AIによる小惑星の岩石検出
AIを使って、小惑星の表面にある石を自動で超高速で検出する方法というのが編み出されて、それによって天体の成り立ちとか、天体がどういう風に形を作っていっているのか、この辺りが結構いい感じに整理されてきた、そんな研究が出てまいりましたので、紹介していきたいと思います。
今回は、僕が大好きな宇宙×AIのお話です。 改めまして始まりました、佐々木亮の宇宙話。このチャンネルでは1日10分宇宙時間をテーマに、天文学で博士号を取得した専門家の亮が、毎日最新の宇宙トピックをお届けしております。
今日でエピソードが1648話目を迎えてます。 基本的には1話完結でお話ししているので、気になるトピック、気になるタイトルからぜひぜひ聞いていただけたら嬉しいです。よろしくお願い致します。
昨日は、大阪万博で繰り広げられる宇宙展示に関するお話しさせていただいたんですけど、結構好評でしたね。
リスナーネームカラフルさんから、万博全く興味なかったけどちょっと行ってみたくなったとかですね。 あのそういった、あとはトレッキーのカズさんから始まってみたら万博行きたくなってきた大阪城の
えーとなんだ、と、なんとか石垣もあるから時間配分がということで、まあこうやってね、あの結構万博に興味を持ってもらえるタイミングを作れたんじゃないかなと。
まあ宇宙系のね展示があるからこそ、こういうのやっぱ盛り上げていきたいなって思う部分はありますよね。
ぜひぜひなんか月の裏側の石とか気になる人はチェックしてみてください。 ということで、
そうだ、昨日お話しするって言ってた情報解禁系2つですね。 1つがイベント、そして1つがテレビ出演となってましたが、テレビ出演の話だけ先にしていきたいと思います。
本日4月の16日水曜日ですね。 あの東京MXっていうまあ東京のローカル放送になる、関東圏のローカル放送の
夕方の情報番組って言うんですかね。
5時に夢中っていう番組があるんですが、こちらで宇宙の解説をさせていただくという、そういう
あの出演の仕方をしております。今回はね、VTR出演ということで、宇宙に関する疑問を僕が解説していくという、なんかそういう立て付けで出演させていただきますので、
ぜひあの関東圏にお住まいの方で、あの17時とかからね、テレビをつけれそうな方はチェックしてみてください。宇宙の話題が出てきます。
であの、見逃しちゃうなっていう人いると思うんですよ。 あのそういう方はですね、明日以降一応tverでも見れるというところになってますんで、もしよければ
そちらでもチェックしてみてください。 とにかく本日東京MXで17時から放送になってますんで、ぜひぜひチェックしてみてください。よろしくお願い致します。
イベントの話はちょっと後半にしていきましょう。そうしたら本題入っていきます。 はいということで今回お話しするのはAIかける宇宙ということで、天体
特にちっちゃい惑星、小惑星がどういう風な
構造を持っているのか、そんなお話をしていきたいと思います。 構造って言ったらなんかすごい難しく聞こえるかもしれないんですけど、
簡単に言えば、小惑星っていう小っちゃい天体の表面に
どれぐらい石、岩みたいなのがゴロゴロ落ちているかなっていうところ。 でその岩の分布っていうのがどんな感じになっているのかなっていうところ。
これを小惑星リューグート、そしてアメリカのハヤブサミッションが行ったベンヌ、この2つのミッションで
データを使ってね、小惑星の表面にある岩石の分布っていうのをAIで検出しようという、そういう感じです。
でまぁこれ、小惑星探査っていう言葉、難しく聞こえるんだけど、あのハヤブサミッションがまさにそれで、これ日本のお家芸なんですよね。
でなんでその小惑星っていうのはあえて宇宙に見に行くかっていうと、太陽系の歴史とか、僕たちが住んでいるこの宇宙空間の歴史を紐解くために行こうとしてるんですね。
実際に行って物を持って帰ってきたっていうような感じ。地球の中じゃ失われてしまった情報が、小惑星の中だったらまだ残っているから取りに行って持って帰ってくるっていう。
レベルは高いんだけど、非常に発想としてはシンプルな分かりやすい研究ですよね。情報があるところに行ってみたいな、それを持って帰ってくるっていう。
すごいシンプル。でそんな中で小惑星にたどり着いて、小惑星に一瞬こう着地というかタッチして、でその時に一瞬でサンプルを掴んで帰ってくるみたいな方法が多いんですよ。
でその小惑星にタッチダウンする前後のタイミングで、小惑星の周りをぐるぐるぐるぐる回るんですよ。
そうするとその小惑星の表面の画像っていうのが大量に取得できると。
でこの大量に取得できる小惑星の表面の岩石っていうのはもう無数にあるわけなんですよ。
でそれの大きさの分布だったりとかそういったのを手作業でやるとなかなか骨が折れる。
っていうので一部手作業でやってそれをAIの学習材料にして、でそれで小惑星表面にある岩石がこの赤道付近とか極付近南極北極みたいなところですね。
そういった場所で見た時にどんな感じで分布しているのかなっていうのを統計的にまとめることができるようになったっていう研究結果ですね。
で今回はこの東京大学のチームが7万個の岩石の輪郭のデータっていうのを元にしてAI、人工知能の深層学習、ディープラーニングって呼ばれるものを比較的こう一般的なAIのアルゴリズムですね。
これを使って画像認識のAIを作り上げて、でそのAIで大量に取られたベンヌそしてリューグーの表面の画像を見てどの位置にどういう天体があるかっていうのを
識別していった。でかなりの精度でできたおかげでこれ合計20万個の岩石のサイズ形状位置っていうの分布を明らかにすることができたっていうところなんですね。
リューグーとベンヌの研究結果
でこれ面白いのが回転、地球みたいにこの小惑星たちも一応時転をしてるんですよ。
で時転をしていて時転が遅い天体っていうのはなんとその表面の岩っていうのが南極北極の方に流れていっている。
つまり南極北極に近づけば石が大きくなっていって赤道付近を見ると石がちっちゃいみたいな。
だから地球でも赤道直下の国に行った時と南極付近に行った時の地面の表現が感じが違うねっていうような感じ。
これがちっちゃい小惑星でも見えたと。そういう状態ですね。
で加えてこれが逆に時転の速度が速い小惑星ではベンヌっていうのは速いんですよリューグーに比べて。
そうすると赤道の近くにでかい岩石があって極付近にはちっちゃい岩石があるみたいな。そういう逆のコントラストみたいなのが見えてきたんですね。
でこれどういうことかっていうとまあ球体ほぼ球体じゃないですか。天体っていうのはまあものによりますけど。
でそれがぐるぐる早く回った時にその遠心力ですね。手を広げながらぐるぐるぐるぐって早く回ると
手の先っぽに血が集まっていく感覚というかありますよね。あれですね。あれで石が集まってきてるみたいな。
で逆に時転速度が遅いとその外に広がっていく力も弱いのででっかい岩石っていうのは赤道付近に固まらないで逆に極付近に流れていくっていうような感じ。
この傾向がまあこうAIを使って効率的に全体をバーって見たことによって明らかになったと。
AIの成果と今後の展望
というところで小惑星の形状とかだけじゃなくて表面のその 表面にある石の具合とかこういったところが新しく知見として得られたのはこれ
AIを使った非常に面白い取り組みだなぁと思って今回は紹介させていただきましたね。 他の天体でどうなんだっていうのは
これからどんどん解明されていく部分かなと思いますがひとまずリュウグウと ベンヌこの2つではこういった傾向が見えてきた。そして理論的な研究からもそういう風に
言えそうだっていうそんなね内容でした。 でこのAI使った良さみたいなところで言うとね
あのまあやっぱ人間の手でやると数週間かかるような作業だったみたいなんですよこういうのって 従来は
でそれをこう 自動識別できるようなアルゴリズムを作って一瞬で数秒でこの処理できるっていう
のがいいよねって言われてるんですけどそこっていうよりは あの再現性の部分が大事なのかなって思っていて
AIを使っていくってところね その
例えば手作業で2時間かかるものっていうのは2週間かかるもっていうのは その他の人がやって本当に2週間なのかで言うと効率が悪かったら3週間ぐらい
かかるかもしれない しかも時間をかけた人の方がなんとなく細かいものまでちゃんと見ていて
であとはなんかこの大きさの識別とかもちょっと人に依存するとかってなると何でしょう 研究の再現性というのはかなり悪くなってくるじゃないですか
人間の感覚によっちゃうから それをあの機械にある程度置き換えられたっていうのはかなり面白い
あのというか科学的に非常に重要なアプローチかなぁと思ったんでそういった面もこの AI を使うことのメリットとして
捉えてもらえたらいいんじゃないかなと思いますね そういうオートマチックな検閲方法っていうのはこれから非常に重要になってくる
かなと思っております ということで今回は AI を使って小惑星探査
科学イベントの開催
さらに新しい門が開いたそんなお話をさせていただきました アタートークでーす
はいということでいかがでしたでしょうかね 本日はテレビ放送もありますんで
いやーすごいですねポッドキャストで喋ってるだけであのこの間のテレビ朝日の収録と また別であの取材を受けてお答えした内容になってるんで
でポッドキャストのアートワークも出るらしいですよ はいなのでぜひぜひチェックしていただけたら嬉しいなぁと思ってます東京
mx 5時に夢中なので17時からお届けされるということになっております そしてそしてもう一つこちらですねなんとイベントを開催させていただきます東京で
オフラインイベントです 今回は何かっていうとまあ科学系ポッドキャストのあのイベントみたいなもんですね
そのままポッドキャストアカデミー2025ということで今回は東京都文京区ですね こちらで行わせていただきます日付が5月9日で出演者は僕
そしてえっとホストが再演トークの連さん もうみんな知ってますね有名人ですから
はいそしてサイエンスコミックライターのあやねさんという3人でこちら8 1時間半ぐらいのオフラインのイベントっていうのを開催させていただきたいなと思っております
であの 科学の視点で話す人各人っていうのでまあ科学コミュニケーションのやり方みたいな話とか
そんな話をまああでもないこうでもないと話していくような感じになります ただねあのまず現地参加
30名限定ですちっちゃい会場なんですよ だからねあの30人しか入れないっていうところだけご了承いただきたくて
ただただあのまあ当日行けないなとか あの東京きついなとかそういうのあると思うんですよね
そんな方に朗報なんですが5月9日この19時半からあのイベント開催するんですが オンライン配信もあります
なのでオンライン配信で来ていただいてなんかわちゃわちゃ一緒にできたら嬉しいなぁと思っ てるんでぜひぜひあの概要欄の方からとかポッドキャスター
アカデミー x の方でもね あのリンク貼らせていただいてるんでこちらぜひチェックしてみていただけたら嬉しいです
よろしくお願い致します ということで
まあ宇宙話サイエントークの連さんのおかげでなんかこうやってイベントもねまたもう1回 できるというのもあって非常に嬉しく思っているのでもしよかったら
遊びに来てくださいよろしくお願い致します ということで今回は以上にしていきましょう
今回の話も面白いなぁと思ったらお手元のポッドキャスターアプリでフォローボタン の近くにある星マークこちらでレビューいただけたら嬉しいです
それではまた明日お会いしましょうさよなら
