1. 志賀十五の壺【10分言語学】
  2. #361 ten と December は語源..
2021-09-17 09:57

#361 ten と December は語源がいっしょ!? from Radiotalk

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始まりました、志賀十五の壺。みなさんいかがお過ごしいでしょうか。志賀十五です。
お便りいただいてますんで、読み上げていこうと思います。
1通目、ゆこんこんさんから、ギフトと一緒にいただきました。
こんにちは。フとプから始まり、トリオの言語学も面白くて、志賀十五様の番組で三重奏という言葉を聞くことができ、すごく嬉しかったですし、興味深く聞かせていただいたのですが、一番最後のハンドレットとセンチュリーのお話だけ難しくてよくわかりませんでした。
壺の絵文字、骨壺の絵文字ということで、ゆこんこんさんどうもありがとうございます。
これはグリム兄弟とペディキュアっていうトークでお話ししたもので、
インドヨーロッパ祖国っていう、もともと話されていた英語の親玉っていうかね、英語の祖先の言語で、
ハピプペポっていう破裂音だったものが、
ハピプペポみたいな摩擦音にね、変わってしまったっていうお話ですね。
だから、ペダルとかペディキュアとか、こういった足を表すような単語が、
ゲルマン系の言語である英語では、フットみたいなFの音に対応していると。
他にも、タティトテトっていうTで書くような、こういった破裂音も、
フリーみたいなね、摩擦音に対応しているっていうお話をしました。
最後のね、ハンドレッドとセンチュリーはちょっと駆け足だったこともあって、
結構難しかったと思うんですね、確かにね。
で、これはどういうことかというと、
ハンドレッドとセンチュリーは、
この現代の発音においては、両方摩擦音と言われる音ですね。
ハっていうのも、セっていう音も両方摩擦音なんですけど、
ハンドレッドの方は、もともと英語にあるゲルマン系の単語で、
摩擦音なんですけど、センチュリーっていうのはこれ尺用で、
もともとはクっていうような音だったんですね。
Cで書く音っていうのは。
なので、もともと破裂音だったんですね。
なので、唇を使うプーとフー、歯茎や歯を使うトゥーとスー、
これと同じように、難航外って言われるところで発音する音なんですけど、
クーとフーっていう音が対応しているんですね。
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なので、センチュリーとハンドレッドっていうのも、
現代の発音では両方摩擦音ですけど、
Cで書くような音は、もともと破裂音だったので、
他の破裂音と摩擦音のペアと同じように、クーとフーという対応なんですね。
で、ゲルマン系の言語では、破裂音が摩擦音に変化したので、
ハンドレッドっていうこの摩擦音になってしまったっていうことなんですけど、
ちょっとね、うまく伝わってるかな。
比較言語学ってね、結構難しいんですよね。
様々な言語の話をしなきゃいけないっていうのもそうなんですけど、
音声学の知識が前提としてないと、結構説明しづらいところもあるので、
またちょっと再録したいと思います。
ひとまずですね、センチュリーとハンドレッドの対応は、
もともと破裂音と摩擦音の対応だったんですけど、
現代の発音では両方摩擦音になってしまっているので、
ちょっと分かりづらくなっているっていうことが分かっていただけたらなと思います。
2通目のお便りです。
じゅんさんからいただきました。ギフトと一緒にいただきました。
ディケイドとテンとかもなんかあるんですかねということで、
これはなかなか鋭いご指摘だと思います。
ディケイドっていうのは10年間っていう意味で、
テンっていうのは10を表すので、意味的につながりはあるわけですけど、
これも関係があって、さっき言ったようにグリムの法則っていうのは、
インドヨーロッパ祖語で、
破裂音が摩擦音に対応しているわけなんですけど、
実はグリムの法則っていうのは、それ以外の音対応も含んでいて、
それは日本語で言う濁音と静音の対応なんですね。
濁音っていうのは専門的には有声破裂音って言って、
静音っていうのは無声破裂音って言うんですけど、
だいたい静音と濁音って考えていただけたらと思います。
つまり、インドヨーロッパ祖語でブードゥグっていうような濁音の音が、
英語を含むゲルマン系の言語ではプートゥクっていう無声破裂音に変化したんですね。
これはさっきのユコンコンさんのお便りでお話しした音対応とは違うもので、
さっきのはプートゥクっていう静音というか無声の破裂音がフーフーフっていう摩擦音に変わったっていう法則だったんですけど、
今お話ししているのはブードゥグっていう濁音というか有声破裂音がプートゥクっていう無声の破裂音に変わったという音変化です。
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なので、英語のテンっていうのはツーっていう音なので、これはゲルマン系の単語ということになるんですけど、
ディケイドっていうのはズーっていう音なので、これは音変化が起こらなかった他のヨーロッパ系の言語からの釈用ということになります。
ディケイドもそうだし、あとはディッセンバーも実はジューっていう意味なんですね。
で、これはまたベッコに面白い話で、ディッセンバーっていうのは12月っていう意味ですよね。
だから10じゃないじゃないかということなんですけど、これはね、7月っていうのはジュライですよね。
で、8月っていうのはオーガストなんですけど、この2つは人名に由来してて、7月の方はユリウスカエサル、
8月の方はアウグステュスっていうローマの皇帝ですよね。世界史やった方だったらなんとなく記憶にあるんじゃないかと思うんですけど、
この2人に由来しているので、なんていうかな、たまつき事故的に2つずつずれてですね、
もともとジューという意味だったディッセンバーが12月を表すようになっちゃったんですね。
で、9月のセプテンバーっていうのは、このセプテンっていうのはセブンと語源が一緒なんですね。
10月のオクトバっていうのは、2つずれてるっていうことなので、もともと8っていう意味で、
語源としてはオクトパスとか、あれ足8本ですからね、オクトパスと一緒だし、音楽でオクターブ違うとか言いますよね、音が。
あれ8つ違うっていうことなので、それとも語源は一緒なんですね。
で、さっき言ったようにディッセンバーは10と語源は一緒なんですけど、
ゲルマン系の言語ではドゥっていうダーク音みたいな音がね、トゥっていう声音に変わってしまったと、そういうわけなんですね。
これもグリムの法則の1つです。
さっき言ったようにセプテンバーっていうのは、セブンと語源が一緒なんですけど、
まあ鋭い人はね、ちょっとこういうことに気づくと思うんですね。
セプテンのプっていう音は、ゲルマン系の言語ではフにあたるので、
つまりペダルとかペデキュアのプっていう音はフットのFの音と一緒なので、
セプテンが元にあるんだったら、セフンにならないとおかしいんじゃないかということですね。
でもそうならずセブンっていうVで書くような濁る音になってますね。
まあこういうの専門的には優勢音というわけですけど、
つまりプっていう破裂音がフっていう摩擦音に対応してないので、
セブンっていうのは例外じゃないかってことなんですね。
確かにこれは例外に思われるんですけど、ここにはね、また別個の法則が関わっていて、
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ベルネルの法則っていうのがあってですね、
これはね本当に簡単に言うと、プっていう音は確かにゲルマン系の言語でフに対応するんですけど、
直前の母音にアクセントがない場合は、ブっていう音になるっていうようなね、
まあそういった法則なんですね。でこれはサンスクリットとか見ればわかることなんですけど、
ここではね、グリムの法則を補強するようなベルネルの法則っていうものもあるぞっていうことだけお伝えしておこうと思います。
というわけで今回のトークはお便りにお答えするということでお送りいたしました。
最後まで聞いてくださってありがとうございました。
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お相手はシガ15でした。ではまた。
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