北海道でのオーロラの現象
1日10分、宇宙時間をテーマに毎日お届けしております、宇宙話。 今回は、今ニュースでめちゃめちゃ話題になっている
北海道でオーロラが見えた、この記録について深掘りしていくだけじゃなくて、 これってめっちゃレアな現象なのか、歴史的に見てそうでもないのか。
結論から言うと、そうでもないです。 何百年も前に京都でオーロラが見えたこともあるし、紀元前にはイラクで見えたこともある。
そんな歴史、オーロラの歴史を遡りながら、太陽について一緒に理解深めていけたら面白いなぁと思っているので、ぜひ今回も最後まで楽しんでいただけたら嬉しいです。
宇宙話。
2023年12月2日、始まりました佐々木亮の宇宙話。 このチャンネルでは1日10分宇宙時間をテーマに、天文学で博士号を取得した専門家の亮が、毎日最新の宇宙トピックをお届けしております。
本日でエピソードが1149話目を迎えております。 基本的には1話完結でお話ししているので、気になるトピック、気になるタイトルから
ぜひ聞いてください。 前回は、ブラックホールシリーズ1ヶ月ぐらいやったところから、新しく今回シリーズスタートしますっていうので、太陽フレアとか
光勢フレアとか、そういったところのお話をしていこうかなぁと思ってますね。 でまぁそれを、走りみたいなものを昨日公開させていただいたんですけど、
みんななんかちょっとブラックホール特集飽きてたっぽいなっていうのを、いろんなSNSの口コミから実感し始めてるので、いいタイミングで変えたなぁと
個人的には思ってますね。 で今日は
リスナーさんからの質問とか答えていこうかなぁと思ってたんですが、 急遽ちょっと方針を変えていこうかなと。
でこれ、なんで方針変えるかっていうと、今いろんなニュースで、ある現象、宇宙現象について、なんかこう話が出てるの、皆さん気づいてますか?
これ何かっていうと、北海道でオーロラが見えてるっていう話ですね。 北海道で赤色のオーロラが見えている。
これ気になってません?みんな。 しかも今回これって太陽フレアを今メインでピックアップしているこの宇宙話と超相性のいい話なんですよ。
だから北海道でオーロラが見えてるっていうのがどういう状況なのかっていうのをちょっとお話ししていこうかなと思います。
歴史的なオーロラの記録
で今回の話ですね、実は僕が今、周永社。 周永社の読みたいっていうウェブメディアがあるんですけど、そこで11月から連載をスタートしてるんですね。
宇宙話×お酒っていうテーマでやっていて、それの第2弾が11月の24日に公開されてるんですけど、それがまさに太陽とオーロラの関係性を探る。
しかも起源前にも実はこういう記録がめちゃめちゃ残ってたりする。 そういった話をしているので、その記事とリンクさせて今回お話ししていこうかなと思ってます。
でなので、これ今概要欄に僕の連載の記事載せておくので、これと一緒に合わせて読みながら聞いてくれたら嬉しいなと思ってますね。
ということで、まぁそんなね、太陽フレアなんか予測できないのに、こんなにいいタイミングでこの記事出してたんだっていう、思ってるなぁと思ってるわけなんですけど、
まぁそんなことはどうでもよくて、どういう状況なのか。 北海道でオーロラ見えるなんてありえないなんて思ってる人いませんか?
ね、それ全然ありえないことではなくて、これまでの歴史もろもろを振り返っていくと、
そういう現象って定期的に起きてるんですよ。 どういうことか。
オーロラってそもそもどうやって発生するかっていうのをちゃんと考えたことありますか? 宇宙話ではこれまで何度か紹介してきてるので、
実際どうやって起きてるか、ヘビーリスナーのみんなだったらわかるかもしれない。 ただその回聞き逃してるなっていう人も、まぁ今回聞いてもらえると全然大丈夫かなと思ってるんですよね。
でこれ、ざっくり説明すると、太陽から放射される太陽風って呼ばれる宇宙空間を吹く風みたいのがあるんですよね。
それが地球に届いて、太陽が噴出したものが地球に届いて、でそれが大気と衝突して発生する。
ざっくり言うとこんな感じなんですね。 ただ地球をガードしている
地磁気とか地球の磁気ですね。ああいうのを組み合わせて考えていくと北極とか南極とか、そういったいわゆる極域と呼ばれるところ。
そこら辺でオーロラって発生しやすいよっていう話があるんですよ。 だから僕たちってオーロラってめちゃめちゃレアな現象だと思ってるじゃないですか。
それは、地球上の中でもこの日本っていう場所にいるからオーロラが出にくい場所であるというところで、
あんまり馴染みがない。なんなら特別なものだっていう印象になるんですよね。 逆に言うと北極圏南極圏の人なんて言っちゃえば日常みたいなところなんですよ。
ただそんな中で、実は1204年、すごい前ですね。1204年、実は京都でオーロラが見えたっていう記録が残ってます。
これどうやってその記録発見しているのか、まさかね、今人工衛星でいろいろ観測とか写真撮ってとかってあるかもしれないけど、
さすがに830年前はそんなことないじゃないですか。 じゃあ一体どういう状態なのかっていうと、鎌倉時代の久芸である藤原定家って方がいるんですけど、
この人がずーっと日記書いてるんですよ。 ずーっと19歳の頃から1241年に亡くなるまでずーっと書いてるの。
で、その中で1204年の2月の21日、2月の23日っていうところで、京都の空が赤く輝くオーロラみたいなものが見えていたというふうなところが記載されてるんですね。
で、まあそれってなんか空が赤くなったみたいなのがオーロラかどうかなんかわかんないじゃないですか。
過去のオーロラの現象
だから、まあなんか半信半疑みたいな感じだと思ってたんですけど、 さっき言ったみたいにオーロラっていうのは地球で勝手にできるわけじゃなくて、
オーロラ自体っていうのは太陽の活動の影響によって飛んでくるんですね。 発生すると。
そうすると太陽の活動がめちゃめちゃ活発な時に、その太陽風っていうものが発生して、
で、その発生した太陽風が地球に届いてオーロラができると。 で、その活発性みたいなのの指標っていうのが太陽の表面に現れるんですよ。
で、そういった記録みたいなのが実は中国の歴史書にも残っていて、 この藤原の帝化さんがオーロラを見たって言ったその日ですね。
2月の21日の太陽にはその表面の活発性がめちゃめちゃ上がったっていう天文学の記録が残ってるんですよ。
これすごいですよね。その裏付けがあったからやっぱり京都でオーロラが見えたっていうのは結構マジなんじゃないかみたいな
考えられ始めているというような感じなんですよね。 まあそれだけでも、今北海道でオーロラが見えたっていう話よりも、
今だって京都だからもっと南じゃないですか。 だから意外と見えるんですよ。そんな記録があって、まあまあありえるだろうと
なっているだけじゃなくてですね。 じゃあ最高のこの低い場所でのオーロラの記録ってどこなんだろうっていうと、
紀元前680年。 もう2千…
2千6百年…2千7百年前とか。 すごいですよね。この当時の
粘土版。粘土版にくさび型文字でガーって刻まれているその
当時の記録っていうのがあって、その時先制術とかめちゃめちゃ流行ってて、その先制術のレポートの中に
空が明るく輝く赤光とか、赤雲って呼ばれる空が明るく輝く現象が
石版に刻まれていたと。 でこれアッシリアとかバビロニア地方って言って、今のイラクですね。
イラクとか、イラクのバグザード周辺になってるんで、まあまあまあ かなり低い位置で見えてるって感じですよね。
っていうぐらい、昔からこういうありえない場所、え、こんなところでオーロラ見えんの? みたいな、ありえないだろうって感じそうな場所でオーロラが見えるっていうことは大きくて、
多くて、でしかもこれって、これもまた太陽の過去の活動性をガーって遡って研究してみたところ、
オーロラの起源と太陽の活動性
その当時めちゃめちゃ太陽の活動が活発だったっていう記録まで遡れるんですよ。 その太陽の活動性探す方法って実は
なんか木の年輪見たりとか、地球上にその爪痕が残ってたりするんで、 簡単に見つけたりできるんですけど、そういった意味でいろんな歴史書と
天文学のその 知見みたいなのを組み合わせていくと、実はこうやって過去の
結構すごい場所でオーロラが見えるっていう記録は発見されていくんですよね。 だから
今回の北海道のも、なんかそういう目線でみんなに、宇宙話せっかく聞いてるんだから、どうせだったら
宇宙目線で、また太陽やってんなーみたいな感じで見てくれたら嬉しいなと思うんですよ。
で、じゃあ
この太陽、今めちゃめちゃ元気なのかというところで言うと、めちゃめちゃ元気なんですよね。
太陽って11年の活動の周期を持っていて、 それでめちゃめちゃ活発な時期とめちゃめちゃ元気ない時期とっていうのを繰り返していくんですよ。
ざっくり。で、その11年の周期っていうのが、まさに今結構 周期的にはすごい状況。めちゃめちゃ活発な時期に入っていくっていうタイミングなんですよね。
だから、そのタイミングで太陽がめちゃめちゃ活発になって、で、それのおかげで今、北海道でオーロラが見えるみたいな状態になっていると。
で、しかもその活発な時には太陽フレアとかめちゃめちゃ起こるし、太陽フレアもいっぱい発生するだけじゃなくて、
規模の大きいエネルギーの高いフレアも発生しやすい時期っていうのが特徴として出てくるので、
そういう意味で、今のこのフレア特集みたいなところとはものすごく相性がいいんですよね。
だから、このオーロラをきっかけに、なんで北海道でオーロラ見えるんだろう。
宇宙話と太陽フレア特集
え、宇宙から来てんだって今しっくり来た人は、こっからの宇宙話での太陽フレア特集とか、
で、こういうオーロラが見えるとかって話、宇宙天気っていうワードで結構語られたりする部分が多いので、
そこをね、ちょっと抑えてもらえたら嬉しいなというふうに思っております。
いや、こんなタイミングでまさか太陽フレア、光線フレアの特集に入っていけると思わなかったので、
個人的にもかなりワクワクするタイミングだし、
まあ太陽が元気な今、太陽っていうのを理解するのはものすごく重要なことだなと思っているので、
ぜひですね、宇宙話、こっから特集で楽しんでいっていただけたら嬉しいなと思っております。
そんな感じで、今回の今の話、ざっくりとしたオーロラ、どこでどういうオーロラが見えるのか、
京都でも見えたし、今北海道でも見えてるし、イラクでも見えるしみたいな、そういった歴史をギュッとまとめた特集っていうのも、特集というか、
連載の記事ですね。11月24日に公開したもの、今概要欄に貼ってあるので、ぜひこの辺り読んでいただけたらと思います。
この連載、月に2回なので、その連載の中身の話とかをしながら、宇宙のこと、なんか宇宙話楽しんでもらうっていうのも一つ面白いかなと思ってるんで、
連載の裏話、これからいろいろお話ししていこうかなと思っております。
そんな感じで、まあポッドキャスト頑張ってたら、周囲者で連載持たせてもらうっていうところになって、
で、それだけじゃなくて、それがしかも今自流にめちゃめちゃ乗ってるみたいなところが、今個人的にはすごい嬉しいなと思ってるところなので、ぜひ皆さんね、一緒に楽しみましょう。
そんな感じで、今回は以上にしていきたいと思います。 ぜひですね、連載の方一緒に見て楽しんでください。
明日、今回ちょっとね、今日本当はお話ししようと思ってたリスナーさんからのコメントとか紹介しつつ、
いろんな質問回答していって、今週宇宙話どんなことやっていたのかっていうのも振り返っていこうかなと思いますので、ぜひ楽しんでいってください。
今回の話も面白いなと思ったら、お手元のポッドキャストアプリでフォロー、フォローボタンの近くにある星マーク、こちらからレビューいただけたら嬉しいです。
番組の感想や宇宙に関する質問については、ツイッターのハッシュタグ宇宙話し、またはスポティファイのQ&Aコーナーだったり、
概要欄のお便りフォームからじゃんじゃんお寄せください。 それではまた明日お会いしましょう。さよなら。
