エリザベスの変化
おはこんばんちは、寸尺かんなです。はい、いよいよですね、もう数の歯止めが効かなくなってですね、7日間の交代ルールというのをもう完全に逸脱して、今自分のキャリアの正念場だということでですね、
もう養分をね、この本体であるエリザベスの体からバンバン吸い取って、貯めるだけ貯めてですね、とにかくこの大晦日の特番までは、もう私が頑張らなければいけないという変なね、責任感というかね、向上心というか、それに駆られてですね、もうめちゃくちゃ頑張ってるんですね、数はね。
ここでね、また唐突に画面がパタッと変わってですね、エリザベスがね、目を覚ますんですよ。で、目を覚ますと、なんかね、目が見えにくくなってるんですよね。そしてまた横で数が寝てるんですよ。
あーと思って、ヨロヨロと立ち上がって、鏡の方に行って、自分を見てですね、もうギャーっていうね、もう自分を見てね、驚愕するんですね。なんとですね、鏡の中に映っているのは老婆なんですよ、本当に。毛が抜け落ちて、背中が丸くなってですね、でも前はね、指1本だけが節くれだった指になってたんですけれど、
今回は全身がですね、もう完全なね、老婆になっていて、これに見た目がね、ロード・オブ・ザ・リングっていうね、ファンタジー映画がありましたね、指輪物語。ここにスミーグルっていうね、ゴラムとも言いますね、ちょっとそういうね、機械な病的な指輪に取り付かれた魔物のような登場人物が出てくるんですけれど、あの姿にそっくりなんですね。
もうそれはね、もう指1本どころではないのでね、なんてことだということで、もう恐怖の感情ですよね。一気に何十年も年を取ってしまった状態になってるわけですよね、目が覚めたらね。
でも許せない気持ちで、もう今度こそですね、もう何とかしてもらわないとということで、またサブスタンスのね、事務局に電話するんですよ。でも私のね、分身がとんでもない違反を犯して、私はもうとんでもないね、もう何十年と年を取ってしまったと、どうしてくれるんだということで文句言っていくんですよね。
でもね、結局またサブスタンスの方はですね、木で鼻をくくったような態度なんですよね。ただですね、そこまでおっしゃるんだったら、もうキャンセルされますかっていう風にね、今まで言われたことがない言い方をされたんですよね。
おっと思って、キャンセルってできるんですかっていうね。サブスタンス側はですね、当社のサービスにご満足いただけなかったということなので、もうここで今後の更新はもうないという風にはできますと言われるんですよね。
ということは、自分は元の姿に戻れるのかって聞くと、それはできませんって言うんですよね。単にこれ今後の更新で、毎回この7日間ルールでね、7日間養分をとって、7日間は眠るという、このサイクルを止めることはできるって言われるんですよ。
それはね、うーんと思ってですね、またスーが寝てる姿を見るんですよね。そうするとムチムチでね、あのプリプリのね、スーがスヤスヤと寝てる姿を見て、そしてまた窓の外にかかっている大きな看板で、いよいよ年末の特番のポスターがかかってるんですよね。
スーがにっこりと御応援で綺麗なドレスを着ているね、写真がこの看板になってるわけですよ。これを見るとですね、やはりこんなひどい目に合わされたとしてもですね、これは自分の分身がやったことで、その分身が頑張った結果ね、いよいよこれ女優というかね、このスターとしての花道が始まろうとしてるっていうのを見て、そしてこの美しい自分の分身を見るとね、どうしてもこれをなかったことにはね、できないんですよね。
サブスタンスとのやり取り
まあエリザベスは結局もキャンセルはできないままね。見た目はね、もうロードオフザリングのゴラムみたいな姿になったまま、どうしようという感じで家でテレビをとりあえず見てるんですね。
なんとなくね、テレビを見てると、このテレビ台の上になんかおもむろにね、いろんなシェルフになってるんですよね、テレビの上が。そこになんか本とかと一緒になんかね、プレゼントの箱が目に入るんですよ。
おっと思って、これは忘れてたんですけれども、これはですね、エリザベスがこのテレビ局を辞める時に私物をまとめて会社を出ていこうとした時に、あのエビオヤジのね、ハーヴィーっていうプロデューサーが誕生日プレゼントだって言ってね、完全にギリのプレゼントをくれたのをね、完全に忘れてて、もう適当にね、封も開けずに部屋にね、ほっぽり出してたんですよね。
で、これが本棚のところにあるのを見たんで、どっこいしょってね、テレビからこのテレビ見てたこのなんかパーソナルソファーに座ってたんですけれど、ここから立ち上がろうとするんですけれど、もう姿がね、老人になっちゃってるんで、ギギギギってね、もう足がね、上がらないんですよ、硬直してね、これね、年取ってくるとね、だんだんね、瞬発力っていうか、とっさな動きがね、だんだんできなくなってくるんですよね。
で、どっこいしょとか、よっこらしょとか、やたらね、声がよく出るようになるんですけど、これはね、体がね、思ったタイミングで動かなくなってくるからなんですね。
さらにね、この動きも鈍るし、筋肉とかも骨とかね、関節とかもなんか硬くなってくるんで、こういうね、体が沈むソファーみたいなものに座ると、なかなかここから起き上がるのが難しいんですよ。
で、さらにね、特にね、この足、足もね、左足の劣化がひどいんですよ。もう本当にね、もうなんかもうすじばって血色も悪くて、根元数がもう養分、もう取りたいだけ取ってしまってるんで、もうガサガサにね、もう何もかも必要なね、栄養素が抜け落ちたような姿になってるんでね。
でも、うぅーってもうどんなに頑張っても左足がね、特に動かないんですよ。でもうね、うぅーって、もう自分でね、今度腕でギーって一生懸命ね、自分の左足をね、ギキギキギキと持ち上げてね。
で、バキッて、バキッってね、この関節の外れてたのを戻すみたいな感じでね、バキってやってどうにかこうにかやっと立ち上がってですね、このプレゼントをね、とにかく手に取るんですよね。
フーを開けてみたらね私はチョコレートかなと思ったんですけれど なんとね中からね本が出てきたんですよね
この本はねフレンチクイジーンって言ってね フランス料理のね料理本だったんですよ
なんでか知らないですけどね なんでこんなもんくれたんだろうっていう感じでねパラパラと料理本をめくってみるとですね
フランス料理のねえぐいそのなんていうか写真がいっぱい載ってるんですよ それこそなんかのフォアグラとかね
であの鶏肉とかとウサギの肉とかね なんかこう生々しい動物のあのなんて言うんでしょうこの内蔵の中にいっぱいあの
スタッフィングっていうね詰め物をしているところとかね なんか全然美味しそうじゃなくてえぐい写真ばっかり載ってるんですよ
なんでこんなもんくれたんだっていうね感じでもうなんかえーっていう感じで見てて でそしたらですねテレビ番組が始まって
トーク番組がねちょうど放映し始めたんですよ うーんと思ってね料理本を見てたんですけどパッと何気なく見るとなんと
スーがね出てきてるんですよこれはまあ収録ですよね あの何日か前にスーが番組に出たやつの録画がテレビでちょうど放映されているのを
見てるわけなんですけれども キラキラのねあのスーがもう
トーク番組に出てきてこのホストのね司会の人とおしゃべりして周りの視聴者が見てる みたいなねそういう番組がよくアメリカにはあるんですけれども
そういった類のものにスーが出てきてですね ものすごい持ち上げられてるんですよね
いや君はもう彗星のようにね唐突にどこからともなく現れてね もうたちまちスターになってね素晴らしい活躍だねとかって言ってねすっごい持ち上げられてて
いやーもうありがとうございますみたいな感じでチャラチャラチャラチャラね 出てるんですよこれ見てるとねだんだんエリザベスはもう
苦々しい気持ちになってねだってこの数が若さとねこういうキラキラを維持する代わりに 自分はもうまだね中年とはいえまだねそんなこんな老婆になるほどの年齢じゃなかった
のにも全部自分の若さを吸い取られて苦々しい気持ちでいるわけですよ だんだん腹が立ってきてですねこのハーヴィーがくれたね
料理本を見ながらねなんかとりあえず料理始めるんですよね なんかもう夜景になってねでなんかあのターキーってねあのこれは七面鳥なんですけれど
エリザベスとの対立
アメリカはね結構あの鳥あの 鶏よりもねこの七面鳥をねよく食べるんですよねであの鶏よりももう一回り大きくって
でこれをねあの感謝祭とかに丸焼きにして出したりするんですけれどね ではとにかくねこんなのがあってねいきなり仕込み始めるんですよねエリザベスかね
でターキーのお腹を切ってですね中から内臓を引っ張り出してんでこん中にまあいろいろ 詰め物をするっていうのをやってるんですけれど
まあその間もずーっとテレビではスーがキャピキャピキャピキャピしながらね まあテレビであのいろいろインタビューされたりとかしていいとかって美容の秘訣は何
ですかとかって聞かれたりねでなんかいろいろあの 年末の特番に出るんですよねとかね
チャラチャラチャラチャラとかインタビューに答えてるんですよね あなたはねあのスーはあの以前ねエリザベススパークルっていうね女優さんがやってた
あのワークアウトの番組をまああなたがねその後あの 引き継いで結果大ヒットしてるわけだけども
エリザベスについてどう思うかいいとかね まあ聞かれたら私はね直接知らないんですけども世代が違うから
まあでも私のママはねエリザベスさんの大ファンでしたよ うふーみたいなねと言ってもなんかもうテレビの音スタジオはもう大盛り上がり
なんですよねでもこれを見てたらもうますますエリザベスはねもう なんだいつもう俺誰のかけてお前ここにいると思ってんだみたいなね
感じでもすんごい腹が立ってきてですねでもこの料理をねぐっちゃぐちゃに ギッと人にねなんか作ってるのか破壊してるのかわかんないようなね
グロテスクなあの料理の音料理っていうか なんかもう解体症ですよねなんか鶏肉というか猫の七面鳥の肉とかあとなんかこう
いろいろこの混ぜ物したりとかねいろいろなんかねもうこの世のものとも思えない あのまあちょっととんでもない料理シーンがまずっと続いて
まあエリザベスはねはもう テレビに向かってねあの料理の音カスを投げつけたりとかね
あの調子に乗ってんじゃねーやーと誰のおかげでお目そこにいると思ってんだみたいな 感じでめちゃくちゃ荒れてるんですね
またねこんなんでねと取り込み中というかね まああのエリザベスはこの数がね出ているテレビ番号を見ながらもうなんかとんでもない
ねあの調理中にまたコンコンコンコンってね お迎えのあの変な男が来るんですよね
でスースーちゃんみたいな遊ぼーみたいなんで来るんですよ でなんだーみたいなんでもうねもう年取った体になってるんでよっこらよっこらよっこら
みたいな感じで玄関の方行ってこの玄関の覗き穴から見るとあの子でしょうもない男がね あのなんかスーちゃん遊びましょうみたいなにいるんですよ
で丸い輪っかんどっからね見ててもうねうぜー消えるぼけーみたいな ファークとかって言って追い返しちゃうんですよね
うわーって言ってもうビビってねこのお迎えの男も逃げ逃げて自分の部屋にも逃げ返っちゃうん ですよね
こんな感じでですねもうエリザベスもねぶち切れまくってるんですけれども まあでも猫のサブスタンスをキャンセルするところに至らないままね
ものすごくこの数に対しての憎しみを募らせながら 置いた自分をねまあもてはましているというところなんですよね
真の自己の目覚め
ここでねまたパタッと場面が変わってですね今度はね数が目を覚ますんですよね で横にはこの老婆が寝てるわけなんですけれども
でも起きてみるとですね部屋がもう今までにはないほどね 荒れてるわけですよもうそこら中に生卵が投げつけられていてですね
ちょっとやそっとの汚れ具合じゃないんですよね これを見てねさすがの数もう耐えられなくなってですね
もう嫌だもう嫌だもこんなこのババ嫌だーみたいになってですね 今度こそこのババを葬ってね私こそ私こそがね
8本体なんだっていうねうんいう気持ちにもだんだん数なってるわけですよ そしてねもうこの弱り切っている猫のゴラムみたいな
エリザベスの背中からねまたこの髄液をねまたどんどん吸ってですね もう今度こそこいつをねもう葬り去ってやるという勢いでガンガン養分をね吸い取るんです
よ もう本体がねどうなろうと知ったことかともう自分が成り変わってやるぐらいのね気持ちでも
いるわけですよね こうしてですねいよいよ年末の特番に向けてですね
もう数はこの 汚らしいねローバと化したエリザベスをもう葬り去ってですね
すべては自分がコントロールし自分が表舞台に出るんだと 花道を飾るのは私だという気持ちでねまああのいよいよねもう暴走が止まら
なくなっているんですよね はいというわけでねいよいよクライマックスに向けて
えっともうあともう1回させていただこうと思いますが今日はここで終わります ごきげんよう
レッドベースドロップ