【国際欄 #03】日銀が利上げを決定。長期金利が上がると何が起きる?(ゲスト:加藤出さん)
2026-06-16 31:30

【国際欄 #03】日銀が利上げを決定。長期金利が上がると何が起きる?(ゲスト:加藤出さん)

News Connect 国際欄、今回のゲストは東短リサーチのチーフエコノミストで、「日銀ウォッチャー」として金融政策を追ってきた加藤出さんです。足元で注目を集める日本の長期金利の上昇。10年国債利回りが高水準となるなか、20年・30年といった超長期金利まで大きく動いているのはなぜなのでしょうか。そして、日銀の金融政策決定会合の結果を市場はどう受け止めたのか。加えて長期金利の基本から、いま日本の国債市場で起きていること、さらにアメリカ・FOMCの注目点までまとめて伺いました。金利の動きがニュースになる理由が、ぐっとわかる回です。


▼ゲストプロフィール

加藤出(東短リサーチ株式会社 代表取締役社長 チーフエコノミスト)
1988年4月東京短資株式会社入社。金融先物、CD、CP、コールなど短期市場のブローカーとエコノミストを兼務後、2013年2月より現職。マネーマーケットの現場の視点から日銀、FRB、ECB、中国人民銀行などの金融政策や金融のデジタル化を分析している。主な著書に『日銀は死んだのか』(日本経済新聞社)、『日銀「出口」なし!』(朝日新書)、『デジタル化する世界と金融』(2020年)など。


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サマリー

今回のエピソードでは、東短リサーチのチーフエコノミスト加藤出氏をゲストに迎え、日銀の利上げ決定と長期金利の動向について深く掘り下げました。日銀が6月の会合で利上げを決定した背景には、物価上昇や円安の進行があり、金融市場はこれを予想しつつも、利上げペースの遅さに懸念を示しています。また、金利の基本的な仕組みから、日本の財政状況が長期金利に与える影響、さらには米国FOMCの新議長ケビン・ウォーシュ氏の金融政策へのスタンスと今後の注目点まで、多角的に解説されました。金利の動きが経済や政治と密接に絡み合っていることが理解できる内容です。

はじめに:日銀の利上げと長期金利の注目
こんにちは、経済キャスターの佐々木真奈美です。
ニュースコネクト国際欄のお時間です。
今回のゲストは、東タンリサーチのチーフエコノミスト加藤出さんです。
加藤さんは日銀ウォッチャーとして、日銀の金融政策を長年にわたり分析されてこられました。
そんな加藤さんとお話しした今日のテーマは、長期金利の上昇です。
ニュースで長期金利が上がった、国際利回りが高水準といった言葉を耳にする機会が増えています。
日本の10年もの国際利回りが、およそ29年ぶりの高水準となり、
20年や30年といった超長期の金利も歴史的な水準が意識されています。
では、なぜ今そうした動きが起きているのか。
また、今日発表された日銀の金融政策決定会合の結果を受けてのコメント。
6月のFOMCの注目点まで伺いました。
それでは本編をどうぞ。
日銀の利上げ決定と市場の反応
本日のゲストは、東タンリサーチチーフエコノミスト加藤出さんです。
どうぞよろしくお願いいたします。
加藤さんには、まずこの話題から聞きたいと思います。
日銀が6月の会合で利上げを決定したということで、ついね、先ほどお昼にわかったことですけども。
まずは加藤さん、この利上げ、一応市場からは想定されていたことかと思いますけども、改めてどのように感じますか。
2週間ほど前の講演で、上田総裁が、物価が上振れする恐れがあるというリスクについて随分と強調していたので、
金融市場の方はさすがに今月は決めるだろうと。
実際はですね、本当は4月に利上げをしたかったんだろうなと思わせる状況、証拠がいろいろあるんですけれども。
おそらく高市政権との間で調整がつかなかったということなのかなと思うんですけれども、それが伸びて6月にようやく決定されたと。
で、マーケットの方もそれを予想はしていたわけですけれどもね。
なので、高市政権ともきっと裏でいろいろと推奨が。
おそらくですね、推測ですが、基本的には高市政権はあまり金利を上げてほしくないという算数なんだと思うんですが、
5月にですね、アメリカのベッセント財務長官が結構強めの口調で金利を日銀に上げさせるべきだと言っている感じでしたからね。
それはそうしないと円安が止まらないと。円安が止まらないから日本政府が為替介入をすると。
円外ドル売り介入をするには日本政府が持っているアメリカ国債を売らなきゃならないので。
そうするとベッセントとしてみると、ちょっとまとまったと。
それやる前にやることがあるだろうということですよね。
あとはもちろん日本も原油の上昇によるいろんな物価だかっていうところもあちこちで聞かれる中、そういった物価。
その意味合いでの利上げっていう側面もあるんですか?
ベースはそこですね。今日本の金利って相変わらず非常に低い状態で、特にインフレを差し引いた実質金利っていう考え方で言うとより低い状態にあるので。
これ放っておくと、もしここから先、原油不足などがより激しく経済全体にショックを与えて、
広範囲に物価上昇が広がってくるような、1970年代のような恐れがないわけではないんですけれども、
そうなってしまうと金利が低い時というのは、そういう時のインフレを一層燃え盛る状況にしちゃうものですから、
その低すぎる金利を今のうちにある程度上げておきたいというのも日銀の方としては動機にあったと思います。
ただ、我々の暮らし、さらに金利が上がるとどうですか?今後どうなっていきますか?
ただですね、上がるといっても今回で1%ですから、まだまだ世界的には圧倒的に低くてですね。
スイス除けば低くてですね。そのスイスはインフレ低いからいいんですけど、我々はインフレ結構高いので、
経済に対する悪影響というのはまだこの程度の金利では基本的にないと考えていいと思います。トータルではですね。
むしろ上げないことで円安がより一層進んでしまうということになると、
そのことの方が輸入物価の上昇を契機として物価全般に上昇圧力加わりますから、我々の生活コストもより上がってしまうということになるので、
全体としてみると金利を上げざるを得ないという環境なんだと思います。
なので加藤さんもこの結果を評価するというか妥当だなという感覚ですかね?
数週間前から金融市場の方はほとんど6月に日銀が利上げするだろうと予想しているのに為替がなかなか円高に来ないという現象があったわけですが、
それは何かというと従来も日銀は0.25%利上げすると大よそ半年くらい間隔を空けてまた次やるやらないみたいなことをやってきたわけですけども、
それじゃ遅すぎるんじゃないのというのが金融市場の見方で、そんなペースではインフレ占領できなくなるんじゃないですかと。
特に今月はヨーロッパの中央銀行のECBが利上げ始めると思いますし、
それからFRBの方もすぐではないけれども徐々に利上げを準備し始めるという環境になると、
日銀が半年に1回0.25%ずつ上げててもなかなか金利差が縮まらないということも起きてしまいますので、
その辺もあって日銀の利上げペースが遅くて心配だということもあってなかなか円高に行きづらいという状況と言えますね。
金利の基礎知識と長期金利の変動要因
ということで、今加藤さんとは日銀会合の結果についてのお話をしましたけども、その中でいろんなキーワードが出てきたかと思います。
すべて理解できた方も、「え、ちょっとなんておっしゃったの?」って思う方もいらっしゃるかと思いますので、
ちょっとここで金利ってそもそも何?長期金利って一体長期ってどれくらいなの?とか、そういったようなそもそものお話をお伺いしたいと思います。
まず金利、そして長期金利って何なの?っていう本当に初歩的な話をお伺いしてもいいですか?
金利はお金を貸し借りするときについてくる利子なわけですけれどもね。
お金を貸し借りする期間によって短期金利と長期金利があります。
短期金利と長期金利っていう2つに分ける場合は、短期金利は一般的には1年まで、1年を超えてくると長期金利となります。
あと長期金利の方より細かく分ける場合は、1年超えて数年の5年とか数年のところまでは中期と呼んで、
10年前後のところは長期、もっと長い20年30年は超長期と呼ぶようなこともありますが、要はお金の貸し借りの期間のことですね。
よく一番マーケットで見られるのは10年もの?10年が1つ大事なんですか?
10年の国債の発行額が多いということもあって、一番代表的な長期金利は10年の国債の金利ということになります。
その10年の国債、長期金利が今高止まりしてるとか上がってるとか、そういったことがここ最近話題になってるかと思います。
そもそもなんで長期金利って上がるんですか?っていろんな要因があると思うんですけども。
大きくは経済の情勢に合わせて上下すると。
為替とか株は市場で売買されていると。市場の売買で価格が決まるっていうのは、為替株について皆さんおなじみだと思いますが、
長期金利も市場の取引で決まっていると。それは国債の売買が基準になっているということなんですが、
その時に例えば10年国債の金利であれば、まず1つは今後10年間日本銀行が政策金利をどういう風に推移させるだろうかというイメージがまず1つのベースですね。
日銀が決めている金利というのは僅か期間1日の短期金利なんですね。
なるほど、1日なんですね。
そこを上下誘導しているんですけれども、1日の金利が365回繰り返されると1年になって、そのセットがさらに10回あれば10年になるわけですので、
日銀の金利はこの先どうなるかなという想像が1つ大事になりますね。
日銀は何を見て金利を動かすかというと、経済や景気を見て動かすことになりますから、経済やインフレですね、これを見て動かすことになりますので、
結局は今後10年間の日本の景気、日本のインフレ、それに応じて日銀が動く政策金利の様子とか、それが織り込まれていきます。
さらに10年という長い期間になるといろんな要素が入ってくるんですが、1つは日本の財政は今後10年間大丈夫かなと、
国債を買ったら10年の間に日本の政府が不穏なことになって満期が来たのにお金が返ってこないなんていうことをもし市場が心配したりすると、
より高い金利でなくては買いたいという気持ちにならないわけですから、そういうリスクプレミアムというようなものも入ってたりします。
なるほど、そういったいろんな要因が絡み合って、政策金利とはまた違う金利の数字が出てくるのが10年ものということなんですね。
そうですね。より20年、30年の国債になると、よりいろんな要因が入ってくるということになりますね。
国の将来性とかそういったものもいろいろと加味されていく。
あと金利でやっぱり難しいのが、国債は下がるけど金利は上がるって、この逆のお話が出てくるのがいつもややこしいなって思っちゃいます。
実際に取引の数字を電卓叩いて計算すると、なるほどなとなるんですけれども、
あえて言うと国債の価格が上がると結果的にその利回り金利が下がると、国債の価格が下がっていくと結果的に金利が上がっていくということにはなります。
そうですよね。慣れてくれば常に逆なんだっていう風になるんですけども、
次、政策金利ってどうやって決まるのっていうところで、景気とか物価インフレとかだって今加藤さんおっしゃってくださいましたけど、
日銀の場合はこれまたよく聞くのがインフレ目標2%。これって何なんですか?
日本のインフレ目標と財政への懸念
これは90年代から世界の中央銀行である種流行りになりまして、インフレは2%ぐらいに誘導するのがいいだろうという国が随分増えたんですね。
物価の安定を中央銀行は目指してるんですけれども、物価の安定だったらインフレゼロがいいようにも普通は思うわけですが、
そうですよね。かからないほうがいいのでは?と思っちゃいます。
ただ一番の理由は景気が悪くなった時にインフレ率がマイナスにならないように、マイナスのインフレってつまりデフレということになるんですが、
そうならないように普段は少し若干高めのインフレにしておいて、そこにバッファーあるいはクッションを作っておいて、
不景気の時に消費の需要が弱いと物の値段が下がりがちでも、それでもインフレ率はゼロより下がらないぐらいにしておく方が後で金融政策が楽であろうということで、
およそ2%ぐらいを目指しましょうというのがインフレ目標でして、日銀も政府との合意で2013年からそれをやってるんですが、
それがずっと10年ぐらいなかなかうまくいかなかったんですけれども、ようやくコロナ系の世界的なインフレと、
あとその頃海外の中国銀行はインフレを抑えるためにどんどん利上げしたんですけれども、黒田前総裁はなかなか金利上げないと、
あるいは国債の大規模購入もなかなか止めない、むしろ拡大するみたいなことを22、23年にやってたので、
それによって円安がぐんぐん進みまして、円安のルートから物価が徐々に上がってきたということで、
むしろ最近円安が止まらなくなってきてますので、今のところインフレ率はしっかり2%を超えてると。
表面的な数字は今弱いんですけど、ガソリンの暫定税率とか、ああいう政府の対策を除いた元の部分をちゃんと見ると、2%をしっかり超えたインフレになってますね。
ということはインフレというところでいくと2%その目標が達成できてる。
じゃあ今日銀が気にしてるのはむしろ為替の方となるんですか?
これ難しいんですが、インフレは2%を超えてると、私も結構マーケットの多くの人も思ってるんですが、
政府も日銀も物価の基調は2%をまだ超えていないというですね。
物価の基調はっていう。
物価の基調という噛み方が出てきまして。
その物価の基調って何なのかっていうと、結構人によって解釈が変わってきまして、一筋縄では行かないんですが。
そういうことで、ガンガン金利を上げるという状況には今までのところなっていないんですね。
インフレが2%でもう定着したと、目標の2%で定着したなら、日銀の施策金利少なくとも2%になってていいはずなんですが、
まだなってないということは、一応まだ基調は届いてませんというのがまず一つですね。
それから一方で為替についてはですね、最近ようやく日銀も円安を少し気にするようにはなってきてるんですけども、
ただ原則論で言いますと、為替レートに対する責任は日銀にはなくてですね。
それは財務省、政府財務省という役割分担になっています。
ただ円安がどんどん進むとですね、そちらのルートから物価が上がってきちゃいますので、それで実際我々生活が苦しくなって、
だからこそ高市政権はガソリンの方に補助金払ったりとか、あと今これから食品消費税率下げるとか言ってるのも、
結局円安の影響は相当大きいわけですけれども。
ただそのそういう円安による物価上昇と物価の基調とは違うのだというのが従来の政府日銀の考え方ではあって、
それゆえ金利危険がゆっくりであったと。
ただ物価の基調はまだ2%じゃないから金利上げるの遅くていいんですって言ってると市場では円安が進むんで、
そうですよね。
そうするとますます物価が上がると。
そうですよね。
そうすると消費税率下げなきゃまずいぞとか、なんか妙なことになっちゃってるというのが現状ですね。
複雑かつ歪なんですね。
そうですね、結局ですね、もっとシンプルにインフレの状況にある程度合わせて金利を上げていくということが必要だと思うんですが、
もちろん短期的なインフレのブレについていく必要はないんですけど、かえって経済が混乱しますから。
でもまあ、たとえ円安が原因だとしても、もう2%のインフレ目標を事実上超えてですね、もう3、4年しっかり経ってますんでね、
そろそろインフレの状況に合わせた金利の水準とかにしていかないと、いろいろ経済に歪みが出てしまうということだと思います。
実際に、さっきも申し上げましたけど、原油価格っていうのは高止まりしていて、
ウクライナのね、振興から原材料の価格、いろんなものが上がっていて、
単純に為替っていうところに限らず、世界中でインフレっていうのは起きているかと思うんです。
それで長期金利上がってる、これはもちろん関係性があるわけですよね。
例えば、去年の9月末から最近までの10年国際金利の上昇幅を世界の主な国で比較するとですね、
日本が圧倒的に上がっていまして、例えば日本だとですね、上がってる幅が1.07%、
去年の9月末から6月の上旬までですけど、上がってるんですが、
アメリカも上がってますがですね、そんな全然上がってなくて半分以下の0.43%。
アメリカで上がってるんですね。
ドイツは0.34%しか上がってませんし、イギリスだと0.25%しか上がってないとかですね、
スイスは全然上がってなくて0%で横ばいだったりするんですが、
この9月の末というと、高市さんが首相になる直前なわけですね。
そこで比較してみたんですが、やっぱり要はこの高市政権の財政政策に対して、
金融市場が大丈夫なのかと警告を発しているということであるとも言えますね。
なので日本はこのまま行くと、世界的に大丈夫かい日本みたいなそんな国に見られているということですか?
日銀の政策金利はとても低いんですね。世界で見てスイスに次ぐ低さなんですが、
ところが30年の金利になると先進国の中でもどっちかというとやや高い方かなというふうに。
政策金利は1%なのに。
そうですね。例えばスイスと比べると30年金利になるとですね、3.2%以上日本の方が高いということで、
それだけ30年間の信用力というのは全然違うという状態ですね。
これを是正しなくていいんですか?
そこが悩ましいところで、しかし高市政権はその責任ある積極財政と、
きちんと規律を守ってやっていけば、いろいろ補助金を出しながらの財政でも大丈夫だというスタンスなんですけれども、
金融市場からするとしかしそうは言っても国の借金のレベルがものすごい日本において、
せっかく税収が増えているのにそれを今国民に還元しちゃうというのは一見国民には優しいようなんですが、
あれ前に作った借金は減らさなくていいの?というのが普通海外から見ると見えちゃうわけですよね。
そうするとあれいつ借金減らすつもりですかと。
結局この後の世代に押し付けるんですか?
従来はですね、長く日本の長期金利は低かったので、別に大丈夫でしょって雰囲気があったんですけども、
先ほどらに申し上げているように今インフレが上がるとインフレに合わせて金利が上がってきちゃうので、
そうするとこれまで積み上げてきた膨大な国債の額に対して政府の利息の支払いが結構これからしんどいことになりそうと。
そういう中で日本政府はガソリンへの補助金も世界最大規模で配ってますしね。
そういうのを見るとやっぱり海外の投資家中心に長い目で見ると、
日本のインフレっていうのは当局はうまくコントロールできるんだろうかということになると、
長い国債の金利ほど上昇しやすくなっているということですね。
金利を知れば知るほど日本のこと不安になってきました。
きちんと対処すればまだまだ日本が一時期のギリシャみたいになっちゃってるかというわけでもないので、
あるいは今のトルコみたいになってるかというわけでもないので、
過剰に心配することはないんですが、
ただきちんと問題に向き合っていかないとずるずるずるずる長い金利が上がっていっちゃうという恐れがありますね。
米国FOMCと新議長ケビン・ウォーシュの課題
そして実はこの金利に関してもう一つ大きな重要なイベントが近日中に控えていますよね。
それがFOMC、アメリカのFRBが行う重要な会議ですけども、
これが6月の日本時間17日に結果が出てくるということであってますかね。
そうですね。日本時間の水曜、実際は木曜の深夜ですね。
アメリカのFRBはちょうど新しい議長としてケビン・ウォーシュ氏が就任いたしまして、
そのケビン・ウォーシュ氏が初めて開くというか行うFOMCになります。
金融政策を決める初めての会議に、FOMCデビュー戦なわけですね。
なのでいつも以上に注目されているのかなと思いますよね。
まずはこのFOMCでアメリカは金利上げるの?末置きなの?下げるの?
一応今加藤さんは味方となってるんですが。
さすがにこのデビュー戦から金利を上げるということはないだろうと思うんですが、
ただ前回4月のFOMCで前議長のパウエルさんが声明文に残っている
もしインフレが予想通り下がるなら、次のアクションは利下げの可能性がありますね
という文章が残っているんですけども、
これケンケンガクガクの議論がFRBの中であって、結局4月は一応残しておきましょうと。
ただ記事用紙を見ると多くの参加者はこのフレーズはカットしてもいいよねと
言っていたという状況ではあるんですけどね。
多分パウエル議長としては次回から新議長になるので、
その直前に金融政策の方向性を変えちゃうと
変えてやめたって言っていなくなるとね
次の人はちょっと大変ということがあるので、事実上もう利下げの可能性はないんだけど
そこの文言を変えるのは次の議長の判断に任せようということであったんだろうと思います。
あと、および利下げフレーズを削除するとまたトランプ大統領が激怒する可能性もあるから
プラスその無理に刺激しないで、新議長に任せようというのもあったんだと思います。
今お話に出たようにトランプ大統領は利下げしてほしいっていうスタンスなんですよね。
で、そのトランプ政権の元で選ばれたウォーシュさんなので
実は心の中では利下げしたいなって思ってるわけなんでしょうか?
そうですね。そこは非常に複雑な状況なんですけれども
まずウォーシュはですね、だいぶ前なんですけどFRBの理事をやってまして
バーナンキという議長が金融危機の時に大胆な緩和策を次々と発してた頃の理事なんですけれども
彼はバーナンキのそういう大胆な緩和策にかなり批判的で
そういうことをやってると後で危ないことになりますと結構警告を発してた人なんで
そういう意味ではタカハとかって言われたらもともとはタカハの人なんですね。
そうだったんですね。
根っこはそういう人ですね。ただそのFRB議長になるにあたって
トランプに押してもらう必要があるので
ここ最近はその金利の引き下げも必要というような
なんて言うんでしょうか、鳩の皮をかぶってたみたいなところもあるんですけれども
またウォーシュの奥さんは化粧品のエステーローダーの創業者の娘で
らしいですね。ものすごい資産を持ってる。
義理のお父さんが共和党およびトランプへの大献金者で
その影響も結構あったとは言われています。
ただひとたび議長になると大事なのはアメリカ経済をどうやっていくかということおよび
自分のそのFRB議長としての名声、FRB議長としてのレプテーション
これも大事ですので
非常に信頼しているニューヨークのあるフェドウォッチャーの人は
ウォーシュの議会証言、4月の下旬かな
議長に選ばれるべきかどうかということを審査する議会証言の時に
彼はトランプに対して独立性を守るということ
結構公言してたんですけれども
それは本音であろうと
なぜなら彼はアーサー・バーンズの再来になりたくないんだと
アーサー・バーンズって誰かというとあまりなじみないと思いますが
1970年代にFRBの議長だった人で
この人は大変高名な経済学者だったんですけど
ニクソン大統領になかなか逆らえなくて
ニクソン大統領が当時大統領選で再選を狙ってたので
FRBに金利あげるなって結構プレッシャーかけてて
それに抗わなかったこともあって
あとそこに70年代のオイルショックが重なって
アメリカ大変な大騒ぎのインフレになっちゃったんですね
グレートインフレーションと言われてますけども
なので政治に屈したFRB議長の代名詞として
アーサー・バーンズと今でも言われるんですね
なのでウォッシュがトランプの顔色伺ってると
現代のアーサー・バーンズになっちゃうよと
多分彼はそれを嫌がってるなというのが議会証言からにじみ出てたから
そういう意味では決してトランプにゴマをすりながらの
政策判断ではないということだと思うんですが
ただいきなりやりますと
明日いきなり決めちゃいますと
これはこれで大騒ぎになっちゃいますので
ステップを踏みながらということかと思います
なるほど
本人はある程度独立性を持ってやってくれるだろうという見方もあるけど
今後は政治との距離の取り方っていうのもまた注目ポイントになっていきそうですね
そういう意味で上田日銀総裁も非常に公明な経済学者から日銀総裁になってるので
公明な経済学者からなったという点では
さっきのアーサーバーンズと非常に似てる経歴なんですね
なので上田さんも現代のアーサーバーンズにならないように
うまくやっていけるかなみたいな感じではありますね
今後の金利市場の注目点とまとめ
だけども6月の5日ですかね
アメリカの雇用統計が市場予想を上回って
むしろこれリアゲーの方に今後向くんじゃないかっていうような市場の見方出てきましたよね
今後出てくる経済指標がインフレ率とか
あるいは7月頭に出てくる雇用統計がまた強かったりとかいうことになってきたりすると
早ければ7月のFOMCでのリアゲーというのもあり得なくはない
あるいはマーケットがそれを急かすという可能性はありますね
今後のですので最後にFRB、FOMC見ていく上での重要なポイントっていうのは何でしょうかね
そうですね、アメリカの雇用に関しては一時期の不安が今後退してきているということなので
よりインフレの動向に注目が集まっていると
特にFRBが一番気にするのは国民のインフレ予想でして
先行きインフレがどうなるかっていう予想
特に短いインフレの予想より5年とか長い
5年10年という長いインフレの予想
これがじわじわっと上がってくるとFRBは心配になってきて
リアゲー急がなきゃということになりますので
インフレ及びアメリカ国民のインフレ予想ですね
その辺には注目が必要ですね
ありがとうございます
お話を伺ってますと
金利ってやっぱりいろんな事情が絡み合って本当に難しいな
だけども一方で金利がわかると
世界とか日本の今後を読み解くのにすごく役に立つなと感じましたね
結局いろんな経済の状況、物価の状況、さらには政治の状況
こういうものも織り込んで金利が決まっていますのでね
ここまで加藤いずるさんありがとうございました
ありがとうございました
ニュースコネクト国際覧、お相手は笹木まなみでした
もし番組に価値を感じてくださいましたら
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それではまた次回お会いしましょう
31:30

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