NASAの予算削減
NASAの予算が過去60年で最も低い水準まで下げられてしまうかもしれない。
2026年のアメリカの予算案に関するお話です。 以前、大まかな予算案の話はさせていただきましたが、実際どのミッションがキープされてどのミッションがなくなってっていうところ、
具体的には出てなかったんですよね。そのあたりが詳細版新しく出てきていて、 ちょっと暗い話になってしまうんですが、事実として一体どんな内容になっているのか
追っていきたいと思います。ぜひ最後までお付き合いください。 改めまして始まりました、佐々木亮の宇宙話。
このチャンネルでは1日10分宇宙時間をテーマに、天文学で博士号を取得した専門家の亮が毎日最新の宇宙トピックをお届けしております。
ということで本日でエピソードが1696話目、97話目か、迎えていきたいと思います。
基本的には1話完結でお話ししているので気になるトピック気になるタイトルからぜひ聞いて いただければと思っておりますね。
であの昨日のエピソードが昨日と一昨日がオーロラに関する話で、実際どんなフレアでどういうとこまで見えてんだろうみたいな話から、
宇宙話だからこそ話せるマニアックな部分みたいなところで、フレアがどのぐらいの時間続くかっていうね、そんな目線でも話をさせてもらったんで、ぜひぜひ気になるところから聞いてくれたら嬉しいかなと思っております。
よろしくお願いします。
じゃあいきますか。じゃあひとしめに月の話とかもちょっとしておきますか。 本日6月の4日はですね次の満月までちょうど1週間となりました。
なので一応半月が昨日というようなところで若干こんもりしてきた 月の姿っていうのが見えてくるタイミングかなと思いますね。
ぜひぜひ天気がいいところでは夜空見上げて月の写真とか撮ってみてください。 この間月と火星がめっちゃ近づいているっていうところの写真とかね
みんなあげてくれてすげー楽しかったです。はい、Xのハッシュタグでお知らせください。よろしくお願いします。
ということでじゃあ行きましょうか。 今回お話しするのは2026年になんと過去60年、いや
過去60年ですね。過去60年で最低の水準になってしまうNASAの予算案に関するお話をしていきたいと思います。
5月2日に2026年の予算案っていうところが発表されて、まあ宇宙開発に対する予算結構下げられちゃうね、
嫌だねーっていう話をさせていただいてましたが、それに関する詳細版がちょっと出てきたのでこちらちょっと紹介していこうかなと思っております。
でですね、まず具体的にはNASAの予算っていうのがですね、 24%全体で削減されてしまうと
全年比で24%削減されてしまうというような状態ですね。 これが水準としてはなんと1961年
アポロ計画が始まる年、なんなら前年ぐらいの勢いですかね。 その年か、に組まれていた予算のレベルっていうところまで下げられてしまっていて、そのアポロ計画の中で
ぶわーって月までたどり着いてとかっていう時の予算はもう本当に桁違いなんですけど、 そこから割と高めの水準でずっと来ていたところで今回ガクッと下げられてしまうと
これだけの下がり幅は本当にないですね。 ここからこれまでのそのアポロ計画終わってからの年からすると全くなさそうっていう感じです。
で、じゃあまあそれなさ全体でカットされるといえど、場所によって結構インパクトっていうのは違うんですよ。
ミッションへの影響
ただ、従業員とかは結構減るっていう話で1万7300人いるところから1万1800人まで減らしていくというようなところで、
まあこれも3割減っていう感じですかね。 だから僕の知り合いとかがそれの煽りを受ける可能性があると思うとちょっとなんか気が気ではないなぁと思っていて、
しかもこの3割っていうのが全体で3割っていうことじゃなくて、やっぱ分野ごとに減っていくと思うんですよ。
でね、その中で一番やっぱ注目されてしまうなぁと思うのは、これアストロフィジックス、僕がやっていた宇宙物理の部分、そして
アースサイエンスですね。地球科学っていうところ。 ここの予算の落ち幅がすごいなぁっていうところで、えっと2025年は
2ビリオンなので20億ドルだったところから、なんと2026年はですね、そこから1.5ビリオン
だったところから0.5ビリオンまで落ちると。つまり半分以下になる、3分の1になるってことですね。
でかすぎますね、これは。で、アースサイエンスのところが2.2ビリオンぐらいだったところから1ビリオンまで落ちるというようなところで、これ半分ですね。
だから30%減るって言ってても、実際にアストロフィジックスは70%近く減るってことですよ。66%ぐらい減るっていうので。
で、アースサイエンスは半分、50%減るっていうので、やっぱこのインパクトの出る場所っていうのが全然違うわけですよね。
そうだからここが半分に得るから、アストロフィジックスのプロジェクトを落とすっていうのもありますよ。プロジェクトを落とすっていうのもあるけど、人っていうのもそこから落ちていってしまう。
だから宇宙話のメイントピックであるこのアストロフィジックスの部分が寂しい雰囲気になってしまうのはちょっと嫌だなぁとは思いますが、とはいえって感じですよね。
で、しかもこれ結構辛いのがいくつかあって、例えば19個今、19個のアクティブに動いているサイエンスミッションとかがあるんですよ。
これアクティブに動いているっていうのは、すでに宇宙にあって、宇宙でお仕事をしている衛星たちだったりするってことですね。
その中には、日本が今X先天文学でクリズムガーってやってますが、それのアメリカバージョンというか、アメリカ側でもこれから、これまで1999年からX先天文学を支えてくれていたチャンドラ衛星っていうのがあるんですけど、
その予算も落ちてしまうし、あとはフェルミっていう望遠鏡があったりとか、あとあれですね、オシリスレックス、オシリスレックスっていうベンヌっていう小惑星から物を持って帰ってくるっていうミッションをやっていたオシリスレックス、アメリカ版のハヤブサですね。
うまくいったので、そのままの力使って次の別の小惑星まで行こうっていうので、今宇宙を渡り歩いているところなんですが、これも2026年で潰してしまおうというような感じで、結構な終わり、19個ですね、潰していく。
将来の計画っていうところもどんどんどんどん止めていくというような感じで、なかなか厳しいですね。逆にちょっと明るいニュースとかで言うと、次世代宇宙望遠鏡の中でもっとも予算もかかりつつ、性能にものすごく期待がかかっていたのが、ナンシー・グレース・ローマン望遠鏡。
これは宇宙話でも何度か紹介してきたことありますけど、こいつがなんとかカットの対象外位にはなったというふうに出ていたんで、ちょっと良かったかなっていう感じですね。
あとは、ジェームス・エップとかも世界を牽引するこういったプロジェクトの一つではあるので、ここは残っていったりするというようなとこで、全部が落ちるっていうよりは場所場所でガッツリ落ちるところが出てくるっていう感じですね。
いろんなところから批判の声とかは上がってますが、国の方針だし、国の防衛とかの方に力を入れるってなった時に削られる場所があって、それが今回宇宙だったっていう話ですね。
とはいえですね、明るいニュースもう一つで言うと、コマーシャルムーントゥマーズインフラストラクチャーアンドトランスポーテーションプログラムというのがあって、これは月までたどり着いたら月からムーントゥマーズ、火星まで行きましょうっていう話をしているところが新たに新設されて、ここは民間企業も含めてゴリゴリにやっていこうっていう話になってるので、
未来への希望
あるテニス系からの中身とかは変わっていってしまってますが、とはいえ火星まで人が行くっていうところは結構力強く残っていきそうなポイントなんで、残るところにワクワクしつつ、なるべく今回のもうちょっと改善したものが進んでいくことを願っているというような感じですね。
はい、そんな感じでちょっと政治っぽい話と宇宙話っぽさっていうのを併せてお話しさせていただきました。
アフタードック行きましょう。
いやー暗い話になってしまうのは嫌ですが、まあいい面もあるんでね。
人がとりあえず宇宙に行くっていうところには結構前向きな雰囲気が出ているって話もあるので、その辺りを楽しんでいければいいかなと思っております。
ということでじゃあ今回は以上にしましょう。
お便りいくつか紹介したかったけどまたやりますね。
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それではまた明日お会いしましょう。さよなら。
