南国の海を彩るカラフルな「サンゴ」。その姿は美しい景色の一部として見られがちですが、実はサンゴは石でも植物でもなく、小さな動物が集まって暮らす不思議な生き物です。今回は串本の海中公園を訪れたことをきっかけに、サンゴの色を生み出す共生関係、栄養の少ない海で生き抜く仕組み、多様な形が生まれる理由、そして温暖化によって変わりゆく海の姿まで、サンゴが映し出す自然のつながりを探ります。
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【参考】
「みんなが知りたい!サンゴのすべて」増田直記 著
「サンゴ 知られざる世界」山城秀之 著
「温暖化で北上する南方系サンゴ、相模湾に: 水産資源にも影響」https://www.alterna.co.jp/167251/
「黒潮と親潮」https://www.dowas.net/water/yogo/11.html
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サマリー
サンゴは小さな動物が集まってできた生き物で、共生する藻類からエネルギーを得て、蛍光タンパク質で自身をカラフルに彩ります。栄養の少ないサンゴ礁の海が透き通るのは、水温の高い海域では栄養分の循環が起こりにくいためです。近年、地球温暖化の影響でサンゴの分布が北上したり、白化現象で死滅したりする一方で、魚類にも同様の変化が見られ、未来への懸念が語られています。
サンゴ礁の美しさと串本海中公園での発見
はい、今回も始まりました。草とか石とかのラジオ。 このポッドキャストは、自然界で好きなもの、気になるものについて深掘っていく番組です。
よろしくお願いします。 さて今回のテーマは、サンゴでございます。
皆さん、サンゴってどのようなイメージを思い浮かべますでしょうか? 例えば、南国の海に広がるサンゴ礁であったり、場合によっては宝石として売られているサンゴを
思い浮かべる方がいらっしゃるかもしれません。 今回取り上げるサンゴは、海に住んでいる生物としてのサンゴなんですけれども、
今回サンゴについて取り上げようと思ったきっかけは、本州の最南端にあります塩の岬近くの海域である
串本に行ってきまして、この串本周辺というのは本州にしては珍しくサンゴ礁が近くで見られるような地域になっているんですけれども、
そこには串本海中公園という水族館がありまして、サンゴの展示でかなり有名なんですね。 この水族館の入り口に入ると、入り口付近に大きな水槽がありまして、カラフルなサンゴが入っていて、
その中に色とりどりの熱帯魚のような魚もいて、本当にサンゴ礁の海というのは美しいなって思ったんですね。
最近の水族館ではどこでもサンゴ礁の展示ってよく見かけるかと思うんですが、パッと見カラフルで映えるだけの展示っていうイメージも持っていましたし、
水族館の多くのお客さんは写真をパッとサンゴで撮って、あとは他の魚に興味は行ってしまう、そんな存在がサンゴだと思っていたんですね。
ただこの水族館ではやっぱりサンゴに囲まれた場所での展示というだけあって、サンゴについての解説であったり、展示が充実していまして、結構面白いなって思うことが多かったんですね。
例えばサンゴ礁の魚はなぜカラフルなのかっていうことが書いてあったんですが、一般的な魚だと保護色として地味な色をしていることが多いかと思うんですが、
サンゴ礁の魚は黄色であったり青とか非常にカラフルな色をしていて、これはなんで選んだろうっていうことも僕も思っていたんですね。
ここに書かれていた説明の中では、サンゴ礁のサンゴってもともと非常にカラフルなんだと、
その中で魚が地味な色をしていると逆に目立ってしまうっていうこともあって、サンゴ礁の魚というのはそのカラフルな景色に溶け込むように派手な色をしているんだっていうことが書いてありましたね。
そうやって見てみると、その水族館で展示されているサンゴも非常に青とか緑とか赤とか色とりどりで綺麗で確かに納得できるなって思ったんですね。
これをきっかけにサンゴってこれまでただ綺麗な物体ぐらいにしか思っていなかったんですけれども、
この綺麗に見える理由とか色々深掘ってみると面白いんじゃないかということで今回はサンゴについて詳しく調べてみました。
サンゴの正体と共生関係
まずそもそもサンゴとは何かっていう話をすると、サンゴって海底にあってじっと動かない石のように見える石あるいは植物のように思っている方が多いかもしれません。
ただサンゴっていうのは厳密に言うと動物に分類されているんだそうです。
サンゴをよく見るとポリプと呼ばれる小さいものが集まっていて、そのそれぞれのポリプには口であったり触手みたいなものがあります。
イソギンチャクみたいなイメージが近いかなと思うんですけれども、サンゴの硬い石のように見える部分は骨格で、
またプラヌラという人間でいう赤ちゃんのような妖精の時は海中を泳いで自分が住む場所を探して動いていくんだそうです。
ただ浅い海に住んでいるサンゴは植物と同じように光を浴びて光合成を行ってエネルギーを作っている。
そういう意味ではサンゴも植物と似ているところはあるかもしれません。
ただサンゴ自体は光合成に必要な揚力帯とかは持っていないんですね。
じゃあサンゴはどうやって光合成をしているんだっていう話なんですけれども、
サンゴは光合成をすることができるカッチュウソウという茶色っぽい藻類と共生していまして、
その藻類が光合成で得られたエネルギーをサンゴはもらって生活しているんですね。
逆にサンゴは栄養塩類をその藻類に渡している、そういう共生関係にあっているんですね。
その共生しているカッチュウソウも結構色とりどりで、緑色とかピンク色だったりとか、
そういう色があるのでサンゴ種もまたそれでカラフルになっているのかと思います。
またサンゴもその生育ステージによって異なる種類のカッチュウソウと共生しているので、
サンゴの生育ステージによって色も若干違ったりするそうです。
さらにサンゴが持っている蛍光タンパク質というのが有害な紫外線を防いだり、
また光合成に必要な光をカッチュウソウに届ける役割があると考えられていて、
そういうことで必要な蛍光タンパク質をサンゴは持っていて、
それでサンゴはカラフルになっている、そんなことが考えられているそうです。
ところでこの番組でだいぶ前に知恵類の回をやったことがあるんですが、
知恵類というのは菌類と層類が合体してできたような生物なんですけれども、
菌類が水分であったり酸化を提供していて、層類が光合成をして栄養を作る、
そういう役割分担で知恵類も共生しているんですね。
なのでサンゴと層類の共生の仕方と知恵類の共生の仕方は、
光合成ができない生き物が光合成ができる相棒と暮らしている、
そういう意味ですごい似ているなというふうに感じました。
サンゴ礁の海が透き通る理由と生態系の役割
ここまでサンゴ礁、サンゴのカラフルな理由みたいなところを考えてきたんですが、
サンゴ礁って映像とかのイメージを見るとめちゃくちゃ水が透き通っているイメージってないですかね。
私ずっと前にオーストラリアのグレートバリアリーフっていうサンゴ礁で泳いだことがあるんですが、
本当に海が透き通っていて本当に綺麗だなと思っていたんですけれども、
サンゴ礁の海がなんで透き通っているのかっていうと、これは栄養が少ない海だからということですね。
この温暖な地域の海の栄養が少ないというのはなぜなのかというと、
ちょっとわかりにくいかと思うんですが、
逆に北の寒い地方の海って結構栄養豊富な海なんですよね。
これはなんでかっていうと、北の方の寒い海っていうのは海の氷層って冬になると冷やされるので、
海底の水より温度が下がることもあって、逆に温かい海底の水が上の方まで上がってくるんですよね。
なので海底に降り積もった生物の死骸とか栄養分っていうのが定期的に海の底から上の方に循環してくるんですけれども、
一方で熱帯温かい方の海ではずっと海水の氷層の水温というのは高いままなので、
海底の冷たい水と循環するっていうことはなかなかないので、
海の水底に沈んでいる栄養とかってなかなか氷層に上がってこないんですよね。
そういった理由で温かい地域の海というのは水の循環が起こらず栄養が少なくて水が透き通っている、そういうことなんですね。
ただサンゴ礁がある熱帯の栄養が少ない海でなんであんなに生物がいるのかっていうと、
サンゴが使い切れなかった余分な粘液とか養分を周囲に放出していて、
サンゴ礁の食物連鎖を支えるスタートになっているんですね。
またいろんな生物の隠れ場所であったりとか寝蔵にもなったりしているので、
この栄養がほとんどない熱帯の海の中でサンゴ礁というのは、いろんな生物が生きていくために必要不可欠な存在なのかなと思います。
サンゴ礁の多様性と貝類
ところで今回行った和歌山県串本の海のサンゴ礁というのは、和歌山県の海の中でも本当にその紀伊半島の先っちょのところくらいしかサンゴ礁ってないんですね。
この串本の水族館のすぐ近くの浜辺に降りて砂浜を見ていると、たくさんのサンゴが転がっているのがわかりますね。
あと宝貝っていうすごい表面がツヤツヤしていて綺麗な宝物のような光沢のある貝も転がっているんですけれども、
一方でそこから30キロくらい離れた同じく和歌山県の砂浜に行くと、そういったサンゴの破片であったり貝ってあんまり転がっていないんですよね。
なので砂浜にどれだけサンゴが転がっているのかっていうのを見てみると、その近くにサンゴ礁がどれくらい発達しているのかっていうのがわかるような気がします。
また貝の量も結構変わるような気もしたんですが、東京大学の総合研究博物館の貝の博物誌というホームページを見ていると、サンゴ礁の貝類というのは種の多様性が高くて、またその貝も派手な色彩を持つ種類が多いということが特徴として書かれていました。
なのでやっぱりサンゴ礁の近くにある砂浜というのは綺麗な貝が多くあるのかなと、そんなことを思ったりしました。
サンゴの形態多様性と地球温暖化の影響
それでこんなサンゴなんですけれども、この串本の水族館の中では色々なサンゴの展示もありまして、その中にはテーブルのように広がっているサンゴであったり、脳みそのようにシワがあって丸いサンゴもあったり、枝のようになっているサンゴなど、結構サンゴと一口に言っても形にも多様性があるんですよね。
これは少し不思議だなと思ったんですが、これは場所による形態変化だと考えられます。
例えば一般的に塊状と呼ばれているサンゴは丸い塊のような形をしていたり、テーブルのように平べったく尖った形のサンゴも存在していますが、こういったサンゴは水の流れが穏やかな場所で多く見られるんですね。
一方で木の枝のような形のサンゴもあって、こういうものは強い流れの場所で多く見られるんだそうです。
この枝状のサンゴというのは強い波で物理的に折れて、その折れた枝が再びどこかに固着して分布を広げるそうなんですけれども、このように場所によってサンゴって結構形が違ってくるんですよね。
ここで少し話は変わりますが、こんなサンゴも最近は地球温暖化の煽りを受けて、北の方に分布を広げているというニュースもたまに聞きますよね。
例えば、南洋系のテーブル状のサンゴが神奈川県の横須賀市の港で発見されたんだとか、国内の西北の場所がどんどん上がっているという話もあったりします。
これは分布が広がっているだけじゃなくて、温暖化で水温が熱くなりすぎてサンゴは真っ白になる、白化という現象があるんですけれども、これは水温が30度以上になるとサンゴと共生している甲虫層が自ら逃げ出すんだそうで、
というのも水温が高いと、光合成過程で多くの活性酸素を作ってしまって、それが有害だそうで、耐えられずにサンゴから甲虫層が逃げていっちゃうんだそうです。
この甲虫層がいなくなってもしばらくはサンゴは生きていけるんですが、やっぱりそれがいない状態が続くと栄養不足で死んでしまうんだということで、地球温暖化によって南の方のサンゴはどんどん死んでいっている、そういう話もよく本で出てきました。
地球温暖化がサンゴに及ぼす影響というのは、サンゴの死も引き起こすし、分布を北上させるという影響もあるので、良いか悪いかってなかなか判断しづらい話ではあるんですが、日本の周りを取り巻く海の中にも徐々に環境は変わってきているんだなという風に感じますね。
少し話は変わりますけれども、最近だとスーパーの鮮魚コーナーとか魚料理屋とかに行くとシーラっていうカラフルな南国の魚を昔に比べて見かけることが多くなったと感じているんですが、サンゴだけじゃなくて魚においても近年は南国の魚が北上してきているんだなと、そんなことを感じたりしています。
サンゴの成長と地球温暖化への懸念
最後にまとめに入っていこうと思うんですが、今回サンゴについていろいろ調べていく中で思い出したのが、沖縄のチュラウミ水族館に以前行ったときに、ある水槽の中に飼育年数が30年以上というフカトゲキクメイシという種類のサンゴが展示されていたんですね。
説明で書かれていたのが、飼育初期は拳ぐらいの大きさだったのが現在は50センチ以上になっていて、もうちょっと大きめのボールのような感じになっているんですけれども、そこに展示された当初新人だったスタッフは最近孫が生まれました、みたいなことが書いてありましたけれども、サンゴってやっぱりじっくり大きくなる生き物だと感じますし、
地球温暖化で死んでしまったサンゴは復活するのはそれなりに時間がかかるし、元に戻すことは難しいんだろうなということも思っています。
それに最近地球温暖化がやばいじゃないですか。
この間のヨーロッパの夏の猛暑によって信号機が溶けたとか、アスファルトも溶けているみたいな話もあり、我々は子供の頃も地球温暖化ってやばいよっていう話をしていたのが、本当に人類に牙を剥き始めたなっていうことを感じているんですよね。
この配信がされるのが2026年か、ひょっとしたら2027年になるかと思うんですけれども、この配信を10年後20年後に聞いた人が、この頃って軟気だったなって思うのか、それとも意外とこの時代の人はちゃんとやってくれていたから地球温暖化歯止めが止まったなとか思うのか、どう思うのか未来の人がどう思うかわからないですけれども、
一旦ここで音声の記録として残しておこうかなと思いました。
以上、草とか石とかのラジオ、サンゴについてでした。お聞きいただきありがとうございます。
15:51
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