ナカムラオニグモとは?
はい、今回も始まりました。草とか石とかのラジオ。 このポッドキャストは、自然界で好きなもの、気になるものについて深掘っていく番組です。よろしくお願いします。
さて、今回のテーマは、ナカムラオニグモでございます。 皆さん、ナカムラオニグモってご存知でしょうか?
おそらく見たことも聞いたこともない方が多いかもしれませんが、 ひょっとしたら農家さんだと見たことがあるよっていう人は多いかもしれません。
このナカムラオニグモはクモなんですけれども、 日本全国、山でも平地でもいろんなところに住んでいるんですけれども、
よく見かけるのは、田んぼの稲の葉っぱに住んでいることが多いんですが、 稲の葉っぱが丸まっていて、その中にクモが潜んでいることがよくあるんですけれども、
そこにいるのは多くはナカムラオニグモですね。 で、ナカムラオニグモの形の特徴としては、
腹が丸っぽくて、白くて、そこに白黒のコントラストが強い模様があるっていう、 そういう見た目の特徴がありますね。
で、この見た目も僕はちょっとかっこいいなって思うんですけれども、 クモの中でも結構体は大きい方かなと思います。
で、田んぼの中にアミを作るタイプのクモで、 人間にとっては害虫を食べてくれるっていう意味では、 液虫と言ってもいいかなと思います。
ナカムラオニグモの飼育体験
今回このナカムラオニグモをテーマに取り上げようと思ったのは、 実は去年2ヶ月ぐらい、このナカムラオニグモを飼育していたんですよね。
というのも、このナカムラオニグモというのは、 田んぼのいつも同じようなところで葉っぱに巣を作っていて、
そこからあんまり動かないという習性があるので、 自分がいつも近くを歩いて通る田んぼの定位置に、
いつもそのナカムラオニグモがいまして、 横を通るたびにそのナカムラオニグモを見ていたんですけれども、
あまりにもよく見かけるので、親近感が湧いていきまして、 一回飼ってみようかなって思ったんですよね。
去年の9月頃に田んぼにいるナカムラオニグモを捕まえてですね、 虫の飼育する用のケース、タッパーのようなもので、
上がメッシーになっているものが手元にあったので、 そこで飼育することにしたんですけれども、
自分はこれまでクモをちゃんと飼育した経験がなくて、 どうやって飼育したらいいのか最初わからなかったんですよね。
いろいろ調べていくと、まず飼育の時に大事なのは水だと。 クモは意外と水分を必要としているので、
定期的にそのケースの中を霧吹きで拭いてあげないといけないというのが、 まずちょっとした気づきでしたね。
餌については当然ペットショップとかで売っているわけでもなく、 生きた虫を与えてあげないといけないんですけれども、
何を食べるかよくわからなかったので、 自分の家の近くにあった大豆畑でイモ虫、ハスモンヨトウというイモ虫を捕まえてきてケースに入れたりとか、
フタスジヒメハムシっていうガイチュウがいるんですけれども、 そいつをケースの中に入れてみたりしましたね。
最初は本当に食べるのかなと思って見ていたんですけれども、 自分が気づかないうちにケースの中に入れていた虫が気づいたら消えていて、
よく見たらその仲間やオニグモがそいつらの頭だけをかじっているみたいな、 そんな感じで結構食欲旺盛というか、
1週間に2匹ぐらいはイモ虫を食べていたかなっていう感じでしたね。
気づかないうちに食べていたっていうのは、このクモは昼間はあの葉っぱの中に隠れているんですけれども、
夜に動く夜行性の生物なので、おそらく夜僕が見ていない間にイモ虫とか虫を食べていたのかなと思いますね。
この中村オニグモにどれぐらい餌を与えればいいのかっていうのがわからなかったんですけれども、
調べていくとクモはお腹減ってくると自分のお腹の部分がへこんでくるらしくて、
この中村オニグモはお腹がだいぶ大きいクモなのでお腹見やすいんですけれども、
このお腹のまんまるの大きさをキープしていけばいいんだろうと思って餌をいっぱいあげていたらですね、
普通にお腹がへこんだりすることはなく元気に健やかに過ごしていて、
最後の方にはちょっと体が大きくなったんじゃないかなっていう気もしましたね。
ただ、最後の10月末頃にちょっと自分が出張が続くので餌がしばらく与えられないなということで、
元いた田んぼに逃がしたんですけれども、
これだけ長い間僕はせっせと餌を運んできて与えていたり、一緒に暮らしていたので、
僕たちは結構愛着があったんですけどね。
そんなことも意に関さずにその中村オニグモはすごい勢いで草陰に逃げていきましたね。
ちょっと切なかったですね。
その逃げていく姿を見ていると、
その中村オニグモと過ごした今までの思い出が走馬灯のようにバーっと駆け巡っていったんですけれども、
やっぱりクモからしたら全く愛着が私にはないんだろうなって思いましたね。
ナカムラオニグモ線と分布の謎
こんな中村オニグモなんですけれども、
日本では北方系、要は北の方に住んでいるクモとしてすごい有名なクモで、
このクモの分布の南源は中村オニグモ線というふうに命名されているんですね。
これは年平均気温が15度の東温線が中村オニグモ線と言われていまして、
中村オニグモだけじゃなくて、他の北方系のクモもほぼこの線を南源としているらしいです。
この中村オニグモ線というのを提唱したのが、
1940年に論文を投稿した上村さんという方の論文を元に言われているんですけれども、
その論文を改めて読んでみると、戦時中の論文で結構その分布域がカラフトとか含まれていて、
すごい時代を感じましたね。
その論文にはなぜか上村さんの老いたちみたいなことも書かれていたんですけれども、
この上村さんは昔、和歌山の上の大阪との間らへんに生まれたらしいんですね。
それが大人になって上京して関東付近に行ったらしいんですけれども、
そこには中村オニグモがたくさんいると。
関東には中村オニグモが一般的に住んでいるんだなということを知ったそうなんですね。
一方で自分の故郷である和歌山の北付近には中村オニグモは見かけなかったので、
この中村オニグモは関東にしか住んでいないんだなという認識を当時はしていたらしいんですね。
ただ1938年頃に他の顧問の研究者が大阪平野にも普通に中村オニグモが住んでいるよということをどこかで発表したらしくて、
それでこの上村さんがすごいびっくりして、
自分の故郷付近の和歌山の北付近には中村オニグモを見なかったのに、
大阪に中村オニグモが住んでいるのは何でだということをすごい不思議に思ったらしいんですよね。
それで大体年平均気温の15度ぐらいか、大阪と和歌山の間ぐらいだったらしいんですけれども、
その後とヒントに色々調べていくと、日本全国でもその分布が同じようなことが言えて、
その年平均気温の東温泉と中村オニグモの分布の最南端が被っているんだということがわかったので、
年平均気温15度の東温泉が中村オニグモ泉というふうに命名されたということだったんですね。
現代の分布調査と飼育の楽しみ
最近は地球温暖化とかがかなり叫ばれている中、この中村オニグモも北を目指して移動しているんじゃないかということも言われていたりします。
ただこの現象を自分も本当なのかなということは気になってですね、
いろんな生物の分布域を調べることもできるスマホアプリのバイオームというものがあるんですけれども、
近年の記録の中でも福岡県とか徳島県とか愛媛県とか、年平均気温が15度以上の土地でもこの中村オニグモがいるよという投稿がされていて、
地球温暖化に伴って必ずしも中村オニグモの南源が北上しているというわけではないんだろうなということがわかりました。
このように現代のスマホアプリの技術をもってすれば、中村オニグモ船について調べていた上村氏が頑張って調査していたことがある程度簡単にわかるというのはすごい興味深いなと思いましたね。
最後にまとめていきたいんですけれども、この中村オニグモについて飼育してみたり、その分布域がどう変化しているのかとか自分で考えて調べてみたりしたんですが、
今回は特に得られるものは何もなかったですね。
ただちょっとクモを飼育するのは楽しいってことはわかりましたね。
僕がたまに見ているYouTubeのチャンネルでハエトリフィルムっていうハエトリグムを飼育しているYouTubeチャンネルがあるんですけれども、
やっぱりYouTubeで見ているだけじゃなくて、自分でクモを飼育してみるとその難しさってわかるなっていうことでそれは良かったですね。
なので是非クモに興味がある人は自分が興味があるクモを捕まえてみて飼育してみてはいかがでしょうか。
以上、草とか石とかのラジオ中村オニグモについてでした。
お聞きいただきありがとうございます。