僕もNASA側の調整をして参加した、京都大学せいめい望遠鏡の研究が2020年の出版から2年半経って日本天文学会の論文賞を受賞しました!第三著者で参加していた研究、どんななのか紹介します。
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note
ジングル作成:モリグチさんfromワクワクラジオ
ソース
https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2020-07-10-1?utm_source=dlvr.it&utm_medium=twitter
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1日10分、宇宙時間をテーマに毎日お届けしております、宇宙話。 今回は、宇宙からの災害、みんな意識できてますか?
そんなところにつながる、遠くの星で発生した 星の爆発、光勢フレアについてお話ししていきたいと思います。
今回の研究は、僕が第三著者として参加した研究で、論文として公開されて少し経った今、
なんと、日本天文学会の論文賞を受賞したということで、一体どんな研究が論文賞として評価されたのか、
その辺り、研究内容と一緒にお話ししていこうと思っておりますので、ぜひ最後までお付き合いください。
佐々木亮の宇宙話
2024年1月27日、始まりました佐々木亮の宇宙話。 このチャンネルでは、1日10分、宇宙時間をテーマに、天文学で博士号を取得した専門家の亮が、
毎日最新の宇宙トピックをお届けしております。 本日でエピソードが1205話目を迎えております。
基本的には1話完結でお話ししておりますので、気になるトピック、気になるタイトルからぜひ聞いていただけたら嬉しいです。
毎日宇宙の話を更新しているわけなんですけど、前回は、もうニュースでも絶対に見かけたであろうJAXAの月面着陸機スリム。
これが、着陸成功させた、しかもフルサクセスと呼ばれる、しっかりとミッションやりきったよねっていう、そういう評価を得た、そんな記者会見の内容とプレスリリースの資料を元にお話しさせていただいております。
他にもね、ブラックホールの話たくさんしてたりとか、1200話以上もあるので、 なんかワード検索して気になったらめちゃめちゃ出ます。
ぜひ、宇宙の話少しでも興味あるなっていう方は、過去の回も深掘りしてみていただけたらいいんじゃないかなと思っておりますので、一緒に宇宙話楽しんでいただけたら嬉しいです。
ということで、じゃあ今日はどんな話をするかっていうと、 僕が第三著者として参加していた研究論文、
こちらが論文賞を受賞したというようなところで、今回はちょっとそのお話をしていこうかなと思っております。
どんな研究だったのか、で、どういう賞をもらったのか、そんなところまでお話ししていこうかなと思っております。
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今日の話は最新の太陽フレア、光勢フレアの研究、そして国内でどういう研究が今注目されているのか、そんなところまで幅広くカバーできる研究になっておりますので、ぜひね、楽しんでいっていただけたらと思います。
今回紹介するのは、まあ光勢フレアと呼ばれる現象ですね。 光勢フレア、これに関してはもう
言わずもがなというか、このポッドキャスト聞いてくださっている方たち、結構みんな知ってる内容かなと。
光勢フレアピンとこなくても、太陽フレアって言われたらピンとくる人もいるんじゃないですかね。
太陽フレアみたいに、星の表面で起こる爆発現象、これをフレアと呼んでいて、このフレアが他の星でも起きてるんですね。
そのフレアを観測してあげたと。 今回その観測したことによっていろんなことがわかって、最終的には
僕たちが住んでいる、この太陽系を支えている太陽。 この太陽の表面でどれだけでかい爆発が起きて、それが一体どのぐらいの大きさまでスケールし得るのか。
そんなところまで言及できる研究の一部だった。そんな感じなんですよね。 で、なんか
宇宙からの災害って、みんな頭の中で想像できてるかなっていうところからちょっとお話し入っていき たいと思うんですけど、
宇宙からの災害。 もちろんもうね、2024年入ってすぐのタイミングで地震、
震災があって、もう地震への意識っていうのが、やっぱり未だ、今高まってるし、そもそも日本に住んでる状態って、
地震と隣り合わせで生きている、そんな状態なので、災害に対する意識って比較的高い状態がキープできていると思っているんですね。
でもそれって、まあ地震だったりとか、 あとは台風だったりとか、
そういったものに 限定されてませんか。
実は宇宙から発生し得る災害っていうのもあって、それがフレアによる災害です。
巨大な太陽フレアっていうのが発生すると、 爆発が太陽の表面で起きる。
その爆発の影響によって、 爆発の例えば、衝撃で吹き飛ばされてきた太陽の物質とか、
こういうのが地球にぶつかる、地球に直撃するような形になると、 いろんな過程を経て、最終的には大規模な停電とかをね、発生させると。
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人工衛星を破壊してしまうとか。 で、これ停電を引き起こすタイミングって、
なんかこう、一気にパンって電気が消えるっていうよりは、 電線とかそういったものに太陽フレアのせいで異常な電流、
過剰電流っていうのが流れて、それによって発電所が破壊されてしまうとか、 発電所というか変電所
が破壊されてしまって、 それによって大規模な
停電が発生するとか、あとは家庭用のこう電子機器、 コンセントに異常な電流が流れて家庭の電子機器が壊れるとか、
まあそういった災害につながっていくと。 で、こういう災害に対する対策していかないと、例えば過去最大級の太陽フレアが発生すると、
アメリカをね中心にこれが被害が増す、ど真ん中で喰らうと1日数兆円の被害が出るって言われてたりとか、
まあそういうことを言われているぐらい、で実際に何百億円という規模の被害って過去に既に出てるんですよ。
太陽フレアによって。 だから
なかなかこう実感はみんな湧いてないんだけど、 意識しなきゃいけない災害の一つとして考えなきゃいけない。
で、そんな中で宇宙広いです。 太陽以外の星もたくさんあります。
実はそういう星では太陽に似ている星で、 なんと
その過去最大級の太陽フレアの10倍以上大きい爆発、 これスーパーフレアって呼ぶんですけど、そのスーパーフレアが発生していることがこれ明らかになってるんですね。
つまり、これ以上でかい被害が起きる可能性があるかもしれないっていう研究がされると、
そういうフレアの研究っていうのはかなり重要なんじゃないかっていう感じがしてきますよね。 それでまあそういうモチベーションがあって、
太陽以外の星のフレアを研究するっていう研究チームが世界各国にあるんです。
ちなみにそのうちの一つが僕が研究していた研究チームだったりして、
僕らの場合はX線を用いて、そういった他の星のフレアっていうのを探してあげる。
あとは目に見える光、可視光とかって呼ばれるもので、そういった巨大なフレアを探しに行くチームっていうのが、例えば京都大学とかにあったりすると。
で、今回論文賞を受賞した研究っていうのは、その京都大学のチームと僕がいた中央大学のチームで共同で、とにかく
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人類が持っている、大げさに言うと人類が持っている目を総動員して、一つのフレア探しに行こうよっていう、そういう壮大な研究計画が立ち上がったんですね。
それで僕がX線観測の方をサポートして、京都大学のチームが目で見える可視光っていう光をサポートするというような形で研究が進んでいきました。
その研究の鍵を握る観測装置の一つが、京都大学が運営する3メートル級の望遠鏡があるんですね。
実際、ちゃんと細かく言うと3.8メートルの火山天文台っていう京都の火山天文台にある生命望遠鏡。
これが2019年に稼働スタートして観測していきますと。それのファーストライト、クリズムの時に話しましたね。
初めての観測の時間を確保したのが、この僕たちのプロジェクトだったんですよ。
それによって、じゃあもう日本が誇る巨大な、結構世界にもアピールできるような巨大な望遠鏡を動き出しますと。
で、これで観測、この天体に対して観測時間これだけ確保しましたっていうのがあったので、じゃあ大規模にこれやっていこうとなって、僕が
その時にNASAにいたのかな。NASAからちょうど帰ってきた時だったのかな。
っていうので、NASAで所属していた観測チームと連携をとって、日本のこういうめちゃめちゃすごい観測装置でこれだけの期間の観測が決まったから、
同じタイミングでこれだけの時間観測してみませんかっていうのを運用チームに持ちかけて、でこれやるとこんな成果が得られてっていう
説明をして、で時間を確保してもらうというような形で、今回そのタイミングで観測の時間を宇宙からの観測手法、国際宇宙ステーションに搭載している望遠鏡を当時使ったので、
そこを僕が担当して、で、あの京都大学のチームはその生命望遠鏡とかを使っていたと。
で、プラスで中央大学地上にある望遠鏡も持っていたので、その中央大学の地上の望遠鏡を使ったりとか、
あとは日本中に展開されている望遠鏡群っていうのを使って、一気に同じタイミングで同じ天体を見る。
そんなプロジェクトを一気にガンって動かしたんですよ。 で、これによってなんとフレアっていうのは実は
予測がめちゃめちゃ難しいと。予測めちゃめちゃ難しくて、そもそも予測できないものに対してモニターをしてあげた結果、
なんと12個のフレアを発見することができたんですね。 12発。12発のフレアをこれもう一応確率的には見つかるだろうっていうのはあったんだけど、
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しっかりとそれらを確認できて、でしかもそのうちの一つっていうのは 太陽の最大規模の20倍ぐらいのエネルギーを持つフレアだったと。
そんなフレアを 詳細に観測するために宇宙からの目も使って、地上の目もたくさん使って、
一つの現象を確認することにできたと。 これによって遠くで起きている
星でのフレアっていうのを 詳細に捉えることができて、
じゃあスーパーフレアがどういうものなのかっていう考察をたくさんできたのが、この研究の素晴らしいところだったんですね。
で対象だった天体っていうのが、 獅子座の方向にあるAD星っていう星なんですよ。
アシスタントディレクターではない、ただの英語の投資番号みたいなので ADレオって呼ばれる天体だったんですね。
この星、太陽にちょっと似てるんだけど、太陽よりもちょっとだけ温度が低い星っていうふうに知られています。
で実はこのなんか地球での災害の話めちゃめちゃしたけど、実はこの太陽よりちょっとぬるい星、
M型星って呼ばれる星たちの周りに生命の居住環境があるんじゃないかっていう、そういう議論が今世界的に白熱してるんですよね。
でじゃあその周りに生命がいるような環境ができているかもしれないって注目されているのに、
今回僕らが観測したみたいな、 太陽よりも20倍大きな爆発が
発生しているような星の周りに生命いて大丈夫なの?本当に生命存在できるの?っていう、そういう話にも発展してくるんですよね。
だから爆発が起きた影響によってどんなことが生命環境に影響あるのかっていうところまで広がっていく研究として、
この研究注目されていたというような、ざっくりと言うとそんな感じなんですよね。
だから地球での災害対策っていうところにつながるような研究でもあるし、地球外生命体がいそうな環境っていうのをカバーするっていう意味での
意味合いもあるしっていう、そんな感じだったと。 で今回のこれ、この研究を実施して、
どんなところが評価されたというか、どんな賞をもらってどんな評価をされたのかっていうところで言うと、
今回受賞した論文賞っていうのが、日本天文学会。 日本で一番でかい天文学の学会ですよ。
で、それの欧文、欧米の欧に文章の文で、研究報告論文賞。
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つまりこれ、日本天文学会がカバーしている論文雑誌っていうのがあるんですよね。
その論文雑誌の中で、パス・Jって言うんですけど、Publications of the Astronomical Society of Japanという論文、日本の国際学術誌があって、
そこに投稿された中で、未来への波及効果と世間へのインパクトっていうところを鑑みて、賞を受賞、賞の対象研究が選定された。そんな感じです。
で重要なのは、この生命望遠鏡っていうのが、今もどんどんいろんな成果を出しているっていう、そういう現状。
この論文って2020年に出て、観測されたのが2019年なんですよ。
で、今2023年で、そこから生命の活躍っていうのが素晴らしい状況であると。
それの一番最初の観測、これがこの僕たちがやった研究のメイントピックだったわけですね。
それにプラスして、しかも初めての観測をうまくいかせたっていうところに加えて、国際連携もしっかりやって、それによってインパクトのある研究を出したと。
この複合的な理由から、今回はこれ、論文賞をいただくことになったというので、
2020年にパブリッシュされた論文から、もう3年、2年半かとか経つので、
あ、これもらえたんだ、すげーっていう本当に感動があったのと、もう普通にファーストオーサー、名前トップに載っているなめかたこうすけくんに、
もうLINEして、やったねみたいな、おめでとうって言ったら、やっぱ謙虚な、謙虚なやつなんですよ。
この論文、みんなでやったやつだし、もう強調したらみんなの成果だよね、みたいな。
なんて素敵なこと言ってくれるんだ、みたいな。っていうので、今ポッドキャストで我が物顔で喋りましたけど、やっぱ彼の活躍っていうのがまさに輝いた論文なので、
この論文賞、一緒に取った。 っていうところで、ポッドキャストでちゃんとゲストに呼んで、
本人の口から今回のこの研究、どんだけ面白いのか、もう時間が許すだけ語り尽くしてもらおうかなっていう。
で、今国立天文台所属なんですよね。 ちゃんともう天文学者ど真ん中やってるんで、ちょっとね、どんな話できるか非常に楽しみです。
しかも、今やってる研究とかには絶対つながってるはずなので、そこまでどう発展してってるのか、この3年でどんな進化を経ているのか、
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そこまで深掘りできたら面白いかなと思っておりますので、皆さんぜひ楽しみにしておいてください。
いや、いいですね。しかもそうだ、この間、この話で、
あの、ナメカタ君に連絡したんですよ。 そうしたら、国立天文台で
宇宙話ゲスト出てたよねっていう話をされたと。 こんな嬉しいことないですよね。
天文学者の人たちとか、国立天文台の方々にも聞いてもらってるっていうのは、かなり嬉しいところまで広がっていってるなっていう実感があるので、
ちょっとこれからもね、いろんなゲストに出てもらいながら、あとは毎日毎日配信していきながら、
しっかりと専門家の方まで波及していくことを願ってやっていきたいなと思っておりますので、引き続きよろしくお願い致します。
はい、ということでそんな感じで本編は以上になりますね。 喋りすぎた気がする。
お腹もなんか腹筋を使い切りましたね。 まあそんな感じで論文賞ってやっぱ嬉しいですね。
なんか発表の賞とかはもらったことあったりしたけど、論文賞ってやっぱ論文自体がめちゃめちゃ労力のかかる仕事なんですよ。
僕はその論文にするまでの作業っていうところがまあ苦戦していて、ぜひね、ポッドギャストのそうだな、50話ぐらい。
エピソード50とか1200話前ぐらいですよね。 聞いてもらうと、
その苦労がわかるんじゃないかなっていう、めちゃめちゃ愚痴ってるというか、めちゃめちゃ悲しそうな声で多分配信してます。
っていうぐらい大変だったので、そういうのがやっぱ時間を経ってからね、時間が経ってから賞に繋がるんだなっていうのをなんか実感できたのは、
すごくいい体験な気がしました。 すごいなんか
いいですね。 同期とこうやって作った研究が
こういう形になるのはすごい嬉しいなと思いました。 で、そんな感じで本人に連絡して、
で、ちょっと近いうちご飯でも行こっかみたいな言って、そこから発展してですね、 もう僕以外でみんな今天文学者やってる
日本中いろんなとこにいたなんか東大とか半大とか、そんなところにいた同期とかと、 まあご飯行こうよっていう話になって、近いうち行ってくる予定なので、天文学者飯ね。
どんなところに発展するか。しかも彼らはこう、今話題のスリムと一緒に打ち上がった X1000天文衛星クリズムのメンバーだったりするので、
ね、あの ちゃんと偉いですよ。
ファーストライトの話の前になんか教えてくれんじゃねえかなと思ったけど、やっぱり口を 割らないのさすが彼らプロなので、そういうなんかズルをしようと思ってるわけではなくて、
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単純に どんな感じなのみたいな
学者さん大変すかーみたいな話をしながらね、わちゃわちゃやっていきたいと思います。そんな話もまた 振り返ってお話できたらいいかなと思ってるので、ぜひ楽しみにしておいてください。
ということで今回の本題は以上にしていきたいとおもいます。 今回の話も面白いなぁと思ったらお手元のポッドキャスターアプリでフォローボタンの近くにある
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それではまた明日お会いしましょう。良い週末をお過ごしください。さよなら。
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