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#877 英語はかつて滅亡の危機にあった!? from Radiotalk
2026-07-14 10:45

#877 英語はかつて滅亡の危機にあった!? from Radiotalk

主要参考文献
児馬修 (2018)『ファンダメンタル英語史 改訂版』東京: ひつじ書房.

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サマリー

かつて英語は滅亡の危機に瀕していたという意外な歴史を紹介。1066年のノルマン・コンクエストにより、支配階級の言語がフランス語に取って代わられたが、圧倒的な話者数やペストの影響、そしてチョーサーのような詩人の活躍により英語は存続し、国際語へと発展した。

英語の存続危機とその背景
英語はかつて消失の危機にあったというと、意外に思われる方が多いんではないかと思います。
英語は現代社会において一種の国際語的な位置づけであるし、 話者数も多いし、世界のいろんなとこで話されているし、ということで英語が話されていないという状況は
現代ではちょっと想像しづらいですよね。 産業革命以降、イギリスというか大英帝国が地球上の様々な地域を植民地化していって、
そのせいでというかそのおかげで英語がバーッと広まっていったというのは確かなんですが、 しかし英語は英語で侵略されたり征服されたりしてきた歴史があります。
このあたりについては関連エピソードがございますので、 これ聞き終わった後でいいのでね、合わせて聞いていただけたらと思います。
ノルマン・コンクエストと言語の変化
特に古英語と言われる時代の英語は、 バイキングであるとか、あるいはノルマン人と言われる人々の侵略を受けたんですね。
BGM、行けい!
始まりました4月15日のツボ。皆さんいかがお過ごしでしょうか。 レオナルド・ディカプリオです。
英語が消失の危機を迎えた、消失の危機に面したのは1066年のことでした。
ノルマンコンクエストという、先ほども言ったノルマン人がイギリスに、 ブリテン等に侵略してきた出来事があったんですね。
このノルマン人と言われる人々が話していた言語は、 実はフランス語でした。
少し言語学的に突っ込んだ話をしておくと、 英語もフランス語もどちらもインドヨーロッパ語族、 インヨー語族と言われるグループに属すんですね。
なので親戚同士と言えば親戚同士なんですが、遠い親戚というレベルです。
というのが、英語の方はゲルマン語派、 フランス語はイタリック語派とかロマンス諸語と言われるグループに属するんですね。
英語のゲルマン語派に属すのはドイツ語とか、 デンマーク語、スウェーデン語、ノルウェー語、あるいはオランダ語、 この辺りの言語が姉妹関係にあります。
一方フランス語はラテン語の娘にあたる言語で、 姉妹関係にある言語としてはイタリア語、スペイン語、ポルトガル語、 こういった言語が同じグループ。
ですのでフランス語を話すノルマン人がイングランドを征服したということは、 全然別個の言語が使われるようになったということです。
ただここでまた一つややこしいのが、 このノルマン人、フランス語を話していてフランス北部に住んでいた部族なんですけど、 元々はゲルマン民族なんですね。
ですのでゲルマン民族であるノルマン人がフランス北部に侵入して、 そこで言語をフランス語に特化した上でイングランドに侵入してきた。
これがノルマンコンクエストと言われる出来事です。 世界史の上でも非常に重要な1066年という年の出来事です。
民族としては英語を話すアングロサクソン人と同じゲルマン系ではあるんですが、 言語はイタリック系のフランス語に特化してしまった。それがノルマン人です。
このノルマン人の王様、ウィリアム一世からノルマン人の征服が始まるわけですが、 このウィリアム一世即位から1世紀ぐらいの間、英語を話さない王様がイギリスに君臨することになります。
王様だけではなくて、政治の言語とか教会の言語、法律の言語もすべてフランス語にとって変わられたんですね。
つまり上流階級というか貴族というか征服者の言語は完全にフランス語にとって変わられて、 英語はいわば庶民の言葉として細々と引き継がれていくことになります。
言語と階級の対比:食肉の例
この征服者の言語がフランス語、非征服者の言語が英語という構図がわかりやすい例として、 動物とその肉を表す英単語というのがあります。牛肉のことは英語でビーフですよね。
ただ、生きている牛のことはオークスとかあるいはカウとか言ったりするわけですけど、 この食肉のビーフはフランス語で、生きている牛、オークスは英語なんですね。
つまり征服者にとって牛というのは食べるものであるので、それがビーフと呼ばれるようになって、逆に非征服者にとって牛は家畜なのでオークスというのは家畜の牛を指すことになったんですね。
同じような対比はポークとピッグとか、トンとシープとか、これもフランス語と英語の対比となっています。
状況としては日本語と少し似ているところもあります。かつての日本でも政治の言葉は漢語であったというか、書き言葉は全部漢文だったわけですよね。
それで現代日本語においても漢語っていうのはちょっと硬いイメージがあるというか、公式なイメージがあると思います。
それに対して大和言葉、日本本来の日本語は日常的に使われる言葉、イメージとしてはそれとちょっと似ているかなと思います。
英語が危機を乗り越えた要因
この1066年から100年ほどの間、英語を話さない王様が即位し続けたわけですが、そのタイミングで庶民の言葉もフランス語にとって変わられてもおかしくはなかったんですよね。
しかし歴史が物語っているようにそうはなりませんでした。
なぜこの危機的状況を英語が生き延びることができたかというと、いくつか要因が考えられますが、
一つは和社が圧倒的に多かったということですね。征服者のノルマン人よりも英語を話す庶民の方が圧倒的に数が多かったということが挙げられます。
それとペスト、酷使病が関わっているという説もあります。ペストは14世紀に流行した疫病で全人口の3分の1が亡くなったと言われているんですね。
これはものすごい疫病ですが、それによって国の労働力が不足することになって、そうなると労働者階級の地位が高まることになります。
労働者の言語は英語ですから、それに伴って英語の地位も向上して、教会なんかでも英語が使われるようになったという説があります。
中英語と近代英語:チョーサーとシェイクスピア
ノルマン・コンクエスト以前の英語を古英語、ノルマン・コンクエスト以後400年ぐらいの時期の英語のことを中英語とよく言われます。
この中英語というのがある意味フランス語の影響を受けた英語ということですが、この時期に活躍した詩人、調査も英語の存続に非常に大きな役割を果たしていて、英文学的にももちろんそうですけど、英語にとっても非常に重要な人物なんですね。
この中英語の次の時代を近代英語と言って、こちらはシェイクスピアが中心的な人物としてよく挙げられます。
ノルマン人の言語、フランス語ではなくて、庶民の言語である英語を使って詩を書いたという意味で、調査は非常に重要なわけですけど、おそらくこれはいろんな国や地域で言えることではないかと思います。
当時のヨーロッパで書き言葉と言えば、すなわちそれはラテン語であったし、書き言葉で使われる言語というのは威信があるんですね。
要は核があるっていうことですけど、逆に調査みたいに庶民の言語であっても、書き言葉にしてしまえばそれで威信ができるというか、平たく言えば自分の言葉に自信が持てるっていうようなことがあったんではないかと思います。
まとめと次回予告
というわけで今回は英語の危機のお話でございました。
それではまた次回のエピソードでお会いいたしましょう。
番組フォローまだの方はよろしくお願いいたします。
お相手はシガ15でした。
10:45

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