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2022-12-06 12:20

792. 10億度のガスを抱えるブラックホールを解き明かす【IXPE】【理化学研究所】【X線天文学】

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ソース

https://www.riken.jp/press/2022/20221125_1/index.html

00:00
1日10分、宇宙時間をテーマに毎日お届けしております、宇宙話。
今回は、ブラックホールが持つ10億度のガスが一体どこにあるのかというお話をしていきたいと思います。
10億度という、もうなんか、地球上では全然効かないような温度を平気で持つ宇宙空間の中で、
重力が最も強い天体と言われているブラックホールが登場してきます。
ブラックホールの周り、光が出てこないのになぜその領域が見えるのか、
また今回の観測によってブラックホールの形がどういう形としてわかってきたのか、
そのあたりを紹介していきますので、ぜひ最後までお付き合いください。
3、2、1、イクニション、ヒット。
ベース、ブラックホール、ヒット。
佐々木亮の宇宙話。
2022年12月6日始まりました佐々木亮の宇宙話。
このチャンネルでは1日10分宇宙時間をテーマに、天文学で博士号を取得した専門家の亮が、
毎日最新の宇宙トピックをお届けしております。
ということで、本日でエピソードが792話目を迎えているというところで、
今日お話しするのは、ブラックホールの近傍に見える新たな構造というお話をさせていただきたいと思います。
実はですね、このお話最後決着をつけるところっていうのは、実は昨日のうちに喋りたかったんですよ。
昨日のうちに喋りたかったんですけど、ちょっと難しい要素が多すぎてですね。
丁寧に丁寧に背景を解説していたら、気づいたらもう時間になってるっていう、もうなんか接地がない状態になってます。
なので1日10分配信っていう自分の配信時間を決めてしまったせいで、自分の首を絞める、そんな状況になっておりました。
ということで今日は、今日のだけ聞いても分かるように話していこうかなと思いつつ、
ちゃんとしっかり理解したいなっていう人は、昨日のエピソードからぜひ聞いていただけたら嬉しいなというところを思っておりまして、
でですね、今日お話しするのはブラックホールの構造を見に行こうっていうお話で、
ブラックホール、皆さんなんかどんな感じのを想像してますかっていうところが多分一番重要かなと思っていて、
ブラックホールって、まあもう光を全く出さないような、なんなら光を吸い込んでしまう黒い穴っていうイメージがあると思います。
そんな中でブラックホールってどうやって見つかってきたのかっていう歴史のお話なんですけど、
ブラックホール自体が見つかった方法っていうのは、ブラックホール自体はやっぱり光を出さないから難しいんですけど、
例えば、ブラックホールの近くに星があったときに、その星がブラックホールの重力に向かってグーッと吸い込まれていってしまう。
まあ、太陽みたいな星って結局ガスとかみたいな状態で残っていることが基本的な姿なので、
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何かに吸い込まれると結構、水が流れるかのようにどんどん水道に水が吸い込まれていくような感じで渦を巻きながら、
星っていうのはブラックホールに吸い込まれていくんですね。そうすると、そのブラックホールに吸い込まれているという状況自体で、
吸い込まれていく星のガスの流れっていうのが光り輝いて、あ、あそこにブラックホールがあるっていうのがわかるっていうのが、
ブラックホールを発見する方法だったりするんですよ。
なので、もしピンとこなかったら、朝これポッドキャスト聞きながら、洗面台にちょっとだけ水溜めてみて、その水を手をポッって離してみると、
水が流れていく姿がわかると思うんですよ。その真ん中に空いた空間自体がブラックホールで、流れている水がそのブラックホールに吸い込まれる星、
そしてそこが輝いているっていうイメージですね。そんな円盤状の構造を持っているブラックホールなんですけど、
実はさらにその外側にちょっと面白い構造があるって言われていて、これ太陽とかでもよく聞くし、なんならやっぱりこのウイルスに侵されてるなっていうのがあるんですけど、
コロナと呼ばれる構造があるんですよ。基本的にそもそもコロナウイルスのコロナって、太陽の周りにあるコロナと呼ばれる構造に、
ウイルスの形が似ているからっていうところが一説によるとあるらしいんですね。
コロナウイルス流行った時の研究の導入で何回か使ったんですけど、あんまり反応良くないですよね。
そんなのはさておきで、コロナってどういうものなのかっていうと、これ面白いのが太陽とかでもそうなんですけど、
中心にあるもの、何かメインで所属しているものよりも、さらに10倍、100倍温度が高いような構造のことを結構コロナと呼んだりするんですね。
もちろん定義は全然違うんですけど、大体そんなもんだと思ってください。
そうすると、太陽の場合で言うと、太陽本体とかその周りの温度に対してコロナっていうのは1000万度とかっていうようなところで、
太陽の表面が例えば5000度とかってなったら全然違うじゃないですか。
そんなような状況が見えていたりだとかするんですよ。
で、ブラックホールにも同様にコロナと呼ばれる領域が存在していて、このコロナ、なんと10億度にも達するような超高温の物質からできているっていうところがあるんですね。
で、このコロナが一体どこにあるのか。
例えばブラックホールを覆うようにあるっていう説もあれば、
ブラックホールと周りにある円盤、円盤を覆うようにコロナが存在しているんじゃないか、だったりとか、
あとは最近ブラックホールの話したときに、ジェット噴射があるって話したの覚えてますか。
これ覚えてない人のために話しておくと、聞いてないよって人も全然いると思うので、
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ブラックホールっていうのは、周りから物を吸い込むと、単純にブラックホールの中に物が吸い込まれていくだけではなくて、
その吸い込まれていった勢いを、ああ、やばい、やばいってなって、その勢いをどこかに逃がすかのように、
排気ガスを吹き出すかのような感じで、ジェット噴射っていうのを起こすんですね。
これも本当にビームみたいにビューって飛んでるような感じで、
あるブラックホールを持っている天体からしたところで言うと、
本当に何十万光年とかの飛距離を見せるような、そのぐらい強烈なジェット噴射、噴水みたいなのが起きてるわけですよ。
その噴水の周りを取り囲むかのように、コロナがあるんじゃないか、10億度の領域があるんじゃないかって言われてたんですね。
そんな中で、昨日から話題に上がっているX線、そしてそのX線の光の偏り、偏光と呼ばれるものを使うことによって、
そのコロナがどこにいるのかっていうのを把握できるっていう、そんな手法が今回研究として取られて、
サイエンスと呼ばれるものすごい権威ある雑誌に紹介されていたというような、そういう状況になってるんですね。
で、偏光って光の偏りっていうぐらいで、何か光の光源があったときに、その光が発した光がもの、何か例えば一般的に言うと水面だったりとか道路だったりとかって跳ね返ると、
その跳ね返ったときに光が倍増されるように見えるんですけど、本当は光がある一個の方向に向かって揃ったような偏りを持った光として飛んでくるっていうところで、
偏光サングラスっていうのがあったりするんですね。つまり、ものに何か反射して光が出ているってなると、偏光っていうのが強く出る。
そして逆に言うとその偏光がどれぐらい起きてるかみたいなところによって、その反射した物質がどんなもんだったのかみたいな話もできるわけですよ。
そういったところで結構偏光X線の偏りっていう情報が重要になってきて、
今回NASAだったりリケーンだったりとか、あとはヨーロッパの宇宙機関だったりっていうところが共同で作り上げた2021年に打ち上げた
IXPと呼ばれるこちらX線の偏光が見える観測器で観測してあげた結果ですね。
今回今までブラックホールの周りにその10億度で広がっているコロナという領域があることは分かっていたんですけど、
そのコロナのある位置っていうのがジェットの周りには実際ないんじゃないかっていうような研究結果が出ていて、
コロナっていうのがブラックホールと円盤の間あたりのもっとエネルギーの強い領域だったりとか、
あとはその円盤を取り囲むかのようにコロナっていうのが発生してるんじゃないかみたいなところの説が今回新しく見えてきたと。
で、これってX線で物を観測するってなった時に普通に写真を撮るだったりとか、X線のエネルギーを分解するだとかっていうところでちょっと難しい言葉を使うと、
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速光って呼ばれる光の明るさの違いが分かって分光スペクトルっていう光を分ける作用があって、
で、撮像単純に写真を撮るっていう能力が、ここら辺が結構どんどん成熟してきた中で、
X線の変更っていうのを見るのは非常に重要なポジショニングを持っていたんですね。
そんな中で新しい研究結果が出てきたことによって、光の偏りの向きっていうのがあんまり出てこなかった、しっかり観測したように出てこなかったってことは偏ってなかったっていう研究結果が分かったことによって、
ブラックホールの周りに10億度で広がる不思議なコロナと呼ばれる領域が一体どこにあるのかっていうところに制限をつけれたっていう非常に面白い研究結果だったので、
そして、サイエンスに乗ってるぐらい世界中にインパクトを与えている。
さらにさらに、僕が博士課程の間、理研の研究員としてお世話になっていた研究室からこの論文が出ていたので、これはもう紹介せざるを得ないだろうというところで、
昨日、今日でお話しさせていただいたというような、そんな感じになっておりました。
でですね、このIXPEと呼ばれる人工衛星の成果、もう一つ、そしてさらにサイエンスに掲載されている、
そしてその研究室から出ている論文がもう一つ実は同じタイミングで出ていたんですね。
これ紹介したいなと思って、明日紹介していこうかと思っていたんですが、
明日はですね、なんとずっと予定されていたコラボ会をお届けしていくことになっています。
今回ゲストとして来ていただくのは、なんと宇宙系のYouTuberとしては超有名、そして2回目の登場ですね。
宇宙ヤバイチャンネルのキャベチさんが出ていただいております。
で、これは、なんと動画付きでですね、僕が宇宙ヤバイチャンネルで太陽フレアに関する解説をするっていう動画を上げさせていただくんですね。
20万人のチャンネルだからもう結構ドキドキだったんですけど。
そんな中で、そこで解説したアフタートークみたいな形のポッドキャストで撮らせていただくっていうところになったので、
こちらちょっと楽しみにしておいていただけたらなというふうに思っています。
なので、明日その音源が上がってくるタイミングの前にはもしかしたらアフタートーク出てるかもしれませんが、
そこに動画のリンクとか貼っておきますし、なんならちゃんとツイッターだったりとか概要欄に動画わかるような形で何かしらで残しておこうかなと思うので、
ぜひ宇宙ヤバイチャンネルの方確認しに行ってみてください。
ということでですね、次回もなかなか楽しみな予定が詰まっておりますので、皆さんぜひ楽しんでおいてください。
今回の話も面白いなと思ったらお手元のSpotifyアプリでフォロー、フォローボタンの下にあるレビューぜひよろしくお願いいたします。
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番組の感想や宇宙に関する質問については、ツイッターのハッシュタグ宇宙話またはSpotifyのQ&Aコーナーからじゃんじゃんお寄せいただけたら嬉しいです。
それではまた明日お会いしましょう。さようなら。
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