【5月19日】WHOがエボラ出血熱流行で緊急事態宣言。感染症のいま
2026-05-19 06:41

【5月19日】WHOがエボラ出血熱流行で緊急事態宣言。感染症のいま

News Connect(ニュースコネクト)あなたと経済をつなぐ5分間

1日1つ、5分間で、国際政治や海外のビジネスシーンを中心に、世界のメガトレンドがわかる重要ニュースを解説。朝の支度や散歩、通勤、家事の時間などにお聴きいただけるとうれしいです。

▼出演:

野村高文(Podcastプロデューサー/Podcast Studio Chronicle代表)

https://x.com/nmrtkfm

▼支援プログラム「Chronicleサポーター」については、こちらをご参照ください。

https://chronicle-inc.net/support

https://note.com/t_nomura/n/n43e514e703b4

▼参考ニュース:

Epidemic of Ebola Disease caused by Bundibugyo virus in the Democratic Republic of the Congo and Uganda determined a public health emergency of international concern

https://www.who.int/news/item/17-05-2026-epidemic-of-ebola-disease-in-the-democratic-republic-of-the-congo-and-uganda-determined-a-public-health-emergency-of-international-concern

W.H.O. Declares Ebola Outbreak a Global Health Emergency

https://www.nytimes.com/2026/05/17/world/africa/ebola-congo-uganda-who-public-health-emergency.html

World Health Organization declares Ebola outbreak in Congo a global health emergency

https://www.npr.org/2026/05/16/g-s1-122494/new-ebola-outbreak-drc-who-global-emergency

What to know about the Ebola outbreak that has grown into a global health emergency

https://www.pbs.org/newshour/world/what-to-know-about-the-ebola-outbreak-that-the-who-has-declared-a-global-health-emergency

Canadian national health agency confirms 1 positive hantavirus test

https://abc7chicago.com/post/canada-hantavirus-update-1-4-went-home-cruise-ship-hit-outbreak-tests-positive-health-agency-says/19119377/

Hantavirus cluster linked to cruise ship travel, Multi-country

https://www.who.int/emergencies/disease-outbreak-news/item/2026-DON601

内閣感染症危機管理統括庁について

https://www.caicm.go.jp/about/outline/index.html

先進的研究開発戦略センター(SCARDA)

https://www.amed.go.jp/program/list/21/index.html


▼Podcast Studio Chronicle公式サイト

https://chronicle-inc.net/


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サマリー

国内では麻疹の感染報告が続き、東京都では過去10年で最多の患者数を記録し、ワクチン接種の確認が呼びかけられています。一方、WHOはコンゴ民主共和国とウガンダでのエボラ出血熱流行に対し、国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態を宣言し、ハンタウイルス感染症についても国際的な監視体制を機能させています。日本はコロナ禍の教訓を活かし、内閣感染症危機管理統括庁とSCARDAを軸とした感染症危機管理体制を整備しており、常に情報更新と基本的な感染対策の継続が重要です。

はじめに:国内での麻疹(ハシカ)流行
おはようございます。
2026年5月19日火曜日、ニュースコネクト、あなたと経済をつなぐ5分間。
パーソナリティの野村貴文です。
この番組では、1日1つ5分間で、世界のメガトレンドがかかるニュースを解説していきます。
朝の支度や散歩、通勤、家事の時間などに、お聞きいただけると嬉しいです。
さてこのところ、国内でマシン、いわゆるハシカの感染報告が続いています。
特に東京都は14日の時点で、今年のハシカの患者数が239人と、過去10年で最多を更新しました。
東京都は、昨日18日から患者と接触した人を対象に、ワクチンの無料接種を始めています。
ハシカは感染力が極めて強く、インフルエンザの6倍ともされます。
また、空気感染をするため、手洗いやマスクのみでの予防は困難で、確実な対策はワクチンの接種に限られます。
ただ、過去のワクチン行政は年代によって変化があり、特に1972年9月30日生まれまでの人は、ハシカのワクチンを接種していない可能性が高いとみられます。
また、72年10月1日から90年4月1日までに生まれた人も、定期接種が1回で免疫が不十分な可能性があります。
自然感染で抗体ができている方も多いとされますが、医療機関や自治体は過去の接種歴の確認を呼びかけています。
それ以降までの方も含めて、母子手帳などで一度確認することをお勧めします。
WHOの緊急事態宣言:エボラ出血熱
さて今日は、感染症に関する話題を取り上げます。
WHO世界保健機関は11日、今後民主共和国及びウガンダにおいて発生しているエボラ出血熱の流行に対して、国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態を宣言しました。
エボラとの関連が疑われる80人の死亡例が報告され、検査で確認された感染は8人、感染の疑いは246人となっています。
この宣言は、世界的大流行、いわゆるパンデミックの条件は満たしていないものの、WHOが国際法に基づいて発令する最も重い緊急対応の枠組みです。
国境を超えて感染が拡大し、他国に深刻な脅威をもたらす場合に発令されます。
一つの国では対処できず、国際的な協調対応が不可欠と判断された場合です。
宣言が出されると、医療物資や資金の提供などグローバルな支援体制が即座に発動し、WHOから各国へ、検疫体制に関する具体的な勧告が出されます。
エボラ出血熱は、ウイルスを保有するコウモリなど野生動物から人へ感染し、その後は患者の血液、あるいはそれが付着した物品に直接触れる接触感染を介して、人から人へ感染が拡大していきます。
発症すると発熱や強い倦怠感といった初期症状があり、進行して体内外での出血症状や多臓器不全を引き起こします。
ウイルスの株によって差はあるものの、いずれも致死率が極めて高いとされます。
今回の主な流行地となっている、今後民主共和国やウガンダを含む地域では、過去にも何度かアウトブレイクが記録されてきました。
そしてその度に、現地の保健当局とWHOをはじめとする国際機関が緊密に連携し、感染者と接触した可能性がある人物を一人ずつ特定して行動を追跡する調査や、防護服を着用した専門チームによる隔離治療といった封じ込め措置が実行されてきました。
ハンタウイルス感染症と国際的な公衆衛生メカニズム
このようにアフリカ大陸でエボラ出血熱への対応が進められる一方、感染症として最近注目を集めているのがハンタウイルス感染症です。
クルーズ船MV-HONDIUSで集団感染が発生し、現在死者も確認されています。そして新たな陽性反応も次々に確認されています。
ハンタウイルスはネズミなどゲシルによって媒介されます。
発症までの潜伏期間が2週間から4週間と長く、今回報告されたアンデス型は稀に人から人へ感染するのが特徴です。
WHOはエボラ出血熱の緊急事態宣言と並行して、ハンタウイルスに関して現状報告を行っています。
これは世界各地で異なるウイルスによる脅威が同時並行で発生した場合、WHOなど国際機関がリアルタイムで情報を一元的に集約し、各国の保健当局とデータを交換しながら監視と対処のネットワークを機能させているという、現在の国際的な公衆衛生メカニズムの具体的な仕組みを表しています。
日本の感染症危機管理体制
では日本国内はどうでしょうか。実はコロナ禍の教訓が活かされています。現在国内における感染症危機管理は機能の異なる2つの組織が軸となって動く仕組みになっています。
まず行政的な司令塔の役割を担うのが内閣官房に設置された内閣感染症危機管理統括庁です。
従来各省庁に分散されていた権限を一元的に集約し、有事の際に司令塔として指揮調整する権限を持っています。
普段から訓練や対応計画の策定を進め、いざ感染症の危機が発生した際には水際対策の実施や国内の医療提供体制の確保といった具体的なオペレーションを迅速に進めていきます。
一方で医学的な対抗手段であるワクチンや治療薬の研究開発を主導するのが、日本医療研究開発機構の中に組織された先端的研究開発戦略センター、略してスカルダです。
スカルダの役割は感染症が大流行した後に慌ててワクチン開発を始めるのでは間に合わないという教訓に基づき、普段から戦略的な資金を投入してワクチンなどの研究開発を支援し、実用化に向けた基盤を国内に維持し続けることがあります。
つまり行政の指揮を取る統括庁と研究開発の基盤を支えるスカルダという2つの司令塔が連携するシステムが日本で整備されています。
感染症との共存と情報更新の重要性
エボラ出血熱やハンタウイルス感染症などのニュースは恐ろしく聞こえますが、一人一人が基本的な感染対策や情報確認を続けることが重要です。
ちなみに昨年の日本人の死因の8位は新型コロナウイルス感染症で2万人以上が亡くなっています。つまり決して過去の病気ではありません。
古くはペストやコレラ、スペイン風邪、そして新型コロナなど感染症は常に私たちの身の回りで発生し続けます。これは過去の歴史を見ても明らかです。
今後も感染症に関する新しい情報のアップデートを常に心がけることが必要だと言えそうです。
ニュースコネクトお相手は野村貴文でした。番組の感想はハッシュタグカタカナでニュースコネクトをつけてXに投稿ください。
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