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アーセナルはどう「勝てる組織」をつくったのか?22年ぶり優勝の背景を解説
2026-08-08 17:24

アーセナルはどう「勝てる組織」をつくったのか?22年ぶり優勝の背景を解説

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Miki: 兵庫県出身。9歳からサッカーをはじめ、16歳でニュージーランドへ留学&全国準優勝。米国ノーステキサス大学卒業(運動生理学・心理学専攻)。英国リバプール大学院卒業(サッカー産業MBA経営学修士取得)。TOEIC955点、IELTS 7.5点 (TOEFL換算105点)。


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サマリー

この記事では、22年ぶりにプレミアリーグを制覇したアーセナルの優勝の背景を、ピッチ内外の組織づくりという観点から解説しています。アルテタ監督の下で進められた長期計画、主力選手の分散、セットプレー専門コーチの導入といった戦略が、失点の少なさやセットプレーからの得点力向上、リードを守りきる力に繋がり、優勝という結果をもたらしました。しかし、連覇達成に向けては、勝ち点の更なる向上、流れからの得点力強化、そして王者として追われる立場での戦い方が課題として挙げられています。

アーセナルの22年ぶりの優勝とその道のり
はい、みなさんこんにちは、Mikiです。 今日はもうすぐ開幕するプレミアリーグの新シーズンを前に、昨シーズン優勝したアーセナルの優勝について、振り返ってみたいと思います。
今回、アーセナルは22年ぶりにリーグ優勝したということで、その背景にはどんな戦略やマネジメントがあったのかと。
それがピッチ上で現れた強さだけではなくて、私もイギリスのリバプールで学んだサッカーマネジメントの観点から、クラブとしての組織づくりがどのように優勝につながったのかも含めて見ていきたいと思います。
まずは優勝後のアルデダ監督のコメントを見てみましょう。
はい、ということで、ジェットコースターのような道のりだったと、あとは22年かかったことをついに成し遂げたと、どれだけこのアーセナルが辿ってきた道のりが長かったのかということを話している内容になります。
はい、改めて優勝までの道のりを見てみると、アーセナルが前回プレミアリーグを制したのは2034シーズンだったと。まさに22年前ですね。リーグ戦を無敗で終えた、いわゆるインヴィンシブルズのシーズンだったということで、そこから22年間リーグ優勝から遠ざかっていました。
そんな中、アルデダ監督がアーセナルに来たのは2019年のシーズンだったと。そこからこの直近のシーズンまで7年間あったんですが、最初の2年は8位でフィニッシュ、そこから3年連続で2位になって優勝を毎年逃して、特に2022-23シーズンは232日間にわたって周囲をキープしながら最後に逆転されて2位で終了してしまったということもありました。
ようやく7シーズン目で今回優勝できたという流れになります。
この推移を見ても、アルデダ監督が就任してから順調に進んだわけではなかったということがわかると思います。
アルデダ監督やクラブが一緒になって何年もかけて改善を積み重ねた結果、今回の優勝が生まれたということができます。
優勝シーズン(2025-26)のアーセナルの成績とピッチ上の要因
それでは今回優勝した2025-26シーズンのアーセナルの結果、数字を見ていきたいと思います。
プレミアリーグ全38試合を終えて、アーセナルは勝ち点85でシーズンを終えました。
総得点は71点、失点が27点、これが昨シーズンリーグを戦った20クラブのうち最も少ない失点数だったと。
さらに無失点で終えた試合っていうのが38試合中19試合だったということで、ちょうど半分の試合をクリーンシートで終えました。
71得点という数字も決して少なくはないんですが、今回優勝に至った最大の特徴としては、失点の少なさにあったと思います。
長いシーズンなのでケガ人が出たりとか、チャンピオンズリーグなど他の大会と日程が重なったりして、
すべての試合でベストパフォーマンスを出し続けるというのは簡単ではない中で重要になるのが、
チームの状態がベストではない日でも大きく崩れないということで、今回それをアーセナルが体現したんじゃないかと。
守備力っていうところに特化をして負ける可能性を最小限にしたということで優勝を叶えた手にしたチームだったということができます。
はいでは具体的にピッチ上の優勝要因を3つに分けて話していきます。
一つ目は先ほどもありましたが、失点の少なさですね。
昨シーズンのアーセナルの失点はリーグ最小の27で19試合を無失点で終えました。
ディフェンスの選手が安定して素晴らしかったということはもちろんですが、
それだけではなくて前線からの守備だったり、ボールを失った後の切り替えも含めてチーム全体で相手の攻撃チャンスを減らしたということができます。
2つ目はセットプレー。コーナーキックやフリーキックなど一度試合が止まった状態から再開されるこのセットプレーにおいて、
皆さんも昨シーズンのアーセナルを見て、特にコーナーキックからたくさん点を取っていたというのが印象に残ってるんじゃないかなと思います。
アーセナルは昨シーズン25得点を記録して、そのうち19得点がコーナーキックから得られたゴールだったということで、この19得点はプレミアリーグの新記録になりました。
リーグ全体で決めたゴールが71点、そのうち19点がコーナーなので、およそ4点に1点以上がコーナーから生まれたことになります。
さらに言えることとしては、そのコーナーキックから生まれた19得点のうち、14得点が試合を1対0にする先制点だったということで、
つまり0対0で喫香していた試合を、このコーナーキックはこじ開けた、自分たちの有利な状態に動かす手段としてうまく機能していたということが読み取れると思います。
3つ目がリードを守りきる力。1対0で勝ち切ったというところで、アーセナルは昨シーズン全体を通じて1対0で勝利したという試合が8試合ありました。
また、先制した試合では24勝2分け1敗だったということで、これは1試合平均で約2.74ポイントの勝ち点を獲得したと。
勝利すると勝ち点3ポイントゲットするので、この平均2.74ポイントという数字は、一度リードした試合のほとんどを勝利につなげられたということになります。
この数字からも改めて、アーセナルは昨シーズン、得点力攻撃力が他のクラブと比べてもそこまで突出していたということが言えない中でも、
失点を最小限に抑えて、どこかでうまく先制してそのリードを守りきったと。そういった試合運び、戦い方を貫いて最終的に優勝を手にしたということが、これらの数字を見てもわかると思います。
ピッチ外の組織づくり:アルテタ監督の長期計画と信頼
はい、ではここからはクラブとしてのマネジメントの視点、ピッチ外の組織づくりについて3つのポイントで話していきます。
1つ目はアルテタと進んだ長期計画についてということで、アルテタ監督は2019年にアーセナルに来て、優勝するまですでに6シーズンを過ごしていました。
最初の2つのシーズンはどちらも8位で終えたと。これはクラブとしてはあまり良くない結果で、まだチャンピオンズリーグの出場権も獲得できないというような順位で終えていたんですが、
クラブは2年連続8位で終えた2022年にアルテタ監督との契約を延長しています。
さらに2024年、2シーズン連続で2位に終わった段階でも再び契約を延長しているということで、こうしたクラブの決断からも短期的にこの監督のパフォーマンスを評価して契約を解除するというわけではなくて、
アルテタ監督に信頼をおいて長期的なチームづくりを一緒にしてきたということがわかると思います。
実際に2024年にアルテタ監督がクラブとの契約を延長した時のインタビューシーンがあるので流したいと思います。
このシーンでアルテタ監督はtrust、信頼という言葉をまず使ってますね。
信頼っていうのは選手たちとの関係性だけじゃなくて、他のスタッフだったりオーナーだったり、そういったすべての人たちとの信頼とかビジョンの強化というものです。
共有っていうのが必要不可欠だと。また、stability、安定性という言葉も使っていました。
やはりクラブとして短期的な結果ばかり追いかけるのではなくて、長期的な視点も持って安定性をつくっていく、またキープしていくということが、
組織を強くしていくため、大きくしていくためにも重要だということが、この2024年のアルテタ監督のインタビューからもわかるということができます。
その上で選手だったりスタッフとか戦い方、戦略っていうのは常に変えながら目標達成するために毎年改善していったということが言えます。
ピッチ外の組織づくり:主力選手の分散とチーム全体の強度
続いて2つ目が主力となる選手の分散ということで、最初に優勝に近づいた2022-2023シーズンは7人の選手が34試合以上で選抜していました。
つまりシーズンのほとんどを同じ中心メンバーで戦っていたと、信頼を置く選手、主力となる選手が集中していたということができます。
一方今回優勝した2025-2026シーズンでは、30試合以上に選抜した選手が5人だったと、比較的少ない選手が継続して試合に選抜していたということで、
特にこの2022-2023シーズンと比べると、主力となる選手っていうのが集中しないように、できるだけいろんな選手が出ても同じような活躍、パフォーマンスが出せるようにチーム作り、組織作りが行われていたということが読み取れると思います。
さらに交代で出場した選手からは11得点が生まれたということで、ここからもより多くの選手を起用しながら交代で入ってきた選手も点を決めるなどして、しっかりチームのパフォーマンス結果に貢献したということがわかると思います。
特にアーセナルはカップ戦でも、昨シーズンかなり良い成績を収めて、チャンピオンズリーグでも決勝まで行っていたので、怪我人が出たり過密日程によって、主力選手が常に良いパフォーマンスを出せるわけではないという状況の中で、チーム全体の強度や機能が大きく落ちないと。
特定の選手への依存を減らして選手を入れ替えながら長いシーズンを戦えるようになったということが、今回の優勝に大きな鍵になったということができます。
これもやっぱりアルティダ監督の下で何年もチームづくりを続けてきたことと関係していて、目指す戦い方と現在所属している選手の特徴が明確になれば、チームに何が不足しているのか、どのようなスキル能力を持つ選手が必要なのかも判断しやすくなるという中で、
毎年この時期になると多くの選手が移籍をして、特にビッグクラブはいろんな選手を獲得しますが、昨シーズン他のクラブでは高いお金でせっかく取った選手でも、なかなかチームにフィットできなかったり、良いパフォーマンスを出せないというケースもあった中で、
アーセナルは獲得した選手がそれぞれの役割を果たして、チームのためにパフォーマンスを発揮できていたんじゃないかなと思います。そういったところも今回アーセナルがアルティダ監督の下で何年も積み上げてきた戦い方、戦術において優勝するために必要な力、選手っていうのを選定して、
実際に移籍した選手がピッチ上でパフォーマンスを出せたと、元からいる選手と合わせて選手層の厚さ、どんな選手が出てもパフォーマンスをキープして勝ち点を取れるというような状態をシーズンを通して作れたということが優勝できた大きな一つの要因だったということができます。
ピッチ外の組織づくり:セットプレー専門コーチへの投資
最後3つ目が専門性の投資と、それが組織全体への強みになったということで、特にセットプレーについてですね。アーセナルは2021年にセットプレーを専門とするコーチをアポイントしました。
コーナーキックやフリーキックに特化したスタッフを配置して取り組んだということで、2021、22シーズンのセットプレーからの合計得点が、加入前の6点から16点に増えたと、すでにその変化、プラスの効果というのは見られていたと。
で、昨シーズン優勝したシーズンではセットプレーから合計25得点、コーナーキックからは19点を取って、これがプレミアリーグの新記録になりました。
2021年にセットプレー専門のコーチを起用してから、着実に試合の中で点を決めて結果を積み重ねてきたということなんですが、
クラブとして大事にしていたポイントとしては、セットプレーを他のプレーと分けて考えないこと。
実際ピッチの中でも一度プレーが止まって再開されるというようなシーンですが、これをしっかり戦術に落とし込むということがアーセナルとして大事なポイントだったということで、
アルテタ監督も実際インタビューの中でセットプレーについて聞かれたときに、
It's all connected. すべてのプレーはつながっていると言っているシーンがあります。
2024年12月の試合前のインタビューのシーンなんですが、その場面を見てみましょう。
はい、ということですべてのプレーはつながっているから、ただ単にセットプレーの練習をするというわけではなくて、
専門スタッフの分析を流れの中の攻撃だったり、選手の役割とか試合中の判断と結びつける、
これをチームとしてどう扱うかというところに工夫をして、個人のスタッフの専門知識、専門性がピッチの中で確実に生きるような仕組みに落とし込んだというところが、
このリーグ新記録を作るほどの点数だったり、アーセナルの今の強さを作ったということができます。
現在ではこういった専門のコーチを配置するクラブっていうのは珍しくないんですが、
比較的早い段階からこの分野に投資して取り組んだということが、アーセナルに大きな優位性をもたらしたということができます。
アーセナルの今後の課題と連覇への展望
はい、ということで今日は昨シーズン22年ぶりにリーグ優勝したアーセナルの強さと、
アルテタ監督の下で積み上げてきた組織づくりについて見てきました。
もうすぐ開幕する新しいシーズンで、アーセナルはこの強さをキープできるのかというところに対して、
3つポイントを上げるとすると、1つ目は勝ち点85ポイントからさらに伸ばせるかというところで、
今回85ポイントでリーグを優勝しましたが、この数字はこれまでのリーグ優勝の勝ち点を見ると圧倒的なものではなかったと。
実際昨シーズンはそれまで圧倒的な強さを見せていたシティが例年のような結果を出せなかったということも、
アーセナルの優勝を後押しした形になったんじゃないかなと思うので、
アーセナルとしては連覇を達成するために、より多くの勝ち点を目指していくということが1つ重要になるかなと思います。
昨シーズン引き分けだった試合は7試合だったので、さらに勝ち切るというような試合を増やすというところが、
連覇に向けた1つポイントになると考えることができます。
2つ目はセットプレー以外の得点を増やせるかどうかというところで、
昨シーズン記録したセットプレーの25得点、これは総得点71点のおよそ35%でした。
3点に1点がコーナーキックとかフリーキックからの得点だったということで、
これはアーセナルの明確な強みであり、今シーズンも維持したい部分ではあるんですが、
優勝したことで相手クラブからこれまで以上に研究されるんじゃないかということも予想できるので、
このセットプレーの強さをキープしながら、流れの中から生まれる点を増やせるかというところがもう1つのポイントになると思います。
最後3つ目は追われるチャンピオンとして勝ち続けられるかというところで、
これまでは長い期間優勝を追いかける立場としてチャレンジャーとして戦ってこれたと思いますが、
今回22年ぶりに王者として追われる立場になるということで、
他のクラブから研究されたりとか倒すべき相手としてメンタル的にも難しくなる可能性があるということで、
昨シーズンのやり方を継続するだけではなくて、相手の対策を上回るような新しい戦術とか戦い方を加える必要があるかもしれないですし、
チャンピオンを倒すぞという思いで向かってくる各チームに対してシーズンを通してコンスタントに勝ちを積み上げていけるかというところもポイントになります。
アースナルはプレミアリーグが開幕してから連覇を経験したことがないということで、
クラブ史上初となるプレミアリーグの連覇を達成できるのか、
今シーズンもぜひアースナルに注目していきたいと思います。
今日はここで終わります。ありがとうございました。
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