はじめに:災害への備えとインストラクターとしての目標
山ドクターの北杜らいふ、国際山学医のぺこまです。 北杜市明の町に住む北杜診療所医師のぺこまが、登山の魅力、応急処置のヒント、健康の秘訣など、楽しく真面目にお伝えします。
この番組は、社会福祉法人緑寺会北杜診療所の提供でお送りします。
こんにちは、ぺこまです。 今日のバケットリスト紹介は、最強のインストラクターになりたい、ということなんですけど、このインストラクターっていうのは何かっていうと、
野外災害救急法っていうのを教えている WMAJ という団体があるんですけれども、私はその団体のインストラクターをやってるんですね。
そのインストラクターとして、最強のインストラクターになりたいということなんですけれども、この野外救急法っていうのを教えてるんですけれども、この野外救急法って必ずしも山とか野外のための救急法ではなくて、それだけじゃなくて災害にも役立つ救急法ということで教えてるんですね。
なので、将来的には最強のインストラクターになって、広く多くの人にこの災害の時にも役立つような救急法っていうのを広めていきたいな、みたいに思っているわけですね。
っていうのも、今日は3月11日ということで、震災から15年経ちました、ということになるわけです。
こういう日ですからね、今日はその災害への備えみたいなことを、今一度意識してみる日にしてみるのはどうでしょうか。
ということで、そんな話していくわけですけれども、3月11日、15年前ね、皆さん何をしていましたか。
私はですね、自衛隊に入って研修医として麻酔科で働いてたんですね。
で、麻酔をかけてたんですけれども、その時に都内だったんですけれども、明らかに大きな地震だって言って揺れまして、じゃあこのまま手術を続行するのか、それとも麻酔を覚ますのか、みたいな判断が求められて、
私自身は研修医だから判断する立場ではなかったですけれども、もうこの手術は中止して起こそうっていう感じでね、バタバタしましたけれども、
それから15年経ってね、だんだんその記憶も薄れていくわけですけれども、せっかくですから、
今日1年に1回ぐらいちょっと思い出しながら、今後起きるであろう災害に備えていく1日にしてみるのはいかがでしょうか。
で、特にちょっと3つの視点で考えてみたいなと思うんですけれども、この北都市っていう特徴を考えると、寒さ、高齢者が多い、それから分散した暮らし、
この3つの特徴を捉える必要があるかなと思っていて、なかなか東京の大都市で災害が起きるのと、こういう北都市みたいなところで起きるのでは考え方はちょっと違うと思いますので、
寒さ、高齢者が多い、分散した暮らしという観点から考えていこうと思います。
東日本大震災の記憶と北杜市の災害対策
まずその寒さっていうところですね。
基本的に北都市は寒いわけですよ。
夏なら涼しいということでちょうどいいかもしれないですけれども、震災とか災害いつ起きるかわかんないんで、
仮に寒いね、この時期に起きたとしたら、朝は氷点下に下がりますよね。
停電とか起きてしまえば室内もすぐに冷えてくるわけです。
そういう時に何に気をつけたらいいのかな、どういうふうに備えるべきかなということなんですけれども、
自宅の中でもいいですし、どっか避難所みたいなところに行った後でもいいんですけれども、
よくニュースとかで流れる映像として、避難所の生活でブルーシートと段ボールを使って生活しているような映像が流れたりするわけですけれども、
これ多分ブルーシートと段ボールが配られてるんですよね。
じゃあこの渡されたブルーシートと段ボール、もしくは自分で用意していたブルーシートと段ボール、どういうふうに使いますか。
結構ニュースとか見てると、床にブルーシート敷いてるんですね。
寒さ対策:床からの冷えを防ぐ
床にブルーシート敷いて、段ボールをついたてにしてプライベート空間を確保してるっていう映像があるんですけれども、
これは寒さから守るという意味では合理的ではないですね。
段ボールを下に敷くべきです。
最も重要なのは床からの冷えを遮断することです。
だから体と床の間になるべく多くの空気の層を作らなきゃいけないんです。
ブルーシートを敷いてもほとんど断熱効果ないですから、それと比べて段ボールを敷けば断熱効果があります。
なので段ボールは下に敷く。
プライベート空間が欲しいのであればブルーシートとかでうまく工夫してついたてにするとかできるかもしれないですね。
なので寒さから守るという意味で、まず絶対考えてほしいのは床と体の間になるべく空気の層を作ってあげようよっていうこと。
これ非常に重要です。
なので日頃から準備することとしては、アウトドアキャンプとかやってる人とかだったらいろんなマットとかあると思うんですけど、
そういうのがない方であれば、やっぱり段ボールみたいなものとかマット的なものとかすぐ使えるように準備しておくっていうのはありなんじゃないでしょうかね。
あとはホッカイロみたいなものとかね。
いろいろダウンジャケットとか暖かいものいろいろあると思うので、それは各自で考えればいいんですけれども、
とにかく床からの冷えを抑えようっていうのが大切なコンセプトになるので覚えておいてください。
ではここで1曲お送りします。
アンパンマンのマーチなんですけれども、アンパンマンは被災地で多くの人に希望と元気を与える大きな支えとなっておりました。
自衛隊員の基地や病院にもアンパンマンのポスターがいっぱい貼られていたんですね。
アンパンマンによって支えられていたのは子どもたちだけじゃなくて、被災地に向かう自衛隊員も非常に支えられていました。
このポスターに歌詞が書いてあるんですね。
ああアンパンマン優しい君は行けみんなの夢守るため。
これのポスターを見て大きな力をもらって被災地に自衛隊員は向かっていきました。
それではお聞きくださいアンパンマンのマーチ。
はいいかがだったでしょうか。
勇気をもらえますね。
後半は高齢者が多いって話から始めますけれども、やっぱり高齢者が多い地域で起きやすいのは災害関連史。
と言われているものですね。
音楽:アンパンマンのマーチ
震災直後ね、怪我とかで亡くなる方っていうのはいらっしゃるんですけれども、結構多いのが直接的な怪我とかではなくて、その後に起きる災害関連史と言われているようなもので亡くなってしまう方も多いわけですね。
どういうものかっていうと、例えば脱水だったりとか、感染症それとか、お薬が、治病のお薬がなくなっちゃって、それを飲めなくて治病が悪化するとか、血栓症、あんまり動かないと血栓っていうのができてそれが詰まっちゃう。
あとは転んで怪我するとかね、そういった災害が起きたその直後の話ではなくて、そこから先の避難所生活だったり自宅での生活の中で問題が起きて亡くなっていってしまうっていうのが特に高齢者では多いということで、そこが問題になるわけですね。
さらにもっと長い目で見ると、この避難所生活だったり自宅での生活によって活動量が落ちて、あんまり出歩かなくなって筋力が落ちて足腰が弱って、そのまま寝たきりになってしまう。
高齢者の場合、寝たきりになるともう回復が難しいですね。寝たきりになってしまうと体力が落ちるのももちろんだし、認知症も進んでいくと言われています。そのままもうベッドから出られない生活になってしまう。
災害がきっかけでこういう人が増えてしまう可能性はあるわけです。
なので、これに対して何か準備できることがあるかというと、一つは内服薬、自分が持っているお薬の数とかをちゃんと把握することですね。
自分が何のお薬持っているのか、何を飲まなきゃいけないのかをちゃんと把握して、避難所とかでもそれを飲み続ける。足りないのであれば足りないということをちゃんと自覚する。
足りなくならないように1週間分ぐらいは常に余裕がある状態で次のお薬をもらいに行くという感じで管理をすることも重要かと思います。
高齢者対策:災害関連死を防ぐ
あとは、やっぱり予備能とか言ったりするんですけれども、体力ですね。ちょっとやそっとじゃ弱らないような体力をつけておく必要があります。
なので、特に高齢者の方は日頃から運動するのがとても重要ですね。
危ないからあまり出歩かないでって思ったりすることもあるかもしれないですけれども、やっぱり安全な範囲の中でちゃんとお散歩するとか、近所の人たちとお出かけするとか、そういったことが体力をつくるという上では非常に重要ですので、ぜひ運動習慣をつけるということも心がけてください。
あとは当たり前ですけど、健康管理をしっかりしていく必要がありますね。
ということで、寒さという話と高齢者が多いという話をしました。
最後に、分散した暮らしということについてちょっと考えてみたいんですけれども、やっぱり都心と違って、ちょっとした原因で集落が孤立しちゃう可能性がありますよね。
なかなか救急車がすぐ来てくれるとも限らないです。
だからこそ、自分で守るんだという意識はする必要があるんじゃないかなと思います。
ということで、やっぱり備蓄とかも必要ですね。
最低でも3日分とかできれば1週間分ぐらい、孤立したとしても生きながらえるぐらいの何か準備をしておくべきじゃないでしょうか。
具体的に言うと水とかっていうのはそうなんですけれども、一つちょっと盲点になりそうなのがトイレですね。
簡易トイレっていうやつですね。携帯トイレ。これ結構重要かなと思います。
家でトイレ使えなくなっちゃうと、じゃあトイレ行きたくないからあんまり水を取らないようにしようみたいになって、そうすると脱水が進んでしまうということもあるので、ちゃんと水は取ってほしいんですよ。
となるとトイレに行く必要があるので、やっぱり携帯トイレが必要。脱水になると血栓とかできやすくなって脳梗塞、心筋梗塞のリスクが上がりますからね。
あとはトイレ、被災地、避難所とかにもあるかもしれないですけれども、そういうのきれいかどうかわかんないですね。
分散した暮らしへの備え:備蓄と衛生管理
非常に不衛生なトイレな可能性もあるわけで、そうすると感染の広がりにもなっていくので、やっぱり個人の携帯トイレっていうのを用意しとくっていうのは重要なことだと思います。
あとはいろいろできることとしては、家の中の整理とかね、本棚が倒れないようにするとか、そういうのも必要だと思いますし、懐中電灯、ヘッドライトとか用意するっていうのも必要でしょう。
やっぱりこの災害への備えというところで一番重要なのは、心構え、覚悟をしておくっていうことですね。
災害は絶対いつかは起きるものなので、起きることを前提に考えておくべきです。
最悪を想定して慌てないようにすると決めて、お互いに声を掛け合うと、この3つを日頃から意識しておきましょう。
北都は都会のように人の数は多くないですけれども、人との繋がりは都会よりも強いんじゃないかなと思います。
このような地域の繋がりは医療資源の一部と捉えて、ぜひ声を掛け合うとか、そういうことを日頃から近所の方として、いざというときには助け合える状態にしておくといいんじゃないでしょうか。
ということで、この3月11日、いつかは必ず来る大災害へのそのへん、今一度見直してみてはいかがでしょうか。
それではまた来週お会いしましょう。
山ドクターの北都ライフ、この番組は社会福祉法人緑寺会、北都診療所の提供でお送りしました。