乳首でイケるのか|アレほんと?
2026-09-02 11:33

乳首でイケるのか|アレほんと?

調べたら、誰も数えていませんでした。

「乳首だけでイケる」という言い方は、あちこちで使われています。では、実際に何割の人がそうなのか。医学の論文を十三通りの調べ方で探しましたが、それを数えた研究は一本もありませんでした。今回は「無い」ことから始めて、では何が分かっているのかを10分でお話しします。

基準が無いということは、外れようがない、ということでもあります。


  • 「乳首だけでイケた人の割合」を測った査読研究は、探しても見つからないこと
  • 興奮が高まると答えたのは女性で十人に八人、男性でも十人に五人(英国・学生301名)
  • ところが「してほしいと頼んだことがある」は女性六人に対し男性は二人に届かない——感じ方より、言い出せるかの差のほうが大きい
  • 脳では性器の感覚をつかさどる場所も反応していた。ただしその図は11人ではなく3人ぶんであること
  • 胸の脇の「特別な性感帯」の話——用語は解剖学の用語集に実在するが、意味が違うこと


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参考文献・関連リンク

今回のエピソードで参考にした研究です。いずれも海外のもので、日本の数字ではありません。

  • Nipple/Breast stimulation and sexual arousal in young men and women (2006) — The Journal of Sexual Medicine。英国の学生301名(女性153・男性148/17〜29歳)。乳首・乳房への刺激で性的興奮が生じる、または高まると答えたのは女性81.5%・男性51.7%。刺激してほしいと頼んだことがあるのは女性59.1%・男性17.1%。興奮についての調査であり、オーガズムに達したかは測っていません。
  • Women's Clitoris, Vagina, and Cervix Mapped on the Sensory Cortex: fMRI Evidence (2011) — The Journal of Sexual Medicine。米国・女性11名。乳首への自己刺激で、胸の体性感覚領域に加え、性器の感覚領域にも活動が見られたと報告されています。ただし該当する図は3名ぶんの重ね合わせで、著者らは別の経路による可能性も述べています。オーガズムを測った研究ではありません。
  • There Is No "Axillary Tail": Rethinking the Assumption of James Spence (2022) — Plastic and Reconstructive Surgery Global Open。米国・336名(手術患者316名+研究参加者20名)。乳房から腋窩へ連続する脂肪性の「尾」は確認できなかったと報告し、用語の廃止を提案しています。ただし提案の段階で、国際的な解剖学用語集(Terminologia Anatomica 第2版・2019)には「乳腺の腋窩突起」として現在も収載されています。腋窩に乳腺組織がある方がいることや、リンパの流れについては否定していません。


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【ご注意】

※番組内で「研究は見つかりませんでした」「文献はありません」とお伝えしている箇所は、収録時点で私たちが調べた範囲での結果です。あとから見つかることもあります。新しい情報が出たときは、番組や記事で訂正します。

本エピソードは、性に関する一般的な情報提供を目的としたもので、医学的診断や治療を目的としたものではありません。ご紹介した研究はいずれも海外のもので、日本の数字ではありません。標本の少ないものも含まれます。

乳首用の器具について、けがや炎症の報告をまとめた研究は見当たりません。これは「安全だと確かめられている」という意味ではありません。痛みや傷が出たら続けないでください。皮膚の状態が戻らないときは皮膚科へご相談ください。

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