装置通します。これを通すといわゆるセシウムみたいなですね、放射性物質を代表格みたいな感じですよね。
ああいうものがいわゆる基準値。これは基準値っていうのは、保管しても水を保管しても大丈夫だよ。ここに置いていいよって言われる国が定めている基準値なんですけども、それを下回るところまで除去します。かなり綺麗になるんですよ。今アルプスって改良に重ねてきてですね。
それで今、福島第一の写真を見ると水色っぽいグリーンっぽいタンクがずらーっと並んでると思うんですけども、その中にアルプスという装置で処理し終わった後の水が保管されています。まもなく敷地いっぱいになるぐらいですね、もう今溜まってるんですね。
この中の処理をした水、処理水をどうしようかっていった時に、答えはですね、2つしかない。これはアメリカの3マイルの原子力発電所事故の時も同じ議論があったんですけども、海に流すか、それか蒸発させて気化するかっていうことですね。
日本は去年の夏ですかね、海に流すっていう方針を決めました。2022年7月ですね。基準値はセシウムとかそういうものについては、基準値はクリアしています。でもどうしてもクリアできないものが1つだけあるんですよね。それがトリチウムっていうやつなんです。
なのでトリチウム水とか言われたりするんですけども、トリチウムって何なのかっていう話なんですけどね。これ科学の言葉で言った三重水素。水素の放射性同位体って言うんですけども、水素と形全く一緒です。形全く一緒。中に入ってる中性子の数だけが違うんですよ。
形が全く一緒なので、酸素とくっつくと水と全く同じ化学物質になります。
そう聞くとなんかね、そこまで不安に思わなくてもいいのかな。
ここのところでポイントは、水と全く同じ形になっちゃうので、水を処理しても水だから取り除けないんですよ。
なるほど。
そういうことなんです。処理水って言ってもトリチウムを水から除去することはできません。形が全く水と同じだから。
それで、じゃあトリチウムってどうなのよって話なんですけど、自然界にもあるんですよ。
いろんなところから出ます。特に原子力発電所の中からいっぱい出てくるんですけども、世界中の原子力発電所で一定の基準値以下にして海に流しています。
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ここまで多分国もいろいろ言ってることですね。
トリチウムについては飲み物として飲料水としてのガイドラインもあるんですよ。WHOが出しています。
国はトリチウムの濃度を、今処理水の中に入っているトリチウムの濃度は飲料水のレベルよりは高いんだけれども、それをちょろちょろと出しながら海水と混ぜて地下1キロ、地下に飛んでる1キロ敷いて沖合に放出するときには飲料水よりも低いレベルになって出しますよって説明してるんですね。
今は飲料水よりも何倍か高い基準なんです。
でと、これ、科学者だったりとかこういう環境問題の専門家、それやIAだったりとか国際原子力機関ですね、政府、みんなこのやり方でいいんじゃないって言ってます。問題ないよって。
でも不安って言うことがあるんですよ。
安全性は今の話を聞くと問題ないんだなって思うんだけど、なのに安心できないっていうね。
トリチウムっていうような名前を聞いちゃったりするとね。
まさにそれ、安全と安心の議論ですよ。
安全性は大丈夫です。このやり方でやれば大丈夫。
ものすごい量のタンクの水が処理水がありますけども、一気に流すわけじゃないです。
30年かけてちょろちょろちょろちょろ出していくんですよ。
危なくないように薄めて薄めて薄めて薄めて出していきます。
だから安全性は大丈夫。やり方も間違ってない。これでやりたい。
だけれども、環境NGOだったり漁業をやってらっしゃる方だったり、あとは万全と広がる社会の不安みたいなものがありますよね。
それってどうするのっていう話なんですよ。
やっぱりこのままやっていくべきだと思います。他に選択肢はないし、きちんとやることはやっているし、テクニカルには問題ないと思います。
ただ、2つ切り口があるかなと思っていて、まず1つは日本人ってゼロリスク信仰があるって言われるんですよね。
ちょっとでも不安なのは嫌。これってコロナの時も一緒だったと思うんですよ。
マスクだったりワクチンだったり、いろんなことでこれは安全なのかどうかって、どんどんどんどんみんな不安に駆られていくわけですよ。
絶対に大丈夫じゃなきゃ嫌。絶対に安心じゃなければ嫌っていう風に考えがちなんですよね。
でも絶対安心ってないんですよ。お塩は食べても大丈夫。九州の甘いお醤油食べても大丈夫。
だけど塩1日1キロ食べたらどう?お醤油1日1リッターごくごく飲み物みたいに飲んだらどう?全然安全じゃないですよね。
それにはすごく程度がある。どこまでは安全。ありますよね。
でもやっぱりゼロであることを求めてしまう国民性みたいなものをどうするか。
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それともう一つは、この人たちが言ってることは信用できるのかな?何か嘘ついてるんじゃないの?っていうこの信頼感の問題。
政府にも東京電力に対しても、そしてそれは私たちマスコミに対しても、やっぱり3.11以降のいろんなこと。
今までそもそも原子力は安全って言ってたじゃない。だけど事故が起きた。もうそもそもここですよね。
ゼロリスク振興がある日本の人たちに対して原子力は絶対に安全だよって言ってきた。そのゼロリスク振興を封じ込めるために。
だけどそれが覆ってしまった。だからやっぱり信頼感がないと安心って勝ち得ないんですよね。
すごく丁寧にこのコミュニケーションしていく必要があるし、どうやってその信頼感を再び醸成するのか。
12年こじれてますから簡単じゃないですけれども、ここはやっぱり面倒くさがらずに本当に真面目にコツコツやるしかないと思うんですよね。
やっぱりその地元の理解とかっていうところもね、丁寧に丁寧にやっぱり説明して、そして信頼を積み重ねていくってことがやっぱり大事なのかなと。
そこを飛び越えちゃうとまたさらなる不信につながっちゃいますよね。
近道はないんですよ。
近道しようとしたら駄目ですよね。
信頼を築く者に近道はないですよね。
ありがとうございました山根さん。
ありがとうございました。
今年はまた今週はこういうことを考える1週間になりたいですね。
本当そうですね。
日経エネルギーレクスト編集長の山根紗友希さんでした。
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立川翔司ニュース
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