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日々お伝えしているニュースや話題の中から、一つのテーマに絞って専門家や当事者に話を聞く週替わりの特集コーナー
Weekly Close Up。 先月27日、政府のインテリジェンス、情報収集、分析の能力の強化を目指す国家情報会議設置法が成立しました。
これは高市総理が掲げるインテリジェンス改革の第1弾で、第2弾ではスパイ防止関連法や対外情報庁の創設を目指しております。
そこで今週は、日本版CIA、政府肝入りのインテリジェンス改革とは、というテーマでお送りします。
今日はスパイ防止法の狙いと懸念です。
東京工科大学教授で、昨年と今年、陸上自衛隊小小売駐屯地、航空自衛隊笠賀基地、芦屋基地、
追記基地でも講演を行いました、落合幸太郎さんです。
落合さん、おはようございます。
おはようございます。
今日が最終日ということで、スパイ防止法の狙い、そして懸念、さらには今後の注目点について伺っていきたいと思いますが、
日本には特定秘密保護法が既にあるわけなんですが、なぜこのスパイ防止法というのが必要なんでしょうか。
特定秘密保護法というのは、対象となるのは政府が指定した秘密のみです。
そして罰則の対象になるのは、それを知っていて漏らした主に公務員が対象となります。
これは世界の標準、グローバルスタンダードから見ると非常に狭いです。
今、政府がやろうとしているスパイ防止法は、もっと幅広く政府が指定した秘密以外も含めて、
漏らした人だけじゃなくて、漏らさせた人、あるいは盗もうとした主に外国の情報機関員や協力者を念頭に置いていると思われます。
スパイ防止法という新たな法律を作るときは、立法事実が必要になるのかと思うんですが、
そういう立法事実が見当たらない気がするんですけど、この点に関してはどうですか。
確かに、反対派が指摘する通りに立法事実がほとんどない。これはその通りだと思います。
つまり、スパイ防止法を正当化する一般的事実の証明説明が行われていないというのはその通りだと思います。
ただ、元警察幹部は、1970年代から80年代の横田恵美さんをはじめとする拉致事件の際に、
こういう法律があれば、もっと早く積極的に警察が動けたと言っているくらいしかないので、
北朝鮮はその後、拉致をやめたということになってますから、これだけでは確かに立法事実としては弱い。
一方で、こういうスパイ防止的な法律を普通の先進民主主義国はみんな持っているというのは事実なんですよね。
グロンバルスタンダードに照らし合わせると、やっぱり日本は遅れているという現状もあって、
そこに揃えるような形で作りたいという意図もあるんですかね。
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ただ、立法事実がないという指摘は今のところ正しいから、もしあるんだったら政府はこの説明必要ですね。
そういう法律がないから、スパイからすると日本は天国なのかっていうところもありますけど、
だからスパイ防止法が必要なのかっていう見解に関してはどうですか。
よく日本はスパイ天国だと言われますけども、こういう安易なレッテル針は禁物だと思います。
ちょっと意外かもしれませんけど、日本でスパイ事件が提起されるのは年に数件程度です。
そんなにしょっちゅう聞く話じゃないですよね。
アメリカは今、FBI、連邦捜査局、スパイ対策を国内で行っているこのFBIの長官が、
12時間ごとに1件、つまり1日2件、中国のスパイ事件が発生していると言ってるんですよ。
だとすると、スパイ天国はアメリカじゃないですかってことになりますよね。
日本よりもって話になりますね。
確かに日本はスパイ防止法はないんですけれども、日本の警察がかなりの程度、
この盲聴、カウンターインテリジェンスをやって機能してきたことは間違いないと思います。
昨年、石破内閣のときですけれども、政府が答弁書で質問に対して、
このスパイ天国に関してですね。
各国の情報活動が非常にしやすいスパイ天国であり、
スパイ活動は事実上の話で抑止力が全くない国家であるとは考えていない。
つまり、いわゆるスパイ天国論を石破内閣は否定しているわけです。
それでもスパイ防止法を作ろうということですけれども、
実際スパイ防止法ができると何が変わるんですかね。
今までよりも積極的に警察が動きやすくなる。
これは確かで、例えば1970年代から80年代の横田めぐみさんたちが被害者となった、
北朝鮮の拉致事件の際にスパイ防止法があれば、
警察がもっと積極的に動けたと言ってますけれども、
それ以外は意外に少ないかもしれません。
ただ、外国に対して日本は変わったと、普通の国になったんだと、
メッセージというか警告を伝える、与える、
そういう意味合いもあるかもしれませんし、
警察その他のモチベーションが上がるということはあるかもしれません。
なるほど。
スパイ防止法が成立した場合に、
国民のプライバシーや人権を脅かす恐れはないんですか。
これはどこの国でも常にあります。
第一に、こういう法律はアメリカにもイギリスにもフランスにもあるんですけれども、
国民のプライバシーが侵害されたり、
ジャーナリストが逮捕されたりという例は、
極めて例外的でほとんどないです。
スパイ防止法に反対している人たちは、
特定秘密保護法のときにも反対したんですけれども、
その人たちは、特定秘密保護法ができたら、
ジャーナリストが逮捕されるとか、メディアが萎縮すると批判したんですけれども、
10年経ちましたけれども、そうはなってないですよね。
そうですね。
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ただ一方で、日本政府が経済安全保障というのを打ち出したら、
どうもこう焦った、警視庁の一部が暴走して、
大河原下降機事件という冤罪事件を見出して、
罪のない人が逮捕されて、長期拘束されて、
がんがわかったのに治療の機会が失われて、
亡くなるという痛ましい事件も起きています。
冤罪だと声を上げた勇気ある警察官が、
この警察官の下では働けないと退職していますから、
警視庁は真摯に反省していないかもしれません。
気がかりなのは、このスパイ暴走で主役になるのは警察だということです。
確かに、そうですね。
では最後になりますが、4日間にわたってお話を聞いてまいりましたけれども、
インテリジェンスについてのまとめとなると、どういうことがありますかね。
インテリジェンスというのは万能役ではありません。
ドラマや映画とは違う。
取扱い注意の劇役で、正しく使えば特効役にもなるけれども、
使用法を誤れば、暴走したり失敗したりして、逆効果になることもあります。
リスナーの皆さんも、ドラマや映画はエンタメとして、フィクションとして楽しんでもらって、
現実のインテリジェンスは違う。
ニュースその他できちんと理解して、リテラシーを高めて、
スパイ防止法や対外情報庁ができて、これで問題解決と思わずに、
政府が正しく判断しているか、インテリジェンス機関がしっかり活動しているか、
こういうことを監視監督する気持ち、それを持ってほしいというふうに切に願います。
そのためにも、我々もしっかりインテリジェンスに対するリテラシーを高めていく必要があるということで、
4日間にわたって貴重なお話をいろいろ教えていただきまして、
内谷さんどうもありがとうございました。
こちらこそありがとうございました。
東京工科大学教授で、昨年と今年、陸上自衛隊、そして航空自衛隊の福岡の中屯地や基地でも講演活動を行ったという、
内谷光太郎さんに伺いました。