1. 志賀十五の壺【10分言語学】
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2024-04-13 09:56

#642 【英語】I struck John on the head などという表現について from Radiotalk

主要参考文献 池上嘉彦 (1995)『<英文法>を考える』東京: 筑摩書房. 関連エピソード https://radiotalk.jp/talk/842827 X▶︎https://x.com/sigajugo Instagram▶︎https://bit.ly/3oxGTiK LINEオープンチャット▶︎https://bit.ly/3rzB6eJ オリジナルグッズ▶︎https://suzuri.jp/sigajugo note▶︎https://note.com/sigajugo おたより▶︎https://bit.ly/33brsWk BGM・効果音: MusMus▶︎http://musmus.main.jp/ #落ち着きある #ひとり語り #豆知識 #雑学 #教育
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ジョンの頭を殴ったというのを 英語にしたとき、殴るというのを ストライクを使えば、
ストライク 過去形 ストラック なので、I struck John's head というような 言い方になります。
また 別の表現の仕方もあって、I struck John on the head という言い方も あるんですね。
ジョンの方が直接目的語になって、 頭っていうのが on で表される、on the head っていう 全知識になってるんですね。
今日はこの I struck John on the head みたいな言い方についてね、考えていこうと思います。
BGM かかれい 始まりました 志賀十五の壺。皆さんいかがお過ごしでしょうか。
花店中古車センターです。 これもなかなか面白いですよね。
ジョンの頭を殴った だったら、目的語っていうのはジョンの頭なわけなので、
ジョン's head っていうのが 目的語に出てきそうなものです。
実際そういった言い方もできますけど、それとは別に I struck John on the head っていうふうに、
これは日本語に直訳しようとすると かなり難しいですよね。
ジョンを頭に殴ったみたいなことなので、 日本語に直訳しようとしても仕方のないことでございます。
こういった構文を、ジョン's head っていうところの、 ジョンっていうのを取り出していると考えれば、
所有者の名詞っていうのが直接目的語と なっているということができます。
ジョンの頭、その所有者のジョンの方が目的語になって 取り出されていると。
では、そういう所有関係にあるような場合に、 こういった言い方がいつでもできるかというと、そういうわけではないようです。
まず、ジョンの頭みたいに、
所有者は人でないとダメなようなんですね。 人間名詞でないとダメ。
さらに、所有者だけではなくて、所有物の方にも制限があって、 所有物の方は身体部位でないとダメなようです。
身体部位っていうのは、要は体の部分ということですね。 ジョンの頭であったり、肩であったり、腕であったり、足であったり。
身体部位と言ってもいいし、 所有者とジョンと全体部分関係にあるみたいな。
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切っても切り離せないような関係にあると言っていいと思います。 ですので、ジョンのカバンを殴ったみたいな時には、
ジョンズバックという言い方をしなければダメで、 アイストラックジョン、オンザバックという言い方はできないんですね。
このオンザの後に来るのは、ヘッドであったり、アームであったり、ショルダーであったり、 そういった身体部位に限られるということです。
意味的にはどう違うのかというと、 人の方を目的語にした場合、アイストラックジョン、オンザヘッドといった場合は、
そのジョン全体に 何か影響があるっていうようなニュアンスになるそうです。
当然殴られたのは頭だけですけど、その影響がジョン全体に及んでいるというような解釈になるんだそうです。
面白いですね。
面白いですねと言ってますが、 似たような構文というか現象は日本語にもあります。
それは象は鼻が長いみたいな文です。 象は鼻が長い。
これがアイストラックジョン、オンザヘッドとどう似ているのかというと、
所有者の名詞を 特別扱いしているというか、
名詞句から所有者の名詞を取り出して、 より目立つ形にしているというか、目立たせているという点で共通しているんですね。
アイストラックジョンズヘッドといった場合は、ジョンというのはジョンズヘッドっていう名詞句の中にあって、
ある意味埋もれているのですが、それを直接目的語にしているわけです。
それと同じように、象は鼻が長いというのも、 これも元の文を象の鼻が長いと考えれば、
象の鼻という名詞句の中の一部であった埋もれている象を 象はというふうに名詞句の外に取り出しているということができます。
あるいは、 私は足を踏まれたみたいな、
こういった受け身文も似た現象であるということができます。 私の足が踏まれた。
まあそういった言い方してもいいんですけど、普通そういった言い方しないですよね。 そうではなくて、私は足を踏まれたっていうふうに、
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やっぱりここでも、 所有者である私っていうのが、
主題歌と言いますけど、 はっていうのでこう表されて、
目立つ形になっているということができると思います。 でどうですかね、私は足を踏まれたといった場合、
やっぱり足を踏まれたということが、私全体に影響しているっていうことができますかね、どうですかね。
まあいずれにせよ、こういうふうに所有者の名詞が特別扱いを受ける、目立つ形になっているという点で、
I struck John on the head. というのと、
象は鼻が長い。あるいは、私は足を踏まれた。
こういったものは共通しているということができると思います。 なんでそういう現象が、言語を問わず、日本語でも英語でもあるのかというと、
所有者の名詞っていうのは、人間であることが多いんですよね。 人間の方がやっぱり、
特別扱いをすることが多いというかね、目立たせる機会が多いんだと思います。 で今回の話は、過去に関連エピソードがあります。
シャープ463 象は鼻が長い。は日本語特有か。
まあ多分似たような話しているんじゃないかなとも思うんですけどね。 こちらのエピソードも合わせて聞いていただけたらと思います。
でこのシャープ463では、 外的
所有者公文かな。まあそういった言い方をしていると思います。 これね日本語で定訳があるのかどうかちょっとわかんないんですけど、
英語だとエクスターナルポゼッションと言って、 ヨーロッパの言語なんかでも見られるんですよね。
シャープ463でもね、これも同じこと言ってると思うんですけど、 ヨーロッパの言語に見られる所有の余格とか、
その所有者の名詞が 続格と言われるようなものが余格で現れるっていうことがヨーロッパの言語であるんですけど、
まあそれもやっぱり 人間名詞を目立たせたいというね、そういった動機があるんではないかと思います。
というわけで今回は英語の
ジョンの頭を殴るっていうストライクジョン。
on the headっていうようなね、文を中心に、中心にというかね、そこから派生して、 外的所有者公文の話になりましたけど、
このon the headっていうのは、 ストライクだとonっていうのが出てきてますけど、
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多分ねこの前置詞は動詞によって違うんですよね。 腕を掴むだったらshe's John by the armっていう風にbyが出てくるし、
多分ねその辺は動詞ごとに暗記しなくてはいけないとこだと思います。 ただ共通しているのは、やっぱり所有者の名詞の方が直接目的語になって、
所有物の名詞の方は全知識という、ある意味脇役に回っているということですね。
というわけで今回はここまでということで、ぜひ関連エピソードも合わせて聞いてください。
それではまた次回お会いいたしましょう。番組フォローも忘れずよろしくお願いします。
お相手はシガー十五でした。 またね!
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