1. 志賀十五の壺【10分言語学】
  2. #449 パン!カン!の言語学(..
2022-06-07 09:31

#449 パン!カン!の言語学(オノマトペ) from Radiotalk

「滑るような動き」ではなく「滑るような感じ」です。

オノマトペの過去トーク
https://radiotalk.jp/talk/355042

浜野祥子「「スクスク」と「クスクス」はどうして意味が違うの?」(窪薗晴夫編『オノマトペの謎:ピカチュウからモフモフまで』)
https://www.iwanami.co.jp/smp/book/b287030.html

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#落ち着きある #ひとり語り #豆知識 #雑学 #教育
00:05
始まりました、志賀十五の壺。みなさんいかがお過ごしでしょうか。
牧野つくしです。今日のテーマはオノマトペということでやっていこうと思います。
オノマトペ。まあこの言葉を聞いたことない人はいないと思いますね。
まあそして日本語っていうのはオノマトペっていうのが豊富な言語だとか
オノマトペなしでは日本語は語れないみたいなね。まあそういったことも聞いたことある方多いんではないでしょうか。
まあどういったものかっていうのは皆さんだいたいご存知だと思うんですよね。現実世界の音を
真似したような言葉ということができると思います。
よく擬音語と擬体語っていうふうに分けられますね。 擬音語っていうのは本当にその音を真似たような
もので、動物の鳴き声とかワンワンとかニャーニャーとか あとは何だろうな
ガタンとかね、まあこういったものですかね。 一方擬体語っていうのは実際に音が出てるわけではなくて
じわじわ聞いてくるとかニヤニヤしてるとか まあそういった類のものを
擬体語と言います。 これ多分小学校だか中学校の国語でやってますよねおそらくね。
でさっき言ったように日本語っていうのは非常にオノマトペが豊富な言語であると言っていいと思うんですね。
で実際それ自体面白いテーマではあるんですけど この番組ではあんまりオノマトペの話はしてきてない
じゃないかなと思います。1回だけしたことが あるんじゃないかなと思うので、まあ関連トークとしてそちらも
貼っつけておこうと思うんですけど。 というのも
オノマトペっていうのはあんまり言語っぽくないものなんですよね。 というのは言語っていうのは
原則的に 詩的なものと考えられているんですね。この言語の詩性っていうのは
最も言語学で重要視されるものの一つで まあ簡単に言えば音と意味の間に
その必然的な関係はない まあ自然的な関係がないと言った方がいいですかね
まあそういう原則があるんですね だからこそ
言語によってこう表す単語が違うわけなんですけど オノマトペっていうのは
03:05
この言語の詩性の例外と言えるかもしれません どんな言語でも
鳥の鳴き声なり犬の鳴き声なり猫の鳴き声なり だいたい似たようなものになっていくと思うんですね
僕はあんまり世界のオノマトペのことを知らないんですけど 多分そうなっていると思います
そういったことからですね オノマトペっていうのは言語の中心的なものとはあんまり考えられない
こともあって で実際僕もそういうふうに見なしてたんですけど
まあただ オノマトペっていうのは音を真似している
まあそれ以上の規則性というか 体型的なものがあるのでそちらを今回お話ししていこうと思います
さっき言ったようにオノマトペっていうのは音と意味の間に結構自然な繋がりがあるん ですね
例えばパンといった時に何か破裂したようなイメージが皆さん浮かぶと思います 実際このパーみたいなシーンですね
p で書くようなシーンは破裂音と言われるシーンで 唇を塞いで閉鎖を作ったものを破裂させるような音なので
実際破裂という意味と結びついていると言われています それに比べてカーンといった場合は何か硬い表面を叩いているようなイメージが浮かぶ
と思うんですね こういうふうにシーンによって
になっているイメージっていうのが異なります これもよく言われていることですけど声音と濁音でもイメージが変わってきますよね
トントンといった時とドンドンといった時は まあこれも叩いているイメージが浮かぶと思うんですけど
トントン叩いているよりドンドン叩いている方が何か力強い感じがすると思います こういう濁音というのは専門的には優先音と言われるもので
物理的にというか肉体的にこういう優先音を発音する方がより複雑というか難しいというか エネルギーがいる音なんですね
まあそのことが重さだったり強さっていう 濁音のオノマトペのイメージにつながっているとそういうふうにも言われています
あるいはサーとかザーっていうこういった オノマトペもササッととかこういったものですね
こういう s のシーンは摩擦音と言われる音なので 実際摩擦の音だったりとかあるいは滑るようなイメージと結びついているんですね
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これもやっぱりシーンの発音の仕方と それが表すイメージとが自然に結びついているということができると思います
これはオノマトペだけが持っている特徴と言っていいんじゃないかと思います 普通は冒頭言ったように音と意味の間には自然な関係っていうのはないんですね
つまり言語記号というのは恣意的であると まあこれが原則となっています
オノマトペには2つのシーンが組み合わさっているものもたくさんあって むしろそっちの方が多いかもしれませんね
パンとか缶とかそういったものだけではなくて パカとかドタとかこういったものですね
そういうシーンが2つ出てくる場合に一種の法則があるようです 今回参考にしている文献は
久保園先生っていう先生の オノマトペの謎ピカチューからモフモフまでっていう本でその中でも第1章に
あたる浜野先生の文献をね参考にしてるんですけど 文献の詳細は概要欄に貼っつけておきます
それによるとですね シーンが2つ出てきた場合
最初に出てくるシーンは手触り 触感を表して2つ目に出てくるシーンは動きを表すらしいんですね
これは非常に面白いですね 例えばすくすく育つといった場合とくすくす笑うといった場合
これは s と k という同じシーンが使われていますけど その現れる位置が違うだけですくすくとくすくすで意味が全然違いますよね
この中で s で書くようなすっていうシーンに着目すると すくすくの方では
この s の音が最初に現れてますよね こういった場合手触りとか触感っていうものを表すので滑るような動きを表していると
一方くすくす笑うみたいに s の音が2番目のシーンである場合は動きを表すので摩擦とか 擦れるような動きを表します
こういうふうに オノマトペってただ現実世界の音を真似てるだけではなくてその中で一種の規則性があるんですね
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他にも面白い例はいっぱいあるので気になる方はぜひ参考文献をね 読んでいただけたらと思います
というわけで今回のトークはオノマトペについてのトークでした 最後まで聞いてくださってありがとうございました
ではまた次回のトークでお会いいたしましょう お相手はシガ15でした
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