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2026-02-26 11:36

快食ボイス736・経験値と味覚──チョコレートを語る難しさ

炎上するかもしれない話

今日は炎上するかもしれない話をしてみたい。
テーマはスイーツだ。

僕は、甘いものをあまり食べない。
ケーキが美味しい店はちゃんと美味しいと分かるし、レストランで出てくるデザートも理解はできる。
だが、自分からスイーツ専門店へ足を運ぶことはほとんどない。

特にケーキは、一個のボリュームが多すぎる。
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僕と甘いものの距離感

コーヒーを飲むとき、クッキーを一枚。
あるいはチョコレートを一つか二つ。
それで十分だ。

最近はデザートがセットに含まれている店も多いが、正直に言えば「別料金にしてほしい」と思う。
どうしても行っておきたい店であればもちろん食べるが、最後に「本当はそこまで食べたくない甘味」を食べることになる。

しかも最近は顔バレしているので、残すわけにもいかない。
単に甘いものを食べる習慣がないだけなのだが、気に入らなかったのかと思われると申し訳ない。
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味覚は経験値で決まる

ただし、僕が甘味の味を「分からない」わけではないということだ。
とはいえ、経験値は圧倒的に足りていない。

物事はある程度の量と種類を経験しなければ、本質的な比較はできない。
音楽でいえば、10曲しか聴いていない人が「世界最高」と語るのは無理がある。
最低でも数千、数万というサンプルがあって初めて、評価軸は精緻になる。

スイーツも同じだ。
だから僕は自覚している。
甘味の世界において、僕は専門家ではない。
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チョコレートは難しい

そんな僕が、スイーツの中で最も好きなのはチョコレートだ。
ただし「少量」である。

美味しいチョコレートは、かなり難しい。
ここであえて言うが「ゴディバ」はそれほどおいしいだろうか。

もちろん不味いわけではない。
だが、昔より落ちていないかと感じることもある。
これはあくまで僕の主観であるし、そもそも自分で買って頻繁に食べているわけでもない。
直近で食べた範囲では再び食べたいとは感じなかった。
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呉市のボンボンショコラ

ところが最近、久しぶりに「これは美味しい」と思うチョコレートに出会った。
呉市にある「スリーズ」のボンボンショコラだ。
https://www.instagram.com/sucreries_cerise/

紅茶と焼き菓子の店らしく、チョコレート専門店ではないようだ。
おそらくバレンタイン向けの特別仕様だったのだろう。

外側のシェルの硬さと、中の柔らかなガナッシュ(あるいはプラリネ)のバランス。
ホワイト、ミルク、それぞれの素材の組み合わせ。
何より、甘さではなく「風味」が主役になっている。

完成度が高い。
料理として整っている。
これは久しぶりに感心した。
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甘さの文化差

ヨーロッパの菓子が甘いのには理由がある。
欧州料理は、日常の料理に砂糖を使わない文化圏が多い。
そのため、デザートでしっかり甘さを出す。

一方、日本料理はみりんや砂糖を日常的に用いる。
その結果、日本人は強い甘味を好まない傾向がある。

僕自身は料理にあまり砂糖を使わないが、それでも味覚はこの文化圏で形成されている。
だから欧州系のチョコレートは、どうしても強く甘く感じる。

スリーズのチョコレートは、日本的な繊細さがあった。
甘さは抑制され、フレーバーが立っていた。
僕の口に合った。
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分かっていない自覚

繰り返すが、僕は普段、甘味を食べない。
経験値が不十分だ。
だから「お前は分かっていない」と言われれば、それはそうかもしれない。
だが感想を述べること自体は許してほしい。
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それでも、嬉しかった

1日か2日に1個。
そのくらいで十分。
だが、その一粒が本当に美味しければ、それは立派な体験になる。

今回のボンボンショコラは、まさにそれだった。
甘党ではない僕が、素直に「また食べたい」と思えた。
僕でもこういう感覚になることがあるのかと嬉しくなったのだ。
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