1. 佐々木亮の宇宙ばなし
  2. 586. 吉田尚記アナに丸裸にさ..
2022-05-15 32:09

586. 吉田尚記アナに丸裸にされる宇宙Podcaster【前編】

ニッポン放送の吉田尚記アナウンサー(VTuver一翔剣)との対談前編!

- なぜ天文学者に?

- 宇宙兄弟の裏話にびっくり

- 12時間データ見る宇宙兵士

- ノーベル賞の近くで研究をした経験!?


Youtubeライブの模様は以下でご覧いただけます!

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Youtubeチャンネルも復活決定!!

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今回は、日本放送の吉田久典アナウンサーとの対談をお届けしていきたいと思っております。
で、こちらはですね、先日YouTubeライブでご一緒させていただいた時に
収録させていただいた内容をお届けするという形になっております。
で、YouTube側では、本当はこう、吉田さんではなくVTuberとして毎日配信されているところに遊びに行ったんですが
画面が見えない皆様にはですね、普通に吉田さんと対談している様子っていうところを想像しながら聞いていただければと思っております。
で、今回のこのコラボは、先日のですね、第3回ジャパンポッドキャストアワードの会場でのご縁というところで、
マジでこうね、あそこでいろんな繋がりできてよかったなって思いました。
しかも、通して、全体を通して思ったのはマジでプロだなと。
もう聞いていただいていることでどんどん自分のこと話せるなっていうところと、
あとは気持ちいいぐらいの質問を飛ばしてくれるところが本当に勉強になりました。
で、今回のこのエピソードについては、最近聞き始めてくださった方だったり、前から聞いてくださった方にも
僕自身が今までどうやって研究してきたのかだったりとかっていうような流れみたいなところをですね、深掘りしていただいているような内容になります。
加えて、僕的に一番聞きどころになるかなと思うのは、途中途中で入ってくる宇宙兄弟の制作裏話ですね。
今回、吉田アナウンサーは一時期、佐渡島さんっていう宇宙兄弟を書いている小山さんの担当の編集の方とよくご一緒することが多かったらしくて、
そこで聞いた話とかっていうのも一部していただけて、僕全然知らなかった宇宙兄弟の裏話とかを聞けたので、そこはですね、ぜひ皆さんにも楽しんでいただければなというふうに考えております。
今回のお話はもうちょっと長くなってますが、前編後編で今日2本両方とも上げさせていただくことになっておりますので、両方一緒に楽しんでいただければと思います。それでは最後までどうぞ。
はい、どうも。今日も見てくれている方ありがとうございます。いつも毎週月曜日から木曜日までたった一人のワンオペで、
日曜日は地上波の同時生配信をYouTubeからやっています。一生堅という部位の人です。よろしくお願いします。
そして今YouTubeの画面にですね、そうなんです。サッカー選手っぽいイケメンが映ってると言われていましたが、
今日はですね、コラボで収録をしつつ同時に生配信をやろうという企画に乗ってくださいました佐々木亮さんです。よろしくお願いします。
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どうも。なんでこういうことをやるに至ったかというと、ポッドキャストアワードというものが今年行われておりまして、そのポッドキャストアワードで私、日本放送の吉田ひたのりアナウンサーの部下なんですけど、声と考え方と経験を完全に共有している存在なもので、
その吉田アナウンサーがWellbeingの番組で賞をいただきまして、そこにネクストクリエイターズ賞というものを受賞して会場に日本放送イマジンスタジオにいらっしゃったのが佐々木亮さんでございます。
あの時はお世話になりました。
こちらこそありがとうございました。
僕はあの時日本放送を初めて入ったんで。
ああ、そうだったんですね。
すごいテンション上がってました。一人で。
もう僕は20年間ぐらい毎日通っているので、そんなに。
慣れた場所ですもんね。
そうなんです。新選さんはあんまりない職場の地下室だったんですけど、僕にとって。
で、それで佐々木さんはなんと一人で毎日更新をしていると。
僕は最新回から何回か、何十回かまとめて聞かせていただいた感じで、
そもそも佐々木さんがどんな人かっていうことにめちゃくちゃ興味出ちゃったんですよ。
嬉しい、それは。
むしろ最新回とかから聞いていくと、佐々木さんが確定申告頑張ってんのねとかそういうのあったんですよね。
辛かった。
そもそもどういうルートを通ってこの宇宙のプロになられたのかとかいうことが、
実はあんまりわかんないなということに気づき、興味が出てしまって。
で、今回コラボさせていただくとなったら、佐々木さんどんな人なのっていうのが、
ポッドキャストの合間に、一応僕プロのインタビュアーではあるんで、
ある状態で、この580回を超えたあたりで挟み込んでも、聞いてる人も、
佐々木さんの方のポッドキャストを聞いている方にもプラスじゃないかなと思ってですね。
いや、めちゃめちゃ助かります。いいんですか、そんなやっていただいて。
そこでちょっとまず、佐々木さんって今は宇宙関係の組織に勤めてらっしゃるわけじゃないんですよね。
そうですね。今は宇宙を本業から一旦外して、データサイエンティストっていう仕事をしてます。
いろいろとビッグデータとかから意味のあるつながりを見つけてきたりするお仕事ですね。
そうです。そこからこう、とにかくデータ分析をゴリゴリやってるような感じですね。
そもそもは、子供の頃から宇宙のお仕事に就きたかったんですか。
それが僕、あんまりなくて。ちっちゃい頃からの宇宙への憧れって。
そうなんですか。
そうなんですよ。多分結構みんなそういうなんだ、ちっちゃい頃からの憧れから天文学者とかってなる人多いと思うんですけど。
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僕は本当に大学入ってからとか、そのぐらいのレベルです。
そうなんです。大学入るまではキャンプを張って星を見上げたりとかそういう少年ではなかった?
そうですね。流星群をチラッと見に行くとか、そのぐらいはやったことはあったんですけど、本当にそれぐらいで。
大学進学も別に宇宙のことやりたいとか、僕ずっと物理の学科にいたんですけど、物理の勉強がしたくて大学に行くとかっていう感じでもなかったので。
一応理系で数学と物理が得意だから物理学科行ったぐらいの感じで。
そんなイメージですよ。
ランメルさんという方が今コメントできっかけが気になるみたいなことを、エミさんも何がきっかけだったんでしょうみたいな。
きっかけですか?
そういう質問が多いですね。
一個はやっぱ宇宙兄弟っていうコンテンツスタートは結構ありますね。
ちょっと待ってください。そんなカジュアルなところから?
いや本当にそうです本当に。本当に宇宙兄弟とか。
モーニングとかじゃないですか。
もうそこですね。今時っぽくないですか。
あの、里島さんとかお会いしたことありますか?
いやないんですよ。
ないんですか?
コルクの方とかは何度かお話しさせていただくことあったんですけど、里島さんはお会いしたことなくて。
僕むしろ漫画を割と専門にやっているので、宇宙兄弟ってどうやってできたんですかっていうのを里島さんに聞いたことあります?
それは、僕ラジオとかで。
みたいなもんです。あれラジオだったかな。
なんかの話で里島さんと、トークショーシンガポールでやった時かな。
結構何度かお話しさせていただいてるんですけど。
あの、里島さんと小山さん。小山さんにものすごい才能があると思ったけど、小山さんが描きたいのは陶芸部のサークルの恋愛漫画とかそういうこと言ってて、
いやそれは地味すぎてちょっとヒットしなそうみたいなことを思っていて、みんなが興味があり、そして身近なものって言って、宇宙はみんなが憧れを抱くもの。
そして兄弟ものがいいって言って、宇宙兄弟はかなりシンプルな発想でできたみたいな話を。
うわー、そうなんだ。
いや、マンマとじゃあ、僕、そこにハマってますね。
驚きだったのは、あの、里島さんも小山さんも、あ、違うよ、里島さんも兄弟いらっしゃるんですけど、あの、小山さんって宇宙兄弟描いてらっしゃいますけど一人っ子なんですって。
え?よくあんなヒューマンドラマみたいなの描けますね、それで。
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すごいな。
びっくり。
それで、じゃあ漫画読んでて宇宙面白そう、でもまだ連載13、14年のはずですから、宇宙兄弟。
そうですね。
それぐらいなんですね、キャリアは。
そんなもんです、そんなもんです。
へー。
なんで、多分大、なんか研究とかって、僕はまあそこから宇宙にドハマリして、こう研究とかを突き進んでいった感じなんですけど、
そもそも大学生になってもすぐ研究ってやんないから、大学4年生とかからスタートなので、大学、在学中にそれこそアニメとか漫画とかで宇宙兄弟に触れてたのは、結構僕の熱を徐々に上げていったきっかけではありましたね。
じゃあ、宇宙兄弟に触れて、あれ、振り返ってみると俺物理学科じゃんみたいになるわけですか?
そうですね。いけるなって。
ということは、物理学って言っても広いですよね。
広いです広いです。で、たまたま僕のいた学科、物理学科に天文の研究室があって、一応なんか大学入る時も宇宙すごそうだなぐらいの印象を持ってたんですけど、
なんかどうせ人気の研究室だし無理だろうぐらいの感じでいたら、そこから徐々に熱が上がっていっちゃったので、まあ4年生ぐらいで頑張ってやってみようかなっていうところから、本当にそこから一から僕の宇宙キャリアスタートって感じですね。
へー。じゃあ、その時も、でもなんか宇宙にいきなりつながる学校とかいうと、やっぱ灯台とかそういう感じなんですか?
いや、僕いたのは中央大学って駅伝とかで有名な。
はいはい。あとどっちかというと邦楽部とかですよね。
そうですね。中央は邦楽部が一番有名だと思いますね。そこにいて、まあ確かに珍しいですね。私立大学で宇宙やってるところってあんまなくて。
まあ、ぼちぼちあるけどやっぱ東京都心に近いところとかだと、まあ中央大とあと日本大学とかがあったりするんですけど、まあたまたまあってよかったっていうところですね。
宇宙兄弟読んでいて、そして進学していた学校は中央大学だったから宇宙への道につながっていた。
本当にたまたまラッキーが重なってます。
いきなり宇宙の勉強って始めて、スッて入っていけるもんだったんですか?
なんかスッとは正直なかなか難しかったんですけど、天文学って、僕それでずっと博士号までガーっていってるんですけど、
そもそものスタートの地点というか研究のやり方って2種類あって、1種類が相対性理論とかああいう感じで、いわゆる数学を使って宇宙空間を再現していくみたいな理論的に宇宙を研究する方と、
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実験、つまりすごい簡単に言うと望遠鏡を覗いて新しい星につけるとか、望遠鏡で見た結果をどう解釈するみたいな、目で見たものを説明する実験屋さんみたいな観測屋さんみたいな方向の2種類あって、
数学の方はやっぱりそこまで積み重ねてきた、数学能力をバーって発揮しなきゃいけないんでやっぱり結構な頭の良さが必要なんですけど、
実験の方はものすごく手を地道に動かせば泥臭くやれば成果が出るみたいな世界だったので、歴の浅い僕でも熱量だけは高かったんで宇宙兄弟のおかげで。
なので時間をとにかくかけて泥臭くやったおかげで、いろいろ研究がうまくポンポン進んでいったところから、よりめっちゃ面白いなと思って進んでいくみたいな感覚でしたね。
その、なんですか、そういう道がまずあるんだっていう展望の世界について初めて知ったんですけど、ただ手を動かせばって言っても、なんか、例えば僕がじゃあ今日から宇宙の研究をして、何調べるって言われても何にも思いつかないんですよ。
何やれるのっていうことなんですけど、佐々木さんはどこから手をつけたんですか?
僕は国家プロジェクトにぶち込んでもらった感じですね。
それってよくあることなんですか?
まあ比較的あるんじゃないかな。
あるの?
そうなんです。
僕が参加させてもらってたのが国際宇宙ステーションっていう、
ISS?
そうです、ISS。
あれって宇宙飛行士の人が滞在する場所だけじゃなくて、あれの外にいっぱい装置とかついてて、
あそこに天文観測装置みたいなのもあるんですよ。星を見るための機械とかが。
それを日本のJAXAとか理研とかが運用してて、日本中の各大学の研究室も運用チームに参加するみたいな、連合軍みたいな感じでやるんですけど、
そこにたまたま研究室がそこのチームの一員になっていて、もう兵士募集みたいな。
兵士?
12時間データを監視しなきゃいけない業務とかがあったりするんで、人ではいたほうがいいとか。
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12時間データを観測し続けるっていうのは、今だったらコンピューターとかが勝手にExcelの表にしてくれたりとかしそうな気がするんですけど、そういうこっちゃないんですか?
コンピューターのいろんな制御というか、フィルターをくぐってきて重要そうだと思われるデータだけが降りてくるのでも、人が一人張ってなきゃいけないみたいな。
数字としては、数字の列がバーッとくるんだけど、ここです大切なのっていうのは、人力じゃないと見分けつかない?
そうです。
そうなんですか?
これ意外とそういう国家プロジェクトみたいなところにの一員になっている研究室とかに多分学生入ると、もう入って数ヶ月後にはそういうのを手伝いさせてもらってるとかっていうのは、多分比較的あることだと思いますね。
そうなんだ。じゃあ佐々木さん以外のラボメンバーの方って何人くらいいたもんなんですか?
僕の同期は大学の学部で7人とかですかね。
結構なんか研究室の中でいろいろ分野というか研究できる選択肢があって、望遠鏡を除いて地上からなんか星観測するっていうような人たちもいるし、
人工衛星に乗せる機械作ろうっていうチームもあったり、宇宙にあるさっき言ったISSの装置の運用をやりたい人とかっていうのが選択肢がいくつかあったんで、それに2,3人ずつ振り分けられるイメージですね。
その中でISSについている観測機器から出てくるデータを12時間見てたりするっていうのを佐々木さんはやってらっしゃった?
そうですね。一番すごそうだったんで。
確かにすごそうですけど、どこでどんなデータをチェックしてたんですか?
チェックするのは大学の研究室でチェックして、どういうデータかっていうのは、僕がいたのがX線天文学っていう、天文学って光の種類によってなんか分野が分かれてて。
まずそれが面白そう。
いわゆるガリレオとかが作った望遠鏡が天文学の始まりだったりするんですけど、それで見るのっていわゆる人間の目で見える可視光線と呼ばれる、虹色に見える私たちが見ている光ですよね。
そういう天文学があったり、あとは宇宙から飛んでくるそれこそX線っていうレントゲンで使うようないわゆる危険な放射線とかを見るっていう天文学があったり、あとは電波。
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電波って通信とかで使ってるのもそうだし、よくものすごく巨大なパラボラアンテナがNHKのドキュメンタリーとか科学系の出てきたりすると思うんですけど、ああいうので宇宙を見ると宇宙から飛んできている電波をキャッチできるっていう電波天文学とか。
っていうような放射線の種類によって天文学の分野が分かれていて、僕は研究の中では宇宙から飛んでくるX線の光を見るっていうような研究のやり方をしていました。
X線を見るメリットって何ですか?
X線を見るメリットは一言で言うとものすごく膨大なエネルギーを抱えているものから出るんですよ、X線って。
これはすごいざっくり言っちゃってるんであれなんですけど、X線ってずっと当たってると放射線とかで良くないっていう印象あると思うんですけど、ああいう危ないものを出すのってそのぐらい暴れ狂いそうなすごくエネルギーを抱えた天体で、具体的に何かっていうと一番分かりやすいのはブラックホールとか。
ブラックホールを観測的に発見したっていうのもX線天文学の功績の一つで。
歴史はそんなに古くないですか?X線天文学って。
1950年とか40年ぐらいからなので、全然まだ100年も経ってないような学問ですね。
AMラジオ局よりは歴史ないですね。
相当新しい。
AMラジオ局も1920年ぐらいからですからね、そんなに古くないんですけど。
先輩ですね。
すごい説明分かりやすいのでありがたいなと言っていただいてますが。
本当ですか。
これ、まさのロールさんという方の質問が僕もそうだなと思ったんですけど、ブラックホールって何かよくわかんないけど何でも吸い込んじゃうっていうイメージなんですけど、X線ってブラックホールから出てるものなんですか?
ブラックホール自体からは出なくて、ブラックホールから光が出る。
ブラックホールが周りにある星を吸い込むときに、その星が最後の断末魔の叫びみたいな感じで周りに光をバーって飛ばすみたいな。
ってなってこのブラックホールに吸い込まれる直前で逃げてきた光を捉えるみたいなそんな感覚で、そこでなんでX線が出るかっていうと、例えば星って結局太陽みたいな星ってガスでできてるんで、
ものすごく強い重力のブラックホールがその場にあると近くに行くとガスが吸い込まれていく、掃除機みたいに吸い込まれていくところで、ただ単純にブラックホールの中に全部バーっと落ちていくんじゃなくて、
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ブラックホールももともと星なので、なんか多分回転してるんですよね。回転してる正体は見えないけど、回転しながら物を吸い込むんで、ブラックホールの周りに円盤みたいなのができるんですよ。
吸い込みながら自分自身も回転してるから。
部屋の隅に行っちゃったルンバみたいなこと?
なんて説明したらいいの?排水溝とかに近いですかね。
あー、確かに排水溝って渦を巻きながら水を吸い込んできますよね。
そうです。
あー、なるほど。
で、真ん中なんかも下まで穴開いてるみたいな見えるじゃないですか。
あー、排水溝は小さなブラックホールだったんですか?
そういう風に考えてもらって大丈夫です。
で、そこで吸い込まれてもブラックホールに吸い込まれる直前とかになると、皆さんイメージしてるみたいに光すらブラックホールで吸い込むんで、吸い込まれる物質もだんだん高速に近くなっていくんですよね。
で、高速に近くなるプラスぐるぐる円運動してると、そこのぐるぐる回ってるその物質たちからX線が出るみたいな。
へー。
っていうような光に高速にすごい近いものが直線じゃなくて曲がって運動すると、この曲がるときのブレーキちょっとかかるときに失われたエネルギーがX線として出るみたいなイメージなんですよ。
これ一番初めにそういう現象が宇宙では起きるってことに気づいた人めちゃくちゃ頭いいですね。
すごいと思います。
それ誰なんですか?
そこからX線とか放射線が出るっていう発想はちょっと僕わかんないですね。誰なんだろう。
わかんないけど、もうそのX線天文学の世界ではそれがまず一番初めの基本の知識ってことなんですか?
そうですね。
で、あとは吸い込まれるときの周りの円盤の中でもガス同士が摩擦で熱を持ったりしてそこからも光が出たりとか。
っていうような感じでブラックホールを直接光で見るんじゃなくてブラックホールに吸い込まれていく奴らがたまたまX線っていう一番ぴったりとした放射線を出すから
X線天文学を使ってこのブラックホールを見つけることができたっていうようなそんな感じなんですよね。
そもそもX線天文学がなければブラックホールの存在を物理的に人類は確認できてないはずってことなんですか?
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X線が一番ぴったりでそのタイミングで見つけられたっていう感じですかね。もちろん他の光でも見つけることはできるんでタイミングの問題だったのかなと思いますけど。
佐々木さんはそのX線をいわゆる調査する機械のデータを学生の時にずっと見てたってことですよね。
もう学生の時ずっとですね。それで卒業論文も書いて修士論文も書いて博士論文も書きましたね。
だとするとやっぱりその自分が発見に人類がここにブラックホールが存在するよねっていう
新たなブラックホールをきっと人類が発見したりしてるんだと思うんですけど
そこのどれかの発見に佐々木さん関わっていらっしゃったりするんですか?
そうですね。名前たぶん載ってたりします。
ブラックホールの発見者として?
発見者というか連名でたぶん。
連名でこの科学者のたちによってブラックホールが見つかりましたよっていう論文の中に
佐々木さんの名前もある?
そうですねありますあります。
おーすごい!
それがこの12時間監視してなきゃいけない業務のうちの一つというか
自分が監視の当番になってる時に見つかるとちょっと上の方に名前載せてもらえるしみたいな
あ!そういうのがあるんだ!
ありますあります。
あーでも逆にもしかしてこれブラックホールじゃね?みたいなことが
データから見た時ってやっぱ震えるもんなんですか?
忙しくなるなっていう意味で震えます。
テンション上がる半分いろんな人に連絡しなきゃいけないし
世界発信の簡単な論文とは言い難いんですけど
速報のメールみたいなのを世界中にどんどん飛ばさないといけない業務が
いきなりボンって発生するんで
そわそわが勝ちますよね。そうなると。
あの世界中のX線、天文学の関係者たちに
見っかりましたよっていう連絡をしなきゃいけない。
そうです。見つけたよってここにあるからちょっとみんな見た方がいいよみたいなのを
急いで解析してその情報を整理して
一気に発信しなきゃいけなくて
だいたい見つかるのってもともとすごい明るいブラックホールとかは
見つかりきってるんで
明るいブラックホールってものがまずあるんですね。
吸い込む量がめちゃめちゃ多いとか
X線がいっぱい出てるブラックホールってことですかね。
があったりするんですけど
そういうのはもうだいたい知られてるので
そういうタイミングで僕が当番とかしてる時に見つけるような天体っていうのは
もっと一瞬だけ輝くみたいな。
それも吸い込む量が一定じゃないから
27:02
いきなりなんか思いっきり星ガッて吸い込もうとしたら
その分ガッて輝くみたいな。
っていうタイミングが
宇宙ではちらほら発生してて
それを見つけたってなると
その明るくなってる間に世界中の人に知らせてあげないと
そういうことか。なるほど。
まさに流れ星じゃないですけど
そんな感じです。
見てられるのは今光ってるこの瞬間だけみたいな。
じゃあ例えばそのX線天文学の学者さんとかが
バカンスとか取ってたとしても
その情報が出るともういきなりみんな観測モードになって戻ってくるみたいな。
全然ありますね。
僕らからすれば別にもう発見したっていうのが
後々別に報告してもいいんですけど
そこのスピード感をどれだけ早くできるかで
その天体への理解度というか
例えばさっき言ったみたいに
いろんな天文学の種類があるんですよね光の
でX線の放射の仕方って
多分皆さん全然馴染みないと思うんですけど
それと同じ感じで
それぞれの天文学で見える光によって
得られる情報が全く違うんですよ。
なるほど。X線で見つけたけど
こっちの方にあるのは確実だから
可視光線のやつでも見てみてみたいなことになると思うんですか。
そうですそうです。
そういうことなんだ。
だからX線だけの情報じゃ正直分かんないことの方が多いんで
これをさらに発展させようと思ったら
世界中の研究者巻き込まないといけない
ってなってきたりするので
人の機械も潰しちゃうことになっちゃうんですよね
ゆっくりやってると
だからそういうわけにはいかないってことになって
必死こいてみんなで解析して
速報の論文みたいなのをパーって出すっていうような
でもそれ逆もの立場もあるわけですよね
他の観測法で何か見つけた時に
X線も見てみてよっていう話
ありますあります
それが
なるってことですよね
ノーベル賞を
2010
いつだ
2016年とか
17年ぐらいに
ブラックホール
重力派天文学
なんか重力派っていうワードで
ノーベル賞が多分受賞されてる例があると思うんですけど
覚えてる方いるかな
どうかな?
それでどういうところで
重力派っていう新しい学問ができたんですけど
その時
100年前に
アインシュタインが
それの存在をもうすでに予測してたみたいな
計算で
天才ってそういうことですね
さっきのそれこそ
ブラックホールから光がどうやって出てるかを
予言した人みたいな
感じの代表例の一つが
30:01
本当に観測的に見つかるか分かんなかったものを
アインシュタインは100年前とかに予測していたみたいな
ことがあって
それがどうやって起きるかっていうと
ブラックホール同士が
2つのブラックホールが近くにあって
そいつが合体するとか
っていうなんか
ものすごいわけのわからない
強い重力の天体同士が
合体すると
そこから
重力派って呼ばれる
波みたいなのが飛んでくるんですよね
っていうのがあった時に
重力波を起こした天体があそこにあるってなって
計算上では
他の放射線
それこそX線とかでも
出てるはずだっていうような
予測が立ってたので
これはもう世界中みんな見て
そこに本当に天体があるのかを確認してくれみたいな
そういうキャンペーンみたいなのが
世界中でガーって動いて
その時は僕らも
分析をちょっと手伝うみたいな
っていう流れもありましたね
その時はもうまさに当事者だったんですね
当事者です当事者です
なので
それはもうだから100年間予測されてたものが出たってなってから
もう世界中巻き込む大騒ぎなわけですよ
でその世界中いろんな人が観測した結果を
一気にまとめた論文みたいなのが出たんですけど
著者の人数が何人だ
数千人とか論文で
数千人
6千とかだったかな
もうなんか史上最大の論文なんじゃないですか
いやもう本当にそのレベルですね
なので誰がすごいとか優劣つけられないから
名前順みたいな
っていうようなとこに名前載せてもらったりとか
乗ってるんですか佐々木さん
乗ってます乗ってます
すごい
3000番目
3000番目
32:09

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