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グロースキャピタルが行う経営エンゲージメントについて
2020-11-09 17:02

グロースキャピタルが行う経営エンゲージメントについて

この番組ではスタートアップや上場企業の経営にまつわる、やや玄人好みのテーマについて、シニフィアンの小林賢治、村上誠典、朝倉祐介の3名が解説、考えをお届けします。

シニフィアンはレイターステージ・スタートアップを対象としたグロースキャピタル『THE FUND』の運営などの産業金融事業、上場企業・未上場スタートアップに対する経営アドバイザリー事業、上場株式投資事業などを行っている会社です。  
なお、こちらでお話しする内容は、何らかの投資行動をとることを勧誘するものではなく、いかなる意味においても特定の有価証券、金融商品の売買の申し込みを推奨するものではありません。

お話しした内容は加筆修正を加えて、随時以下のホームページにも掲載しています。

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スタートアップ実践砲弾シニフィ弾。こちらの番組では、スタートアップや上場企業の経営にまつわる少しクロート好みなテーマについて、グロースキャピタルを運営するシニフィアンの小林、村上、そして私、Asak
uraの3名が、解説、考えをお届けします。
はい、こんにちは、シニフィアンのAsakuraです。
シニフィアンの小林です。
こんにちは、シニフィアンの村上です。
今回はですね、以前グロースキャピタルの視点として、グロースキャピタルを運営している私たちシニフィアンが、スタートアップを見る際どういった点に着目をしているかといった話を以前したことがありますけども、
今回はじゃあ具体的に我々グロースキャピタルザファンドを運営しているシニフィアンが、会社に対してどういったことをやっているのか。
我々会社に対して何か関与することを経営エンゲージメントというふうな呼び方をしていますけど、じゃあその経営エンゲージメントって具体的にどういうことなのよといったことをですね、何回かに分けてお話したい
と思います。
そのお話をするにあたって、まず冒頭にグロースキャピタルってそもそも何なのっていうちょっと構造の話を今一度おさらいをしたいと思います。
一般的にですね、未上場のスタートアップに投資をするプレーヤーっていうのは、全部まとめてベンチャーキャピタル、VCっていうふうに言われていますよね。
通常スタートアップに投資をする人たちっていうのは、未上場スタートアップに投資をする人たちはVCだというのが一般的な理解だと思います。
じゃあもう少しこれ突っ込んで、VCってどういうビジネスモデルなのかというと、基本的にはハイリスク、ハイリターンの金融商品、ファンドであると。
どういうことかというと、会社ができてまだ間もないシード期、ないしは利益のスタートアップにまずもってたくさんお金をまく。
数十社くらいの単位でお金をまいて、その中から成功して次のラウンドに進む会社にさらにフォローを投資してするという、そういった投資の仕方というのが王道でして。
結果として一社その中から飛び抜ける会社が出てこればいい。
よく言うのがアメリカだとあるVCがいろんな会社投資していたけども、結局Facebookのリターンというのが全てのリターン、他の会社のリターンをすべてを凌駕してしまったというような話がありました
けど、
こういう圧倒的な劇場と言いますか、飛び抜けた一社を引き当てることができるかどうか。
これがVCの非常に重要なポイントですよね。
日本で言うと、メルカリだとかサンサンだとかフリーを一社当てることが非常にVCというビジネスをする上では重要ですし、
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逆に言うとすべての会社が平均的なリターンを出すというのは、これはひょっとしたらVC的なリターンというかどうしてもないんじゃないかという見方もできるんじゃないかなと。
王道的な見方で言うことですね。これが一般的なVCモデルだと思います。
一方でグロースキャピタルというのは何かというと、レイトステージのスタートアップに投資をする。
上場が一定程度見えていて、プロダクト事業もある程度完成しているスタートアップに投資をして、
さらに我々の場合は上場後もその成長を支えるといったような、そういった方針を掲げています。
結果として、VCが仮にハイリスク、ハイリターンだとすると、
グロースキャピタルというのは金融商品としての性質上はよりミドルリスク、ミドルリターンである。
ある程度形が見えている会社にご出資をするという点で、そこはもうどうなるかわからない。
悪いかとするとどこの馬の骨かもわからないような状態に投資しているのとはまだわけが違うということですね。
そういったところに出資をして、なおかつ経営面のサポートもしていくということなんですけども、
結果として投資をする会社というのはVCほど多くはないわけですよね。
そもそもシード機のスタートアップのように投資対象が数百社あるというような状況ではなくて、
一定程度形が見えてきている会社というのはそれなりにも数が絞れていますから、
その中で投資をする会社というのは基本的には限定的になる。
ですので数十社にワーッと巻くというよりは、シニフィアンの運営するザファンド、200億円のブロスキャッターですけども、
こちらの場合ですと200億円のお金というのを基本的には5社から7社程度ですので、
1社平均するとだいたい30億とか40億の単位で投資をご出資していく。
その上で1社1社により手厚くコミットしていく、経営エンゲージメントしていくというのが基本的な姿勢ということになります。
そういった意味でどっちが良い悪いという話ではなくて、あくまで住み分けと言いますか、
生態系の中での役割の違いという話ではあるんですけれども、
VCとグロースキャピタルというのは若干位置づけ、あるいは個々の会社に対する向き合い方というのは異なってくるのかなというふうに思います。
こうした前提を踏まえて、では我々シニフィアンの場合ですと、
グロースキャピタル運営するにあたってどんな経営エンゲージメントをしていくのかということをここからお話していきたいと思います。
そうですね、朝倉さんが冒頭言ってくれたように、我々1社あたりに使える時間が非常に多いプレイスタイルをしているので、
いろんな意味で、代表的には創業社長との情報格差というのが少なくなるような動き方をしています。
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なので、そういった詳細はちょっとまた次回以降も個別に増えていきたいなと思うんですけれども、
そうすることによって、やっぱり我々が一番もしかしたら付加価値を出しているかもしれない部分というのは、
まさにその課題の設定というところをしっかりと我々自身が問いを立てることができるのか、
このあたりが非常に価値が大きいんじゃないかなと思っています。
具体的には、やはり経営者ある程度育ってきているわけなので、
オペレーションも回っていますし、経営戦略、事業戦略も一定固まってファイナンスをしてきているわけなので、
一定これまでの延長線上でいろんなものが回っている、いい意味で回っているんですよね。
なので、それをさらに磨き込んでいこうというモメンタムが強くなると思っています。
我々が投資するのはフェーズですと。
ただ一方で、本当は実は他の選択肢とか、もしかしたらこのままいくと危ないんじゃないかという問いが、点が出てくるところが、
やもすると見落とす、もしかすると気づいていたんだけども十分に注意を払えないということが起きている場合があり得ると思うんですね。
その場合に外部であり、社長、CEOと情報格差が少ない我々の存在が、
ある種、こういうふうなことって見落としていない、本当はこういう選択肢があるんじゃないのという、
ある種、通常であれば経営の課題、アジェンダ、取締役や議論に載っていなかったこと自体を、
我々自身があえてテーブルに載せていくと、こういったところの価値というのは非常に大きいんじゃないかなというふうには思っています。
そういう意味では、まさにグロースキャピタルとしてエンゲージメントする要素って、
別に個別にプロフェッショナルファームに頼めばいいんじゃないんですか、みたいなことを思われる方もいるかもしれないんですけども、
実はそれよりも前手の段階、より傾斜するとなんて言うんでしょう、もやもやした段階とも言いましょうかね、
まだ問題が切り分けができていない、よってもって何を誰に発注していいかもわからないような段階、
あるいはそもそも本人が問題として発見できていないようなものを一緒に見出すということだったりもする。
そういう意味で、実は我々自身はプロフェッショナルファームを置き換えているわけでもなんでもなくて、
ある意味経営者と同じ目線、経営者に立ちながら、経営者と一緒に一番根幹の議論をしていくことで、
一番大事な問題を見落とさないように一緒に考えていくという、そういうスタイルですよね。
ちょっと具体例で話した方がわかりやすいかもしれないので、
例えばCXO採用とかエンジニアリング組織の強化が課題であるということが、
もし分かっている企業であれば、当然それに向けてリソースも張ってますし、
場合によってはエージェントの方をお願いしながら候補者をどんどんリストアップして、採用だというふうに動くわけですよね。
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ただ我々今言っている問いの設定、課題の設定というのはそういうことではなくて、
なんとなく今開発組織ではなくて、開発力の強化ではなくて、場合によっては営業力の強化とか、
もしかすると資金調達そのものであるとか、もしくは組織の強化であるとか、何でもいいんですけども、
少し違うところに目が向いてしまっていたときに、いやいや、これ確かにいろいろ大事なんだけども、
やっぱり基本的に一番もしかすると大事なのは、開発力の強化じゃないか。
よってもって、例えばCTOなり、採用していくことが重要なんじゃないかという、
こういった問いを立てること自体が今我々が言っていることですよね。
なのでこの問い立て自体は、多分コンサルティングファームとかエージェントが指摘してくれないことで、
この問いが正しく立てられれば、場合によってはコンサルティングファームとかエージェントの方の力を借りることができる。
これは小林さんが言っている一歩前のタイミングでの課題抽出ということの具体例ですよね。
まさに経営課題の発見ですよね。
これ開けていて、面白いという言い方がどうかわからないですけれども、
興味深いなと思うのが、その創業経営者の方が今思っている、抱えている経営課題って何ですかというのをいくつか開けてもらう。
それに対して、我々はこういった経営課題があるんじゃないかなと思っていますというのを照らし合わせてみると、
結構被るところもありつつ、そこなの?みたいなですね。
わりと違った答えが出ることもあって、これちょっと面白いポイントなんですよね。
さすがに、私たちご一緒するような経営者の方たちって、
自分の会社に何の課題もありませんみたいなことを言う方はいらっしゃらなくて、
何かしら常に改善しなきゃ、改善しなきゃ、抜本的に変えていかなきゃといったような課題意識はお持ちだったりするんですけれども、
だけどもよくよく外側から見てみると、そこじゃなくて実はこっち側なんじゃないのと。
あなたが思っている以上に今見落としている点があるんじゃないですかっていった指摘っていうのが、
その時はなかなか腑に落ちなかったりしても、ちょっと時間をかけて話しているうちにやっぱりそうかもしれないっていったような合意形成ができることがあって、
じゃあそのためにどういった手を打つことができるかっていった、そういった建設的な基本識。
これはやっぱり非常に価値があることなのかなと、半ば自産、自家自産になりますかと思いますし、
じゃあそうなった時に初めてより専門性の高いちょっと外部のプロフェッショナルの方々を巻き込んで、
一緒に課題解決していこうよという、そういったアクションを取ることができるということですね。
そうですね。他の例でいくとパッと2つ簡単な例が思いつくのが、
例えば会社は今資金を十分手元にあるので、資金調達や資本政策を今考えるタイミングじゃないというふうに思っていると、
でも実は今後の展開を考えた時には、今このタイミングでもう1回資金を取っておいた方がいい、
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もしくは資本政策をいじった方がいいというケースってあり得ると思うんですよね。
ただこういったこと自体の問いを立てないと、自然とキャッシュがショートするまでアクションは取られない。
そもそも資本政策どうするかという議論自体が経営のアジェンダに上がらないということが例えば起きたりとか。
あとはプロダクトを強化しようとか、PLをもっと強化、上げていこうという時に、
どうしても営業とか事業戦略の話に目が行くんだけども、
実は抜本的に組織力が低下していて、これだとエクセキューションしきれないと。
むしろ先に手を入れるべきは組織力の強化なんじゃないのと。
そういった問いですよね。
こういった問いってなかなか個別最適の中では出てこない話ですよね。
これはまさに我々がじゃあなぜ経営者と違った観点からそういうような問題提供できるのかというところなんですけども、
これってなぜなんでしょうね。
一つ私が感じているところで思うのは、もちろん経営者とはしっかり話します。
経営者、トップ創業者とも話すし、その周りの経営者とも話します。
それだけでなく、実際に各分科会的にそれぞれのファンクションの方々と話したり、
しかもそれは、いわゆる厄介的なものも当然ですし、
あるいはそれ以外のより執行的なレベルの話だったり、
あまり過度にオペレーションに入るということは我々は本意としてないですけども、
一方で必要であればそういうレイヤーの話もダイブして情報を取ったりと。
そういうことによって多角的に情報を吟味した上で、こういう問題を広く捉えることができる。
そういうところに一つ特徴があるのかなというふうに思いましたね。
そうですね。私よく言っているのは、我々の存在って非常に相反するんですけども、
究極のアウトサイダー・インサイダーなんだと思うんですよね。
もうアウトサイダーとインサイダーって逆の言葉なんで、はっきて矛盾するんですけども、
外部の非常にいろんな資本市場であるとか、他の会社というところとか、他の経営視点という外部の目線を持つ、
いわゆる非執行ですよね。
非執行でありながらも、一方で非執行のデメリットというのは、執行のことがよく分かっていないというデメリットが起きるわけですよね。
ただ私どもは、さっき小林さんが言ったように、実は極めて細かい経営レベル、オペレーションに入らない範囲での極めて細かい経営課題について、
入り込む時間が取れているので、結果的に何が起きるかというと、
執行であり経営を代表する社長とのある種情報格差が、ゼロとは言いませんけども、極めて少ない状態が作り出していると。
要は何が言いたいかと、インサイダーになっているということですよね。
なので、内部情報についての情報格差がない状況で、外部の視点でものが言えるというのが、
たぶん我々が優秀だからとはそういうことではなくて、構造上、こういうアプローチを取っていることによる付加価値なのかなというふうには思っています。
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この点でいうと、私たちがファンドを介してお付き合いのある経営者に限らず、
やっぱりレートステージにいらっしゃるようなスタートアップの経営者の方々って、ものすごい才覚が大持ちだし、
また同時に、ものすごい未来があって、ビジョンを実現するためにこういったことが必要だというような、
そういった戦略的、逆算的な思考をする方々が多いんじゃないかなというふうに思うんですけれども、
とはいえ、そうした方々でも、何かしら現状に対するバイアスだとか、既存の出来事に対するバイアスに引っかかっているところってあって、
ありもので物事を考えてしまう。今の自分たちの状況だと、こんな資金は調達できないんじゃないかなとか、
あるいは今の自分たちの会社だと、こんなすごい人は来てくれないんじゃないか。
それはある種、今まで散々ご苦労もあって、ある種自分たちを厳しく見ているという点もあるのかもしれないですけど、
いやいやと、ちょっと違う角度に光を当ててみると、皆さんの会社ってものすごく魅力的に映るところがあるんだから、
そこは自信を持って訴えかけてもいいんじゃないかと思うところって、逆にひたたって。
そういった点っていうのは、逆にある程度内部に対する理解を持ちつつも、
あんまりその既存というか、目の前のリソース状況だとか、物事に引っ張られすぎない人のアイディアっていうのが、
行きやすい場面なんじゃないかなという気はしますね。
最後までお聞きいただきありがとうございました。
こちらでお話した内容は、何らかの投資行動を取ることを勧誘するものではありません。
いかなる意味においても、特定の有価証券、金融商品の売買の申し込みを推奨するものではないことをご理解ください。
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