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#157 映像を「枠」から解放する。トニー・アウスラー展の衝撃(森美術館 キュレーター 椿玲子)
2026-07-11 56:59

#157 映像を「枠」から解放する。トニー・アウスラー展の衝撃(森美術館 キュレーター 椿玲子)

映像を四角い画面から解放した先駆者、トニー・アウスラー。森美術館キュレーターの椿玲子さんを迎え、虎ノ門ヒルズ「TOKYO NODE」で開催中の大規模個展を深掘りします。デヴィッド・ボウイとの伝説的共作や、マジシャンだった祖父・天使を信じた父といった家族の物語、そして3,000点を超えるオカルト収集品まで、技術と霊知が交差する唯一無二の表現に迫ります。⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠https://sorosoro-art.vercel.app/ep/15⁠⁠⁠⁠⁠7⁠⁠⁠⁠⁠  番組の感想は、⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠#そろそろ美術の話を⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠ でお願いいたします。⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠番組公式Twitter⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠もフォローをお願いします!


Guest Profile

椿玲子(つばき れいこ)

  • 森美術館キュレーター。2002年より森美術館に所属し、「医学と芸術展」「宇宙と芸術展」「レアンドロ・エルリッヒ展」など、数々の話題の展覧会を企画担当
  • 現在、虎ノ門ヒルズの文化複合施設「TOKYO NODE」の企画にも携わり、本展「トニー・アウスラー展」のキュレーションを手掛ける

Show Notes

森美術館とTOKYO NODEについて

マルチメディア・アートの先駆者、トニー・アウスラー

  • 映像の解放者: 映像をモニターの「四角い枠」から解放し、人形や立体物、屋外建築などに投影する表現を90年代から切り開いたパイオニア
  • カリフォルニア芸術大学(カルアーツ)時代、マイク・ケリーらとアーティスト・バンド「ザ・ポエティクス」として活動
  • 現代美術の巨匠ジョン・バルデサーリやローリー・アンダーソンから直接教えを受けていた

「奇妙な家族」のルーツ

  • 祖父(チャールズ・フルトン・アウスラー)は有名マジシャンであり、脱出王フーディーニと共に偽霊媒師を暴く活動も行っていた
  • 父(フルトン・アウスラー・ジュニア)は雑誌副社長を務める傍ら、天使の遭遇証言を集めた雑誌『エンジェルズ・オン・アース』を創刊

本展の見どころと主要作品

  • 《スペキュラー》: 暗闇に浮かぶ10個以上の巨大な「眼」のインスタレーション。現代の監視社会を象徴する
  • 《計り知れないもの(インポンデラブル)》: 作家の家族の実話を基に、19世紀のトリック「ペッパーズ・ゴースト」を用いた映像作品
  • 《空(くう)》【世界初公開】: 1999〜2000年に撮影されたデヴィッド・ボウイの映像と、グレン・ブランカの音楽が融合した没入空間
  • 《キメラ》: 天井高15mのドーム空間を活かした最新作。都市伝説や未確認生物(UMA)をテーマに、虎ノ門の夜景ともリンクする


展覧会情報


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サマリー

本エピソードでは、森美術館のキュレーターである椿玲子氏をゲストに迎え、虎ノ門ヒルズのTOKYO NODEで開催中の「トニー・アウスラー展:技術と霊知のはざま~魔術、メディア、アート~」について深掘りします。トニー・アウスラーは、映像を従来の四角い画面から解放し、立体物や建築物への投影といった革新的な表現を90年代から開拓したマルチメディアアートの先駆者として紹介されます。彼の作品は、マジシャンだった祖父や天使の存在を信じた父といったユニークな家族の背景や、3,000点を超えるオカルト関連の収集品とも深く結びついており、技術と霊知が交差する唯一無二の世界観を提示しています。 展覧会の見どころとして、監視社会を象徴する巨大な「目」のインスタレーション《スペキュラー》や、家族の実話に基づいた《計り知れないもの(インポンデラブル)》、そしてデヴィッド・ボウイとの伝説的な共作である《空(くう)》などが挙げられます。特に《空(くう)》は、デヴィッド・ボウイの映像と音楽が融合した没入空間で、世界初公開となるインスタレーション形式での展示です。また、最新作《キメラ》は、都市伝説やUMA(未確認生物)をテーマに、TOKYO NODEのドーム空間と虎ノ門の夜景を融合させた壮大な作品となっています。番組では、アウスラーの初期作品から最新作まで49点が展示されていること、その半数以上が日本初公開であること、そして作品撮影が可能な点などが紹介され、来場者は彼の多岐にわたる表現と深い思想に触れることができると語られています。

森美術館とTOKYO NODE、そしてゲストの椿玲子氏の紹介
はい、アートテラー・とにのそろそろ美術の話を、この番組は私、アートテラー・とにがアートに関わる方をゲストにお迎えして、トークを繰り広げるポッドキャスト番組です。
本日は東京ノードで企画を担当されていて、森美術館キュレーターでもある椿玲子さんをゲストにトークをしていきたいと思います。
はい、ということで椿さんどうぞよろしくお願いいたします。 よろしくお願いします。
はい、もうずっと番組出ていただきたいなと思ってまして、いよいよということで。 ありがとうございます。
椿さんとは多分関係性としては森美術館の展覧会で、かつてレアンドロ・エル・リッキーという金沢21世紀美術館のプールの展覧会の時に、
ちょっと僕が番組で取材に行くということで、レアンドロさん本人もいらっしゃって、椿さんと案内してもらったという、あの時からということで。
もう長いですね。約10年ぐらいですよね。
なんかお会いするたびにお声掛けいただいて、結構いつもね。
いろんなオープニングでお会いしたりするので、ああ、みたいな感じですね。
フォーラ美術館で会った時もありますし、それこそ多分最新であったのは、フェイス展ですよね。
ああ、そっか。私フェイス展に今、今年まで審査員をやっていて、審査委員長をやっていて、そのオープニングに3月に来てくださったんですね。
その時に、この後たっぷり話していただくんですけど、担当するトニー・アウスラーテンも担当も当然決まっていて。
宣伝させていただきましたよね、私。トニー・アウスラーテンというのを東京ノードでやるんですと。
で、トニーさんが、ちょっとじゃあお願いしますっていう話を。
冗談のように、トニー繋がりで何かやってもらうかもって言ったら、何かやることになったんですよね。
ということで今回はそういう繋がりでという。
はい。
だから椿さんは森美術館、一応メインは森美術館のクリエイターさんってことですよね。
はい。ただ去年の7月から、この東京ノードというのも森ビル、同じ森ビル、森美術館の母体である森ビルが運営している施設ですので、そちらで勤務ということになったんですね。
それで、来年のこの辺りという話でちょっと企画がトントンと進みまして、トニー・アウスラーテンをやることになったんですね。
そういうことなんですね。で、実はこの番組で森美術館のゲスト初なんですよ。
そうなんですか。
まあもう今更ね、森美術館説明してくださいなんて野暮な話だったと思うんですけど、まあまあ初めての人もいるかもしれないので、森美術館はどんな美術館?先にね。
森美術館の概要とコレクションについて
森美術館はですね、2003年の10月に開館しております。
今年で23年目ってことですね。それで六本木ヒルズの森タワーの53階、一応一番使われているスペースとしては一番最上階にありまして、
美術館のある地上230m、53階っていうのは建物内の展示空間としては日本の中で最高、一番高いところに位置するってことになっているんです。
当初からですね、一番最初の館長がデビット・エリオットっていう英国人で、非常にシマムの会長とかもやってて、ネットワークのある方だったんですけど、非常に最初から国際性と現代性みたいなものがアート&ライフみたいな感じで打ち出していて、そこから南条館長になり、今の片岡館長になっているんですけれども、
今はですね、特にやっぱりアジアのアジアパシフィックのハブ美術館になることっていうのを目指している、そういうところでもあります。
具体的にどういうことをするんですか?いろんな美術館と連携していこうみたいなことは?
連携する場合もありますけど、ネットワークがあるっていうのは重要ですし、やっぱりアジア人以外の方の個展もやってるんですけど、コレクションするのは実はアジア系の作家さんのものしか、うちは収蔵しないということになっているんです。
あんなに盛り上がったレアンドル・エルリッヒってあるけど、レアンドル作品は?
持ってないです。ビルビオーラとかネットメッサージとかやってるんですけど、コレクションはしてないんですよ。
それこそ今ロンミュエック展も大盛り上がっているけど、別にそういう収蔵の対象ではない?
ルイーズ・ブルジョワは唯一、それは森美術館というよりは六本木ヒルズにルイーズ・ブルジョワのママンという雲があるじゃないですか。
ですので一応関係はしてるんですけど、あれは森美術館の収蔵品ではないんですよ。
森美術館って今コレクションどれくらい?
そうですね。500点ぐらい。500点を超えるぐらいあります。
これって元からコレクションがあったってことではなくて、増えていったんですか?
そうですね。森美術館って当初別に収蔵品を持つコレクションを持っている美術館として始まったわけじゃないんですけど、
数年してからやっぱりコレクションをするようになって、最近は割と積極的にコレクションをしようとしてるんですけど、気がついたら510点ぐらいになっていたという感じですかね。
すごいですね。
展覧会の会期と小企画展について
森美術館さんすごいなと僕が個人的に思っているのは、会期長いじゃないですか。基本半年ぐらいやるじゃないですか。
基本は半年ではないです。もともとは年間2.5本でやってきたんですけど、コロナの時にちょっと長くして、そこから今戻そうとしてるんですけれども、
同時に今ですね、皆さんに多くの人に来てほしいっていうのはもちろんあるんですよ。
すぐに行こうと思ってる展覧会1ヶ月ぐらいだと、行けなかったみたいなのが多いですよね。そういう意味では私も結構長くやった方がいいかなと思ってるんですけど、
同時にですね、やっぱり展覧会やるのってすごくお金がかかるんで、今輸送費とかもすごく上がってますし、いろいろ鑑みているというところがありますね。
森美術館さんで、しかも展覧会がもちろんフューチャーされるのは当たり前なんですけど、それ以外にもコーナーが実は結構ちゃんとあって、小企画展というかね、あれも素晴らしいなと思うじゃないですか。
ありがとうございます。今ですね、小企画として、マムコレクションを見せる場所、マムコレクションっていうのもありますし、あと結構マムプロジェクトといって、比較的若手、若手だけじゃないんですけど、そういう作家さんの活動を見せる。
なんて言ったらいいのかな、非常にアートの表現の枠を広げるような作品を見せますみたいなふうになっているんですけど、マムプロジェクトというのもありますし、マムスクリーンといって、シングルチャンネルビデオ形式で見せる。
そこが今、ラーニングルームみたいな感じで、いろいろ絵を描いたりとかできる、一般の人に開かれたラーニングルームみたいな風になっているところで、夜の6時から上映するようになっています。
前まではシェアをマムスクリーンにしていたんですけど、最近やっぱり来た人が、そういうラーニングルームみたいなものが、今すごく重要視されていて、必要だねっていう話になって、そういう形になっていますね。
うちの番組でジヌシマイコさんに出ていただいた時もあるので、ジヌさんもやってらっしゃいますよね。
マムプロジェクトにされました。私ではないんですけど、うちでされていました。
紹介してくれましたよね、この人ですよみたいな。それでうちの番組にも出ていただいて。
そうなんですか。
TOKYO NODEの施設と役割
森美術館の話もたっぷりしたいんですけれども、今日は東京NOードのテーマ。
そうですね。
東京NOード、そもそも何ですか?ということですね。待たせないですけど。
東京NOードは、今年で開業3年目となるトラノモンヒルズにある文化複合施設です。
イベントホール、ギャラリー、レストラン、スカイガーデンなどを備え、領域を超えた人々やアイデアが交差し、世界に向けて新たな情報発信拠点ということを目指している場所なんですね。
オープニングが、二永美香さん。
シン。
ライゾマさんだ、そうだ。
シンってS-I-Nだっけ?
S-Y-N。
オープニングがS-I-Nのシンさんの展覧会。
でも、二永美香さんの展覧会やってたりとか、
パフュームもありましたし。
この前、広角機動隊の。
広角機動隊もありましたね。
結構いろんな領域の展覧会をやっているイメージがあって。
確かに。
それだから、何でしょう。
歌詞館的な役割もしつつ、自主企画もやるみたいな場所なんですよね。
今回は、自主企画ということですね。
完全なる自主企画ですね。
ちなみに参考資料にここに書いてあります。
トニー・アウスラー:映像の解放者としての先駆者
2023年の紅白歌合戦で、星野源が東京ノードでパフォーマンスを披露。
じゃあ、紅白で見ている人もいるんですね。
おそらく。
紅白を見ている限り、ということですよね。
そんな東京ノードで今開催中の展覧会を、ぜひここからは深掘りしていきたいなということで。
今、何が行われているんでしょうか。
今はですね、トニー・アウスラーさんという、1957年にニューヨーク生まれのアメリカ人の作家なんですけれども。
基本的に一番重要なのは、マルチメディアアートの先駆者と言われています。
どんなことをしたのか。
一番知られているのはですね、映像を四角いモニターとか、そういうスクリーン画面から開放した人と言われています。
映像って、我々普通に見るとパソコンの四角い画面だったり、テレビのモニターだったり、だいたい四角い長方形じゃないですか。
昔は映画だとか、今も映画あるけど、四角ですよね。
そこから映像というのを開放して、立体物に映したり、あるいは野外の建物とか。
いわゆるプロジェクションマッピング。
マッピングまではいかないですよ、そういうアウトドアプロジェクションみたいなことも先駆的に始めた人で、
もちろんそれが今いわゆる言われるプロジェクションマッピングみたいなものにつながっていると言えると思うんです。
いつの間にかプロジェクションマッピングって、東京駅でやった頃は懐かしいって感じるくらいだけど、
結構2000年代以降、2010年以降くらいかなと思ったんですけど、
このトニーさんがそれをやり始めたのは何年くらい前?
全然2000年よりは前。
90年代くらいには、顔っていうかダミー人形って言われる、先ほどもプライベートとか作品で見ていただいたような、
今展覧会を事前に見させていただいたんですけど。
白い?
カカシみたいな感じで顔の部分に映したりみたいなのを始めているので、その頃からでしょうね。
90年代にはやってた。
別に当然その時にはプロジェクションマッピングみたいな言葉はないから、
映像作品として出してたみたいな。
アウスラーの芸術的ルーツ:カルアーツ時代と影響
映像作品というよりはインスタレーションというか、
彼って1976年にカルアーツというカリフォルニア芸術大学と呼ばれて、
非常にいろんな有名な作家を輩出していて、
実はディズニー社が作った大学なんですけど、
何にもないところだってトニーは言ってましたけど、
そこに入学して、
今で言ったら本当に現代美術界の人は知らない人はいない、
マイク・ケリーさんとかね、
ジョン・バルデッサーリっていう人、コンセプチャルアートのすごく重要なアーティストの人が自分の先生で、
自分がそこに76年に入って、
79年とかに卒業してるんだと思いますけど、
その間にローリー・アンダーソンという、
実は今年、セラーがやってる京都賞を受賞されたローリー・アンダーソンさんとかも教えてたりとか、
ちょっと学んでたことあって、
キレキレの現代アーティストがもう先生になってた。
先生になってて、そこでマイク・ケリーとか事務所とか、
いろいろ作家さんと一緒に、
ポエティクスっていう、ザ・ポエティクスっていう、
バンドなんだけど、アーティストバンドみたいな、
いろんなものを、
それは、ワテリウムでマイク・ケリーの2人展、ザ・ポエティクスでやった時の、
カタログとか見るとすごい書かれてるんですけど、すごい面白いんですけど、
何でも音が出るものは、別に、
おもちゃのオルガンだろうが、そういうものだろうが、
何も関係なく、いろいろ集めてきて、
音を出して、実験するみたいなことをやってたっていうんですね。
その時は、トニーさんと彼がポエティクスをやった時っていうのは、
いわゆる、CDを出してテレビに出るとか、そういう方でやるんですけど、
本当はライブ活動がメインだったんですか?
ライブっていうか、
カルワーツ自体が本当に、いろんなところから確立された、
他に何もないような場所だったって言ってましたから、
ビーチもほとんどその時には遠いから行かなかったみたいなことを言ってたので、
その中で、ちょっとわからないですよ。
この辺はトニー自身に聞いていただいてもいいんですけど、
いろんなところでコンサート的なライブみたいなのをやってたかもしれないですけどね。
その時は、アーティストでもあるけども、
今のような作品を発表するというよりは、
どっちかというとパフォーマンスの作家さんみたいなイメージだった?
その頃はどうなんでしょう。まだ学生だからまだ作っていない。
実際に今回、映像とかもちろん作り始めてたと思いますけど、
初期の作品として今回出しているので、一番古いのが1980年ぐらいなので、
アウスラーの初期作品とマルチメディア表現
70年代後半からアーティストとして活動を始め、
今に至るまで約50年間。
先ほどチラッと手並みさせていただいたんですけど、
その古い作品も映像作品、いわゆるモニターで見る映像作品だったんですけど、
彼は絵画とか彫刻とかそういうことをやらずに最初から映像を?
いろいろやっていらっしゃっていて、
小さい時に、これもちょっと後で家族の話とかもいっぱい出てくると思うんですけど、
おおばのじいたっていうおおばさんですね。
おおばって言ってるので、たぶんちょっとおばさんよりもちょっとなんて言うんですかね。
おばあちゃんの姉妹?
そうなのかな。
で、その人が絵画教室をやってて、5、6歳の時からそこに行って、絵もやってたし、
あとここは彫刻みたいなのも作りますし、
あと音とか光とか、あと言葉を組み合わせたような、そういういろんなことをやる。
で、自分自身もちろんパフォーマンスもするし、
彼がパフォーマンスしてるのがその映像の中に入ってたりもしますし、
本当にマルチメディアアーティストと言えるような、
かつ没入型のインスタレーションみたいなものも結構最初から作り始めてたというか、
最初からというか、そういうものを作ってらっしゃる方だと思いますね。
僕はかなざわ21世紀美術館のグループ展とか、
トニー・アウスラーの日本での知名度と展覧会の意義
去年だったかな、アーツ前橋のグループ展で見たりとか、
ちょこちょこグループ展で見る機会はあったんですけど、
それで知ったんですけど、
今回多分これ聞いてらっしゃる方で初めて聞いた人も多いと思うんですけど、
アメリカではどれくらいの知名度と考えたらいいですか?
それはもうみんな知ってますよ。
もうだから国民的?
国民的というか、アートを好きな人ばっかりじゃないから、
でもニューヨークの人は多分みんな知っているんじゃないですかね。
ぐらいの方。
今回はその作家の古典としては日本では初。
大規模古典としては本当に初めてですね。
2年前にスカイザーバスハウスさんというギャラリーで、
上田にあるセントを開催してましたね。
でも六本木のピラミッドという場所でも、
もう少し小さい六本木のピラミッドにあるスカイザーバスハウスさんで古典をされたんですよ。
それが多分古典という意味では、
ワタリウムでやってたマイク・ケリーとの2人展、
それも一応古典というふうに彼は数えてますけど、
ザ・ポエティクスというアーティストの展覧会であったので、
純粋なアート表現としての古典みたいなもの。
しかもこの規模の古典というのは初めてだと思います。
なんでまたトニーさんをやる機会があったんですか?
展覧会開催の動機:テクノロジーと霊知への関心
きっかけはあったんですか?
そうですね、いろいろあるんですけれども、
彼のやっている興味の対象、
例えばウーマーとかUFOとかもそうですけど、
オカルト的なところもあるし、
魔術とか科学とか人がどういうふうに、
AIとかの問題とか、
そういうことに元から私も興味もありますし、
東京ノードという場所が結構新しい、
ここに何回も書いてある、
新たな情報発信拠点みたいな形で、
メディアとかそういうものも扱っている場所なので、
非常に親和性があって、
トニー・アウスラー自身の、
最近みんなAIとかテクノロジーが進めば進むほど、
スピリチュアルなものとか、
それに回収されないような、
あるいはそこに親和性があるのかもしれないんですけど、
そういうものに興味が高まっているというのがあって、
一度も非常に有名な、
公明な作家さんで面白い活動をしていて、
やったことのない人なので、
ちょうどいい機会なんじゃないかなという話になりました。
現代社会におけるオカルトや都市伝説への関心
それこそ、後ほどオカレットの話に出てくるんですけど、
僕は子供の時にそういうの大好きだったんですよ。
怖いながら見てて、
でも今テレビで、
多分テレビの規制があるのか、
UFOスペシャルとかやらないじゃないですか。
だから多分テレビでそういうことを紹介しちゃいけないじゃないけども、
信憑性がないものが紹介できない。
多分コンプラのあれもあって、
心霊写真とかも。
でもそれを言ったら、
今トランプ大統領がUFOのいろんな機密ファイルを公開しようとしているので、
めちゃくちゃ盛り上がっていますし、
別にニュースになっている話ですよね。
でも番組としてやらないなと思ってたんですよ。
だから最近やらなくて寂しいなと思ってたんだけど、
でも一方YouTubeではそういうコンテンツがすごい人気なんですよね。
都市伝説を喋る人いっぱいいるし。
だから多分結局みんな本質的に好きだし、
こうやってAIの時代になって、
テクノロジーは発達しているのに、
なればなるほどYouTubeではそっち側が盛り上がっていく。
多分今椿さんがおっしゃったような、
今の時代にもしかしたらマッチな人なんでしょうね。
デジタルとそっちを両方いける人っていう。
プラス、何を信じるのかみたいなところで、
アウスラー作品のテーマ:信仰、情報、監視社会
彼は例えばキリスト教を信じている人と無神論者。
両方を同じ視点で見るわけですよ。
そういうものを取材する。
それはそれぞれの観点っていうのが、
ダメとかいうわけじゃなくて、
それを作品化するんですけど、
そういうことがね、やっぱり今の時代って、
SNSとかネット上に上がっている情報、
何が本当なのかわかんないじゃないですか。
やっぱりエコーチェンバーというか、
こうだねって思った人にはそういう、
似たような情報しか上がってこないようなシステムとかもありますし、
もうある意味で結構コントロールされている環境が、
そういうものと対峙していくみたいなことも、
彼の作品のテーマの一つではあるので、
そういうことを考えるのには、いい作品が、
もちろん面白いというのもあるんですよ。
つばきさん的には満を持して、
このタイミングで紹介すべき作家だということですね。
そうですね。
代表作《スペキュラー》の解説と現代社会への示唆
先ほど金沢21世紀で見られたというのは、
たぶんカリカチュアシリーズという、
ちょっとデジタルペットみたいな、
白い立体物に目とか口とかがバーンって、
映って喋ったりする、
ちょっとユーモラスで可愛いけど、
ちょっと気持ち悪いみたいな、そういう生物みたいな。
僕が見たのは、たぶん丸い立体物、
たぶん白いのに映ってるんだけど、
目と口、たぶん人間の目と口なんですよ。
でもそれだけ言うと、
別に気持ち悪くなさそうなんだけど、
鼻とかはないんですよね。
目の映像と目の左目右目と口だけあって、
リアルなのが動いて喋ってるみたいな。
普通の顔だったらたぶん気持ち悪く感じないんだけど、
たぶん心理学的に気持ち悪く感じてるんだと思うんですよね。
そういう作品をこれまでいくつか見てきたイメージはあります。
あとはスーツケースの中に人がちっちゃいのが入って、
先ほどロストタイムって失われた時間っていうので、
ソファーの下に女の人みたいに寝転がってて、
顔の部分がソファーの下に挟まっててずっと喋ってる。
これも90年代の作品なんですけど、
あのシリーズでスーツケースの中に入っているやつとか、
いくつかもっと強烈なジュディっていう作品とか、
いろいろあるんですけど、
そういうものを見て覚えてる人達っていうのはいると思うんですけど、
もう少し彼があんな大きなインスタレーションをしたりっていうのは、
わりと最近日本ではあんまり紹介されてきてなかったと思うので、
そういう意味では、
すでに名前が知ってるんだけど、
こんだけ深みのある、
こんだけ面白いことをやってる作家さんだよっていうのを見せるのにはいい機会だなと思います。
作品としては何点公開?
今回は49点。
初期の作品からも最新作まで。
そうですね。
その中で約半数以上が日本初公開。
カリカチュアとかは、
多分今回出てるものは初なんだと思うんですけれども、
ちょっとわからないところもあって、
初公開にはしてなかったりするので、
本当はもっとある可能性が高いという感じですね。
早速いろいろと作品を紹介していきたいなと思うんですけど、
まず入った瞬間にバンと皆さん驚かすであろう作品からいきますか。
まずはスペキュラーですよね。
スペキュラーっていうのは、
見ていただいた通り、
大小というか大体大きいんですけど、
大きな目がバンバンバンって宙に浮いてて、
球体があって、そこに目だけがグロっと。
そうですね、すいません。
目だけというか球体に目が映っていて、
その目にも、
ちょっとその人が見ているネット上のニュースなのかテレビなのか、
そういう情報とかがちょっと出てきたり、
顔認証システムなのかな、
映している側のカメラの映像なのかな、
みたいなものが投影されていたり、
いろんなものが映り込んでいるんですね。
スペキュラーって反射光という意味もあるんですけど、
反射しているということで、
反射していて、
入るとまず、
そういうたくさんの目たちに私たちは見る側は囲まれるんですけど、
我々もその目を見ている。
でも目は私たちのことを見ているけど、
多分違うニュースのこととかを見ていて、
私たちも見るけど見られている。
今の時代って、
皆さんどのくらい毎日ニュースを見たり、
SNSを見たりしているかというと、
すごい長いんですよ、昔に比べると。
時間がね。
結局、私たちの現実ってこうやって、
今、トニーさんと会議室で、
トラーナモンヒルズの会議室で。
これがややこしいんですけど、今は僕の意味のトニーさんですもんね。
そうです、そうなんです。
アートテラートニーさんと椿が、
対面で同じ空間にいて話しているわけですけど、
そうじゃない、
オンラインでも、
オンラインで話す場合もあれば、
結構いろんなニュースとか、
ドラマとか、いろいろあると思う。
映画とか、
情報を得るためにいろんなことをする時に、
オンラインでいろんなものと接している時間の方が、
多分長いと思うんですよ。
リアルで人と接する時間よりも。
長いと思うんですよ。
確かに。
電車の中とかでも、
必ずみんな携帯を見ているじゃないですか。
今は本当そうだと思います。
それに吸い込まれているというか、
そっちの方が現実になっているというか。
現実を見ている時間よりも、画面を見ている時間が長い。
あとは、
どういうふうにニュースを消費するというのもありますし、
SNS上とかだと、
見る見られるというか、
どういうふうに自分が社会で見られているか、
みたいなこともあるし、
実際に見られている。
投稿をすることで、あの人はあそこにいたんだ。
わざとずらす人もいますけど、
ある種の監視社会みたいなのも出来上がってきていると思いますし、
実際に街角にある監視カメラとかも、
結構あると思うんですよ。
数として。
そうすると監視社会という、
ミシェル・フークという人が、
すでに語っていましたけど、
そういう監視社会みたいなのがやってくるというのは、
そういう時代になってきていると思うんですね。
そういうことも考えさせてくれるし、
いろんな意味があると思うんですよね。
確かに。
風刺じゃないけども、そういうのも入れつつ、
ただ、トニーさんの作品が面白いなと思うのは、
ちょっと積極作はないんですよね。
アウスラー作品の魅力:知的でありながら親しみやすい表現
そうなんですよ。
絵面として面白いというのがまず先にあって、
考えると面白いなというパターンですよね。
めちゃくちゃ実は、
ある意味知的というかアカデミックというか、
情報満載なんですよ、どの作品も。
なかなか大変なんですけど。
でも一見ね、そういうふうには見えないし、
多分どちらかというと割と小学生とかお子さんでも、
なんか気持ち悪いなとか、面白いなとか、
ちょっと可愛いけどちょっと怖いなとか、
いろいろそういう感情を揺さぶられるようなところがあると思うんで。
だからこれはちょっと僕のせいでもあると思うんですけど、
やっぱりトニーっていう名前って、
おちゃらけてる人が多いと思うんですよ。
互換ですよ、イメージ。
トニーって名前の人で、
真面目な人ってあんまいないと思ってる。
僕のイメージは。
要するに僕はトニーって名前は先輩に付けられたあだ名なんだけど、
トニーっぽいって言って付けられてるんですよ。
多分その人の中のイメージでは、
おちゃらけてる人のイメージだと思う。
だからトニーって名前は、
なんとなくちょっとこう、
ファニーな感じな人が多いなと思う。
トニー・オスラさん作品って、
最初見たときすごいファニーな感じだから、
本人も面白、
ウケを狙う人なのかなと思ったけど、
知れば知るほど実はそうじゃないなって、
分かってくるって感じはしましたね。
でもね、トニー本人はいつもジョーク言ってますよ。
《スペキュラー》の展示空間と制作背景
だから聞いてみたいですね。
やっぱり海外のトニーも、
おちゃらけてるやつが多いと思うんですよ。
なんとなく。
でもこれ面白いなと思ったのが、
アーツ前橋でも見たときに、
やっぱり目玉が浮いて、
暗闇に目玉の球体がたくさん浮いてる作品を、
去年僕は見たんで、
そこでもびっくりはしたんですけど、
やっぱり東京ノートさんって、
天井が何メーターぐらいあるんですか?
あそこが13メートルぐらいかな。
そこにいくつ浮いてることになるんですか?
目玉。
たしか10個ぐらい。
1回以上のくらい。
なんかその暗闇に浮いて、
入った瞬間のパンチはすごいなと思います。
アーツ前橋でももちろんすごかったけど、
あそこはもともと商業施設だったところを改装してるので、
天井がそんなに高くないんですよね。
そこと比べるとやっぱり抜け感というか、
やっぱりあれって入った時に、
僕はもうパンチ効いてるなというか、
バンと来たんですけど、
どういうふうに目玉を配置するとかは、
やっぱりそれはトニーさんが決めていくんですか?
そうですね。
ここら辺に置きたいみたいな。
大小いろいろとありますもんね、サイズも。
最初からマップというか図面上で、
ある程度3Dでこっちで作って、
こういうふうになるよというのを言っておいて、
実際には来てから決めていきましたね。
これはもともと東京会場ならではということなんですね。
そうです。
このスペキュラーは2021年の作品なんですけれども、
その配置は東京ならではですし、
1996年ぐらいから彼はこの目というか、
目の球体に目を写すような作品のシリーズを、
いろんな形で実は作ってきていて、
アーツ前橋さんでやってた作品もそのシリーズなんです。
実はアーツ前橋さんで使っていた球体を譲っていただいたんです。
そうなんですか。
それに2個大きな球体を特別にまたFRPでこっちでは作って、
さらにトニー・アウスラーがニューヨークから持ってきた、
小さい球体とかも追加して今回作りました。
当たり前ですけど、あれってその球体にプロジェクション、
多分プロジェクターで当てているわけじゃないですか。
会場に行ったら当然目玉だけが浮いて見えたんですけど、
あれは本当にピッタシ合わせないと、
映像が小さかったら球体の端が見えちゃうし、
大きすぎたら球体の後ろにも映像が出ちゃう。
あれだからピッタシ合わせないとああいうふうに見えない。
それはプロジェクションマッピングというかマッパーという方々が、
アウスラー作品の技術的側面とコレクション
もうすごい今回大変ですね。
最初3チームぐらいやって、全部目は目、
あとはロック246というものもそうでした。
もっと小さい顔に当てているようなやつが、
やっぱり当て方によって全然違うので、
ありとあらゆる立体物に投影するものは、
マッパーさんたちの努力によって取り立てました。
当然それだけの数分プロジェクターがあるということですね。
作品当てる分ぐらい。
すごい数のプロジェクターが今回は。
新旧、プライベートって93年とかの昔の作品は、
もともと内緒式の小さいテレビとか、
そういう古いプロジェクターが付いてくる場合もあるんですけど、
あとは全部こっちで揃えていて、
すごい古いものから新しい機種までみたいな感じですね。
そういうのが好きな人はそれで楽しめるわけですね。
テクノロジー向きも楽しいみたいな。
そうですそうです。
その作品でバーンと入っていろいろとあるんですけども、
家族の物語を描く作品《計り知れないもの(インポンデラブル)》
本当に作品数が多いので、
ちょっとあえていくつか絞るんですけど、
椿さん的にこれはぜひ見てほしいというと、どれいきましょうか。
非常に長いんですけど、
今回アートテラーのトニーさんにも非常に興味深いというか、
面白いねと言っていただいた、
はかり知れないもの、インポンデラブルという作品ですね。
これは、小さい古典形式のために作られた、
ルマ財団という非常に良い財団がお金を出して作った作品なんですけれども、
トニーさんの家族が結構登場する作品なんですね。
どういうことかというと、
トニーさんのおじいさまが、
チャールズ・フルトン・アウスラーさんというんですけど、
彼はアメリカではその当時は知らない人はいないぐらい有名だったそうなんですけど、
マジシャン、魔術師であり、
同時にキリスト教の、クリスチャンなんですけど、
キリスト教のキリストについてのキリストの生涯みたいな、
中高生に分かりやすくした本を書いて、
それは大ベストセラーになって、それでも知られていて、
同時にですね、19世紀末から20世紀初とおって、
高齢術とかスピリチュアリズムというのは、
非常に世界中で流行っていて、
その時に、例えばアーサーシー・コナン・ドイル、シャーロック・ホームズを書いた、
コナン・ドイルもそういうものに系統していたし、
あとミナ・マージュリー・クラウンドン、
アウスラー家のユニークな系譜:マジシャンから天使の証言者へ
ミナっていう名前で出てくる、
高齢術とかをアメリカでやっていた有名な女性がいるんですけど、
その人とか、あとは縄抜けの天才といわれる、
ハリ・フーディニーという、スッポンポンで出てくる、
何も持っていないよっていうので、脱出したりするので有名な。
ドラマが好きな人は、トリックっていうドラマで、
フーディニーって最初に出てきて、
宗教家とかの奇跡を批判する人ですよね。
マジックでやるとこうだよって、見抜いていく人みたいな。
フーディニーとアウスラーのおじいさまが、
一緒になって、そういう詐欺っていうか、
そういうトリックでこんなことできるから、これは嘘だよとか言って、
そういうこともしていたらしい。
ミナさんも批判的になったんですか?
なったんだけど、なぜかちょっと不思議な感じで、
でも信仰があったみたいなんですよ。
関係性があったんですね。
だからその不思議な関係性っていうのが、
作品の中には出てきていて、
チャールズ・フルトン・アウスラーのおじいさまの奥さんも、
小説家で女優さんでもあったみたいなんですけど、
その間にできた息子さんっていうのが、
トニー・アウスラーさんのお父さんなんですよね。
フルトン・アウスラー・ジュニアって書いてある。
その人も、リーダーズ・ダイジェスト。
聞いたことありますね、雑誌。
そういうのの編集をやっていて、副社長とかにもなった人でありながら、
全然親と違う感じですよね。
そうなんですけど、同時にエンジェルズ・オン・アースっていう、
天使に遭遇した人からずっと届くお便りみたいなのを、
ずっと載せる雑誌を創刊してたんですよ。
それとは別に?
別に。
創刊して、ずっとそれって今も出版されてるらしくて。
まだ続いてるんですか?
はい。
天使を見た証言。
そう。
いまだに天使を見てる人がいるってことですか?
いるっていうことなんですよ。
あとはオカルトって言い方はちょっと失礼なのかもしれないけど、
だからそういうのはおじいちゃんお父さんも続いて、
で、トニーさんも続いてくる。
《インポンデラブル》におけるペッパーズ・ゴースト技法と資料展示
おじいさんはキリスト教はもちろん信者で、
キリスト教っていうものは信じているけれども、
逆に心霊写真とかは嘘だって言ってた人。
そこ気になったのは、そういうふうに言ってるんだから、
キリスト教を信じてる人に対しての、
なんか別に批判したわけじゃなくて、
キリスト教の中で出てくるキリストが海を歩いたみたいな。
あれは奇跡として紹介してるじゃないですか。
それは本当に奇跡なのかもしれないけど、
そういう科学的に言ってるおじいさんだったら、
それは嘘だよねとかは言わないんです。
そっちはもう。
それは多分もう信じてる。
おそらく、私もちょっとトニー・アウスラーさんご本人に、
それはどういうことなのか。
いや、だからそれが面白いところなんだよ。
みたいな感じでおっしゃってたので、
そういうところを俯瞰して彼は見てるんですよね、きっとね。
でももちろん、あとは大葉がジータさんっていう人だって言ってましたけど、
やっぱりご家族の中にクリエイティブな人が多かったみたいで、
そういうところからも、彼が生まれたっていうのはわかるというか。
今言った人たちがこの映像作品には登場する。
登場する。
取り上げられている人たち。
その時代のおじいさんとかおばあさんとかのあたりですね。
その方たちが登場して、
ペッパーズ・ゴーストというある種の、
これも二重写しにモンタージュですね。
映像にさらにもう一枚映像を重ね合わせる手法なんですけども。
幽霊が映し出されたように見える演劇とかで使われる手法みたいな。
ちょっと似て見える。
昔の演劇であったらしいんですけど、
舞台の前にガラスか何かを置いて、そこに映像を展示するから。
その下に映ったのがそのガラスに映り込んで、
それが重なって見えるので、そういうふうに見えるんですけど。
それを今回取り入れて。
取り入れていて、シーンによってライティングが変わったりとかもするので、
すごい楽しんでいただけると思うんですけど。
これだから、モマーではこれのためだけの展覧会があったものが、
今回は出展作品の一つに過ぎないって言ったら失礼だけど、
そういうことなんですね。
そうなんです。
その時は映画館みたいなものを作って見せていたみたいなんですね。
あと香りとかもその時に合わせて出てきたりとかしたので、
5Dインスタレーションって言ったんですけど。
今回はうちは5Dとは言わないんですけど、
4Dプラスあと、そういうインスタレーションになっていますね。
しかも展示されている空間の目の前に、
たぶんおじいさんたちのことを書いた年表みたいなものが置いてあった下に、
展示ケースにいろんなものが入っていたんですけど、
あれは中に関連的な資料というか、
昔のマジックを暴いているマジック道具だとか、
妖精事件の写真だとか。
コテングレイ事件の写真とか、いろんなものがあって、
中にはミナマージュリーが、
ミナマージュリーだとは言わないんですけど、
高齢術で使われて出てきたエクトプラズムっていう、
口から煙みたいなのが出てくるみたいな。
霊が形になるっていうので、
これが形になったって言われている布みたいなものも。
あれそうだったんですかね。
そうです。そういうものもあります。
それは今回用に集めてきたんですか。
いえいえ。実はトニー・アオスラーさんって、
アウスラーの膨大なオカルトコレクションと展覧会の多様性
ブードゥー教から、UFOから、キメラから、
あるいは未確認のユーマですね。
みんなが見たことのない、ネッシーとかね。
ビッグフットとか。
ビッグフットとか、人魚とか。
いろんなそういうものをですね、
3000件以上集めてらっしゃる。
じゃああれ個人コレクション。
個人コレクションで本当に一部です。
これじゃあ、さっきはテクノロジーが好きな人にもいいんじゃないかって言ったけど、
ムーとかが好きな人も、都市伝説が好きな人とかも、
たまらない展覧会。
たまらないと思います。
実は今日、ムー編集長の三上徳治さんにもお越しいただいて、
ちょっと見ていただいて、
うちの東京ノードのYouTubeにも出ていただくことになってるんですけど。
三上さんが言ってたのは、そのコレクションはどうですか?
やっぱりいいものだって言ってました。
面白いですね。
お墨付きの。
UFOの写真とかも結構、いわゆるよく人が知ってる、
あれですね、これですね、これは何々の有名なやつで、
すごくもう的確に。
海外ではもう有名なものが。
だから展覧会として、もちろんトニー・アウスラーテンとしても楽しめるけど、
ユーマとかオカルトが好きな人にとっては、
そういう展覧会としても楽しめる。
かなり楽しめます。
素晴らしいですね、これは。
新作インスタレーション《キメラ》:環境問題と都市伝説
映像はその80何分はずっと流し続ける。
もうカットせずに。
これは時間に余裕を持って見に行った方がいいですね。
そうですね、それを全部見られたい方は、
初期のビデオ作品とかも入れたらすごい時間になったので、
何度もお越しいただけたらと思います。
今回さらにユーマのコーナーみたいなのもあって、
コレクションもあったんですけど、
キメラっていう作品も。
これもユーマつながりというか。
そうですね、これはもう本店のための新作として、
あそこも15メートルぐらい天高があって、
すごいちょっと不思議な構造になっているんですけど、
そういう今の環境問題とかもありますし、
昔からいる生物とかも、
微生物とかも池があって微生物みたいなのが映し出されていますし、
その中に不思議な生物が出てきたりもしますし、
木に映っているのは狼人間みたいなのが出てきたり、
倒木みたいなものがボーンと置いてあって、
そこに映像が映し出されていました。
あと、壁には森なんだけど、森の中に
いろんなジャージーデビルとか不思議な猫みたいなのが出てきますし、
もう一つのスクリーンには、
彼がこのキメラのために作り出したちょっと不思議な生物とか、
妖怪の一部が映り込んでいたりとか、
妖怪とかってずっといるものじゃないですか。
古来いるので、
でも日本だけじゃないんですよね、そういうものって。
アイルランドにもいるらしくて、
あと、大きな例えば岩みたいなのがあって、
岩に妖精が住んでるって言われてたりとかもしたらしくて、
そういう伝えとかいろんなものが入っていて、
でも時々工場みたいなのも出てくるんですね。
自然物だけじゃなくて人工物。
やっぱりちょっと不思議な動物が生まれる、
見たとかいう、そういうものを見たっていう時に、
近くにそういう工場があったり、
その工場の影響でそういうのができたんじゃないかとか、
都市伝説とかもありますし、
ゴジラとかも、放射能で、
そういうことも想起させるようなものになっている。
社会批判じゃないけど、物質社会に対してのことも言ってるみたいな。
物質というか、人間が作り出している環境とか、
実際にどういうものがキメラになってくるのかっていうようなことも、
ちょっと考えさせられるような、
それだけ聞くとちょっと難しげなんですけど、
作品の構成と夜景とのコラボレーション
全体としては、まずハエルとカリカチュアって、
先ほど言ったデジタルペットみたいな、
タマゴッチみたいな、
タマゴッチにインスピレーションを得て、
彼が作ったデジタルペットみたいなふうに言っている、
立体物に目とか口とかが出ているやつが、
庭に入っていくときに、
庭の小人みたいにいるじゃないですか、
そういう感じでピーチックパーチック喋っているので、
その奥にキメラという新作があって、
池もあってみたいな感じで最後楽しんで、
あと夜になると、
明るい枝は無理なんですけど、
夜になると最初のスペキュラという目がいっぱい浮かんでいるところも、
最後のところも窓のスクリーンカーテンを全部開けるので、
夜景が見えるんです。
夜景と一緒に楽しんでいただけるので、
結構デートとかにもいいんじゃないですかね。
デートで見るあれなのかなと思う。
好きな人同士だったらいいですよね。
日中だとカーテンが閉まっていて、
暗い感じに見えるけど、
夜はそういう東京との夜景とのコラボが楽しい。
これはもうここでしかできないですね。
そうですね。
45階の窓、
全面ガラス張りのここでしかできない。
確かに。
デヴィッド・ボウイとの共作《空(くう)》の世界初公開
でも反対側とかに大きなビルとかがあったら、
向こうからもちょっと見えるわけですよ。
もしかしたら東京の方。
それちょっと見たいですね。
確かに考えなかった。
撮影したいね、ドローンとか。
あそこに謎の生き物がいるぞみたいな。
確かに。
大事件が起こる。
ざわつくかもしれないですよね。
目玉と口だけの生き物がいるぞとかね。
確かにね。
ちょっと気になりますね。
目はちょっとプロジェクション向いている位置があれだけど、
確かにね。
星とかスターとかはちょっと不思議に見えるかもしれないですね。
気になりますね。
ぜひぜひ。
それで最後にぜひもう一点紹介していただきたいのがあるんですけど、
なんとデビット・ボーイファンが喜ぶ作品があるという噂が。
そうなんです。
これはどういうことですか?
これはですね、空、英語でエンプティというタイトルの作品なんですけど。
空って意味ですか?
空ですね。
いろいろ日本語にするのにあたって何が一番いいかって話してたんですけど、
仏教における空みたいな。
それが一番ぴったりするねっていう話で空っていうタイトルになりました。
これはですね、デビット・ボーイさんが出演しています。
グレイン・ブランカという音楽家と、
デビット・ボーイもちろんロックスターですよね。
と、トニー・アウスラー。
3社で作った作品で、
デビット・ボーイとトニー・アウスラーって90年代後半にも知り合ってるんですね。
イタリアであった展覧会に2人とも出てて、
トニーは忙しくてオープニング行けなくて、
アシスタントの人に行ってもらって、
アウスラーとデヴィッド・ボウイの交流と作品制作
そこで知り合ってもらって、
トニー・アウスラーのスタジオをなって、
デビット・ボーイ様が訪ねてきて、
それから振興が始まり、一緒に展覧会見に行ったり、
デビット・ボーイの50歳の誕生日のバースデーコンサートのセットっていうのを頼まれたんですって。
トニー・アウスラー。
全部それがトニーの。
トニー・アウスラーのウェブサイトとかにもちょっと部分載ってたような気がするんですけど、
トニー・アウスラーの作品に出てくるソファーとか家具の下とかで、
人間の顔がある、写り込んでる人形みたいのがいるじゃないですか。
カカシみたいなのが横たわってたみたいな。
その人形の頭の上にデビット・ボーイがバーンって足を置いて歌ってるシーンが出てくるんですよ。
デビット・ボーイファンの中では結構伝説のコンサート的になって、
あのコンサートって言ったらみんな知ってるような。
そのはずです。
その後にすごく仲良くなって、
お礼じゃないですけどね、何がいいみたいになった時に、
じゃあ一緒に作品作って、それは自分の作品にしたいって言ったらいいよって言ってくれたみたいで、
一緒に作り始めたのが99年で、2000年くらいに撮影とかも取り終えて、
コンセプトとしては完成したんだけれども、
なんとですね、今回インスタレーションとして見せるのは世界初なんです。
それ発表しなかった?
映像だけで部分的に発表したりはしてたみたいですけど、
この大きなインスタレーションとして発表するのは、
4つの巨大なデビッド・ボーイの顔と、
ストーンヘンジみたいな感じの卵型の立体物に、
巨大なデビッド・ボーイの顔が映し出されますので、
ファンの方にはたまらない。
映ってたの見せてもらったんですけど、デビッド・ボーイの顔がドーンとあった。
あれはこのために撮った?
何かの映像から抽出された?
違います。
当時撮った?
当時、99年から2000年の間に、その作品を作るために、
デビッド・ボーイが一緒にスタジオで撮影して撮ったもので、
ディグレ・ムランカの音楽と、トニー・アウスラーの書いたテキストを、
彼が書いた詩みたいなテキストを、デビッド・ボーイがずっと喋ってました。
それで、真ん中に行くと、4方からデビッド・ボーイに見つめられて、
ディグレ・ムランカのちょっとロックな曲の中に没入できるっていう、
デビッド・ボーイファンだったらたまらない体験だと思います。
しかもこれが初なんですね。
初なんです。世界初。
ここでいいんですか?って言うのも不正だけど、東京でいいんですか?って思っちゃいますよね。
TOKYO NODEの空間とアウスラーの親交
だって海外のデビッド・ボーイファンは、ちょっと怒ってるかもしれないですよね。
そうですよね。
トニーさん、去年だから9月にマーツ・マイヴァシでグループ展も出てらっしゃったので、
このスペースも見に来てもらったんですよ。
そしたらスペースすごい気に入られて、すっごい素敵な、素晴らしいところだね。
しかもトニー・アウスラーさんって、このトラノモヒルズステーションタワーって、
OMAっていう、レム・クール・ハースが率いる、ニューヨークの代表の茂松翔平さんという方が、
作った、デザインされたんですけど、レム・クール・ハースと親交があるんですよ。
そこにも繋がるんですか?
レム・クール・ハースも、トニーのスタジオに来て、一緒に彼が作った図書館みたいなところの、エスカレーターのところとかに作品を彼が作っていたり、
レムにも出演してもらった、ちっちゃい作品とかもあるらしいんですけど、そういうのもあって、
そうなんだ、みたいな。このビルっていうか、上の空間もすごい気に入ってくれて、
わーって夜景が見えて、素晴らしい、ここでやりたい、みたいな感じになったので、
すごい頑張ってくださいました、この展覧会のためには。
じゃあ、そこにはとっておきに出そうということで、出してくれるんですか?
そうですね。あと、やっぱり日本が好き。日本が好きだし、東京が好き。
だって、このために、もう結構、今、もう2、3週間もいらっしゃって、準備もされていたんですよね、この収録の時に。
はい。
だから、満を持してなんですね。
そうなんです。
じゃあ、これはぜひ見ていただかなきゃですね。
よろしくお願いします。
展覧会関連イベントと今後の展望
他にもまだまだ聞きたいんですけど、これは後半でということで、
告知とかが、この期間中に何かイベントが、なんと7月22日に、
トニーさんとめくる閉館後の特別ギャラリーツアーがあります。
トニーさんは、僕の意味のトニーさん。
そうです。
トニーだけにということで、アートテラートニーさんに特別なツアーをしていただけることになって、非常に嬉しい。
閉館後ですから、だってここはもう貸し切りなわけですもんね。
そうですね。
スペシャルツアーになると思います。
これはホームページとか、公式Xとかでも載ってますので、そこをちょっとチェックしていただければと思います。
たぶんですけど、今、椿さんから聞いたことを、さも自分が発信したかのようにいうツアーになると思います。
いやいやいや。
いろいろ強いでますけどね、ここからも僕なりの視点で。
いや、それは楽しいと思います。
たぶん、人気の展覧会になると思うので。
これ写真撮影OKなんですよね?
全部OKです。
これ撮りたいけど、やっぱり人がたくさんいると他の人が映っちゃってが、たぶん閉館後のツアーは撮り放題ですからね。
確かにね。
これもありますので、7月22日の19時からですので、ご興味ある方はぜひ一緒にご参加ください。
さらに椿さんのギャラリーツアーもあります。
はい。私のギャラリーツアーとか、担当していたコーディネーターの人によるギャラリーツアーというのも複数回あって、これもウェブページに出ていますので、ぜひ。
はい。これは、改めまいですけど巡回しないんですよね?
今のところはちょっと考えておりません。
しかもこの空間で見れるのはここだけ。
とにぃ自身が気に入った場所で見れるとにぃアウスラーテン。
そのとにぃアウスラーテン、日程を最後に教えてもらっていいでしょうか。
今年の9月27日の日曜日までやっておりますので、ぜひ実際に足を運んでみてください。
東京の時間としては何時までやっていますか?
7時までですが、金道だけ夜の8時まで。
だから夜景と楽しみたい方は金道の方がより楽しめますし、日中との違いも楽しんだ方がいいから、長い時間見に来るといいですね。
ぜひ。
紹介しきれなかった作品は後半にもということですので、後半も引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
よろしくお願いします。
次回も椿さんとのトークを続けていきます。
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