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#855 二重母音と長母音:英語、オーストロネシア、クレヨンしんちゃん from Radiotalk
2026-04-28 10:58

#855 二重母音と長母音:英語、オーストロネシア、クレヨンしんちゃん from Radiotalk

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#落ち着きある #ひとり語り #豆知識 #雑学 #教育

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サマリー

このエピソードでは、日本語における二重母音から長母音への変化、例えば「やばい」が「やべえ」になる現象を掘り下げています。この傾向は形容詞に多く見られ、岡山方言のような地域では固定化している例も紹介されます。さらに、この現象は英語やオーストロネシア語族の言語にも見られ、言語の進化における母音の変化の普遍性について考察しています。

話し言葉における母音の変化
「やばい」というのが、話し言葉だと、「やべえ」になってしまう人もいると思います。
そもそも、「やばい」自体が話し言葉的ですが、「やばい」に限らずですね、
「高い」が「たけえ」になったりとか、「厚い」が「あちい」になったりとか、そういったことがあると思います。
で、方言によってはそれがもう普通の言い方で、 例えば、「やばい」が「やべえ」でもう定着してしまってて、
過去形も「やべかった」という風にね、「やべえ」というのが一種の語幹として固定されてしまっている方言もあるんですよね。
で、この「やばい」と「やべえ」を比べた時に、歴史的に古いのは「やばい」というのはお分かりになると思います。
で、「やべえ」っていうのはむしろ、なんて言うんですかね、存在の言い方というか、
より話し言葉的で、「やばい」から「やべえ」に変化したんだということですね。
で、方言によってはその変化がさらに進んでいるということですが、
これを母音に着目すると、「あい」という母音が「えい」に変わっている。
二重母音が長母音に変わっているということです。
今日はこの二重母音と長母音というのにね、着目してお話ししていこうと思います。
日本語における二重母音から長母音への変化
BGM、ゆけい。
始まりました4月15日のツボ。皆さんいかがお過ごしでしょうか。
ディエゴ・マラドーナです。
この二重母音が一つの母音になっちゃって、長母音になるっていうことは日本語でよくあることです。
特に「あい」が「えい」になるっていうのは、形容詞を考えてみるとたくさんあると思いますね。
というのが、形容詞は必ず「い」で終わりますので、必然的に語末が「い」で終わる二重母音になるわけですね。
「やばい」と同様に、「痛い」が「いてい」になったり、「赤い」が「あけい」になったりとか、「危ない」が「あぶねえ」になったりします。
この「あい」の他にも、さっきの例だと、「うい」が「い」になる例がありましたね。
つまり、「あつい」が「あちい」になったり。
でもこの「うい」が「い」になるのは、物によるかもしれないですね。
「あついからあちいというのは、自然に感じる人でも、果たして薄いを薄いというか、ぬくいをぬきというか、
この辺はもしかしたら、使用頻度みたいなものも関係しているかもしれません。
で、他にも二重母音が長母音になるのは、「多い」が「えい」になるパターンですね。
「太い」が「ふてい」になったりとか。
ただまあこれも物によるかなという気がしますね。
「せこい」っていうのを「せけい」と言うかっていうのは、なかなか微妙かなという気がします。
先ほど方言によっては、もうそれで固定化しているというお話をしましたが、
僕の母語である岡山方言はまさにそういった例で、
例えば、瀬戸内海の長い橋を瀬戸内渓の長い橋と言ったりね。
これは一種のジョークですけど、ただそれぐらい二重母音が長母音になるっていうような現象が広く観察されるんですよね。
今のは形容詞を中心に見ていきましたが、それ以外にもこの二重母音の長母音化というのがあって、
西日本方言と母音連続のまとまり
一般にウォンビンと言われているものですね。
おそらくこれはどちらかというと、西日本方言で観察されるもので、
早くが早よになったり、赤くが赤になったりするというものですね。
これはもともとくで終わる形、早く赤くが元としてあって、
で、kのシーンがドロップして、あうという母音連続が形成され、それがおうという長母音に変わったという現象です。
このように日本語は母音が連続していると、割と一つにまとめたがる言語ということができるかもしれません。
さらに言うと、昔の日本語、我々が学校で古文で習うそれより前の、ずっと前の日本語にはエダンの音はなくて、
古日本語とエダンの音
このエダンの音っていうのは、今日ずっとお話ししている、あいいみたいな母音の連続から生まれたんだという説があるんですね。
というのが、日本語のエダンの音っていうのは、
日本語っていうのはここで言うのは大和言葉というか和語のことですけど、
その語末にエダンの音が集中しているっていう特徴があるんですね。
これはどういうことかというと、
いという設備字が何か単語にくっついて、
そのくっつく先があという母音だったらえになっているんだという、そういうふうに考えられるんですね。
例えば、めんたまのめという単語は、もともとはまという音で、
このまっていうのにいという設備字がくっついて前になり、それがめになっているという、そういう考え方があります。
その証拠にまぶたとかまつげっていうふうに、
複合語の要素となっている、ある単語の一部となっているときは本来のまという音で出てきていて、
それが独立するときにいという設備字がくっついているんだという、
まあこういう考え方もあるんですよね。
で、同様のことはあまやどりとあめ、
さかやさんとさけのようにたくさん例があるんですよね。
まあいずれにせよ日本語という言語は母音の連続っていうのを結構嫌って、
一個の母音にまとめたがる、そんな言語であるということができます。
英語とオーストロネシア語族における母音変化
しかしですね、二重母音が長母音というかね、一つの母音になってしまうという現象は日本語に限ったことではありません。
英語にもあります。
例えばteach、教えるという単語の過去形はとうとうですよね。
あれは続きを見ればわかるようにtaughtですよね。
ですのでもともとauという発音だったんですが、現代英語ではoとなっています。
これは早くが早ようになっているのと同じで、auという二重母音がね、oという長母音に変わっているという同じ現象ということができます。
で他にもこの二重母音が一つの母音になるっていうのはオーストロネシア語族でよく見られて、
オーストロネシア語族の話は過去に多分何回かやってると思うんですけど、
オーストロっていうのは南という意味です。ネシアっていうのは島なので、南の島の言語の家族のことなんですよね。
例えばハワイ語とかニュージーランドのマオリ語とか、そういうパシフィックの言語も含まれるし、
東南アジアの当初部、インドネシア、マレーシア、フィリピンといった、こういった地域で話されている言語がオーストロネシア語族の言語です。
そのオーストロネシア語族のその祖先の言語、オーストロネシア祖語には、
エとかオという母音はなかったと、まあ一説によれば考えられています。
オーストロネシア祖語でその再建されているというかね、あったと考えられている母音はイーウーアーという三母音プラス曖昧母音のウーというものです。
祖母の段階ではエとかオという母音はなかったんですが、
現代話されている、例えばハワイ語とかね、マオリ語のようなポリネシア系の言語ではエアオという母音を持っています。
日本語と同じアイウエオという語母音体系なんですよね。
じゃあそのエアオっていう母音はどこから来たかというと、それがアイとかアウといった二重母音的なものに由来していると考えられてるんですね。
このオーストロネシア語族のように二重母音が結果として新しい母音を生み出す、新しい母音体系を作り出すということもあり得るんですね。
長母音から二重母音への変化
今までの話はずっと二重母音が一つの母音になる、長母音になるみたいな話ばっかりでしたけど、逆もあるっちゃあるんですね。
つまり一つの母音が二重母音になるという、そっちの方向もあります。
日本語だったらクレヨンしんちゃんで、お姉さんのことをお姉さんということがありますけど、あれが一種の二重母音化ですけど、
それは一旦置いておいて、英語にあるんですよね。
英語で例えば高いという単語、ハイっていうのは、つづりの上ではアイ、つまりイという母音なわけですけど、発音はアイになっています。
ていうかそもそもアイというアルファベット自体、イという母音を表すはずなのに、アイと言ってますよね。
であれは、その長母音、イという長母音が二重母音アイに変わった結果なんですよね。
これは大母音推移という英語詞における大事件が関わっているんですが、大母音推移については関連エピソードがいくつかあると思うので、ぜひ遡って探してみてください。
まとめと次回予告
というわけで今回は二重母音と長母音を中心に、世界の言語の共通点みたいなものを見ていきました。
それではまた次回のエピソードでお会いいたしましょう。番組フォローまだの方はよろしくお願い致します。
お相手はしがじゅうぶでした。 またねー!
10:58

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